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○クロトー遺伝子異常をモデル系として老化の分子機構の解明を進める

○電解質、脂質、エネルギー代謝の維持機構の新たな原理を解明する

○電解質、脂質、エネルギー代謝の異常が加齢疾患の発症をもたらす機構を解明する これらの取組により、

・老化を遅らせる方法の開発へと発展させる

・加齢疾患を治療するための標的を定め、治療法を開発する

これまで

線虫

C. elegans

を用いて、食餌制限、特に断続的飢餓(断続的絶食)、

が老化を遅延し、寿命を60~80%延長することを見いだした。

さらに、メカニズムを解析し、寿命延長を担う遺伝子群を発見した。

Honjoh et al. (2009) Nature

Uno et al. (2013) Cell Rep.

発見された遺伝子群は、ヒトにも存在しており、ヒトの健康寿命の 延伸に関与する可能性が高い。

今後

飢餓刺激などの環境ストレスは神経によって受容され、神経から液性因子を介して、情報が全身に伝えられる。

この液性因子の同定を進める。

飢餓時におけるエネルギー貯蔵組織におけるエネルギー欠乏シグナルが他組織との組織間コミュニケーション を介して寿命の延長に関わることが予測される。その組織間コミュニケーションに関わる分子実体を解明する。

以上の解析により同定した寿命制御因子自体並びに、それら因子の活性を変化させる因子、あるいは薬剤を 開発し、ヒトの健康寿命の延伸と慢性疾患発症の抑制を目指す。

インスリン様シグナル伝達経路 JNKシグナル伝達経路

飢餓(絶食)

長寿

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西田 栄介 京都大学教授の業績とこれからの展望

参考資料

1-P13

これまで

老化の一つの原因と考えられる細胞老化の誘導にがん抑制遺伝子

である

p16

INK4aが関与していることを発見し、細胞老化の作用機序とそ

のがん抑制機構としての役割を明らかにしてきた。

Ohtani et al.

(2001) Nature

Takahashi et al. (2006) Nature Cell Biol.

一方、老化細胞は様々な炎症性物質を分泌する

SASP

という現象を 起こすことで炎症反応を惹起し、発がんを含む様々な加齢性疾患の 発症原因の一つとなっていることを見出した。

Takahashi et al. (2012) Mol. Cell; Yoshimoto et al. (2013) Nature

今後

SASP

の作用機序を解明し、その制御方法を見つけることで細胞老化の負の側面(加齢性疾患の発症)を 抑制することを目指す。

・細胞老化を誘発するストレスの原因を特定し、ストレス発生の予防法の開発を目指す。

・老化細胞を除去することで体内に老化細胞が蓄積しないようにする方法を開発する。

これらの研究を通して、老化及び加齢性疾患の予防を目指し、高齢化社会に貢献する。

細胞老化は短期的には がん抑制機構として働く が、長期的には発がん を誘発する!

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原 英二 大阪大学教授の業績とこれからの展望

5.今後の 老化研究の方向性

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参考資料

1-P14

老化研究の課題と今後の方向性

現状

◆健康寿命を縮める原因疾患については、一部で個別の研究が実施されているものの、発症に共通する 細胞と個体の老化に関するメカニズムの理解や制御については、我が国の基礎研究の強みを生かす体系的 な研究は実施されていない。

◆老化に関する基礎研究の成果を個別の疾患の予防・克服や、社会システムの改革につなげるための分野・

領域を横断する取組は極めて不十分。

◆世界で最も急速に高齢化が進む我が国において、より健康に長生きできる社会の実現は、高齢者のQoL 向上のためのみならず、労働力人口の確保、医療や介護等の社会保障に要する費用の削減等の社会経済上 も重要な課題。(平均寿命と健康寿命の差:男性9.02年、女性12.40年(2013年))

◆老化を制御する遺伝子の発見が進むなど、著しい研究の進展により、健康寿命の延伸につながる成果の 創出が世界的にも大きく期待されている。また、日本人研究者もこれらの研究の進展において重要な役割 を果たしてきた。

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課題

◆老化そのものを老化関連疾患の基盤ととらえ、老化のメカニズムそのものの解明・制御を目指す

基礎研究を体系的に実施し、抜本的強化を図るとともに、疾患への応用、人材育成等を包括的に推進する。

◆ヘッドクォーターとなる推進会議を設置し、優れた研究者、研究機関、行政機関等を、分野を超えて糾合さ せ、関係者一丸となって研究開発を推進する体制を構築する。

今後の方向性

健康寿命の延伸に向けた「老化メカニズムの解明プロジェクト(仮称)」

プロジェクト概要

QoL

寿命 疾患の治療

介護・福祉 疾患

(病的老化)

