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5 DUT 5

ドキュメント内 橋野 哲 (ページ 58-73)

MSL-test fixture MSL-test fixture

Equivalent circuit of Chip C

50 

Z

0

Ei

50  -end Ls

ei

Zr

Z0=50, Zr=25

VB Point B

> Zr Point A

er eit ebrr ebrt ebr

Time [ns]

100 50 0 -50 300

Observed voltage [mV]

150 200 250

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

Reflection of ceramic capacitor’s parasitic inductance

Reflection of ceramic capacitor’s parasitic inductance

Reflection waveform with 25 MSL

Reflection waveform with 50 MSL 12 mV

39 mV

55

4.4.3 線路幅変換点の処理

前項で述べたようにMSL冶具の特性インピーダンスを50から25に変換す ることで微小なインダクタンス成分の測定を行ったが,インピーダンスを50

から25に変換する際に線路幅を太くする必要が有る。そこでインピーダンス

変換角度の違いがTDR測定結果に与える影響について確認を行った。

図4.18に示すインピーダンス変換点の角度を30°と90°に設定して,測定対 象をチップセラミックキャパシタとした場合のTDR測定基板を用いて電圧反射 波形の測定を行った。図4.19に測定結果を示す。青い線で示した90°の角度で 変換を行った場合,赤線で示した30°の角度で変換を行った場合に比べてイン ピーダンスの変換時間が短くなるが点Aで示したように電圧反射波形にオーバ ーシュートが生じている。しかし点Bをみると,変換点の角度に関係なく反射 波形が一致していることが分かる。また測定電圧波形から計算されるインピー ダンス値の差は1%以下であるので,インピーダンス変換角度がTDR測定に与 える影響は無視できるレベルであると考えられる。

(a) インピーダンス変換点の30°

(b) インピーダンス変換点の角度90°

図4.18 インピーダンス変換点の線路幅の変換角度を30°と90°にした場合の

TDR測定基板 Ceramic Capacitor

30 deg. Load terminated

in 50  Source

terminated in 50 

MSL-test fixture MSL-test fixture 50  50 

25  25 

Ceramic Capacitor 90 deg.

Load terminated in 50  Source

terminated in 50 

MSL-test fixture MSL-test fixture

50  25  25  50 

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図4.19 インピーダンス変換点の変換角度を30°と90°とした場合のチップキ

ャパシタンスの電圧反射波形の比較

4.4.4 MSL 線路幅と測定対象( DUT )の関係

ここではマイクロストリップ線路各部の寸法と線路の特性インピーダンスを 計算する方法について述べる。図4.20にマイクロストリップ線路の概要図を示 す。特性インピーダンスを決めるパラメータは,線路の幅W,線路の厚さt,誘 電体基板の厚さH,および誘電体基板の誘電率rである。これらのパラメータを もちいて特性インピーダンスZ0は次式で表される[93]。

𝑍0 = 𝑍′

√𝜀𝑒𝑓𝑓 (4.15) ただしZ’はWとHの比によって場合分けされて次式で表される。

𝑍= 60𝑙𝑜𝑔𝑒(8𝐻𝑊 +4𝐻𝑊) 𝑊𝐻 ≤ 1 (4.16)

𝑍= 𝑊 120𝜋

𝐻+2.42−0.44𝑊𝐻+(1+10𝑊𝐻)6 𝑊𝐻 ≥ 1 (4.17) ここで√𝜀𝑒𝑓𝑓は波長短縮率であり次式で表される。

√𝜀𝑒𝑓𝑓 = {𝜀𝑟2+1+𝜀𝑟2−1(1 + 10𝑊𝐻)−0.5}0.5 (4.18) 本研究で使用しているガラエポ基板は厚さH=1.6 mm,伝送部の厚さt=0.1 mm,

誘電率3.41であるので,式(4.15)より線路幅Wと特性インピーダンスは図4.21 のように反比例の関係となる。

0.5

Reflection Volte [V]

Time [ns]

0.0 0.5 1.0 1.5 2.0

-0.5 1.5 2.5 3.5

Taper angle is 30 degree

Taper angle is

90 degree

Point A

Point B

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図4.20 MSLの模式図

図4.21 線路幅と特性インピーダンスの関係

t

H W

r

Line width, W [mm]

Ch aract eri st ic im p ed an ce [  ]

100 50 0 200 150 250

0 2 4 6 8 10

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4.5 特性インピーダンス変換を応用した LC 成分の分離 計測手法

