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訴された︒

一九七六年二月︑同社の工場で保険会社による調査が行なわれ︑

ガム製造過程でガム切断機械に付着するのを防止するために用いられていた︑不活性有機化合物マグネシウムステア

︵以

下︑

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とS

略す

長︑労務安全担当の役員︑

の微粒子の濃度が工場内で下級揮発水準

(L ow er Ex pl os io n  L ev el︑

以下

︑ LEL

と略

す︶

を超えていることが判明し︑排気システムの導入とガム製造器機の改善が勧告された︒

てもただ燃焼するだけだが︑

LEL を超えた濃度に達すると︑引火した場合爆発するという性質を有していた︒保険

工場長および技師は︑

拠とは無関係とされている︒ る階段まで行けずにパニックに陥った︒ 関法第五0

巻 第 二 号

一般

に M

Sは大気中で点火し

一階には回転ドア式の出入り口を含めて非常口が幾つかあったが︑火災時は

テーブルがつっかえて開かなかったり︑パ ニューヨーク州刑法第︱二五・一五条の第二級故殺罪

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チューインガムの原材料であるチクルが

六六

二六

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故殺

罪に

対す

る法

人の

刑事

責任

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( 5 3 )  

次に分析すべきは︑セレビン事件である︒ と

した

会社の勧告を受けて︑被告人らはダイス型抜機

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h︑通称

Un ip la st ma ch in e)

を改善することで

M

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粒子を除去することを決定した︒しかし六台あるユニプラスト器のうち改善が施されたのは一台だけで︑工場内は依

のユニプラスト器は一週間に六日︑ 一日に五百パウンドもの

M

Sがガム製造に使用されていた︒その後︑六台

フル操業で使用され︑工場内では一日におよそ二百万パックものガムが製造され

一九七六年十一月二十一日午前二時半頃︑夜勤作業員が一台だけ作動していたユニプラスト器から

M

S微粒

子を除去していたところ︑突然爆発・炎上が起こり︑作業員四四名が負傷︑六名が死亡した︒検察は︑爆発を引き起

こした大気中の

M

S微粒子への引火の原因の可能性を二つ示した︒

使用でオーバーヒートを起こし︑機械の表面に亀裂が生じて熱が大気中に放散したためで︑もう︱つは︑

M

Sと同目

的で使用されていた揮発性の液体窒素が︑

M

S微粒子が付着していた作動中のユニプラスト器の底部に閉じ込められ︑

それが機械の振動で化学反応を起こして大気中に放散していた

M

S微粒子に引火したためである︒しかし︑ニュー

ヨーク州最高裁判所は︑被告人らは

M

S微粒子が爆発する一般的可能性は予見していたものの︑右で示された因果経

路を通じて爆発する可能性までは予見できなかったと認定し︑致死傷結果につき無謀又は過失を問うことはできない

十八歳の患者がホームをさ迷い出て凍死した︒その二年後︑療養ホームを経営する会社とその役員三人︑会社から療

養ホームの管理者として雇われた二人が︑被害者の死につき無謀殺

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re ck le ss   con du ct ) 

の五十八名の患者が被った皮膚老化︑床擦れ︑体重減少につき刑事過失

( cr i m in a ln e g le c t ) 

続け

た︒

然として

M

Sの微粒子が霧状に立ち篭め︑

六七

一九七六年二月七日の深夜に︑ウィスコンシンのある療養ホームで︑七

で︑そして他

で告発された︒法人自

︵三

二七

︱つは︑作動していたユニプラスト器が長時間の

第五0 巻 第 二 号

いうことを繰り返し勧告されていたが︑

︵三

二八

体は不抗争の答弁をなしたので︑公判で争点となったのは訴追された被告人︑特に療養センターの管理者の一人セレ

ビンが被害者の死につき無謀殺の責めを負うかどうかだった︒セレビンの無謀行為につき公判で明らかにされたのは︑

以下の点である︒まず︑セレビンは療養ホームにおける日頃の患者治療を管理する責任を会社から任されており︑ど

の病棟に何人のスタッフを配置し︑患者を何時間おきに交替してモニターするかといった勤務計画を職員と相談して

立てたが︑少ない予算でどれだけ効率良くホームを運営するかといった欲得から出されたセレビンの結論は︑看護婦

などのスタッフをできるだけ削減し患者の入院を無制限に受け入れることだった︒事件発生以前から︑セレビンはス

タッフやウィスコンシン衛生社会奉仕局

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カスタッフの

削減と患者の増員は既存患者の介護の質を低下させ︑特に高齢患者がホームをさ迷い出るのを防ぐことができないと

スタッフの削減と患者の増員を止めようとはしなかった︒事件当夜︑三階立

ての療養ホームには約二百人の患者が収容されていたが︑夜勤で詰めていたのは看護婦が一人と看護助手二人の計三

人だけという杜撰さだった︒次に︑州の規制法規では︑二時間毎に病室の中に入って患者がベッドにいることを確認

するという監視が要求されていたが︑セレビンのスタッフ削減政策からそれは適わず︑事件当夜は︑被害者がホーム

をさ迷い出る数十分前︑看護助手が被害者のいる病棟の各部屋をチェックする際︑病室のドアから中を覗いて被害者

がベットにいると思ってすぐに他の病室を見回ったに過ぎなかった︒更に事件発生時︑被害者が建物の外に出たドア

は非常口で鍵はかけておらず︑またアラームも設置されていなかった︒公判で検察は︑スタッフの削減・患者の増員

がなされず︑従って︑当直の看護助手が州規制法規に従って二時間毎に病室に入って患者を監視するシステムが確立

されていれば︑患者の死は防ぎ得たと主張した︒しかしウィスコンシン最高裁判所は︑かような検察の主張で立証で

関法

六八

故殺罪に対する法人の刑事責任(‑)

