PIPE(27%)
(2018稼働)
米国
Southern Tube (100%)
(2015
稼働)
California
Steel(50%) USP
(35%)
ブラジル
VSB (40%)
生産拠点の先行整備(自動車用鋼板)
○タイ
自動車生産台数は253万台(2013年)。
JFEスチール及び新日鐵住金が2013年に各1ライ ン稼働させており、新たにポスコが1ラインを着工。
(計3ライン)
・JSGT
生産能力:40万トン/年
総投資額:3億ドル
出資比率:JFEスチール100%
稼 働:2013年4月
・NSGT
生産能力:36万トン/年
投資額 :3億ドル
出資比率:新日鐵住金100%
稼 働:2013年10月
・ポスコ(タイ)
生産能力:45万トン/年
稼働予定:2016年6月(予定)
○インドネシア
自動車生産台数は121万台(2013年)。
JFEスチール及び新日鐵住金が2016~2017年に 各1ラインの稼働を予定。(計2ライン)
・JSGI
生産能力:40万トン/年
総投資額:3億ドル
出資比率:JFEスチール100%
稼働予定:2016年3月
・KNSS
生産能力:48万トン/年
設備投資額: 3億ドル
出資比率: 新日鐵住金80%、KS社20%
稼働予定: 2017年半ば
※ ポスコが新規立ち上げを検討中
仮に立ち上がった場合には、自動車用鋼板の 現地生産能力が“過剰”となるおそれ。
自動車用の溶融亜鉛めっき設備は、1ラインで年間40万トン前後の鋼板処理が可能。自動車換 算で80~100万台程度。1ラインにつき300~400億円程度の投資が必要。
タイ及びインドネシアでは、日韓企業が拠点を構築し飽和状態にあり、新たに参入しようとしても 売り先が見つからないおそれ。37
日系企業と海外企業の加工流通拠点 ( 例:タイ)
日系企業は、商社も含めて多くの加工流通拠点を現地に設置し、きめ細かい販売網を構築して いる。他方、海外企業で現地に加工流通拠点を設けている例は少ない。日系企業海外企業
(出所)平成25年度アジア産業基盤強化等事業(アジア地域における鉄鋼産業基盤戦略調査)報告書
38
機密性○
機密性○
各国政府の保護主義的措置が特に多く見受けられる業界であり、「現地で生産 → 周辺国に輸 出」というビジネスモデルが容易に成立しない。(通商摩擦のリスク)
投資先の国における確実な需要が見込まれるかどうかの見極めが肝要。(特に高炉については、減産が容易ではない。)
特に、大規模製鉄所の建設に当たっては、人権侵害・環境破壊を理由とした反対運動に直面も。【ポスコのインド事業】
(人権問題)
ポスコは、年産1200万トンの高 炉をインド・オディシャ州に建設す る事業を計画する。
しかし、2013年10月、地元住 民への影響等を理由に、国連人 権高等弁務官事務所専門委員 会が中止を勧告。
国連の同委員会が個別企業の 事業に対して勧告を行うことは、極めて珍しい。
計画は現在も進行中。海外事業に伴うリスク
【ティッセンクルップの米州事業】
(不十分な国内需要)
(稼働率の低迷)
ティッセンクルップは、鉄鉱石産 地で半製品を製造、需要地近く で自動車向け高級鋼板に加工す るサプライチェーンを想定して、ブラジルに高炉、米国には熱延 工場(年産500万トン)等を設置。
しかし、十分な需要を開拓できず、多額の赤字を計上した結果、米 国工場を2013年に売却。
【ポスコのインドネシア事業】
(不十分な国内需要)
(通商摩擦の発生)
ポスコは、約4000億円を投じ、インドネシアに高炉・厚板製造ラ イン(年産300万トン)を設置。
しかし、インドネシア国内での十 分な需要がないため、周辺国へ 大量に輸出。通商摩擦に発展。
同様の理由により、半製品を韓 国で引き取らざるを得ない状況 も発生。(出所)報道情報、各社HP
39
(参考)ポスコ海外子会社の業績
(出所)ポスコFinancial Statementsから作成
ポスコは、韓国国内の需要鈍化を想定し、海外生産拠点を多数設立。
