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ALM ランプ、FAIL ランプ点灯時の対処方法

YS1000 は異常を検出した場合、計器前面上部にあるランプ(FAIL、ALM)を点灯させます。

・. FAIL ランプ(赤色):手動設定器、手動操作器が動作できない重大な異常の発生の場合に点灯します。

・. ALM ランプ(黄色):継続して動作できる程度の軽い異常の発生の場合に点灯します。

ALM ランプ点灯時の対処

・. ALM ランプ点灯時はアラーム画面でアラーム項目を確認できます。

・. アラーム種類には、プロセスアラーム、システムアラームがあります。

・. 停電前に発生したプロセスアラームはメモリに記憶され、HOT スタート時再表示されます。(アラーム発生状態で電源 を切り、HOT スタートするとアラームランプが点灯します。1 度 COLD スタートに設定し、電源を投入すると、アラー ム表示は解除されます。)

表 9.1 要因一覧 種 類 アラーム

表示 内  容 発生原因、診断内容 処理など

システム アラーム

X1、X2 入力オーバレンジ 入 力 値 が -6.3% 未 満 ま た は +106.3% より大きい

アラーム発生時に運転モード(C、M)

は変更なし

配線確認、接続機器確認 Y1

電流出力配線オープン または出力リードバッ ク異常 *

第 1 出力(Y1)の出力オープンま たは出力リードバック値が異常 *

配線確認、接続機器確認または配線の ノイズを除去

COMM

RS-485 通信エラー

フレーミング ・ パリティエラー バッファオーバフロー 文字間タイムアウト

エラー検出(チェックサム、CRC、

LRC)

通信接続(配線と通信条件)確認

DCS-LCS 通信エラー

フレーミング ・ パリティエラー バッファオーバフロー ヘッダー ・ 受信データエラー フレーミング ・ パリティエラー エラー検出(BCC)

通信未検出 通信時間超過 通信状態エラー

通信接続(配線と通信条件)確認 相手先確認

ETHER Ethernet 通信エラー Ethernet 通信デバイス応答なし

[ALM.CLR] ソフトキーを押して ETHER アラームを確認操作してください。何 度も上記動作を繰り返す場合は故障と 判断します。

DATA YSS1000 からの書込み 未完了

YSS1000 からのデータ書込みが完

了していない YSS1000 から再ダウンロード

CALR 調整検査エラー 当社へご連絡ください。

プロセス アラーム

PH1 測定値上限警報 プロセスの異常

PV1 が上限警報設定値以上 プロセスを正常に戻してください。

PL1 測定値下限警報 プロセスの異常

PV1 が下限警報設定値以下

*. 出力リードバック異常は、パラメータ SCOCD の設定が ALARM のときです。(P.48 参照)

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トラブルシューティング FAIL ランプ点灯時の対処

FAIL ランプ点灯時は、FAIL 画面を表示します。(メインプロセッサ(MCU)と表示プロセッサ(DCU)のどちらも異常な場合、

およびゲートアレイ(GA)が異常な場合は表示できません)

表 9.2 要因一覧

FAIL 表示 内    容 処理(異常時動作)

なし メインクロック停止、メインプロセッサと表

示プロセッサの両方が異常

演算停止

・FAIL 接点開

・出力 HOLD(DO1、DO2、DO4)

・通信(RS-485、DCS-LCS、Ethernet)停止 SCLK サブクロック停止

MCU メインプロセッサ(MCU)異常 DCU 表示プロセッサ(DCU)異常 A/D A/D 変換部異常

D/A D/A 変換部異常 RAM MCU-RAM 異常 ROM MCU-ROM 異常 FRAM FRAM 異常 FLASH FLASH メモリ異常

OPT 通信異常

SYS システムデータ異常

EMPFR FRAM データ未初期化、FRAM データ消失 EMPFL FLASH 未初期化、FLASH データ消失 FAIL 時の表示と操作

YS1000 は、制御演算回路(メインプロセッサ MCU)と表示操作回路(表示プロセッサ DCU)が独立しています。

演算回路異常時には、演算を停止して出力(DO1、DO2、DO4)はホールド状態に移行します。通信機能も停止します。

このとき表示操作回路で FAIL 画面が表示されます。表示操作回路でアナログ入力データ(X1)を測定、表示します。画面 は展開できません。

表示操作回路異常時には、正常な表示、操作ができないため演算は停止して出力(Y1、Y2、DO1、DO2)はホールド状態 に移行します。通信機能も停止します。このとき演算回路で FAIL 画面が表示されます。演算回路でアナログ入力データ(X1)

を測定、表示し、出力操作キーによる電流出力信号(Y1)の操作が可能です。画面は展開できません。

YS1360 は、FAIL 発生の有無に関わらず計器前面をスイングアップさせ、ハードマニュアル操作ホイールで電流出力信号(Y1)

