頼(分 割 済 み) の %
11.1% 66.7% 22.2% 100.0%
2(中) 度数 2 1 5 8
Q10 政府への信 頼(分 割 済 み) の %
25.0% 12.5% 62.5% 100.0%
3(高) 度数 3 8 4 15
Q10 政府への信 頼(分 割 済 み) の %
20.0% 53.3% 26.7% 100.0%
合計 度数 8 27 15 50
Q10 政府への信 頼(分 割 済 み) の %
16.0% 54.0% 30.0% 100.0%
表 21
次に政府への信頼と環境配慮行動のクロス分析である。
「どの程度、私の住む市や町の自治体には、腐敗が蔓延していると思いますか?」などの
4
つの政府に関する質問と「あなたのご家族は、日常的に節電や節水等を行なっています か?」という質問のクロス集計を行なったところ、政府への信頼のスコアが中程度の人(8 人中)のうち、62.5%(5人)が環境配慮行動を頻繁にしていた。それに対し、政府への信 頼のスコアが高い人(15人)と低い人(27人)で環境配慮行動を頻繁にしているのは、それぞれ
26.7%、22.2%と、スコアが中程度の人に比べて低かった(表 21)
。つまり、政府への信頼が中程度の人の方が環境配慮行動をしている傾向が見られた。
Q11生活水準(分割済み) と Q13_2 あなたのご家庭は、日常的に節電や節水等を行なっていますか の クロス表
Q13_2
あなたのご家庭は、日常的に節電や節水等を行なっていますか
合計 ほとんど行な
っていない
時々行なって いる
頻繁に行なっ ている
Q11
生活水 準1(
度数 4 10 7 2131
(分割済み)
低)Q11
生活水 準(分割済み)の%
19.0% 47.6% 33.3% 100.0%2(中) 度数 2 10 2 14
Q11 生活水準(分
割済み) の % 14.3% 71.4% 14.3% 100.0%
3(高) 度数 2 8 6 16
Q11 生活水準(分
割済み) の % 12.5% 50.0% 37.5% 100.0%
合計 度数 8 28 15 51
Q11 生活水準(分
割済み) の % 15.7% 54.9% 29.4% 100.0%
表 22
次に生活水準と環境配慮行動のクロス分析である。
「全般的に、ご自身の経済状況について、どの程度ストレスを感じていますか?」などの
4
つの生活水準に関する質問と「あなたのご家族は、日常的に節電や節水等を行なっていま すか?」という質問のクロス集計を行なったところ、幸福度と環境配慮行動の関係は見られ なかった(表22)
。2.2.4
アンケート調査結果の分析以上が、今回私が行った調査の結果である。
今回の結論では幸福度と環境配慮行動に密接な関係があるということが出来なった。し かし、幸福度のカテゴリーによって
3
つの傾向が見られた。1つ目に幸福度が高く環境配 慮行動をするタイプ、2つ目に幸福度が低いが環境配慮行動をするタイプ、そして3
つ目 に幸福度と環境配慮行動が関連していないタイプの3
つである。このそれぞれのタイプに ついて調査結果を分析する。震災前と震災後で表れたタイプはどうだったかを書いていく。最初に震災前である。
まず、1つ目のタイプである幸福度が高ければ環境配慮行動をするタイプは表
3(精神
的な幸せ)、7(コミュニティ)、8(社会的サポート)、10(政府)、11(生活水準 経済)がそれを表している。この中で特に幸福度が高く環境配慮行動をしていると出ているのは
表
7(コミュニティ)
、10(政府)、11(生活水準 経済)である。つまり、繋がりが強い人、政府を信頼している人、生活水準が高い人は震災前から意識 して節電や節水などの環境配慮行動をする人が多い。
ここから、人間関係を大事にしている人、国を動かしている人を信頼している人、そし て経済的な生活水準が高い人は気持ちのゆとりがあり、震災前から環境配慮行動をしてい
32
ると考えられる。特にコミュニティや生活水準というのは私たちが生活していく中で最も 重要となる項目である。これらが豊かであれば人が生きていく上でとてもゆとりをもって 生活を送ることが出来ると考えている。
2
つ目のタイプである幸福度は低いが環境配慮行動をするタイプになったのは1
つであ る。表
5
の1
週間のうちに自分が楽しめることに使える時間の項目である。この項目におい ては、自分が楽しめることに使える時間があまりないと答えた人の方が震災前から意識し て環境配慮行動をしていると答えている。逆に自分が楽しめる時間が多いと答えた人で震 災前から意識して環境配慮行動をしている人は少なかった。そして
3
