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30代 40代

たいていの人は信頼できる 25. 5道具的

互 酬 性 の 規 範 社 会 関 係 資 本

ネットワーク

一般的信頼

ネットワークは「家族」であることだ。相談をしなかったという回答は 1 割に過ぎない。それに続くの は「職場」と「子どもを通じた友人・知人」で、ともに約 5 割である。「親せき」と「学生時代の友人・知 人」はそれよりも 10 ポイント、「近所の人」はさらに 10 ポイント少ない。「インターネット」は、該当し ない割合が 8 割近くに上っており、SNS で全く見知らぬ人との間でのつながりは、まだ少ないのだ と言えよう。

道具的互酬性の規範のうち参加度が高いものには 2 種類ある。1つは自治会、PTA、地域行事 といった近隣活動で、参加するのにそれなりの時間と労力を有するものある。もう 1 つは署名や募 金など顔の見えない不特定多数の人をメンバーとする社会活動である。こちらにかかる労力は比 較的少ない。そして認知的な互酬性の規範については 9 割の人が肯定的であるのに対し、一般 的信頼はそれに比べるとかなり低い数値といえる。

子育てに関するネットワークについての基礎統計量を示したのが表 5-3 である。子育てに関 するネットワークの区分については、子どもの世話をしたり、預けたりすることを直接的サポート、そ れに対し子育てへの助言や情報提供を間接的道具的サポート、相談相手は間接的表出的サポ ートと区分した(工藤 2013)による育児におけるサポートの区分を参考にした。

<表 5-3>子育てに関するネットワーク利用(%)

なし 16.7

1割未満 0.9

2割 33.2

3割 21.3

4割 13.5

5割 5.9

6割 0.5

7割 0.9

8割 0.0

9割 0.3

10割 0.4

おむつ替え 56.7 家族 50.9

入浴 78.6 親戚 18.3

食事の世話 56.5 近所の人 43.0

勉強を見る 39.1 専門家やサービス機関 38.1

配偶者・パートナー 62.4 職場の人 18.8

自分の親 66.3 学校時代の友人 16.1

配偶者の親 34.2 子どもを通じた友人・知人 68.5

その他の親戚 10.8 インターネット 21.1

近所の人 12.5 その他の友人・知人 15.6

専門家やサービス機関 15.3 家族 37.5

職場の人 0.9 親戚 8.3

学校時代の友人 1.1 近所の人 25.4

子どもを通じた友人知人 25.8 専門家やサービス機関 21.9

その他の友人・知人 2.6 職場の人 10.1

配偶者・パートナー 80.1 学校時代の友人 7.3

自分の親 57.6 子どもを通じた友人・知人 69.2

配偶者の親 16.8 インターネット 15.4

その他の親戚 13.1 その他の友人・知人 10.1

近所の人 12.2 家族 69.6

専門家やサービス機関 13.8 親戚 15.8

職場の人 19.5 近所の人 5.9

学校時代の友人 21.8 専門家やサービス機関 36.3

子どもを通じた友人知人 60.4 職場の人 11.2

その他の友人・知人 17.3 学校時代の友人 10.4

インターネット上の友人・知人 7.8 子どもを通じた友人・知人 37.9

インターネット 16.0

その他の友人・知人 9.0

夫割合

面倒が見 られないと きに預ける 相手

子育ての 相談相手

園や学校の 情報源

塾や習い事 の情報源

進路や職業 の情報源

直接的サポート源としてまず想定されるのは夫である。夫の育児参加については、「おむつを 替える」「お風呂に入れる」「ご飯を食べさせる」「子どもの勉強を見る」の各質問に対し、「よくした」

「まあまあした」「あまりしなかった」「まったくしなかった」「配偶者はいなかった」の中から最も当て はまるものを選択してもらい、「よくした」「と「まあまあした」を1、その他を0にダミー変数化したもの を用いた。家事参加については、全体を 10 としたときの夫の分担割合を尋ねたものを用いた。そ の結果、夫の家事分担については、全くしていないものが 16.7%おり、3 割程度までに 70%以上 が入る。それに比べると育児への参加度は高く、とくに入浴に関しては 8 割近い点が目を引く。

子どもの面倒が見られないとき預けていた相手も、直接的サポート源である。これは「配偶者・

パートナー」「自分の親」「配偶者の親」「その他の親戚」「近所の人」「専門家やサービス機関」「職 場の人」「学校時代の友人」「子どもを通じた友人・知人」「その他の友人・知人」「インターネット」に ついての多重回答の結果である。「配偶者・パートナー」は子どもの預け先として 62.4%と、自分 の親の 66.3%と同じくらいよく選ばれており、男性の育児参加は進んでいるとみることができる。

以上のように子どもを預ける直接的サポートが血縁関係に大きく依存しているのに対し、間接 的サポートについては全く異なる様相を示す。間接的道具的サポートは、「子どもを通わせる園や 学校について」「子どもの塾や習い事について」「子どもの進路や将来の職業について」情報の仕 入先として、「家族」「親戚」「近所の人」「専門家やサービス機関」「職場の人」「学校時代の友人」

