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【雪崩対策施設に対する雪崩の有無を確認】 

⑪雪崩発生区より上部斜面から雪崩の発生 

雪崩予防柵は雪崩の発生を防止することを目的とした施設であり、雪崩予防柵周辺では雪崩が発生していな いことが前提となるが、雪崩予防柵周辺における雪崩発生の有無に注意する。着目点は、雪崩予防柵の上部、

雪崩予防柵間となる。さらに、雪崩が発生している場合には、施設が損壊していないか注意する。

⑫すり抜け現象を伴う雪崩の発生 

すり抜け現象を伴う雪崩とは、雪崩予防柵の発生抑止機能が果たせず、雪崩予防柵面を積雪が通過した雪崩 である(図 3.2-9、写真 3.2-6)。雪崩の観察・調査において、雪崩予防柵が設置されている斜面を雪崩が通過 していないか注意する。雪崩が発生している場合には、施設が損壊されていないか注意する。

図 3.2-9 雪崩予防柵をすり抜けて流下する雪崩のイメージ

写真 3.2-6 雪崩予防柵を斜面積雪がすり抜けた現象の例 図中の破線は、積雪破断面の位置を示す

雪崩予防柵

発生区

堆積区(デブリ)

道路本線

⑬スノーシェッド出入り口部での雪崩の漏れ出し 

スノーシェッドは、道路が雪崩の走路を横切る場合において、道路上に屋根を設置し、雪崩を通過させるこ とを目的とした構造物である3)。しかし、樹木の伐採による植生状況の変化により雪崩発生区が拡大した場合 や雪崩走路の地形条件が施工当時と変わった場合等には、必要となるスノーシェッドの長さが不足し、流下し た雪崩が屋根を通過せずスノーシェッドの出入り口部に漏れ出してくる可能性がある(図 3.2-10)。またスノ ーシェッドの上に樹木や岩石が堆積し、そこに雪崩が流下すると雪崩が分流して道路に漏れ出す場合がある。

したがって、スノーシェッド出入り口部に雪崩の漏れ出しがないかに注意する。

図 3.2-10 スノーシェッド出入り口部における雪崩の漏れ出し(イメージ)

⑭雪崩防護擁壁の堆雪ポケット 

雪崩防護擁壁は、発生した雪崩を雪崩防護擁壁の背後に堆雪させて、道路等への雪崩の流下を防止する施設 である。このため雪崩の観察・調査では、雪崩防護擁壁の堆雪ポケットに十分な余裕があるか注意する。堆雪 ポケットに余裕がない場合には、流下してきた雪崩が擁壁を乗り越えて道路に到達する可能性がある 33)(図 3.2-11)

図 3.2-11 雪崩防護擁壁の堆雪ポケット容量の確認(イメージ)

ポケットに余裕がない場合、擁壁を超えて道路に到達

道路

雪崩

ポケットに余裕あり ポケットに余裕なし

雪崩防護擁壁 雪崩 屋根の上を雪崩 が流下

雪崩発生区

雪崩発生区が拡大

スノーシェッド

スノーシェッドの屋根 の上を雪崩が流下

雪崩発生区の拡大等に より施設の長さが不足

出入口部での漏れ出し

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【雪崩対策施設に対する雪崩の有無と雪崩の予兆の確認】

 

⑮巻きだれの成長 

巻きだれは、雪崩予防柵や小段、その他の斜面構造物、転石などの上端に積雪がせり出すことによって形成 される。巻きだれが崩落した場合には雪塊が本線に到達するだけでなく、雪庇が崩落したときと同様に雪崩を 引き起こす可能性があることから(図 3.2-12)、その形成状況に注意する。

図 3.2-12 巻きだれの形成

  写真 3.2-7 巻きだれの形成事例 

(提供:竹内政夫氏)

 

雪崩予防柵 崩落

雪崩発生または 巻きだれの形成

崩落した巻きだれの 一部が本線まで転落

本線

巻きだれ

⑯最下段の雪崩予防柵の下部斜面から発生する雪崩 

最下段の雪崩予防柵の下部斜面から雪崩が発生していないか注意する。また、最下段の雪崩予防柵とその下 部斜面積雪との間に空隙がある場合(図 3.2-13)には、その広がりに着目する。

なお雪崩予防柵最下段の下部斜面から発生する雪崩は、除雪によって路側に堆積していた雪を取り除くこと およびロータリー車で斜面に雪を積み上げることが要因となる可能性が考えられる。

図 3.2-13 最下段の雪崩予防柵から発生する雪崩38) 道   路  

最下段の雪崩予防柵 

最下段の柵の下部斜面からの雪崩  最下段の雪崩予防柵下部斜面

に発生した空隙

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