本節では,前節で提案した特性インピーダンス変換法を応用してインダクタ ンス成分とキャパシタンス成分が混在している状態から各成分を分離計測する 方法を示す。

4.5.1 インダクタンス成分とキャパシタンス成分の混 在回路の測定

本章の第3節においてインダクタンスLsとキャパシタンスCpが単独で存在し ている場合の各値のTDR測定方法について示した。しかしTO-220Fパッケージ を切削してキャパシタンス値を測定する方法は実際的ではない。実際にはパッ ケージを切削しないで測定を行う必要があるがFRDのアノード,カソード端子 をMSL冶具に接続した状態で反射波を観測することになるため,寄生インダク タンスLsと浮遊キャパシタンスCpの反射波形が混在した状態の電圧波形が観測 される。図4.22にLsCpが混在した場合の測定装置の写真とその等価回路を示 す。50 のMSL冶具の間にFRDのアノード,カソード端子を半田で接続した。

またMSL基板の絶縁層のみを開口し,FRDを直接MSL冶具のグランド基板に 固定した。この構成により図 4.22 (b)に示すように Ls1Cp,および Ls2が混在し た T 型等価回路が形成される。ここで,Ls1はアノード側の外部リード(3mm)と 内部ボンディングワイヤーの寄生L成分であり,Ls2はカソード側の外部リード

(3mm)とヒートスプレッダまでの内部リードの寄生 L 成分である。図 4.23 上段

に図4.22 の回路のTDR 測定結果を示す。図 4に示したインダクタンス Lsを単 体で測定した場合ではインダクタンス成分の反射のみ(図中赤線)が測定され たのに対して,Ls1CpLs2が混在した図 4.23 の回路のTDR 測定結果(図中黒 線)では Ls1成分の反射と Cp成分の反射が連続して起こっているのが確認でき る。しかし Ls2成分の反射は Cp成分の反射に埋もれてしまい見えなくなってい る。反射波形から式(4.5)を用いてインダクタンスLsを計算すると図4.23下段の

59 (a) 測定基板

(b) 等価回路

図4.22 MSL冶具のグランド面にFRDを取り付けた場合の測定基板と

等価回路

ように2.20 nHとなり,図4.12で測定したインダクタンスの5.88 nHよりも小さ

い測定値となっている。これはLs1成分のインダクタンスのみが測定されている ためである。Cp 成分についても同様に反射波形よりキャパシタンスを計算する と図4.24下段のように4.29 pFとなり図4.14で測定したキャパシタンスの9.14 nFよりも小さい測定値となっている。これはLs1成分の反射波の影響を受けたた めである。なお特性インピーダンスZ0のMSL冶具にキャパシタンスCpが並列 に接続されている場合の計算式は,式(4.5)と同様の導出により得ることができ る。点Cの電圧VCは次式にしたがって時間変化する。

𝑉𝐶 = 𝐸𝑖(1 − 𝑒𝑡) 𝜏 =𝑍2𝑟𝐶 (4.19) ここでは反射波が入射波の電圧レベルに収束するまでの時間の時定数である。

また反射波 ecrVCの電圧変化から入射波 eiを引いた式で表される。VC, ei, ecr

Load terminated in 50  Source

terminated

in 50  Si-FRD attached to ground layer Test fixture (50 ) (50 )

Test fixture

50  Z0

Ei

50  -end Z0

Cp Point C

Vc ecr

ei Ls1 Ls2

60 の関係よりecrは次式で表される。

𝑒𝑐𝑟 = 𝑉𝐶− 𝑒𝑖 = −𝐸𝑖𝑒𝑡 (4.20) earを時刻0から∞まで積分すると次式を得る。

∫ 𝑒0 𝑐𝑟𝑑𝑡 = ∫ −𝐸0 𝑖𝑒𝑡𝑑𝑡 = −𝐸𝑖𝜏 (4.21) 式(4.21)に式(4.19)式を代入することでインダクタンスCpを得る。

𝐶𝑝 = −𝐸2

𝑖𝑍0∫ 𝑒 𝑐𝑟

0 𝑑𝑡 (4.22)

図4.23,図4.24の測定結果より,インダクタンスLsとキャパシタンスCpが近接

して存在している場合,通常のTDR測定方法ではその値を正確に測定すること ができない。

61

図4.23 FRDの寄生インダクタンスとMSLのグランド面の間に形成される浮

遊キャパシタンスの反射波形が混在した波形から寄生インダクタンスを計算し た場合の測定波形

Start time of the integral = 0ns Voltage

waveform in observe point,

V

i

[V]

Reflected waveform in

point A, e

cr

[V]

Time [ns]

0.5 ns 0

0.2 0.1 0.3 0.4

0 0.2 0.1

-0.1 -0.2

-2 2 0 4 6 8

2.20 [nH]

Integral of e

cr

scaled by

2𝑍𝐸0

𝑖

, [nH]

Reflection of C

p

Reflection waveform as shown in Fig. 4.12

Reflection of L

s

0.5

62

図4.25 FRDの寄生インダクタンスとMSLのグランド面の間に形成される浮

遊キャパシタンスの反射波形が混在した波形から浮遊キャパシタンスを計算し た場合の測定波形

Reflected waveform in

point A, e

cr

[V]