しかし、まだ殆ど利益を上げることができていない状況。
Zhangjiagang Pohang Stainless Steel Qingdao Pohang Stainless Steel POSCO-Thainox Public Company Ltd POSCO-VST
POSCO-Vietnam PT Krakatau POSCO POSCO-Malaysia POSCO-India Private POSCO Maharashtra Steel POSCO Electrical Steel India
POSCO ASSAN TST STEEL Industry POSCO-Mexico
その他の海外子会社:計 合計
2014年損益 (100万ウォン)
2014年損益
(100万米ドル) 所在国 業種 稼働年
(設立年)
7,336 7
中国 ステンレス製造・販売 (1997年)-7,313 -7
中国 ステンレス製造・販売 2004年3,799 3
タイ ステンレス冷延製造・販売 1993年-4,416 -4
ベトナム ステンレス冷延製造・販売 2009年-6,334 -6
ベトナム 冷延鋼板製造・販売 2009年-250,848 -229
インドネシア スラブ・厚板の製造・販売 2013年-5,933 -5
マレーシア 電気メッキ鋼板の製造・販売 2006年71 0
インド 一貫製鉄所建設に向けた会社 (2005年)-26,742 -24
インド 亜鉛メッキ、冷延鋼板等の製造・販売(自動車、家電、建設向け) 2012年
189 0
インド 電磁鋼板(無方向性)の製造・販売 2013年-14,543 -13
トルコ ステンレス製造・販売 2013年(2011年)
168 0
メキシコ 自動車用鋼板の製造・販売 2009年101,676 93
-202,890 -185 40
5.海外企業の動向
41
【韓国における鋼材価格】
(出所)韓国鉄鋼新聞
(月)
【韓国2社の国内販売量・輸出量の変化】
※単位:千㌧
2010 2014
ポスコ
国内
販売量
20383 18368 0.90
倍輸出量
11082 15969 1.44
倍※2014年の国内販売量・輸出 量は非公表。生産量は13年
比20%増。10年比70%増。
2010 2013
現代製鉄
国内
販売量
7805 13101 1.68
倍輸出量
3349 3316 0.99
倍(出所)2社IR資料
現代製鉄は、2010年~2013年にかけて高炉3基(1200万トン)を建設。
その影響等により、韓国国内の鋼材価格は下落傾向。
ポスコは、国内で現代自動車等向けのシェアを失い、輸出を拡大。海外での能力拡大も追求。
その間、ポスコの営業利益率は大幅に低下。(2010年:11.6%→
2014年:4.9%)※
2005年は27.2%韓国メーカーの能力増強
600 700 800 900 1,000 1,100 1,200 1,300 1,400
6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12
2012 2013 2014
熱延鋼板
(高炉)
厚板
(一般)
亜鉛メッキ
42
河北鋼鉄:欧州鉄鋼流通企業買収2014年11月、鉄鋼商社であるデュフェルコ社(スイス)
の子会社の株式51%を取得。
首鋼集団:マレーシアミニ高炉稼働現地企業との合弁で南部ケママン地区に建設した年 産70万トンの製鉄所の営業生産を2月に開始。
宝鋼集団:東南アジア下工程(検討中)
タイに鋼管工場、ベトナムで製缶工場を稼働。現在、
自動車用鋼板の海外工場建設を検討中。
青山鋼鉄:東南アジア下工程 (計画)インドネシアにニッケル銑鉄工場、ステンレス製鋼工 場を建設予定。
南京鋼鉄:インドネシア一貫製鉄所 (計画)現地企業との合弁で、年産100万トンの一貫製鉄所 を建設予定。
中国メーカーの海外進出
【2013年~】
