• 検索結果がありません。

12 総則違反:不正のシナリオ

ドキュメント内 ディプロマプログラム (DP) (ページ 32-36)

試験セッション中に発生する不正のシナリオを、以下に説明します。各シナ リオに続いて、同様のケースにあてはまる原則、および通常、科される処分を 記載しています。個別の状況によっては、資格授与委員会が独自の裁量により、

ここに記載されたシナリオよりも軽い処分を下す場合があります。

12.1 剽窃

「剽窃」とは、他人の考えや成果物を自分のものとして提示することと定義さ れています。

12.1.1 シナリオ――出典を明らかにする試みをまったく行わないまま文章を剽窃したこ とを裏づける、明らかな文献資料の証拠が存在している。これには、出典が不 明な文章の口述試験での使用、さらにグラフやイラスト、データなど他の形態 の著作物などの使用も含まれる。

原則――出典が明記されておらず、剽窃の明らかな証拠がある場合は、志願者に 剽窃の意図があったかどうかにかかわらず、不正が確定します。不注意や過失 の結果として引き写しが起きたと説明する供述が志願者本人や教師またはコー ディネーターから提出されたとしても、検討要素とはなりません。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.1.2 シナリオ――正しい引用形式(文章を引用符でくくる、字下げする)を用いずに 文章を剽窃したことを裏づける、明らかな文献資料の証拠が存在している。た だし、剽窃の量は最小限で、参考文献目録(bibliography)に出典が含まれてい るか、文献を正確に示そうとした試みが少なくとも認められる。

原則――写した文章(または他の形態の著作物など)の量が最小限であると資格 授与委員会が判断し、また文献を明らかにしようとした試みが見られる場合は、

学問的侵害とされることがあります。ただし、写した量が多い場合は不正と見 なされます。特に、一部の文章が出典をまったく明らかにしないまま使用され ている場合は、不正の決定が下されます。

処分――学問的侵害が確定した場合は、その評

コンポーネント

価要素の点数は「0点」となりま す。ただし、志願者はその科目の成績を受け取ることができます。

12.1.3 シナリオ――インターネットから入手し、他の言語に翻訳して使用した文章につ いて、出典が明らかにされていない。

原則――文章を志願者が翻訳したとしても、他人の考えや成果物の出典は必ず明 記されなければなりません。それを怠れば、やはり剽窃となります。

処分――その科目の成績は付与されません。

不正の調査

12.1.4 シナリオ――出典を明らかにせずに、芸術作品を模倣する。

原則――総則の定める剽窃には、あらゆる形態の著作物が含まれ、文章に限定さ れません。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.1.5 シナリオ――試験官、コーディネーター、または教師が、学習成果物の一部また は全部が剽窃されていると疑いを抱いているが、引き写し元となった文献資料 の証拠がない。

原則――引き写し元となった文献資料の明らかな証拠がない限り、剽窃は確定し ません。剽窃の疑いは、その証拠がある場合のみ資格授与委員会に報告されま す。疑いだけでは十分ではありません。

処分――処分は科されません。

12.1.6 シナリオ――志願者の学習成果物が、ウェブサイトの文章などの文献に非常に似 ていて、文献が志願者によって言い換えられている。文献は明記されていない。

原則――パラフレーズは、文献が明記されていない場合、剽窃と解釈されること があります。他人の考えや成果物を自分のものとして提示することにあてはま るからです。ただし、不正と見なされるかどうかを判断するにあたっては、文 献と学習成果物がどこまで似ているか、文献が明記されているかどうか、どの 程度言い換えられているかなどが考慮されます。

処分――剽窃であると判断された場合、その科目の成績は付与されません。

12.1.7 シナリオ――署名済みのカバーシートを伴った学習成果物が提出されており、こ の学習成果物が自分のものであり最終版であるという宣誓が行われている。剽 窃の明らかな証拠が存在しているが、志願者は、バージョンを間違えて提出し たと供述している。

原則――志願者は、カバーシートに署名することにより、その学習成果物が最終 版であることを宣誓します。この結果、提出したバージョンが評価の対象とな ります。ただし、純粋な間違いであったと証明する説得力のある証拠を学校が 提出できる場合は、正しいバージョンが受理され、それ以上の措置はとられま せん。

処分――不正が確定した場合、その科目の成績は付与されません。

12.2 共謀

「共謀」とは、自分の学習成果物の他人による引き写しや提出を許すなど、他 の志願者による不正を支援することと定義されています。

12.2.1 シナリオ――志願者が別の志願者に対して自分の学習成果物の一部または全部を 写すことを許し、それを写した志願者が自分の学習成果物として提出する。

原則――自分の学習成果物の引き写しを許可した志願者は、別の志願者が公正さ を欠いた利益を得る、またはその可能性がある行動をとったことになり、これ は不正と見なされます。

