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1 2 0 備えば,担当職員が強制徴 寂の方法に習熟していないという点に関しでは,説務部門の職員を記転す

る 。

実施体制の整錆の必要性が指摘されている 4 1 2 0 備えば,担当職員が強制徴 寂の方法に習熟していないという点に関しでは,説務部門の職員を記転す

る,国税庁の

OB

を雇うなどの提案がなされている郷。

また,自治体と市民との距離が近すぎるために規制権限の行使を露轄す るという点に関しては,一部事務組合を組識して,お互いに出身市町村以 外の滞納整理を行うなどの提案がなされている矢さらには,国税以外の 行政上の金銭債権についても,国税庁が強説徴収できるようにすることも 提案されている矢

¥当権の徴収率の抵さの原因についてより細かい具体的な内容が示されている。

鱗 阿部・前掲注搬407頁。また,碓井・前揖詮鵠143頁。 織 阿 部 ・ 前 掲 注 締409真説下。

織 阿部・前掲注錦410頁,大橋・前掲注弱@403頁。

織 阿部・前掲在韓410頁,高田=字賀・荷揚注輪79頁〔宇賀発言〕。

鱗 阿 部 ・ 前 掲 注 鵠410頁。

轍 阿部・前掲注錦410頁,高田=宇賀・龍掲注(24})79夏〔宇賀発言) (ただし国税 庁の人員の増加が必要となることが指橋されている)。

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近 畿 大 学 法 学 第54巻第3号

行政主体が行政活動によち取得した債権でも強制徴収できない債権が少 なくない,との指諦に関しては,市場ベースでは成立しない業務から生じ る震権(公営住宅家賃,授業料,生活保護など)や,一応原価主義とされ ているが実はしばしば公金が投入されている業務から生ずる覆権(国公立 痛院の治療費,水道料金など)については,行政の債権を100%実現する ことが公平上不可欠であるという視点と,公金管理コストの節減・業務む 適現な運営という観点を重視して強制徴寂とすることが提案されている叱

また,徴収率の向上のために,徴収率の公表,徴収率を公務員の勤務評 定ぉ重要な要素といったインセンティヴの付与,他の手段〈給付f亭止など〉

との関連づけることなども提案されている民

以上のように強制徴収制度の機能不全に対する改善策は提案されている が,現実のものとなっていなL可。そのため,行政上の強制徴攻髄度が所期 の効果を発揮しえないのであれば,民事執行によることも認めて,行致上 の金銭債権の可及的実現をはかるべきであるとの考えも出されているとい う状況にある矢

行政上の強制執行髄度に関して提案されている新しい手法‑是正 手段を中心に

i )検討の対象とする手法

現在の議論において,行致の実効性の確保に関して,将来の義務の屡行 を目的とする執行罰(賦課金)制度に対する再評価,および氏名公表制度,

課後金制度,給付桓否などの薪たな手法の提案がなされている叱しかし,

鱒 持 部 ・ 前 掲 詮 割@410頁。 鋤 弼 部 ・ 前 掲 注 鋤410頁。

餓 高田=字賀・請揚連総79頁〔宇賀発言〕などO 民事手続を通じた執行に関す る議論状況について辻,太田匡彦「異事手続による執行」芝池義一二小早川光 郎=宇賀克也『行政法む争点〔第3鼓

