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2.1 試験方法の概要 2.1.1 試験の標題

原発性骨粗鬆症を対象としたAK156の第III相臨床試験

2.1.2 治験責任医師

、他

2.1.3 治験実施医療機関 国内73施設

2.1.4 公表文献 なし

2.1.5 試験期間

最初の被験者の同意取得日:2012年1月14日 最後の被験者の最終検査終了日:2015年1月29日

2.1.6 開発のフェーズ III相

2.1.7 試験の目的

プラセボを対照とした二重盲検群間比較試験により、原発性骨粗鬆症患者に対するゾレドロ ン酸の年1回投与による2年間投与(2回投与)での椎体骨折抑制効果の検証および安全性の 検討を行う。

2.1.8 試験方法

本試験は、原発性骨粗鬆症患者を対象とした2年間のプラセボ対照、無作為化、二重盲検、

並行群間比較試験であった。観察期に被験者の適格性を確認した後、ゾレドロン酸5 mgまた はプラセボを年1回、2年間投与(2回投与)した。投与に先立ち、登録時の既存椎体骨折の グレードと性別で層化し、最小化法を用いた動的割り付けによってゾレドロン酸群またはプラ セボ群に1:1に無作為化した。すべての被験者には同意取得時から1日当たり610 mgのカル

シウム、400 IUのビタミンD3および30 mgのマグネシウムを投与した。

無作為化された被験者にはゾレドロン酸またはプラセボをそれぞれ年1回点滴静注し、投与 後に有効性と安全性を評価するために、所定の調査・観察を行った。また、初回投与から2回 目投与の1年後までの期間(2年間)には、安全性の評価をするために有害事象の調査および 臨床検査を実施した。なお、治験薬投与後に38.5°Cを超えて発熱し、被験者がつらいと感じた

場合のみ解熱鎮痛剤(イブプロフェン200 mg)を1回1錠服用することとし、服用後2時間経 過しても熱が下がらず、つらさが続く場合のみ、もう1錠服用可とした。

観察・検査スケジュールを表 2-1に示す。

表 2-1 観察・検査スケジュール

Source: AK156-III-1 CSR 9.5-15.3.5.1.1

2.1.9 目標被験者数

1群300名(両群で600名)

2.1.10 診断および主な組み入れ基準

以下の基準[1]~[6]のすべてを満たした患者を対象とした。

[1] 日本骨代謝学会 原発性骨粗鬆症の診断基準(2000年度改訂版)に基づき原発性骨粗鬆症 と診断された患者

[2] 仮登録時点で第4胸椎~第4腰椎に1~4個の椎体骨折を有する患者

[3] 同意取得時に満年齢65歳以上、89歳以下の日本人患者 [4] 性別は問わない。ただし、女性は閉経後とする。

[5] 自立歩行が可能な外来患者

[6] 同意能力があり、本人の自由意思により文書同意が得られた患者

2.1.11 併用禁止療法

同意取得時から試験終了時*1まで、本試験の有効性および安全性に影響を及ぼす可能性があ るため、以下の薬剤の投与を禁止した。

*1 1本目または2本目の治験薬を投与してから1年後の検査が終了するまで。もしくは中止時まで。

[1] ビスホスホネート製剤 [2] PTH製剤

[3] カルシトニン製剤 [4] 活性型ビタミンD3製剤

[5] カルシウム製剤(一般用医薬品および治験依頼者より提供された標準治療薬は除く)

[6] ビタミンK製剤 [7] イプリフラボン製剤 [8] エストロゲン製剤 [9] SERM製剤 [10] 抗RANKL抗体

[11] 蛋白同化ホルモン製剤

[12] 副腎皮質ホルモン製剤(筋注、静注または経口投与、プレドニゾロン換算で、1週間平均

として5 mg/日を超える場合、1日投与量として10 mg/日を超える場合、または総投与

量が450 mgを超える場合)

[13] アロマターゼ阻害剤 [14] GnRHアゴニスト [15] フルベストラント

[16] アミノグリコシド系抗生物質

[17] シナカルセト [18] ループ系利尿剤

[19] 現在開発中の他の治験薬

2.1.12 治験薬、用量および投与方法 2.1.12.1 治験薬(被験薬および対照薬)

