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A斗 勺コ

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 36-68)

内ノ担 ハU ハU ハU

。{町〈

0.09

1500

よ-500

_j_

1000

200 400 600 800 2000 200 400 600 800

DNA濃度/μM DNA濃度/μM DNA濃度/μM

図2-8 DN A添加に伴う化合物1、 2、 3の吸光度変化

1、 2、 3: 20μM, NaCl: O.lM, HEPES(pH7): 0.2mM

3

1.60

0.45

0.70

0.15 0.14

2.80

2.40

2.00

ν 0.13 0.12

0.042 0.036

3: 20μM, NaCl: O.lM, HEPES(pH7): 0.2mM

寸60-×(υ\ミ)

2

. .、

ν 0.030 0.40

0.024 tzA

ハU0.10 0.09

ν

3とDNAの会合におけるScatchardプロッ

2、

2、

0.65

0.60

0.55

0.50

0.08 0.07

1、

1、

寸to-×(U\ミ) 1

図2-9

1.90

1.50

1.10 aO{

×(υ\ミ)

tu--�e ① 凸 PW〈〉ヘヤ/、〈N-CH2COOU

�ノ久、ノミ CH3 "2

(l JC)

、/、r� 1

円① ①CHっCOOG o HNへ/ヘN�へN� 己 (

�/ζ 己H3 H、CH2COOO

(l JCJ

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0

+1

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.A. Á CH'1

亡l JCJ

� " J

..., n "V' 3

Y

+2

図2 -1 0 中性pH領域で予想、される化合物1、 2、 3の荷電状態

表2-2より結合定数は 3、 1、 2の順に小さくなっていることがわかる。

本実験条件下のpH7では、 1、 2、 3はそれぞれ図2 -1 0に示すような+1、 0、

+2の荷電状態で存在すると予想される22)。 したがって、 ポリアニオン鎖で

あるDNAとの相互作用において、 より正の荷 電を多く有し た化合物ほど DNAとの親和性が高くなったものと考えられる。

2-3-3

アントラキノン誘導体とDNAの会合挙動における塩濃度の

効果

DNA と相互作用する小分子の会合挙動は溶液中のイオン強度に大きく影 響されることが知られている23). 24)。 化合物ト ム 3 についても この影響

を調べるために 、 Na C 1 濃度を変化させてS c at ch ard解析を行っ たo

Scatchard 解析については先と同様の方法で行い、 各NaCl濃度における

結合定数を算出した。

内/臼勺コ

(結果及び考察)

表2-3 化合物 1、 2、 3 の DNAへの結合定数に対するNaCl 濃度の効果 0.2mM HEPES (pH 7. 0)、 250C

NaCl 濃度σの 結合定数KX 10-'σの

1 2 3

0.01 11.6 2.47

0.05 7.55 1.00 32.3

0.10 4.79 1.04 11.7

0.50 1.63

1.00

3.30 1.85

各NaCl 濃度 における 化合物1、 2、 3の結合定数 を表2-3に示す。 これよ りNaCl濃度が増大するにつれて、 その結合定数は小さくなる傾向に あるこ とがわかる。 この挙動に対 しては次のような説明が可能である。 まずポリ アニオン鎖で あるDNAは系中の塩濃度が増大するとリン酸基聞の静電的な 反発がおさえられて、 二重らせんが安定化し、 二重らせん の構造変化を も たらすような小分子 は一般にDNAに接近、 相互作用しにくくなる。 さらに 化合物1 、 3 は正電荷を有す るた めに 、 そ れらがDN Aと会 合す る際に は DNAリン酸基の 対イオンである N どをはぎとる必要がある。 そのためこれ らの化合物とDNAとの相互作用は一種のイオン交換反応であると考えられ、

系中のNa+濃度が増大するにつれ、 これらの 化合物はDNAと会合しずらく なると考えられる。 このようなことからNaCl濃度の増大に伴い結合定数が

低下したものと考えられる。

さて、 高分子電解質理論(polyelectrolyte theor y)をDNAと インターカ レータの相互作用に導入したRecordやWilsonらの取り扱いによると23)、