0 0.2 0.1

-0.1 -0.2

-2 2 0 4 6 8 Integral of e

cr

scaled by −

𝐸2

𝑖𝑍0

, [nH]

Start time of the integral = 0ns Time [ns]

0.5 ns 4.29 [pF]

Reflection of C

p

Reflection waveform as shown in Fig. 4.12

Reflection of L

s

Voltage

waveform in observe point,

V

i

[V]

0

0.2

0.1

0.3

0.4

0.5

63

4.5.2 寄生インダクタンスの抽出

そこで本研究ではLsCpの反射波形が近接した状態からLsCpを分離して 測定する方法として,MSL 冶具の特性インピーダンスを変換する方法を提案す

る。図4.26(a)にMSL冶具の特性インピーダンスを50 から50 よりも小さい

値としてここでは18 (この値は確定的ではなく測定対象のインピーダンスの 大きさに依存する)に変換しFRDを挿入した場合の測定装置を示す。図4.22と 同様にMSL冶具の絶縁層のみを開口し,FRDを直接MSL冶具のグランド基板 に固定した。また図4.26 (b)には特性インピーダンスを50 から18 に変換す るがFRD をMSL冶具と垂直に接続して FRD とMSL冶具のグランド面の間に キャパシタンスCpが形成されないようにした場合の測定装置を示す。図4.27上 段に反射波形を示す。黒線と赤線はそれぞれ図4.26 (a),(b)の測定装置における 反射波形である。特性インピーダンスを50 から18 に変換したことで0.25V の入射波が入射されてから約0.7 ns後に0.12 Vに変換され,その後FRDによる 反射が生じている。図4.24(a)ではキャパシタンスCpの有無で反射波形に大きな 差があったのに対して,図 4.27では赤線,黒線で示した反射波形が共にインダ クタンス成分のみの反射波形となっており,反射波形も一致していることが分 かる。MSL冶具の特性インピーダンスを50 よりも小さい値に変換することで,

測定装置の等価回路は図4.26 (c)に示すように測定対象がインダクタンスLsのみ の図として表すことができる。インダクタンスLsを計算する式は式5)と同様 の導出により次式で表される。

𝐿 = (𝑍2𝐸0+𝑍𝑟)2

𝑖𝑍0 ∫ 𝑒 𝑒𝑟𝑡

0 𝑑𝑡 (4.23)

ここで図 4.28(a)の反射波形を見ると分かるように,インピーダンス変換を行っ

た場合インピーダンス変換点とFRDの反射の伝搬時間tdと同じ間隔でインピー ダンス反射が繰り返されている。これは,図4.28(b)に示すようにFRDでの反射 波がインピーダンス変換点で反射した波が再度 FRD で反射を起こす多重反射 [99]の影響である。よって二つ目以降の多重反射波形はインダクタンスの計算か ら除外する必要がある。インピーダンス変換を行うTDR測定方法では,インピ ーダンス変換点から測定対象までの伝搬時間を測定対象の反射時間よりも長く なるようにMSL冶具を設計する必要がある。この多重反射の影響に関しては今

64

後の課題としたい。式(4.23)では積分期間が0から無限大となっているが,本論 文では本来インダクタンスの計算に含まれない多重反射を考慮して図 4.27 中段 に示すように積分期間を二つ目の反射波形の始まりまでとする。式(4.23)よりイ ンダクタンス Lsを計算すると図 4.27 下段に示すように 5.68 nH となった。図

4.23(a)に示した特性インピーダンス50のMSL冶具を用いた測定では,Ls1のイ

ンダクタンス値(2.20 nH)のみが測定されていたのに対して,特性インピーダ ンスを18 に変換することで2章で測定したインダクタンスの5.88 nHと同等 の測定値を得ることができた。

65

(a) MSL冶具のグランド面にFRDを取り付けた場合の測定基板

(c) MSL冶具のグランド面からFRDを遠ざけた場合の測定基板

(d) 等価回路

図4.26 MSL冶具の特性インピーダンスを18に変換し,MSL冶具のグランド面

にFRDを取り付けた場合,およびMSL冶具のグランド面からFRDを遠ざけた 場合の測定基板と等価回路

Load terminated in 50  FRD attached to ground layer

Source terminated in 50 

(18 )

(50 ) Test fixture Test fixture (18 )

Load terminated in 50  Source FRD

terminated

in 50  MSL’s ground layer (18 )

(50 ) Test fixture Test fixture (18 )

Point D er eit

eerr eert eer

50 

Z

0

Ei

50  -end Ls

VE ei

Zr Zr

Point E

Z0=50, Zr=18

>

ドキュメント内 橋野 哲 (ページ 58-73)

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