 ゾレドロン酸:1バイアル(100 mL)中にゾレドロン酸水和物5.33 mg(ゾレドロン酸とし

て5 mg)を含有する注射用液剤

 プラセボ:被験薬と外観上識別不能な、ゾレドロン酸水和物を含まない注射用液剤

2.1.12.2 投与方法

治験薬1バイアル(100 mL)を1年に1回、15分以上かけて点滴静注した。なお、すべて の被験者には同意取得時から1日当たり610 mgのカルシウム、400 IUのビタミンD3および

30 mgのマグネシウムを投与した。

2.1.13 投与回数および観察期間

投与開始日および投与12ヵ月後に、被験者に対してゾレドロン酸またはプラセボを点滴静 注し、1回目の投与日から2回目投与の1年後までの2年間観察した。

2.1.14 評価方法 2.1.14.1 有効性評価

[1] 評価項目

 主要評価項目:新規椎体骨折

 副次評価項目:椎体骨折(新規+増悪)、臨床骨折(臨床椎体骨折・非椎体骨折)、腰椎 骨密度*1、大腿骨近位部骨密度*1、骨代謝マーカー

 その他の評価項目:椎体骨折(増悪)、身長、QOL(EQ-5D)、骨ジオメトリー(CT)*1

*1 可能な医療機関で実施 [2] 評価方法

 椎体骨折(新規、増悪):治験責任医師または治験分担医師は、胸椎・腰椎X線撮影を行っ た。骨折評価委員は、投与開始1週間前(投与開始時)の胸椎・腰椎X線フィルム(第4 胸椎~第4腰椎)と治験薬投与後(治療期)のX線フィルムを比較し、Genantらの方法(Genant HK et al, 1993)、Wuらの方法(Wu CY et al, 1995)を参考に下記の判定基準を骨折判定に 関する手順書に定め、それに従い骨折の判定を行った。

• Genanntらのグレード分類に準じた半定量的評価法(以下、SQ法)により投与開始時(投

与開始1週間前~投与開始日)からグレードが1以上増加

• 日本骨代謝学会骨粗鬆症診断基準検討委員会の原発性骨粗鬆症の診断基準に準じた定 量的測定法(以下、QM法)により、各椎体の前縁高、中央高、後縁高のいずれかの椎 体高において、投与開始1週間前(投与開始時)からの変化率が20%以上減少

また、投与開始1週間前(投与開始時)に正常であった椎体が治験薬投与後に形態骨折 を認めた場合を新規骨折、投与開始1週間前(投与開始時)に既に認められた変形椎体が さらに変形し、形態骨折を認めた場合を増悪骨折とした。

 臨床骨折(臨床椎体骨折、非椎体骨折):治験薬投与開始から、24ヵ月後までに、被験者 の訴え(臨床症状)があり、かつ治験責任医師または治験分担医師がX線フィルム上もし くはMRI等により骨折を確認した場合を臨床骨折とした。特に、被験者が腰背部の急性疼 痛を訴える場合は、X線撮影を行い骨折の有無を確認した。

 骨密度:実施医療機関にDXA装置が設置されている、もしくは近医にてDXA測定が可能 な場合、治験責任医師または治験分担医師は、腰椎骨密度および大腿骨近位部骨密度を測 定した。骨量評価委員は、治験依頼者と骨量評価委員の間で別途定めた骨量評価に関する 業務手順書に従いデータの採否および再解析の必要性を判定した。

 骨代謝マーカー:治験責任医師または治験分担医師は、8時間以上の絶食の後の検体(血 清・尿)を被験者から採取し、検査機関に提出した。なお、盲検性維持のため、骨代謝マー カー検査機関は結果を開鍵まで保管し、開鍵後に治験責任医師または治験分担医師および 治験依頼者へ報告した。

 身長:治験責任医師または治験分担医師は、被験者の身長を各測定時点で原則同一の身長 計を用いて計測した。

 QOL:治験責任医師または治験分担医師は、被験者にEQ-5D(日本語版)の質問票を記入 させた。

 骨ジオメトリー:実施医療機関にCT装置が設置されている場合、治験責任医師または治 験分担医師はCTを撮影した。骨評価委員は、治験依頼者と骨ジオメトリー評価委員の間 で別途定めた骨ジオメトリー評価業務手順書に従い、測定の適切性を判定し、CTジオメト リーを解析した。