☆健康寿命の延伸

年齢

①老化のメカニズム解明

既存の取組

②老化の制御

③加齢疾患の防止・治療

我が国の老化に関する基礎研究の抜本的強化を図るとともに、疾患への応用、人材育成等を包括的に推進する。

◆分野融合のアプローチを取り入れつつ、老化に関する包括的な理解と制御を目指す基礎的研究を、中核的研究において実施

◆加齢に関連した疾患などの予防、遅延に向けた研究開発を疾患ごとに各研究機関において実施

◆共通する課題の解決等につながる基盤技術の研究開発を併せて実施

中核的研究 個別課題

◆老化に関する以下の 基礎研究を実施。

①新しい老化の制御メカニズム の発見

②既知の老化メカニズムに基づ いた、臨床研究を目指した 抗老化物質などの研究開発

◆加齢に関連した疾患など の予防、遅延に向けた研 究を各研究機関において 進める。

◆実験動物の病理組織解析、生化学的解析

◆老化モデル動物の作成・供給 ◆測定技術等の開発 等 共通基盤

分担 機関 分担

機関 分担 機関

分担 機関 代表機関

心血 管障

感覚 器障

糖尿

肺気

・・・・

運動 器障

10機関程度 各機関の役割

研究課題のイメージ

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参考資料

1-P15

分野融合を目指した実施体制の構築【構想案】

○事業の実施方針

(1)医歯薬学、理学、農学、工学、人文社会科学を含む、多様な領域の融合による統合的な老化研究を推進

(2)ヘッドクォーターとなる推進会議を設置し、本プロジェクトに参加する研究機関、関連研究機関、関係省庁、

関係学会との間に組織の枠組みを超えたダイナミックな連携体制を構築

(3)事業への臨床医の参画や、AMED事業の活用、産業界との連携により、基礎研究の成果を速やかに社会実装 に結び付ける体制を構築

プロジェクト推進会議

関係省庁

心血管 障害

感覚器 障害

糖尿病

肺気腫

・・・・・

運動器 障害 10機関程度 関係学会

産業界

(創薬企業等)

参画

報告 助言

個別課題

関連研究機関 連携・協力依頼

連携・協力 実施イメージ

共通基盤

スポーツ医科学、栄養学、生涯教育、経済学、人文科学 等の有識者からなるプロジェクト推進会議により多様な 領域を融合したプロジェクト推進方策を検討。

AMED

PS

PO

代表機関

分担 機関

分担 機関

分担 機関

分担 機関

代表機関

分担 機関

分担 機関

分担 機関

分担 機関

①新しい加齢・老化・寿命の 制御メカニズムの発見

②既知の老化メカニズムに基づいた、

臨床研究を目指した研究開発

社会学も含めた、かつてない領域融合により、統合的な 老化研究をオールジャパン体制で推進。

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① 新しい老化の制御メカニズムの発見

課題1

課題2

課題3

課題4

中核的研究①における研究課題(例)

目標

5年以内に②の段階(臨床試験に向けた研究)に移る研究シーズを1つ以上発見する

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【個体】

【細胞】

【分子】

【システム】

※代表機関を中心として国際的な動向を捉え、

必要に応じて海外研究機関等と連携して取組を加速する 新規シグナル伝達系及び臓器・組織間コミュニケーションなどの 新たな個体老化制御システムの同定と解析

細胞老化を制御する新規因子、新規シグナル伝達系の同定及び 細胞老化、老化細胞の個体老化における重要性の解析

様々な代謝制御機構と老化の制御にかかわる機構とを結びつける 新たな制御因子•シグナル伝達系の発見

様々な寿命をもつ多様な生物種の比較解析

上記の課題と連携し、生命動態システム科学の観点から、数理科学に基づく モデリングやシミュレーションを活用して、老化・寿命現象の本質を理解する

参考資料

1-P16

② 既知の老化の制御メカニズム(①の研究成果を含む)に基づいた、臨床研究を目指した抗老 化物質などの研究開発

課題1 抗老化、老化遅延のターゲット分子の同定、ターゲット分子に作用する物質の同定など 例1 抗老化作用をもつ生体内分子、天然・人工化合物・サプリメントの同定

例2 老化細胞除去因子の同定・制御

例3 老化遅延効果を示す機器、トレーニングなどの開発

課題2 ヒトにおける生物学的老化状態の機能的評価指標の発見と、その測定技術の 開発、測定値の分布・変動の解析に基づく評価指標の確立

中核的研究②における研究課題(例)

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