同一パッケージ内のコントロール信号 a、bが相補的に変化すればほとんど のICはtZ<tAなのでバスの衝突はない。
ただし、デコーダ出力をコントロール 信号にする場合は要注意。
バスの衝突
3ステート出力の製品において,出力がとも にイネーブル状態で長時間流し続けますと,
ICの劣化に結びつく場合がありますので,
出力が同時にイネーブルにならないよう設 計してください。
一度、ディセーブル時間を設定してください。
大きな負荷容量に制限は?
CMOSに大きな容量性負荷を接続すると大きな充放電電流が長時間流れ,誤動作,破壊の原因と なります。また,長時間,出力が短絡状態となるため,内部配線の溶断につながります。さらに,電 源をオフの時間が速い場合に出力寄生ダイオードに電流が流れる可能性あるため,大きな負荷容 量を直接駆動することは避けてください。
出力端子に接続するコンデンサ,容量性負荷は500pF以下に抑えることを推奨します。それ以上の 負荷は抵抗を介して充放電電流を制限してください。
TC4000やTC74HC/ACシリーズなど入力トレラント機能のない製品については,入力についても電 源をオフの時間が速い場合に入力保護ダイオードに電流が流れる場合あるため,大きな負荷容量 を直接接続することは避けてください。
入力端子に接続するコンデンサ,容量性負荷は500pF以下に抑えることを推奨します。それ以上の 負荷は図2に示すように抵抗を介して接続してください。
大きなコンデンサの出力接続法
大きなコンデンサの入力接続法( TC4000,TC74HC/AC シリーズ)
デジタルICの各種ノイズ
CMOSロジックICを使う場合は,スイッチング時に発生する各種ノイズに注意が必要です.
ノイズには,
①スイッチング・ノイズ(電源,GNDバウンス)②反射(配線によるLC振動)
③クロストーク・ノイズ④電磁妨害(EMI)
の4つです.これらはすべて,出力波形のスルー・レート,di/dt(dv/dt)が原因です.
Vcc
GND
出力 (Y0) 入力
(A0)
ΔVGND
L
iGND=-CL dVout 1 iGND
dt
ΔVGND=(L1+L2) d iGND dt
GND
L 2
CL
①ΔVGNDにより回路しきい値 の変動
①共通インピーダンスZによ るGND電位の変動
ΔVVCC
①ΔVGNDによりアンダーシュート、
非動作出力ノイズ発生
②配線長により反射ノイズ
③平行パターンによりクロストー ク
IC
④EMI
④EMS
ΔVGND ΔVVCC
②外部インターフェース上で のノイズ、サージ
①スイッチング・ノイズ ( 電源,GNDバウンス )
CMOS IC内のMOS FETは,内外の負荷容量を充放電しながらスイッチングします.そして,IC内スイッチング 動作回路の配線のインピーダンスは,LCR回路となります.スイッチング電流iはLを流れるため,シリコン・チップ上 の電源やGNDにスパイク電圧V=L(di/dt)を発生します.これをスイッチングノイズ(電源/グラウンド・バウンス)と 呼びます.
特に,多数の出力が同時に変化するときは,充放電電流が増え,(同時)スイッチング・ノイズが大きくなります。
スイッチング・ノイズ対策
①電源V
cc
とGNDラインを太く,短く処理する.基板の多層化も有効である②パスパス・コンデンサは可能な限りICに近く配置・配線する
Vcc
GN D
Vcc
GN D
バイパス・コンデ ンサ 0.01μF〜0.1 IC μF程度
VCC GND
直行配線が基本
a)バイパス コンデンサ
b)多層基板
IC IC
①スイッチング・ノイズ ( 電源,GNDバウンス )
スイッチング・ノイズ対策
③クロック,リセットなどの信号に 注意し,ドライバなどの空きゲート は使用しない.ローパスフィルタで ノイズを除去する。
④低ノイズICを選択する
⑤出力にダンピング抵抗を入れる
(
直列終端)
8ビットバスバッファの 1ビットをCKとして使用 CK
6ビットをデータ
バスとして使用 IC
VIL 後段のしきい値を超えて
誤動作
a)クロック信号
b)ローパスフィルタ
Vcc
入力
R=25Ω〜100Ω程 度
⑥信号の同期化をする
a)信号の同期化
D Q CK
D Q CK
②反射(配線によるLC振動 )
反射は,送信端出力インピーダンスあるいは,受信端入力インピーダンスと線路インピーダンス間の不整合が原因 です. 送信端出力インピーダンスが,線路インピーダンスより大きいと反射は発生しません.逆に,出力インピーダ ンスが線路インピーダンスより小さいと,反射が発生します.また線路長が長く,信号が負荷で反射して送信端に戻 ってくる時間より,出力の立上がり/立下がり時間が短いと反射を起こします.式であらわすと,
tr,tf>2T
tr,tf:出力の立上がり,立下がり時間 T:送信端から受信端までの遅延時間
となります. たとえば,立ち上がり時間が3nsの場合,配線による遅延時間を5ns/mとすると60cmから反射の影響 が顕れます. また,線路インピーダンスと受信端入力インピーダンスとの差が大きいほど,反射は大きくなります.
したがって,受信端がオープンの時などは大きな反射が発生します.一方,線路インピーダンスに等しい,インピー ダンスを受信端に接続すると,反射は起きません.これを整合終端と呼びます。
集中定数理論と異なり、分布定数理論となります。
Bergeron 解析 実測波形
②反射(配線によるLC振動 )
反射対策
①配線を短くする
②必要以上に高速,高駆動のICを使わない
③終端処理する
④分岐配線は一筆書き
⑤外部インタフェース上でのノイズ、サージ保護
終端処理(例)
R
(a)並列終端 Z0 R=Z0
・消費電力大
・ドライバICに大きな駆動能力が必要
R
(b)テブナン終端 Z0 R=2Z0
・消費電力大
・ドライバICに大きな駆動能力が必要 R
(c)直列終端 R
Z0 R=Z0−Zout
・消費電力小
・立ち上り、立下り時間が遅くなる。
R
(d)AC終端 Z0
R>=Z0
・消費電力小
(e)ダイオード終端
製品紹介:直列終端(ダンピング抵抗)内臓製品
入出力等価回路
製品展開
TC74VCX
シリーズの8bit
以上の バッファ製品全てをラインアップ 例)TC74VCX162244FT
メリット
・ノイズの低減
・部品点数の削減
出力 VCC
GND
入力 26Ω
TC74VCX シリーズ直列終端 ( ダンピング抵抗内臓品 )
出力電流特性
出力電流特性はフラットとなり、
Rout=45Ω
程度となる。一般に
Z0=75Ω~100Ω
となり、反射波形を軽減できる。③クロストーク
クロストーク・ノイズは配線間の容量結合,誘導 (インダクタンス)結合が原因です.したがって,
急峻な立ち上がり,立ち下がりをもつ信号に注 意し,それらの配線間の相互容量,相互インダ クタンスを小さくする必要があります
実測波形
クロストーク・ノイズ対策
①平行にアース・パターン(多層基板など)を設ける
②平行パターンの配線長を短くする
③パターンを平行に引かない(直交させる)
④クロック信号などはバス・ラインの側に配線しない.
また,信号の両側をグラウンド・ラインでシールドす る.