動範囲である床上1.2mの高さでは1 ℃以内となってい るが、天井面では夜間の方が2℃程高くなっている。
b.日電気使用量と屋内外温度差の関係
図7・3・15は、 TA邸の1日の電気使用量を1ケ月平 均で表したものである。夏季(7月〜9月)の昼間の電 気使用量が他の月に上レくて多いのは、冷房を使用してい
るためである。冬季(11月〜3月)は、蓄熱式暖房器
と床暖房とを使用しており、夜間に蓄えた熱を日中に放熱する事ができるため、深夜電力を使用している。その
ため、夜間の電気使用量が夏季と比べて多い。
次に、冷房使用時・暖房使用時の電気使用量OtWh)を 消費エネルギー04baV日)に換算し、実際に使用された エネルギーを算定した。表7・3・3は、各月の1日あたり の電気使用量から冷暖房を使用していない10月の1日 あたりの電気使用量を引き、冷暖房での使用量を算出し たものをエネルギー量として示したものである。
冷房使用時は8月が9.40Mdal/日で最も消費エネルギ ーが多くなっており、 1日の冷房能力である128Mtal/
日(出力5330kcaJhlより換算)の約7%を使用してい るということになる。また、暖房使用時は44.69Mtal/
目の2月が最も消費エネルギーが多く、 1日の暖房能力 65.3Mbal/日(2720kcah)の約68%の能力を使用して
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1階
図7‑4‑1高断熱高気密住宅(K邸)平面図
いるという結果となった。このことからも、 TA邸の暖 房能力で十分部屋を温めることができるということがわ かる。
7.3.4 本節のまとめ
1 )換気システムの異なる3棟の高断熱高気密住宅の温
熱環境を実測することにより、第1種換気・空調システ
ムを採用した住宅であっても、吸い込み口を2階にもバ ランス良く配置しないと、垂直温度分布にかなりの違い が見られることがわかった。2 ) 70m2程度の面積に70m841程度の循環換気を行え ば、屋内の室間温度差は3℃前後となることがわかった。
3) TA邸では、 8月の冷房使用時で587kcalhlと、最 大冷房能力の約11%の力を使用しており、 2月の暖房 使用時で1,862kcalhlと、最大暖房能力の約70%の力
を使用していることが明らかとなった。
7.4 電力会社の高断熱高気密モデル住宅における温熱 環境とエネルギー消費の解析
7.4.1 住宅の概要
本節では、平成7年7月に竣工した高断熱高気密住宅 を対象として、 「樹主宅との比較分析及び入居前・入居 後における屋内の温熱環境と電力消費量の比較分析を交
ー目張り無し
1‑主換気のみ目張り
+全換気系統目削一章…
.5
.‑02̲‥̲̲̲‥̲日日̲‥‥̲日日̲̲̲
図7・4・3 気密性能経年変化(竣工前〜竣工2年後) えながら、屋内の温熱環境とエネルギー消費量との対応 関係を比較分析する。
本節で対象とする電力会社の高断熱高気密モデル住宅
(以後K邸)は、富山市内に建設された1階床面積
89.20m2, 2階床面積71.55m2で、延べ床面積160.75 m2,実質延べ床面積187m2,熟損失係数1.05kcal/
m弘oCの熟性能を有する木造2階建の全電化住宅である。
換気方式は吸気排気ともに動力を使用する第1種機械
換気方式を採用している。北陸の高湿度に対処するため 換気システムは、家全体にダクトを用いた主換気システ ムを組み込み、その他、居所的に衛生系統換気・厨房同 時絵封換気・居間局所換気システムが設置されている。また、モデル住宅と上場僻寸を行う「股住宅として、
富山市内の」投的な断熱レベルの住宅(以後で邸:旧省 エネルギー基準、 ≦4.4kcak/m%oC、延べ床面積135 m2)でも測定を行った。 K邸・ T邸の平面図をそれぞ れ図7・4・1、図7・4・2に示す。
竣工前から竣工2年後までの計6回にわたり、住宅気 密測定器(コーナー札幌(秩)製、 ENS‑4(X氾)を用い て、全換気系統(主換気、衛生系縦臭気、厨房同時給排
換気、食堂局所換気)目張り、主換気のみ目張り、目張
り無しの3つの条件で気密性台翰叫定を行った。その結果 を図74・3に示す。図より時間の経過に伴い気触巨の 劣化が見られるが、最も条件の悪い目張り無しの状態で も隙間相当面積値2.21cm2hBであり、国の基準値5.0 cm2血2を大きく上回る好結果が得られている。K邸における屋内の温熱環境の測定は、住宅各所110 点に設置されている被覆cc熟電対(¢0.32mm)を多 点観測装置(ADVAJqrEST製、データロガーR7326)