新シルクロード(一帯一路)構想中央・東南アジア、欧州・アフリカを取り込む開発戦略。アジアインフラ投資銀行(AIIB)
が資金面のサポートを実施。(自国の過剰生産能力解消を狙ったものとの見方も。)
【2014年】
鉄鋼業規範条件適合企業リスト (工信部)
鉄鋼など企業再編・統合市場環境の更なる最適化に向けた意見 (国務院)
14~15年の省エネ・排出削減及び低炭素発展に向けた行動プラン (国務院)
生産能力を淘汰する企業リスト (工信部)【2015年】
生産能力の海外進出推進(走出去)方針 (国務院)鉄鋼、非鉄、建材、紡績などの産業が、国内設備を利用して海外で川上・川下に至るま での関連生産ラインを建設し、製品・技術などの海外進出を実現するよう支援。
鉄鋼産業調整政策(素案) (工信部)生産設備の稼働率を2017年までに8割に引き上げ。2025年までに世界で競争力を
持つ大手鉄鋼グループを3~5社に集約。 (出所)各種報道
中国政府は、過剰生産能力を内政上の課題として問題視しており、過当競争防止、環境汚染防止 の観点から様々な施策を実施。しかしながら、一連の施策で淘汰された設備は一部に止まる。
無秩序な能力増強は抑制する方針を示しているが、依然として多くの製鉄所建設・拡張を予定。
最近の施策では、「海外需要の創出・取り込み」、「生産能力の海外進出」を掲げており、中国企業 は海外市場開拓を模索。
今般、「鉄鋼産業調整政策」素案を公表。設備稼働率を2017年までに8割へ引き上げるとしている。【中国政府の主な取組】 【中国企業の主な海外展開】
43
東アジア企業が実施・検討中の設備投資
○高炉建設 (オディシャ州)
年産1200万トンの製鉄所建設を計画。2013年10月、地元住民への影響等を理由に国連人権高等 弁務官事務所専門委員会が中止を勧告するも、2014年1月、印韓首脳会談を機に計画前進。モディ 印首相は計画継続の意向。○高炉建設 (ジャークハンド州)
インド鉄鋼公社(Sail)によれば、同公社が進める年産300万トンの一貫製鉄所建設に関心を表明。○鉄鋼加工工場建設 (グジャラート州)
2014年12月、年産11万トンの鉄鋼加工工場新設を決定。○溶融亜鉛めっき鋼板工場建設 (ラヨーン県)
年産45万トン規模の工場が2016年6月に竣工予定。
日系自動車メーカー向けのシェア拡大を狙う。○ファイネックス建設 (重慶)
重慶鋼鉄との合弁により、年産300万トン規模の製鉄所を本年に着工予定。○鋼板加工工場増設 (重慶)
2014年12月には、年産14万トン規模の第2工場新設のための増資を決定。【インド】
○製鉄所拡張
高炉増設により、クラカタウ・ポスコの生産能力を年産300万トンから年産600万トンに拡張する計画 の実施の有無について、本年6月までの意思決定を予定。
高炉増設を見送る場合でも、自動車用鋼板工場等の新設を検討中。【インドネシア】 【中国】【タイ】
ポスコ :アジア各地で粗鋼生産能力の増強を計画。
(出所)各種報道
44
東アジア企業が実施・検討中の設備投資
○特殊鋼工場建設
年産100万トンの特殊鋼工場が2016年2月に稼働予定。○東部特殊鋼買収
東部特殊鋼(年産30万トン)の買収を計画。【韓国】
現代製鉄 :高炉増設が完了し、韓国国内での特殊鋼向け投資を本格化。
宝山鋼鉄 :大規模製鉄所が本年9月に稼働予定。
○高炉建設 (広東省湛江)
年産893万トンの高炉一貫製鉄所の建設が進行中。本年9月に第1高炉、2016年に第2高炉、熱 延工場、冷延工場が稼働予定。【中国】
中国鋼鉄 :ベトナムの大型製鉄所計画への増資を予定。
○高炉建設
台湾プラスチックの高炉一貫製鉄所計画(年産2250万トン。2016年から稼働予定。)への出資比率 を5%から25%に拡大予定。【ベトナム】
○原料会社増資
2014年、鉄鉱石・原料炭採掘会社Aquilaの株式保有率を15%から85%に拡大。【豪州】
○電磁鋼板工場建設
本年1月、電磁鋼板工場の稼働を開始。拡張計画は、内需の成長鈍化により当面見送りの模様。【インド】