「子どもを通じた友人・知人」「インターネット」「その他の友人・知人」とした、多重回答である。

結果として間接的道具的サポートについては、目的による使い分けが明確に現れる。子どもの 通う園や学校については地域のことをよく知る「近所の人」を頼りにし、塾や習い事については「子 どもを通じた友人・知人」を、進路や職業についてはそれらに加え「専門家やサービス機関」を頼 っている。また子どもの教育に関わることについては、「インターネット」がどの項目においても 2 割 近く使用されている。個人的な相談については選択する割合が低かったことと比べると目を引く結 果と言える。

また間接的表出的サポートについては「子育てに悩んだとき」相談した相手として、子どもの面 倒が見られないときに預けた相手についての場合と同じ項目を使用した。間接的表出的サポート である子育ての相談相手については、「配偶者・パートナー」を別にすれば、次に大きな割合を占 めるのが「子どもを通じた友人・知人」であり、「自分の親」以上に相談されていることがわかる。こ のことは、前章までのインタビューや育児雑誌の分析を通じて触れてきた、子育てにおける同世 代の意見を重視する傾向とオーバーラップする結果だといえる。

5.社会関係資本の階層と性別役割への関わり

(1)階層と社会関係資本

本人学歴および世帯収入と社会関係資本関連性は表 5-4 のとおりであった。学歴と収入は一 致した関連を見せるところもあれば、そうでない部分もある。まず、「家族」については、学歴・収入 ともに高い層に選択率が高い。家族との同居率については自分の父親と 4.1%、母親と 6.4%、配 偶者の父親 2.5%、配偶者の母親 7.0%と、3 世代同居が少なく核家族の割合が高いことと考え合 わせると、合同型の夫婦関係が中産階級に築かれやすいというボットの主張に一致する結果とな っている。「親せき」、「職場の人」については階層との関連はみられない。「近所の人」については 高階層のほうに相談相手としている割合が高い。これは就労率が家計収入 400 万以上の場合は 64.2%であるのに対し、400 万円未満では 73.9%と、ダグラス・有沢の法則にしたがって、高階層

において女性就労率が低くなっていることによると考えらえられる。「学校時代の友人」に関しては、

収入には関連しないものの学歴による差が出ているが、これには就学年数が長いことによって出 会う友人の量あるいは質に差が出ることが影響しているかもしれない。「同じサークルや団体に加 入している人」への相談についても、さらに「子どもを通じて知り合った友人・知人」も、学歴、年収 が高いカテゴリーに相談している割合が高い。

<表 5-4> 過去 1 年間に相談した相手と階層の関係

また、それぞれの相談相手について「該当なし」と答えた割合については、表 5-5 の結果とな った。家族や親せきについては「該当なし」とする割合はごくわずかなうえ階層差がみられない。

職場の人については高収入・高学歴層の家庭の女性の就労率が低いため、高階層に該当する 割合が高かった。逆に就労によって日中不在にならないことで、近隣との交流の機会が増えるた め、反対に高階層に該当なしが少なくなっている。こうした就労の影響については次章において より詳しく取り上げる。「学校時代の友人」について収入は関連しないが、学歴が関連することは 表 5-4 と同様である。「同じサークルや団体に所属している人」については、学歴は関連するもの の収入は関連しない。そこには、文化資本の違いが関わっているのかもしれない。そして「子ども を通じて知り合った友人・知人」について学歴・収入ともに関連が大きい点は、高階層のほうが子 育てを通じたネットワーク形成がされやすいことを示していることから重要である。「インターネット」

については、階層差はみられない。また収入の低い層において、「その他の友人・知人」という、こ こに上げた以外のネットワーク形成がされている点も興味深い。

<表 5-5> 相談相手該当なしと階層の関係

p. p.

短大以上 高卒以下 p. 400万以上 400万未満 p.

家族 93.5% 88.3% 0.006 92.7% 85.5% 0.001

親戚 40.0% 39.2% 0.803 41.1% 35.0% 0.103

職場や仕事関係の人 48.6% 51.2% 0.439 49.4% 52.2% 0.463

近所の人 22.9% 18.3% 0.085 22.4% 14.8% 0.014

学校時代の友人 43.0% 35.0% 0.014 39.8% 36.4% 0.370

同じサークルや団体に加入している人 23.1% 15.6% 0.004 22.1% 11.8% 0.001 子どもを通じて知り合った友人・知人 59.4% 41.1% 0.000 53.1% 41.3% 0.002 インターネット上の友人・知人 3.5% 2.4% 0.309 3.5% 1.8% 0.200 その他の友人・知人 21.3% 22.1% 0.76 20.5% 25.3% 0.113

学歴 収入

p. p.

短大以上 高卒以下 400万以上 400万未満

家族 .7% .2% 0.269 .3% .4% 0.795

親戚 4.0% 5.3% 0.340 4.6% 4.9% 0.847

職場や仕事関係の人 27.8% 17.8% 0.000 24.8% 16.4% 0.009

近所の人 9.8% 16.3% 0.004 11.8% 17.0% 0.044

学校時代の友人 4.4% 9.4% 0.004 6.6% 8.3% 0.382 同じサークルや団体に加入している人 43.1% 51.9% 0.008 46.1% 52.2% 0.113

子どもを通じて知り合った友人・知人 6.7% 16.7% 0.000 11.3% 13.0% 0.468

インターネット上の友人・知人 77.4% 77.5% 0.964 78.3% 74.4% 0.230 その他の友人・知人 36.7% 33.3% 0.283 36.0% 29.3% 0.065

学歴 収入

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