に接続し、 10分間隔でパソコンシステムに自動言誠し ている。電力使用量についても、温湿度測定に用いたも のと同一のパソコンにて記録した。
外気の温湿度は百葉箱内の温湿度データコレクタ
表7・4‑1 K邸・ T邸暖冷房能力表 K邸 肘4 延べ床面積 c 縱R 135 暖房能力(kcalル) S 1250 冷房能力(kcal仙) CC 3440 暖房能力/延べ床面積(kcalル) 湯 2 9.26 冷房能力/延べ床面積(kcalル) 紕 25.48 1月の1日当たり暖房電力使用量(肌) 鉄 40 8月の1日当たり冷房電力使用量(kWh) B經B 9.45
1月の1日当たり 296
暖房電力使用量倣床面積(A/zn')
8月の1日当たり R 70
冷房電力使用量/延べ床面積(WnB)
0 3 6 9 12 15 18 21 24
時刻(h)
図7‑4・4 夏季K邸・ T邸温度目変動
0 3 6 9 12 15 18 21 24
時刻(h)
図7‑4・5 冬季K邸・ T邸温度日変動
3
2
1
0 (NtVNua)呼値耶空匝査 二年後一年半後一年後半年後竣工直後竣工前0
0 8 6
3
2
2
(U .) 地頭
4 2 0 8 6 4 2 0 8 6 4 2 0 2 2 2 1 1 1 1 1
(U o) 増殖
+K邸lFトイレ‑居間
‑‑‑ ‑'‑ ‑‑''‑‑+K邸2Fトイレ一名室
‑■ン..‑T部lFトイレ‑居間
・+T邸2Fトイレ‑寝室
̲‑̲‑‑‑一一一‑
こ!『
0 3 6 9 12 15 18 21 24
時刻(h)
図7‑4・6 冬季K邸・ T邸室間温度差日変動
( (秩)江藤電気製、サーミック2001A)により30分 間隔で記録している。なお、欠損部分については富山気 象台のデータを用いた。
T邸の屋内の温熱環境は、住宅各所20点に設置され ている被覆cc熟電対を多点観測装置に接続し、 30分 間隔で記録している。
7.4.2 K邸・ T邸の比較 (1 )暖冷房能力の比較
K邸・ T邸の暖冷房能力を表7・4‑1に示す。 K邸・ T 邸ともほぼ同じ暖冷房能力のものを使用している。暖冷 房能力を延べ床面積当たりで比較すると、暖房能力では
ほとんど差がないのに対し、冷房能力ではT邸の方が
4.08 kcauh・m2大きい。 1日当たりの暖冷房電力使用量 を延べ床面積で見ると、 1月ではほとんど同じであるが、
8月では3倍の差が見られる。また、夏季ではT邸より も電力使用量が多くなる傾向が見られる。
(2)夏季・冬季における屋内温度比較
1月・ 8月の富山市内の外気温とK邸・ T邸の居間と 寝室の温度E]変動状況を図7・44図7‑4・5に示す。冬 季において床面積当たりの暖房能力はほとんど差がない が、 K邸では20oC前後に室内温度が保たれているのに 対し、 T邸では10℃〜15℃前後であり、 K邸よりも室 内温度が5 oC〜10℃低い温度になっている。夏季の場 合は、 K邸の方が冷房電力使用量が3倍多いが室間温度 差は小さく、 T邸では3.37oCの室間温度差がある。
次に、冬季のK邸・ T邸の各部屋の室間温度差日変動 を図7・4・6、夏季・冬季のK邸とT邸の室聞温度差を図 7・4・7に示す。図7・4・6より、 K邸での最大温度差は2
Fトイレと寝室の間の2.1oC、 T邸では1 Fトイレと居 間での6.8oCである。図7・4・7を見ると、 K邸での平均 温度差は、最大でも夏季の2階の2.24℃である。それ
に対しT邸では冬季の1階で4.71℃であった。
( 3 )垂直温度の比較
夏季・冬季のK邸とT邸の入居前・入居後の居間に形
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ム王事T部2Fトイレ一書茎1 劔2℃
■■■ 劔
0 5 10 15 20 25 30 35
外気温(oC)
図7・4・7 夏季冬季K邸・ T邸室間温度差
5.0 4.5 4.0 3.5 ( 3.0
5 2.5
仙2.0 糎1.5
…̲…上
=▲
‑守‑‑
▲▲
5 10 15 20 25 30
温度(oC)
図7・4・8 K邸・ T邸垂直温度
▲
‑‑h‑‑A.‑‑ 表叫 凵」
i. ツ 凵」▲ ▲