きるのは︑患者が建物の外に出たことがより早く察知できたという事実であり︑事件当夜の気温︵華氏八

i

五度

︶ を考慮すると︑仮により早く察知できたとしても被害者の凍死を防ぎ得たことを証明するものではないとして︑被害 者の死とセレビンの無謀行為との間の因果関係を否定した︒

( 54 )  

次に︑オーストラリアのデンボー事件では︑

一九九一年二月︑土砂運送会社の従業員が建築現場においてトラック を運転中︑ブレーキの故障で事故に遭い︑死亡した︒三年後の六月十四日︑ヴィクトリア州最高裁判所において︑同 社は故殺罪につき︑同社の役員は労働衛生安全法

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それぞれ有罪答弁をした︒ティーグ判事

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は被告法人につき︑被害者の一雇用会社として建設現場の

施設の適切な管理︑従業員の監督︑当該トラックのメインテナンスなどの点で刑事過失を認定し︑また従業員の安全 をないがしろにして事業を優先した姿勢を非難した︒被告人についても︑会社役員として事業施設の管理︑従業員の 監督・教育といった安全な労働環境確保に必要な措置を講じる義務が課されていたことを確認した上で︑当該トラッ クのブレーキが故障しているのを知りながら事業に使用させたこと︑及び被害者に適切な安全教育を施さなかったこ とを理由に︑労働衛生安全法第五十二条の意図的違反

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を認

定し

た︒

( 55 )  

最後に分析すべきは︑イギリスのカイト事件である︒

施設でカヌー転覆事故が起こり︑ 一九九三年三月二十二日︑

六九

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社が主催する野外レジャー

四名の学生が死亡した︒この事故で

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L社とその専務取締役︑そして興行主

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) が故殺罪で起訴され︑翌年の十二月八日︑ウィンチェスター王座裁判所は同社に六万ポンドの罰金︑専 務取締役には三年の拘禁刑を言い渡した︵興行主は無罪︶︒事案は以下の通りである︒ポーツマスのある学校から生 徒二十三名と教師二名が同社主催のカヌー旅行に参加したが︑参加者が旅行前に同社の興行主から受けたのは︑わず

︵三

二九

ツ 第五0

巻 第 二 号

︵三

三〇

︵⁝

⁝特 に

か一時間のスイミングプールでの基礎的なカヌー訓練だけという杜撰さで︑随行するインストラクターもカヌーの基

礎コースを終えたばかりの︑緊急訓練もろくに施されていない経験の浅い二人の従業員であった︒旅行当日︑このイ

ンストラクター達は八名の生徒を乗せてカヌーを出発させたが︑当日の天候すら確認せず︑またグロープやゴムブー

(f oo tw ea r)

といった子供達に与えられるべき対遭難用器具も興行主から渡されていなかった︒照明装置も通信器 

具も携帯していないインストラクター達が持っていた唯一の救命具はホイッスルだけで︑また子供達に与えられた

ウェットスーツとライフジャケットについても︑インストラクターの一人が子供達に対し︑ライフジャケットは脹ら

ませてはいけないという誤った指示まで出し︑これが後に︑子供達の溺死の最大要因と認定されている︒生徒達を乗

せたカヌーは出発後間もなく転覆し︑いかだと化した︒教師やインストラクターを乗せたカヌーには水をかき出す用

(s pr ay de ck )

があったが︑生徒達のカヌーには装備されていなかったので︑生徒達は必死に転覆したカヌーにし

がみつくしかなかったが︑やがて荒波に飲まれて姿が見えなくなった︒他方︑興行主はカヌーが定刻通りに戻ってこ

ないことに気がつくと︑沿岸警備隊に知らせずに自ら捜索を開始し︑貴重な時間を浪費してしまった︒カヌー旅行に

つき事前に連絡を受けていなかった沿岸警備隊が遭難の事実を知らされたのは︑カヌーが戻ってくるはずだった定刻

の時間からおよそ三時間も経った後だった︒起訴状で弾劾された専務取締役の重過失

(g ro ss ne gl ig en ce )

は以下の

点である︒①会社内部で︑トップとスタッフとの間のコミュニケーションを全く確立していなかったこと

事故から数えて九ヶ月前︑専務は︑雇用されてからわずか五週間後に会社を辞めた二人のインストラクターから︑

﹁そこの会社の野外レジャー業務の安全性を見直さないと︑何故参加した子供達が家に帰ってこないのかを己自身に

問わなければならなくなる﹂といった趣旨の手紙を受け取っていながら︑これを全く無視していた︶②カヌーのイ 関法七〇

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