の操作が可能です。(ハードマニュアル付き(基本仕様コード -1 □□の場合))

トラブルシューティング トラブルシューティング

FAIL 時の画面

メインプロセッサ(MCU)と表示プロセッサ(DCU)のどちらも異常な場合、およびゲートアレイ(GA)が異常な 場合は表示できません。

警  告

FAIL ランプ点灯かつ LCD 表示が動作しないときは、メインプロセッサ(MCU)と表示プロセッサ(DCU)のどちら も異常な場合でも MV 操作キーは有効ですが、MV の表示が見えないため MV 操作しないでください。

0901.ai

タグナンバ

FAIL表示

FAIL要因

ハードマニュアル指針 MVバルブ方向 Y1出力バー

MVバルブ方向 スケール0%値 X1入力バー

SV指針 Mランプ点灯 スケール100%値 工業量単位 ALMランプ消灯 FAILランプ点灯 H.MAN選択状態

図 9.1 表 9.3

図中の名称 内       容

X1 入力バー アナログ入力 1(X1)の 1 ~ 5VDC を 0 ~ 100% で表示 Y1 出力バー Y1 出力の値を表示(FAIL 発生時は発生直前の操作出力値 1)

ハードマニュアル指針(YS1360)ハードマニュアル出力値に連動して表示(基本仕様コード -2 □□の場合は表示されま せん)

H.MAN 選択状態(YS1360) ハードマニュアル選択時に表示(基本仕様コード -2 □□の場合は表示されません)

FAIL 要因 要因を表示、複数発生の場合は複数表示。ただし、要因不明の場合は表示なし

FAIL/ALM ランプ FAIL ランプ点灯、ALM ランプ消灯

SV 指針(YS1350) 不定

タグナンバ FAIL 直前のタグナンバを表示

MV バルブ方向(YS1360) FAIL 直前の C-O、O-C を表示

スケール 無条件に 0 ~ 100%、FAIL 直前の分割

C、M ランプ M ランプ点灯

PH、PL 指針 なし

PV、SV、MV ディジタル表示 なし

キー入力 すべて無効

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トラブルシューティング

電流出力の回路診断において、異常時の動作を選択する

SCOCD パラメータは、Y1 端子が 4-20mA を使用しているとき有効となります。

D/A 変換部、リードバック値に異常があったときの診断結果を、このパラメータにより FAIL(D/A)にするか OOP.ALARM.

にするかを選択できます。また、OFF を選択すると診断しません。

SCOCD の設定にかかわらず電流出力配線オープン検出は行われます。

設 定 内 容

パラメータ 名   称 設定範囲 工場出荷時値 画面

SCOCD 電流出力回路診断選択

FAIL:異常時 D/A.FAIL ALARM:異常時 OOP.ALARM OFF:診断しない

ALARM

エ ン ジ ニ ア リ ン グ 画 面

>[CONFIG1]( 機 能設定画面 1)

Note

・. 電流出力回路診断選択 (SCOCD) の使用方法について . SCOCD が ALARM( 初期値 ) のとき、

. 電流出力リードバック値の異常を検出した場合、OOP.ALARM を発生させます。制御は継続されます。また、電流 出力回路が故障した場合も制御は継続されます。その際は、正しく制御ができなくなることや他のシステムアラー ム、プロセスアラームが発生することで故障と判断してください。

. SCOCD が FAIL のとき、

. 電流出力回路の故障、電流出力リードバック値の異常を検出した場合、D/A.FAIL にします。制御は停止します。

. SCOCD が OFF のとき、

. 電流出力リードバック異常や電流出力回路が故障した場合においても制御は継続されます。その際は、正しく制御 ができなくなることや他のシステムアラーム、プロセスアラームが発生することで故障と判断してください。

・. 電流出力回路の診断について

. 電流出力回路の診断は、Y1 端子の電流出力値を YS1000.内部にリードバックして、出力値とリードバック値との差か ら異常を検出します。

. Y1 端子に接続されたポジショナ等の特性や配線状況から重畳されるノイズによって、リードバック値と出力値が一時 的に合致せず D/A 変換部の異常と判断される場合があります。

. しかし、このような一時的なノイズ、レベルの低いノイズが制御に影響を及ぼすことがなく、正常に制御を継続して 良い場合があります。

. D/A 変換部の異常となった場合、考えられる原因は以下の 3 種類となります。それぞれの原因に従って対処してくだ さい。

原  因 対      処

① 電流出力回路の故障 この場合制御続行が不可能になります。故障ですので修理依頼してください。

② Y1 端子の配線断 Y1 端子の配線不良です。配線を確認してください。

保守や過渡的な作業時などで端子配線を外された場合も発生します。

③ Y1 端子にノイズがのっている 制御に影響を与えている場合、ノイズを除去してください。

制御が正常な状態の場合、そのまま制御を続行して問題ありません。

トラブルシューティング トラブルシューティング

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