第 6 章 TGC システムのコミッショニング
6.6 ATLAS PIT へのインストール
1/12セクターの検査や宇宙線ミューオンのコミッショニングが終わるとATLAS PITに輸送さ れ(図6.29)インストールが行われる。インストールは、ATLAS PITにおけるHOという場所 におかれ、そこからIP側へと移動する(図6.30)。現在、C-SideのM1がインストールされ、IP 側に移動を完了したところである(図6.31)。ただし、このC-SIDEのM1のセクターは、セク ター検査は行われたものの、セットアップやスケジュールの関係で宇宙線ミューオンのコミッ ショニングを行う前にATLAS PITに入ってしまった。今後、ATLAS PITでの宇宙線ミューオ ンのコミッショニングなどを行っていく予定である。
またC-SideのM2に関しても、まもなくインストールが行われる予定である。これからもわ
かるように、TGCシステムは実験開始に向けて順調にインストールが進んでいる。
図6.29: 1/12セクター輸送の様子
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TAS QUAD JNose
Rails ACCESS
HAD
EM LAr Cal
HAD
JMFCAL AEJ
M 1
IP Side
HO Side
M 1
図6.30: IP Sideへの移動
ATLAS PIT検出器のR-Zの断面図。インストールのはじめにはHO側に1/12セクターずつ固定されていく。そし てビッグウィールが完成した後にIP側へと移動させ、インストールが完了する。
図6.31: TGC M1 Layer
第 7 章 まとめ
今回、ATLAS TGCシステムの1/12セクターのアセンブリとコミッショニングを中心に、TGC システムの構築を行った。更に、その中で必要なエレクトロニクスの開発、最終検査、量産、
アセンブリの検査システム、コミッショニングシステムの構築を行った。ソフトウェアに関し ては、まだまだ未完成の部分も多く、今後のアップデートや開発によって様々な改善が期待さ れる。ハードウェアに関しては、セクター検査によってエレクトロニクスの動作が確認され、
さらに次のステップである、宇宙線を用いたコミッショニングを行い、TGCシステムが正しく 動作することを確認することができた。
Test RODをPT5に置き換える作業や、コミッショニングにおけるタイミングの問題など、解
決するべき問題はいくつか残っているものの、解決の道筋はできており、まもなく解決される であろう。
そして、これらの検査やコミッショニングの成果は、ビームによるキャリブレーションなど のインストールが終わったあとのデータの解釈や、問題解決に大きなサポートとなると考えら れる。そして、実際の実験においてよりよいデータを提供してくれることが期待される。
それらのデータが、今後の素粒子物理に大きな影響を与え、新しい発見につながるであろう。