.‑
Oo
酔蔓由
●冬季入居由(I 5.12■ 涛b s澱
○冬季入居後 7.2 涛r "r 98.1)
● 5.8 涛R纉澱縒
● (廩エy?ネク ホ2 7.7'97.8 9) lll 劔l
5 10 15 20 25 30 35
外気温度(oC)
図7‑4‑9 居住者入居前・入居後室問温度差
3 2 1 0 1 2 3 4 5
l
l
一
l
︼
(U o) 嘩娼
3 2 1 0 1 2 3 4 5
l
一
一
一
一
(U o) 瑚堪 頑
0 5 0 1 0 0
(uo)地頭匝晦‑地頭nyエht
5 0 5 1 1 0
0 5 0 0
0 5 0 5 1 1 2 2
成される垂直温度を図7‑4・8に示す。夏季では、 K邸で の最大温直差は1.7oC、 T邸では3.6℃ある。冬季を見 ると、 K邸での最大温度差は6.8℃、 T邸では10℃で ある。これより、 T邸よりもK邸の方が室内を一定温度
に保っていることがわかる。次に、 0.1m〜1.2mの間で の上下温度差を見ると、 K邸での夏季・冬季はそれぞれ
2.OoC、 0.6oCに対し、 T邸ではそれぞれ2.3℃、 1.1oCの
温妻差があり、上下温度差ではT邸に多少のばらつきが 見られるが、 K邸にはほとんど見られない。
7.4.3 K邸における入居前・入居後の比較 (1 )屋内温度の比較
夏季・冬季における外気温と屋内温匿差の関係を図
714‑9に示す。まず夏季の入居前の1階トイレと居間の 温匿差は最大0.rCであるが、入居後では1.4℃であり、若干温度差が大きくなった。冬季の入居前を見ると、
1.2℃の差があるが入居後では2.2oCの差があり、やは り差が大きくなった。これは居住者による冷暖房の使用、
クッキングヒーターや電気温水器の使用、人体の発熱等 が原因であると考えられる。
(2)屋内湿度の比較
外気及び各室内における相対湿度の変化を図7・4・10 に示す。まず、 8月の外気の差が入居前に比べて入居後 の方が9.8%と高いのにも関わらず、居間と玄関はそれ ぞれ0.1%、 0.4%と低い。 1月を見ると、外気の差は ll.2%と高いのにも関わらず、居間・玄関はそれぞれ 0.3%、 1.3%と低い。また、 8月・ 1月での居間・玄関 の相対湿度の差はそれぞれ、 0.3%、 1.0%と1月の方が
高い。また、年間を通して見ると入居前より入居後の方 が相対湿度は高くなっている。これは温度の場合と同様 の理由が考えられる。
( 3 )外気温と屋内居間温度との関係分析
図7・4‑11はモデル住宅が外気温の影響をどの程度受 けるかを分析するために作成した、外気温と屋内居間温 度との相関図である。入居前、入居後を比べると、入居 後の室内温度が高く、傾きが緩いだけでなくばらつきも 小さいことから、外気温の影響を受けにくいことを示し ている。 「股住宅とモデル住宅の回帰直線の傾きを比べ ると、 「般住宅の方が傾きが大きく外気温の影響を受け 易いことがわかる。
7.4.4 エネルギー消費量の比較 (1 )電力使用系統の概要
空調設備は全熱交換換気冷房システム1750W (床置 型)によるセントラ)h単一ダクト方式を採用している。
空調用リターン空気は各室ドアアンダ」カット等により 廊下を通り最終的に洗面所・脱衣室に戻すことになって おり、一部空冷ヒートポンプエアコン21∝W (冷房) 2580W (暖房) (天井埋め込み型)をバックアップ用
に採用している。また、局所的な換気設備については、
1月
2月
3月
4月
5月
匪 6月
唯
h 7月
8月
9月
10月
11月
12月
l28.Ol 【1入居後 27.7: 白 辻 llI 凵恪
I I l l 白
l26.8 22.8
l29.3
26.0: 白 ツ l I
EII 冤
rJ 途 l33J
26.9l ll
I 冤l
l41.6 34.9 ll
ll
40.6
[] 偵R l 白
】ー 冤 白l 途纈 ll 途紕l3
i7,5 僮 l 鳴
37.2
l
lI 鼎
I
37.0 冤 l 鳴 ツ
l
188.0 33l'5
l32.
29.1: ll
0 20 40 60 80 100
相対湿度(%)
図7・4・10 居住者入居前・入居後相対湿度
‑5 0 5 10 15 20 25 30 35 40
外気温(oC)
図7‑4・11外気温と屋内居間温度の関係
0 5 0 5 0 5
3
2
2
1
1
(U .) 埠頭 匝晦 濫哩