2.1.14.2 安全性評価

安全性の評価項目として、有害事象の調査、臨床検査および12誘導心電図の各検査を実施 するとともに定期的に口腔内の状態を確認した。また、本試験では、以下の事象に該当し、重 篤な有害事象以外の有害事象で治験責任医師または治験分担医師が重要と判断した事象を重 要な有害事象とした。

 低カルシウム血症

 アナフィラキシー

 腎機能障害

 顎骨骨髄炎・顎骨壊死

 強膜炎、ぶどう膜炎など、眼の炎症

 急性期反応:発熱、頭痛、関節痛・筋肉痛

2.1.15 統計手法

有効性評価は、最大の解析対象集団(以下、FAS)を主たる解析対象集団として解析を行っ た。なお、治験実施計画書に適合した解析対象集団(以下、PPS)は、試験結果の頑健性(安 定性)を確認するための補足的集団とした。

主要な有効性の解析は、新規椎体骨折発生までの期間について生存時間解析を行った。

Kaplan-Meier法に基づく24ヵ月後の骨折発生率を算出するとともにlog-rank検定を行った(有

意水準は両側5%)。なお、参考として、骨折発生率のプラセボに対するCox回帰によるハザー ド比(以下、HR)とその両側95%信頼区間を算出した。また、Kaplan-Meier法に基づく時点ご と(6ヵ月、12ヵ月、18ヵ月)の骨折発生率を算出した。

新規椎体骨折の副次的な解析として、新規椎体骨折の発生個数別被験者数の集計を行った。

また、評価期間別(0~6ヵ月、0~12ヵ月、0~18ヵ月、0~24ヵ月)に新規椎体骨折発生割 合を算出するとともにプラセボに対する相対リスクとその両側95%信頼区間を算出し、Fisher の直接確率検定を行った(有意水準は両側5%)。

椎体骨折(新規+増悪)および臨床骨折(非椎体骨折、臨床椎体骨折)は、主要評価項目の 解析と同様にKaplan-Meier法によりデータを要約した。

腰椎骨密度、大腿骨近位部骨密度は、開始時からの経時的変化の要約を行った。また、腰椎 骨密度および大腿骨近位部骨密度の変化率について、時点ごと(6ヵ月後、12ヵ月後、24ヵ月 後および最終時)に2標本t検定にて群間比較を行い、差の推定値および95%信頼区間を算出 した。なお、本解析は副次的であるため、群間差の推定において信頼区間を算出する場合は、

多重性の調整は行わず、一律に信頼係数は両側95%とした。

骨代謝マーカーは、実測値について治験薬投与開始時から経時的変化の要約を行った。

身長、QOL、骨ジオメトリーは、開始時からの経時的変化の要約分析を行った。

中間解析は実施しなかった。

安全性評価は、安全性解析対象集団にて解析を行った。有害事象は、ICH国際医薬用語集(以

下、MedDRA)のMedDRA/J Version 17.1を用いてコード化され、発現状況を要約した。臨床

検査値および12誘導心電図パラメータは、要約統計量やカテゴリー別集計を中心に検討した。

2.1.16 被験者数の設定根拠

国内の無治療の骨粗鬆症患者に対する疫学的調査の結果、ミノドロン酸の骨折抑制試験およ び自社で実施したPTH製剤の骨折抑制試験の結果より、プラセボ群の新規椎体骨折発生率は 19~21%と推定した。一方、本剤のピボタルな海外III相試験、海外と国内で実施した他のビス ホスホネート製剤の臨床試験結果より、本剤の新規椎体骨折発生の2年後の相対リスクは0.29

~0.45程度と考えられた。また、日本の骨粗鬆症患者に本剤を投与した経験がないことから、

本剤の相対リスクを保守的に0.5とした。算出条件を検出力90%、2年後の中止率10%として 被験者数を算出し、主要評価項目を評価するために必要な被験者数を1群300名と設定した。

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