DNAと小分子の相互作用は次の2つのステップを含むと考えられる。

D 一一ー D* + 2n(ψ-ψ*)Na+ r'l\ 114 、、‘,,,

勺可}「コ

D*(P) + L 一一ー D*(PL) + m'ψ*Na+

( 2 )

ここ で、 DはDNA、 D *は小分子と相互作用できるようにコンホメーショ ン変化を起こしたDNA、 nをコンホメーショ ン変化をうける塩基対の数、

併をDNAリン酸基lつあたりに結合しているN どの数、 い*をコンホメーシ ヨン変 化をおこしたDN A のリン 酸基1つあたり に 結 合して いるN ピ数、

D* (P )をD*の結合サイト、 Lを小分子、 D* (P L )をDNA-小分子錯体、 m'を 小分子とDNAとの問に作られるイオン対の数とする。 式( 1 )はDNAが小 分子と 相互作用す ると きのコンホメーシ ョ ン変化を 、 式(

2

) は実際の

DNAと小分子との間の相互作用の過程を示している。 一方、 実験に よ り得 られる見かけの結合定数の定義は式(

3

)のようになる。

D*(P) + L ーーーーーー--­『司・...-ーーーーーーー D*(PL) K = _[D*(PL)]

[D*(P)] [ L]

式( 1 )、 (

2

)の全反応における平衡定数K'は次のようになる。

[D*]

K' = K・[Na+ ]m'1Þ * ・ 一一一 [Na+)2n(ψ・ψ*)

[D]

式(

4 )の両辺のl ogをとると

logk' = logk+(mfψ* + 2n(ψーψ*))log[Na+] + log [D*]

[D]

となる。 こ こで問題としているのはKであるので

logK [D*]

= logK' - (m'ψ* + 2n(ψ-ψ *)) log[Na+] - log

�一一

[D]

K'は真の 平衡 定数であるので不変でありl o g K' =const、 また l og[D*]/[ D]=constとすると

-34

-( 3 )

( 4 )

(

5 )

( 6 )

6logK

= -m'ψ* - 2n(ψ - ψ*) Ô log[Na+]

( 7 ) となる。

ここで、neares t-neigh borモデルを考えるとn=2となる。 また、 B型DNA

ではインターカレーションに関しては い=0. 88、 仲* = 0.82 という値が知 られている23)0 したがって、 l og [ N ぶ]に対して logK を プロ ットし傾きを 求めることにより、 m'の値を算出することが できる。 すなわちこのプロ ッ トにより 、 DNAと小分子との聞に形成 されるイオン 対の数を推定すること カ宝できる。

図 2 - 1 1に 化合物1、 2、 3それぞ れについて、 表2-3 の値に基づいてー log [N a+]に対してlogKをプロットした図を示す。 これらの直線の傾きより 求め た m'の値を表2-4に示す。 本実験条件下のpH7では、 化合物1、 2、 3は それぞれ+ 1、 o、 +2の荷電状態 で存在すると考えられる。 したがって、 化 合物ト 3について得られたm'の値は、 それらの荷電状態 か ら予想される値 よりも かなり小さめの値となっ た。 これについては、 化合物1、 3のカチオ ン部位が、 DNAリン酸のアニオン部位と十分にイオン対を形成できるよ う な立体配置にないことが原因としてが考えられる。 また、 DNA近傍でのこ れらの化合物の荷電状態はバルク溶液中での荷電状態と異なる可能性も考 えられ、 ここ で得られ た値は許容できる範囲のものではないかと考えてい

る。

表2-4 化合物1、 2、 3 とDNA と の聞に形成されるイオン対の数n1'

m

11

ヴh-1u

0.50 0.21 0.83

-35-6.0

。。心

4.5

Q- - 0

3.5

-0.5 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5

-log [Na+]

