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○寄附部門 (単位:円)

No.

助成金名称 寄付者名 件数 備 考

1

地震津波リスク評価(東京海上日動)

寄附研究部門 東京日動海上

1件

総    計

1 月 計

2 月 計

3 月 計

4 研究活動

(1)研究部門・研究分野の研究活動

災害リスク部門活動報告

報告者氏名:越村 俊一 部門目標

東日本大震災の被害の全容と教訓を踏まえ,世界の防災・減災技術の再構築を目指す.地震や津波,風水害の 被害の発生メカニズムの解明,観測データの統合・同化,先端的センシング技術を活用しながら,将来の巨大 災害の発生が予想されている地域の災害リスクの軽減やさらなる備えを支援し,災害という脅威を防ぎ止める だけでなく,人間・社会が賢く備えて対応するための実践的研究に取り組む.

2015

年度の部門活動報告

7

つの分野で構成される災害リスク研究部門の活動を以下に列挙する.

・ 都市・建築の総合的地震対策に向けた国内外への情報発信,観測地震記録に基づくマイクロゾーニング,

リアルタイム地震防災技術に関する研究に取り組んだ(地域地震災害研究分野).

・ スーパーコンピュータ「京」を使った複合モデル解析手法の開発,地域での津波リスク評価,減災のため の教育プログラムの提案と実施など多様な減災活動に取り組んだ(津波工学研究分野).

2011

年津波による砂浜消失の実態把握,気候変動による将来の砂浜消失予測,衛星画像解析による災害時 の被害把握,インドネシア・ジャカルタの洪水氾濫計算,関東・東北豪雨災害の調査・解析に取り組んだ

(災害ポテンシャル研究分野).

G

空間情報を基盤として,最新の測位・観測技術によるモニタリングと,リアルタイムシミュレーション・

リモートセンシング技術を高度に融合し,センシング情報を利活用するためのビッグデータプラットフォ ームを社会に実装するための産学官の研究を推進した(広域被害把握研究分野).

・ 最近実用化された回転慣性ダンパーを活用した新しい震動制御技術の開発に取り組んだ.耐震工学に関す る日米共同研究を推進した(最適減災技術研究分野).

・ 三陸地方を主な対象地として砂質津波堆積物の調査・分析を実施した.岩手県野田村では,過去約

2500

年 程度の堆積物中に津波堆積物を発見した(低頻度リスク評価研究分野).

・ 台風ハイエンによる高潮の増幅・陸上遡上のメカニズムを解明した.強大な台風時には高波被害も拡大さ れることを明らかにした(国際災害リスク研究分野).

災害リスク研究部門 分野活動報告

分野名 地域地震災害研究分野 報告者氏名 源栄 正人 分野目標

「インセンティブ防災、リアルタイム防災」による地域の地震災害軽減が目標。前者は地域の地震・地盤環境 と社会環境を考慮した最適な防災対策・耐震対策の研究であり、後者はリアルタイムに得られる地震・地震動 や建物被害等の災害情報を用いて効率的な地震被害低減を目指すものである。

2015

年度の分野活動報告

東日本大震災の教訓について都市・建築の総合的地震対策に向けた国内外への情報発信を行うとともに、観測 地震記録に基づく地盤環境調和型地震対策としてマイクロゾーニングに向けた研究やリアルタイム地震防災技 術に関する研究を継続して行った。

源栄教授は、構造ヘルスモニタリングと早期地震警報との融合技術として構築した地域版リアルタイム地震 観測システムからのデータを有効活用するための研究を行い、米国地震学会年次大会や日本地震工学会年次大 会国際セッションでの招待講演を行うとともに、システムの海外展開としてモンゴル国ウランバートル市への 展開による技術支援など、モンゴル科学技術大学等との国際交流を行った。東日本大震災の振動被害の教訓の 国際情報発信として、カリフォルニア工科大学と南カリフォルニア大学で招待講演を行った。

大野准教授は、東日本大震災の地震動特性と地盤被害および建物被害率について研究を進め,それぞれ日本 地震工学会論文集に査読論文を発表するとともに、東北地方太平洋沖地震の強震動特性と地震動評価式の適用 性について,日本地震工学会の

ESG

特集号に招待論文(総説)を発表した。また、仙台市内の公共建物および 東北大学新設免震建物の強震観測による振動性状のモニタリングに関する研究を進めるとともに、2016年

2

月 の台湾南部地震の被害調査に日本建築学会の調査団として参加し、速報会で報告を行った。

王助教は、構造物のヘルスモニタリングの高度化を目指し、通常時の常時微動観測に基づく簡便な観測手法 で高精度な建物動的特性の同定手法の研究を継続的に行い、査読論文を発表すると共に、スマートデバイスを 用いた低コストの構造ヘルスモニタリングシステムの開発に取り組み、日本地震工学会年次大会での若手優秀 発表賞を受賞した。また、超高層のヘルスモニタリングの課題で同済大学、大連理工大学との交流を行った。

分野名 津波工学研究分野 報告者氏名 今村 文彦 分野目標

津波工学研究分野は津波減災を目指す研究のトップランナーとして活動を進めている.東日本大震災での被 害実態と得られた教訓を国内外の防災・減災活動に活かす研究教育の実践を行い,特に,産学連携による数値 解析モデルの開発,津波被害低減手法の提案,減災のための教育プログラムの提案などが目標である.