つ目のタイプである幸福度と環境配慮行動に関係が見られなかったタイプの震 災前から環境配慮行動をしていたかという問いと幸福度のカテゴリーのクロス集計では表1(キャントリルの梯子)
、2(生活満足度)、4(健康)、6(生涯学習などに触れる機会)、9(環境の質)がその傾向が表れた。例えば、自分の人生が良いと回答した人でも環境配
慮行動をするというわけでもなく、逆に自分の人生が良くないと回答した人が環境配慮行 動をしないというわけではない。幸福度が高いから環境配慮行動をすると言うことが難し い結果となった。では震災後はどうだったであろうか。
1
つ目に幸福度が高く環境配慮行動をするタイプの傾向が見られたのは表1(キャント
リルの梯子)、2(生活満足度)、4(健康)、5(時間のバランス)である。これは前述の震災前とは全く異なることが分かる。
つまり、震災前はコミュニティとの繋がりが強い人、政府への信頼がある人、生活水準 経済が高い人は、環境配慮行動をしていたが、震災後はこれらの項目で、環境配慮行動と の関連は見られなかったのだ。
そのうち表
1(キャントリルの梯子)、2(生活満足度)
、4(健康)は幸福度が高いより も中程度の人が高かった。普通よりぐらいもしくは普通よりも良いと答えた人の方が環境 配慮行動をする傾向が見られた。自分の人生を楽しんでいるかどうか、今の自分の生活に 満足しているか、自信の健康などは高くなくても普通よりも良ければ、環境配慮行動を意 識してするということが分かった。つまり自分に最も関係がある項目、自分自身のことである項目はそこまで高くなくても 意識して環境配慮行動をするということが推測される。
震災前と震災後の全体を見て言えることは、項目によって出る傾向が異なるため、一概 に幸福度を高める取り組みをすれば環境配慮行動をするという結果にはならないというこ とである。
2
つ目に幸福度が低いが環境配慮行動をするタイプの傾向が見られたのは表6(生涯学
習などに触れる機会)、8(社会的サポート)である。生涯学習、社会的サポートの項目は 幸福度が低いが環境配慮行動をすることが分かった。33
この
2
つの項目のうち震災前から意識しているのは表8(社会的サポート)である。
スポーツやレクリエーションに参加する機会などの項目は低くても環境配慮行動をす る。参加する機会が無くても、その人にとって大きな影響を与えないためなのではないか と考えられる。
社会的サポートはやはり人が生きていく上で大事なものであるため、これを大事にして いる人は震災前から意識して環境配慮行動をしているため、震災後に意識をし出す人が少 なく、震災後のみを見ると幸福度が低いが環境配慮行動をすると読むことが出来る。
最後に幸福度と環境配慮行動が関連していないタイプでその傾向が見られたのは表
3
(精神的な幸せ)、7(コミュニティ)、9(環境の質)、10(政府)、11(生活水準 経済)
である。
震災前に意識しているかという問いであった表と今回の問いであった表で同じものは表
9(環境の質)のみであった。自分の周りの環境というのは幸福度と環境配慮行動にあま
り関係がないということが分かった。これは震災前でも震災後でも関係がないということ である。また精神的な幸せ、コミュニティ、政府への信頼、生活水準の項目で関係が見られない と出たが、いずれも共通点があり、それは何というと幸福度が高く震災前から意識して環 境配慮行動をしているということである。
震災前から意識している人が多いため、震災後は少ないという傾向が表れた。これは震災 後に環境配慮行動をしなくなったというわけではなく、震災前から行っている人が多数で あるため震災後から意識してする人がもともといなかったという解釈が出来る。
そのため、震災後の結果のみを見ると幸福度と環境配慮行動に関連がないと読むことが 出来る。
また幸福度を高めれば環境配慮行動をする結果にならなかったが、幸福度が低ければ環 境配慮行動をするという結果になった項目は少なかった。多くの項目が幸福度が高く環境 配慮行動をするか、幸福度と環境配慮行動は関係ないという結果が出た。
ほとんどの項目を通して分かったことは震災前と震災後を比較して意識して環境配慮行 動をする人が大幅に増えていることが分かった。全体で約
63%上昇していた。これは幸福
度の低い高いに関わらず全てが上昇しているのである。次に環境配慮行動を頻繁に行っているかどうかである。
1
つ目のタイプである幸福度が高く環境配慮行動をするタイプは表2(生活満足度)
、4(健康)、9(環境の質)、10(政府)である。
特に表
2
は幸福度が高い人が環境配慮行動を頻繁にしている。他の表4(健康)
、9(環 境の質)、10(政府)は高い人よりも中程度の人が頻繁に行っている。その中でも表