図2-11 化合物1、 2、 3 の結合定数とNaCI濃度の関係

2-3-4 まとめ

ここでは、 前節で合成したアントラキノン誘導体と DNAとの会合挙動を、

まずターゲットとなる金属イオン非共存下において検討し、 それ らの基礎 的な性質を調べたo DNAとの会合挙動は、 アントラキ ノン 誘導体の吸収ス ペクト ル変化を測定する ことに より調査した。 化合物1、 2、 3はすべ て DNAとの会合に伴い、 吸収スペクトルに明らかな長波長シ フトと淡色シフ トが観測された。 この現象はイ ンターカ レータに特徴的な挙動であるため、

これらの化合物はDNAへインターカレ ート すると考えられた。

次に、 DNA添加に 伴う 吸光度変化を 特定波長において追跡し、 Scatchard 解析を行うことにより化合物1、 2、 3のDNAに対する 結合定 数を算出した。

その 結果、 1、 2、 3についてそれぞれ4.79x104、 1.04xl0.t、 11.7xl04 CM-')という値が得られた。 本実験条件下においては、 1、 2、 3 はそれぞれ

-36-+1、 0、 +2の荷電状態で存在すると予想され 、 ここで 得られ た結合定数は これらの荷電状態を反映したものであると 考えられる。

また、 これらの化合物とDNAとの会合挙動における塩濃度の効果 につい ても検討を行った。 その結果、 NaCl濃度の増大に伴い 結合定数が減少する

ことがわか った。 ここで得られたデータに基づき これらの化合物 とDNAと の聞に形成されるイオン対の数を算出したところ、 化合物1、 3については それらの荷電状態から予想される値よりもかなり小さめ の値になった。 こ れについては、 先に述べたように、 いくつかの可能性が考えられるため、

許容できる範囲のものではない か と考えている。

-37-2-4

金属イオン共存下でのアントラキノン誘導体とDNAの会合挙動

前節では、 まず合成したアントラキノン誘導体の基礎的な性質を知るた めに、 ターゲットとなる金属イオンを共存させない条件下で、 DNAとの会 合挙動を検討した。 ここでは、 ターゲットとなる金属イオンを共存させて、

アントラキノン誘導体とDNAとの会合挙動を検討した。 金属イオンとして は、 銅イオン及びいくつかのランタノイドイオンを用いて解析を行った。

2-4-1

Cu(II)共存下での解析

まず、 グリシンやイミノ二酢酸と安定な錯体を形成することが知 られて いるCu( 11)を用いて解析を行った。 Cu (11)共存下でのDNA配位子とDNAと の会合挙動については、 これまで いくつかの研究例がある15)・16)。 したがっ て、 本研究において合成したアントラキノン誘導体 についてもCu (11)共存 下で解析を行うことは、 これら過去に 研究されたDNA 配位子との比較検討 が行える点において興味深い。

2-4-1-a

モル比法による錯体組成の決定

アントラキノン誘導体トム 3が実際に Cu(I1)と相互作用する かどうか を調べるために、 Cu(I1)添加に伴うこれらの化合物の吸収スペクトル変化 を測定した。 その結果、 化合物1、 2についてはCu (11)添加に伴い吸収スペ クトルに、 淡色シフトが観測された(図2-12)。 一方、 化合物3について

はま った く 吸収スペクトルに変化が生じなか った。 これより化合物ト 2に ついてはCu (11)と錯形成するが、 3については錯形成しないことが推測され た。 そこで化合物ト 2についてはどのような組成でCu (11)と錯形成してい

-38-0.20

1

ω同民一一

0

350 400 450 500 550 600 650

波長(nm)

0.20

2

ωm-沢民一

0

350 400 450 500 550 600 650

波長(nm)

図2 -12 銅イオン添加に伴う化合物1、 2の吸収スペクトル変化

1, 2 :20μM, NaCl: O.lM, HEPES(pH7): 0.2mM CuS 04上から1: 0, 2,4, 8, 12, 20μM

2: 0, 2,4,6, 8,10μM

-39-る かを確認す-39-るために、 Cu (11 )添加に伴う吸収スペクトル変化を特定波長 において追跡し、 モル比プロット を行った。

(実験操作)

20μMアントラキノン誘導体、 0.2mM HEPES (pH7 .0)、 0.1M NaClの溶 液 に CuS 04溶液 をその濃 度が2-- 60μM(アントラキノン誘導体 に対して 0.1--3当量)となる ように加え、 その溶液の吸収スペクトルを測定した。