J J

72‑73頁(有斐龍, 2004年〉参照。

~~~ ~可部・前掲詮割@403頁,大橋・蔀掲注舗 398頁以下など。

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集合的・公共的利益 iこ対する私法上の権利の語地構或についての一考察(1)

氏名公表制度,課徴金制震は制裁除手段として捉えられている倒。本館で は,宥致庁が処分を行った場合に,その執行にあたって制度に機能不全が 存在しているか否か,という点について検討を加えている憾。そのため,

以下では,この爵者を検討の対象としな

L

、。以下

ii)

において執行罰〈賦 課金〉制度について,

iii)

において給討拒否についてそれぞれ検討を仔う

O

ii)

執行罰(賦課金〉鵠度の再評価と機能する条件

執行罰の制度は,現在の

B

本法においてはほとんど存在していないとさ れる叱このように執行罰が重視されてこなかった理由としては,執行罰 の金額を高く設定すると制裁として厳しすぎるので行政権援の濫用のおそ れがあるとともに行政刑罰との均衡が取れず,逆 i こ安く設定すると効果が 薄いこと,及び戦後の日本の行政制度において行政上の義務履行を間接的 に強制する仕組みとしてもっとも期待された行政赤j 罰によって同様の目的 を達成できることなどが理由とされている叱しかし,現在,この行政刑 罰については機能不全が指摘されている叱その理由としては,①行政上 の義務を課す行政機関と行政刑罰を科す組織が分かれ,前者が告発を自制 すること,②刑罰の威嚇力がないこと,③刑事手続に膨大な時間と労力を 要するなど行致事務が停諜するおそれがあること,④刑事事件組織が比較 法的に見て小規模であり,処理能力の隈界に起因して行政飛語の処理を好

まないこと,の西つが挙げられている側。

機宮崎・前掲注鵠217頁,阿部・前謁注調~401 頁など。

締 本 箆 二 .

(2)

参照。

現存の執行罷の規定は,整理撮れの形で残った砂民法3

6

条のみとされる〈原 晋・苗掲詮鋤2

23

頁,大橋・前掲注締4

03‑404

頁 〉 。

塩野・荷揚注繊2

16

頁,阿部・前掲註鵠2

81

頁,大語・前掲註鋤3

87

夏 。

宮崎・前掲注側2

21

頁以下,阿部・前掲注繊4

54

頁以下,大橋・前掲注働3

96‑397

頁など。

鵠 大橋・前掲注織3

97

頁。このほか,宮蒋・前提注側2

23

頁以下,関部・前掲注 織4

54

頁以下参照

G

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近 畿 大 学 法 学 第54巻第3号

そこで,現在,執行罰(賦課金)制度を再評価する見解が有力になって いる憾。とりわけ,違反が是正されるまで繰り返し賦課できるという点,

迅速な法執行が可能となる点などに着目して,建設法や環境法分野で広く 見られる法律の執行の欠訣に対して執行罰(斌課金)制度が害用である,

との見解が強まりつつあるとされている(線。

行政刑罰と執行罰との違いは,行致璃罰は可法的執行の一種であり,行 政 7 f/J罰を科すためには刑事訴訟手続が必要となるのに対し,執行罰が行政 的執行であり行政機関限りで執行が可能である点が挙げられている側。ま た行政刑罰は,行政上の義務に従わなかったという過去の行為に対する 制裁手段であるため,二重処罰の禁止〈憲法

39

条〉の原則が鶴き反復して 罰金を科すことができないとされるのに対して,行致的執行の一種である 執行罰が義務の履行があるまで反覆して金銭を賦課できるという点も挙げ

るれている織。

このような執行罰制度の活用については,予算・人員・能力の裏付けが 必要であるとして現実の執行体制の不備を理虫とした批判を予想する見解 がある憾。また,執行罰の導入には立法的措量が必要となることかふ立

a~~ 宮崎・前掲注側247頁,村上義弘「直接強制・執行罰」成田頼明編『行政法の 争点〈新版)J101頁(有斐閣, 1990年),福井・諒掲注側213頁以下,河部・龍 握注a5~281 頁以下,大捷・前掲注櫛 403-404頁など。曽和稜文「経済的手法によ

る強制」公法56号220頁辺下(1996年)では,亘接規制む実効性確保手段として 課せられる課徴金を「執行強制金」と名付けて検討が加えてられている。ここ でいう

f

執行強制金」には,独占禁止法上の課教金,加算税,行政秩序罷とし ての過料及び執行罰などが含まれるとされている(なお,碓井・荷揚注位~145頁 参黒)。

阿部・前掲注as~281 頁,大橋・誌掲注僻403-404頁。曽和・前掲注鵠 229夏以下 では,環境保護行設領域において「執行強髄金jの棋震を導入することが提案 されている。

鰯塩野・前掲注額~224頁以下,大構・前掲注鋤 395 頁。

繊大穣・前掲詮朝~395頁,詩 404頁。

~O~ 曽和・前掲注劉~230頁。

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集合的・公共的利益に対する私法上の権利の法的構成についての一考察(1)

法宥の態度を指摘する見解はここでも意味を持つことになろう叱 i

ii)給討拒否

一定のサービスと対価関孫にある金援債務の不履行に対しては,その後 のサービスを拒否することが義務不履行に対して一定程度有効な対抗手段 となっていることが指摘されている叱これに対して,ある義務不屡行に 対して直接に関係しないサービスの拒否についても議論の対象とされてい る忙しかし,例えば解釈によって水道法上の給水拒否をすることについ ては,他の政策目的の実現と給付の提供を連結することは判例上認められ ていないとされている叱学説においては,違法建築物に関して,本来同 法の定める代執行や処罰の手段を用いるべきであり,水道の供給を吾的と する水道法とは関係がなL

Eら,給水拒否に訴えるのは本来許されないと する見解ム水道法も建築基準法とともに良好な都市環境の形成という点 である程震は共通む目的を有し,建築基準法違反に対する執行手段の機能 不全を考患に入れて給本手設もある程度適法とする見解とが存在している とされる矢この点について,給水拒否事由の範囲を広げることは,憲法 及び法の一般原理に違反しない隈ち許容されるといってよいとする見解も

鶴 宮 鯖 ・ 前 掲 注 鱒246頁。

織 碓井・前掲注働145頁。ここで辻,水道料金の不払いiこ対する給水需止,国民 鑓療保険軒の蒋納者に対する被保険者証の返還,給付拒絶,保険蛤付の支払一 時停止などが例として挙げられている(これらについては,阿部・前掲注鋤411 頁以下も参黒〉。

自時 誰井・前掲注錨146頁。

鯨 大構・前掲注働401頁。ここでは,最決1989(平或元)年11

8日半日時1328号 16頁が挙げられている(本決定については,玉巻弘光「鞄批j小 早}II光部=宇 賀克也=交告尚史嬬

f

行政判例百選1(第五版)j192頁〈有斐閣, 2006年)参 窯)。なお,この給水拒否と他の政策目的との関諜に慢する概要については,畠

山武道「豊中甫違法給水拒否事件jジュリ750号119頁以下 (1981年〉参票。

阿部・前掲注調~482頁。学説の概要については,畠山・前掲注締 121 頁以下,

河部泰隆『事例解説行政法Jl107頁以下(日本評論社, 1987年〉参照Q

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