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1-18 3)今後に対する提言

現状の施設内で、培養細胞あるいは実験動物を使って、本システムが BNCT 用中性子源としてポテンシャルを持っていることの実証が必要である。中性子場 の強度、エネルギー分布、空間分布の測定、熱外中性子による照射実験、照射治 療に必要な換算中性子線量の実現なども望まれる。実用化のためには医療機器の 薬事承認を得る必要があるので、安全性の問題の解決を含めて、それを考慮した 検討・準備を行うべきである。新型加速器システムの完成には、 10 年程度を必要 とするのが常識であり、ここでプロジェクトを終わらせ最後の実用化への芽をつ み取ることのないことを望む。今後の FFAG 開発を支える若手研究者の育成強化 も期待する。

<今後に対する提言>

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実用化のためには医療機器の薬事承認を得る必要がある。今から、それを考慮 した検討・準備を行うべきである。

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新型加速器システムの完成には、 10 年程度を必要とするのが常識であり、 2 ~ 3 年でここまで到達できたのは驚異的大成果である。しかし、ここでプロジェク トを終わらせたら最後の実用化への芽をつみ取ることになる。また別の加速器 方式による可能性をも否定することに繋がり、加速器 BNCT 全体の否定と見な せるため、大きな責任が NEDO に生じよう。

y

安全性の問題が解決されないと実用化に向けての検討は実施しにくいとは思わ れるが、現状の施設内で培養細胞あるいは実験動物を使って、本システムが中 性子源としてポテンシャルを持っていることの実証が必要と考えられる。可能 性を検討していただきたい。

y

中性子場の強度、エネルギー分布、空間分布の測定を速やかに実施して欲しい。

y

熱外中性子による照射実験、照射治療に必要な換算中性子線量の実現を図るこ と。

y

加速器を専攻する若手は減っていると聞く。今後の FFAG 開発を支える若手研

究者の育成も強化することが期待される。

2.2 中性子感受型のホウ素 DDS 製剤の開発及び抗がん剤のコントロールリリ ースの開発

1)研究開発成果について

今回、有望なホウ素化合物として、新たにポルフィリン化合物が開発され、ま た、腫瘍集積性の高いホウ素含有型 DDS 製剤の開発研究において、ホウ素リポ ゾームや、HVJ-リポゾーム、および HVJ-E など種々のホウ素 DDS 製剤が開発 された。目標値を達成すると共に、中性子照射実験を培養細胞の系のみならず動 物実験で行い、その有用性を確認したことは高く評価できる。コンセプトは非常 に興味深く、論文発表や特許出願もおおむね妥当である。

一方で、動物実験のデータの再現性が高くなく、検討を要する。トランスフェ リン(Tf)修飾したリポソームは、マウスを用いて効果が無かったとされている が、早急に結論づけないで追試することが望まれる。 BNCT は数年前より他の先 進国も日本同様興味を持って進めているので、トップを走り続けるためにはさら なる研究開発の推進が必要である。

<肯定的意見>

○ 今回、 BSH と BPA と並ぶ有望なホウ素化合物として、新たにポルフィリン化 合物が開発された。また、腫瘍集積性の高いホウ素含有型 DDS 製剤の開発研 究において、ホウ素リポゾームや、 HVJ- リポゾーム、および HVJ-E など、種々 のホウ素化合物を封入することの出来るホウ素含有型 DDS 製剤が開発され、

その有用性が動物実験で確認された。これは、新しい DDS 製剤としての可能 性を示すもので、大きな成果として評価できる。

○ BNCT 用各種ホウ素薬剤開発研究の成果は世界初や最高水準だけでなく世界の 先進国をさらに引き離したと言えるであろう。これからの実用化、事業化への 発展が楽しみである。

○ 種々のホウ素 DDS 製剤を開発し、目標値を達成すると共に中性子照射実験を 培養細胞の系のみならず動物実験により in vivo 評価を行ったことは高く評価 できる。特に、 HVJ-E の成果は、注目に値する。

○ コンセプトは非常に興味深く、パテントも取得済みであり、十分な成果がある。

○ がん細胞に高濃度で集積する DDS 製剤として、不活性化センダイウイルス

( HVJ ) を 用 い た ホ ウ 素 リ ポ ソ ー ム 、 カ チ オ ン 化 ゼ ラ チ ン で 修 飾 し た CG-HVJ-E (アジュバント型細胞融合ナノ粒子) 、ホウ素化合物 BSH を封入し

た PEG 修飾 CG-HVJ-E 等は、いずれも中性子照射により抗がん効果を呈し、

開発の目途が立ったと言える。

○ 限られた時間内で多くの成果をあげられた。

<問題点・改善すべき点>

● 抗がん剤のコントロールリリースの考え方は大変ユニークであるが、比較的大

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線量が必要であり、まだ実用的でない。必ずしも中性子補足療法である必要は ないので、むしろ X 線を用いて研究を続けるべきである。

● BNCT は数年前より先進国が日本より興味を持って進めているため、本ホウ素 薬剤の研究成果により、研究開発に拍車をかけると思われる。トップを走り続 けるためにはさらなる研究開発助成が必要である。

● 動物実験のデータの再現性が高くない点がやや不安である。

● ヒトのがんをヌードマウスに移植した系で、 BNCT の効果を証明しないと先の 見通しが立たない。

● トランスフェリン( Tf )修飾したリポソームは、マウスを用いて効果が無かっ

たとされているが、マウスの Tf を用いたのか、ヒトの Tf を用いたのか、また

T f修飾の仕方が不明である。早急に結論づけない方が望ましい。

2)実用化、事業化の見通しについて

ポルフィリン化合物は実用化の可能性がある。 HVJ ホウ素リポソーム製剤の中 性子照射による抗がん効果が認められたことは、今後の実用化の見通しに期待が 持てる。成果に基づき基礎検討を固めれば、臨床応用に繋がる可能性は十分にあ る。加速器と連携することで新しい市場を生み出すことが期待される。さらに、

通常 X 線を照射すると薬剤が放出される DDS の開発は非常に興味深く、研究成

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