処分――両方の志願者が不正を働いたと判断され、その科目の成績は付与されま せん。

12.3 学習成果物の重複使用

「学習成果物の重複使用」とは、異なる評

コンポーネント

価要素やIB資格取得の必修要件に 対して同一の学習成果物を提出することと定義されています。

12.3.1 シナリオ――ある志願者が、2つの異なる評

コンポーネント

価要素に対し、同一または非常に類 似した学習成果物を提出する。

原則――科目ごとの要件によっては、異なる評

コンポーネント

価要素に対して同一のトピック を使用することができます。しかし、その場合も、まったく異なるアプローチ を使ってトピックをリサーチし、学習成果物を執筆したり他の方法でプレゼン テーションを行ったりしなければなりません。同一または非常に類似した学習 成果物を異なる評

コンポーネント

価要素に使用することは認められません。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4 試験中の違反行為

「試験中の違反行為」には、志願者が公正さを欠いた利益を得る、または他の 志願者の結果に影響を与えるすべての行動が含まれます。

12.4.1 シナリオ――筆記試験や口述試験の最中に、許可されていないもの(携帯電話や 教科書など)を所持していることが判明する。

原則――許可されていないものを所持していることは、それだけで十分な不正の 理由となります。許可されていないものを使用して実際に利益を得たかどうか、

利益を得る可能性があったかどうか、または利益を得る意図があったかどうか は、考慮されません。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4.2 シナリオ――筆記試験や口述試験の最中に志願者が許可されていないものを所持 していたという疑いを、試験監督者が抱く。ただし、他の志願者が噂している 以外に、確たる証拠がない。

原則――噂や伝聞だけで志願者の不正が確定することはありません。試験監督 者、コーディネーター、または他の責任ある成人が、許可されていないものの 所持を目撃するか、そのものを試験後に差し押さえなければなりません。また、

同じ試験を受けた志願者のなかに、匿名でない証人が複数いる場合は、不正が あったと判断される場合があります。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4.3 シナリオ――志願者が、試験監督者の指示に従わない。試験監督者による指示 は、IBの試験実施規定に準じている。

原則――志願者の行動が、本人に公正さを欠いた利益をもたらす場合(終了を指 示されたにもかかわらず、答案を記入し続けるなど)、または他の志願者の結果 に影響する可能性がある場合(他の志願者の気を散らすなど)は不正となりま す。

不正の調査

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4.4 シナリオ――試験の最中に、志願者が他の志願者とやりとりする、またはやりと りしようとする。

原則――志願者の行動が、本人に公正さを欠いた利益をもたらす場合、または他 の志願者の結果に影響する可能性がある場合は、不正となります。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4.5 シナリオ――試験中に使用される、または使用され得るトイレに、志願者がノー ト、教科書、携帯電話、電卓、その他の許可されていないものを放置する。あ るいは、他の志願者が放置したその種のものを使用する、または使用を試みる。

原則――志願者の行動が、本人に公正さを欠いた利益をもたらす場合、または他 の志願者の結果に影響する可能性がある場合は、不正となります。

処分――その科目の成績は付与されません。

12.4.6 シナリオ――試験中に、ある志願者が別の志願者の学習成果物を写したという明 確な証拠がある。どちらの志願者が不正を働いたかは明確でなく、また何らか の共謀があったかどうかも不明である。

原則――志願者の行動が、本人に公正さを欠いた利益をもたらす場合、または 他の志願者の結果に影響する可能性がある場合は、不正となります。これには、

試験期間中に他の志願者とやりとりすることが含まれます。証拠や供述から不 正を働いた志願者が特定できない場合、学校はさらに調査を行い、できる限り 早期にIBに報告書を提出するよう要請されます。

処分――学校の協力を得てさらに調査を行い、試験セッション終了前にどちらの 志願者が写したか、また共謀があったかどうかを見極めます。不正を働いた志 願者には、その科目の成績は付与されません。

12.4.7 シナリオ――電卓の使用が禁じられている試験で、試験監督者が電卓の使用を認 める、または使用するよう指示する。

原則――電卓の使用が許可されたことを裏づける学校からの明確な供述があれ ば、志願者が不正を働いたことにはなりません。ただし、志願者が利益を得た ことになるため、その答案の採点がすべて受理されるわけではなくなります。

個々の状況によっては、「採点欠落に関する手続き」(missing mark procedure) が、その評

コンポーネント

価要素に対して取られる場合があります。

処分――処分は科されません。

12.5 その他

不正には、志願者に公正さを欠いた利益をもたらす行為、および他の志願者 の結果に影響する可能性がある行為がすべて含まれます。

12.5.1 シナリオ――倫理的行動や動物実験についてIBが定めているガイドラインに違 反する、無責任または非倫理的な行動を志願者がとる。例えば、不快な題材や わいせつな題材を含んだ学習成果物を作成する、被験者の承諾を得ずに実験を 行う、人間や動物に苦痛をもたらすような実験を行うなど。

ドキュメント内 ディプロマプログラム (DP) (ページ 32-36)

関連したドキュメント