Cu(II)濃度変化に伴う溶液の吸光度変化をCu(II)とアントラキノン誘導体 の濃度比に対してプロットし、 錯体組成を決定した。

(結果と考察)

図2-13に化合物1 、 2についてのモル比プロットを示す。 これよりまず化 合物 1については、 幾分なだら かな曲線ではあるがモル比がl の付近に屈 曲点があらわれているので 、 銅イオンとほぼ1 : 1錯体 を形成することが わかる。 一方、 化合物2については、 モル比が0.5、 lの付近に二つの屈曲 点があらわれた。 したがって 、 この 化合物については銅イオンの低濃度領 域では化合物2、 銅イオン1の割合で2 : 1錯体を形成し、 その後銅イオ

ン濃度が増大するにつれて1- : 1錯体に移行していくものと考え られる。

同様のモル比プロットを化合物に対して大過剰のDNA共存させた条件下 で行った(図2-14)。 その結果、 全体の吸光度変化は小さいもののほぼ同 様の挙動を取ることがわか った。 これより、 DNA共存下において も、 化合 物1については、 Cu (1 1)と1 : 1錯体を形成し、 化合物2については、 Cu( 1 1) との量 比に応じて、 2 : 1錯体と1 : 1錯体を形成することが示唆された。

-40-0.13

0.12

Cコ

〈町 0.11

0.10 0

0.100

司mD N 0 097

0.096ト

0.095

1

Cコ

3 [Cu(II)] / [1 ]

0.15

0.14

0.13

0.12

2

[Cu(II)] / [2 ]

図2-13 DNA非共存下での化合物ト 2のモル比プロット 1または2:20μM, NaCl:0.1M, HEPES(pH7)0.2mM

0.113

1 2

0.112←

日0.111

••

0.109

2 3 2

[Cu(II)] / [1 ] [Cu(II)] / [2 ]

図2-14 DNA共存下での化合物1、 2のモル比プロット

1または2:20μM, NaCl:O. 1M, HEPES (pH7):0. 2m M,

DNA(p):0.5mM(1), 1.5 mM(2)

-41-3

3

2-4-1-b

Scatchard解析による結合定数の決定

次に銅イオン共存下での これらの化合物のDNAとの会合挙動を定量的に 判断するために、 先と同様な方法でScatchard解析を行い、 銅イオン共存下 でのDNAに対する結合定数を求めた。

(実験操作)

1 mM仔牛胸腺DNA、 2 0μMアントラキノン誘導体、 2 0また は1 0 μM CuS 04、 0.2 mM HEPES (pH 7.0)、 O.lM NaClの試料溶液Aと、 これから DNAのみを除いた試料溶液Bを調製し、 2 -3- 2 と同 様の操作を行い、 結合

定数を算出した。

(結果及び考察)

図 2 -1 5に Cu(ll)を化合 物1、 2、 3 に対し て等モル共存させ た場合の Scatchardプロットを示す。 また、 これ より求めた結合定数Kの値をCu (11) 非共存下の場合と併せて表 2 -5に示す。 化合物1、 2については、 Cu (11)共

存下 において結合定数が増大し、 化合物1の場合結合定数が約2倍になり、

化合物2の場合約7倍になった。 これ は図 2 -16に示すようにCu( 11)との錯形 成により、 DNA配位子全体の正電荷が 増大したためであると考えられる。

一方化合物3については、 Cu (11)は結合定数 にほとんど影響を与えなかった。

このことは、 化合物3についてはCu (11)を添加しでも吸収スペクトルに変化 が生じず、 Cu(I1)との錯形成が示唆されなかったことから判断して妥当な

もので ある と考えられる。

化合物2については先 のモル比法プロットからモル比が0.5の条件下では 2 : 1錯体を形成 し、 二量体として存在していることが推測された。 そこで この条件下でのDNAに対する結合定数 を求めた。 そ の 結果、 表4 -1 (最下 段)に示すよ うに銅イオン非共存下の場合と比較し て結合定数が約6倍

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ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 36-68)

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