(提供:社団法人住宅生産団体連合会)
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2-4 成形板等の除去方法 2-4-1 概要
成形板等は、破砕・切断等の物理的力を加えなければ、通常アスベストの飛散は 無いと考えられる。したがって、除去にあたっても、破砕・切断等を行わないで手 作業で行うことが原則である。
【コラム】アスベストの特徴
アスベストは、断熱性、絶縁性等に富み、しかも安価であるため、様々な建材等 に使用されている。アスベストを含む成形板等を破砕するとアスベストが飛散する が、非常に小さいため目には見えない。しかも、無色、無臭であり、長時間空気中 に漂うという性質があるので、飛散させないようにすることが重要である。
成形板等の除去時のポイントは次のとおりである。
(1)成形板を湿潤化させること。
(2)破砕しない方法で除去すること。
(3)作業個所に、作業に適した養生を行うこと。
(4)作業者は、保護具を着用すること。
(5)散水を行う場合は、アスベスト含有排水の適正な処理を行うこと。
成形板等の除去に係る措置として、作業上の遵守事項では次のとおり定めている。
【作業上の遵守事項第 2 2 及び 4】
(1)防じんシートその他の資材を使用して、工事現場に覆いをすること。
(2)粉じんの飛散を防止するため、散水その他の方法により、工事現場を湿潤 化すること。
(3)石綿含有成形板を除去するときは、薬剤等で湿潤化した後に行い、当該石 綿含有成形板を破断しない方法で除去すること。
なお、石綿含有仕上塗材(1-1-11)など、この遵守事項により除去することが極 めて困難であり、破断することがやむを得ない場合には、適切な飛散防止措置を講 じること。
また技術上の指針においては、次のとおり定めている。 【技術上の指針 2-3】
(1)大きさから運搬に支障をきたす等やむを得ない場合を除き、破砕等を行わ ずに除去すること。
(2)せん孔箇所等への適量の水又は薬液の散布による湿潤化を行うこと。
(3)石綿等の粉じんの飛散を防止し、関係者以外の入場を制限するため、作業
場所の周囲を養生シート等で囲うことが望ましいこと。
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これらのポイントに留意し適切な措置を行えば、解体等工事の現場からアスベス トが飛散するおそれはないと考えられるが、都ではさらに作業上の安全性を確保す るため、環境確保条例にて石綿の飛散の状況の監視を義務付けている。【環境確保 条例第 123 条第 2 項及び同施行規則第 59 条】
具体的な作業方法の選定と留意点について以下に述べる。
2-4-2 作業方法の選定と留意点
(1) 成形板等の湿潤化【作業上の遵守事項第 2 2、技術上の指針 2-3(2) 】 ア 水噴霧
水噴霧は低コストで排水処理も不要であるが、一般的な状況では湿潤剤よりも 飛散防止効果は低いと考えられる。成形板の種類により、表面に噴霧しても内部 へ浸透しない場合があることから、あらかじめ現場で試験的に内部への浸透状況 を把握することが必要である。 (下記 ☆浸透性の試験(例)参照。 )
建材への浸透が表面的に悪くても、除去作業中について噴霧を行い、万一破砕 する場合には破断面を速やかに湿潤化することで、アスベストの飛散を少なくす ることができる。
イ 湿潤剤の噴霧(写真 2-7)
アスベスト用の湿潤剤(粉じん飛散抑制剤)は多くの製品が流通しているが、
一般にはアスベスト含有吹付け材除去工事などで、吹付け材に浸透させて飛散防 止することを目的としている。
しかし、成形板等であっても建材に十分浸透するならば、飛散抑制の効果は大 きいと考えられる。
作業現場においては、まず試験的に成形板の表面へ湿潤剤を噴霧し、内部へ浸 透する状況を把握した上で除去作業を行うことが必要である。 (下記 ☆浸透性の 試験(例)参照。 )
【コラム】アスベストの人体影響等
アスベストは、肺がん、中皮腫等の原因となり、アスベストのばく露から 10 年以 上経過してから発症するという特徴がある。
また、クロシドライト、アモサイトはクリソタイルよりも発がん性が高いといわ
れており、クロシドライト、アモサイトを含有している成形板については飛散防止
対策に特に注意することが必要である。
ドキュメント内
アスベスト成形板対策マニュアル 平成 29 年 12 月
(ページ 31-34)