2015

年度の分野活動報告

(1)産学による数値解析モデルの開発 文部科学省が推進する HPCI 戦略プログラム分野 3「防災・減災に資する地球変 動予測」において,スーパーコンピュータ「京」に置いて,現地スケールでの津波による土砂移動計算手法や漂流物も考 慮に入れた複合モデル解析手法を開発し,多くのシンポジウムなどで発表し,国内外のメディアで紹介された.また,グ ローバルモデルである GTM についても検討のグループに参画し検討を行っている. (2)地域での津波リスク評価 日 本海側での地震(海域活断層)の評価結果を受けて各地域で最大クラスの津波評価が実施されており,山形県ではそ の検討委員会の座長として適切な評価とその結果の活用についてとりまとめた.国連会議での活動なども含めて国土 地理院功労者表彰を受けている. (3)減災のための教育プログラムの提案 本学の特定基金での減災教育研究助成 である減災プロジェクト「結」を開始し,宮城県内及び福島県での小学 5 年生全員へ減災ポケットの配布と宮城県内 19 校、福島県内 7 校を訪問し、合計 1,537 名への出前授業を実施した.また,シャチハタ(株)と共同開発した減災スタンプ ラリーも組み合わせた授業を展開し,3 月 12 日および 13 日で開催した防災フォーラムなどで活動を紹介した. (4)その 他 日産自動車株式会社とオートモーティブエナジーサプライ株式会社(以下,AESC)との共同で「EV(e-NV200)およ びポータブル蓄電池を非常用電源とした災害対応訓練」を 2015 年 11 月 26 日に実施した.訓練では地震発生直後から 事業場としての安否確認,施設安全確認を実施し,さらに災害調査対応本部を立上げ,機材及び EV とポータブル蓄電 池の電力を最大限に利用しながら情報収集活動や情報の整理・分析,被害規模の推定を行った.その成果は一般社 団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する第2回「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)」において優 秀賞を受賞した.また,震災アーカイブ「みちのく震録伝」においては平成 27 年度科学技術分野の文部科学大臣表 彰科学技術賞(科学技術振興部門部門)を受賞した.

分野名 災害ポテンシャル研究分野 報告者氏名 有働 恵子 分野目標

高波,高潮,津波,洪水などの災害の被災メカニズムを明らかにし,災害リスクを定量化するとともに,効 率的な被害軽減技術を開発することを目標とする.将来は気候変動に伴う海面上昇,降雨特性の変化などが災 害に及ぼす影響も危惧されており,そのリスク評価と適応策については特に重要な課題と位置付けている.

2015

年度の分野活動報告

有働准教授が

2015

年度に行った主要な研究は,①

2011

年津波による砂浜消失の実態把握,②気候変動によ る将来の砂浜消失予測,ならびに③衛星画像解析による災害時の被害把握技術の開発,の

3

つである.①につ いては,宮城・岩手・福島沿岸部を対象として,津波による広域の砂浜被災特性の解析を行った.この一環と して,宮城県山元海岸において地中レーダ探査を行い,これによる被災特性把握技術の開発とその検証に取り 組んだ.②については,前年度まで気候変動に伴う海面上昇による全国の砂浜消失予測を行ったが,今年度は より詳細な自治体レベルの予測の一環として,福島県の砂浜消失予測を行った.さらに,現実的な適応策の検 討を見据えて,河川から海岸への土砂供給の実態把握とこれによる砂浜侵食への影響解明のための研究を開始 した.③については,数値地表モデル(

DSM

)の自動作成による

2011

年津波被災前後の表層変化特性を解析し,

被害状況を把握する技術を開発した.

呉助教は主要な研究は,①インドネシア・ジャカルタの洪水氾濫計算,②平成

27

年関東・東北豪雨災害の調 査・解析,③フィリピン台風ハイエン被災地での復興支援,の

3

つである.①については,ジャカルタを対象 として開発した洪水氾濫解析モデルを利用し,土地利用の変化や地盤沈下がジャカルタ洪水に与える影響を定 量的に評価した.②については,堤防決壊が生じた宮城県大崎市渋井川を対象に現地災害調査,洪水氾濫解析 等を行うことで本洪水が背水効果に伴う浸透破壊が主要因であることを明らかした.また,③ではフィリピン 台風ハイエン被災地の復興支援を目的とし,タクロバン市とのワークショップの共催,小学校を対象とした台 風防災教育素材の開発し防災教育を現地で実施している.

ドキュメント内 災害科学国際研究所活動報告書 2015年度 (ページ 40-78)

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