に 五
〇 段
の
注
(
皿)
に
『
大 疏
鈔
』
の
釈
を
引
用 す
,
(
6
)
覚 は 是 れ 三 乗
…
11
…底 本
は 六
道
の
「
衆 生
」
に
作
る も
、
既
に 五
〇 段
に 六
道
の
凡 夫
と 三
乗
の
賢 聖
の
語
が あ
り、
ま
た
、
次
の
文
に
も 凡 夫 と
あ る の で、 別 本
に よ
り
「
凡 夫
」
に
改 む
。
覚
と 不 覚
の 図 も
、
五 四 段
の
「
浄 染 十
重 図
」
に ま と め ら れ る
。
(
7
)
夢
の
喩
…
…
11
『
裴 休 拾 遺 問
』
の 二 二
段
( 石 井 前 掲 論 文 九
−
六
頁
)
に も
夢
の
喩 説 あ り
。
『
円 覚 経』
に は、
「
善 男 子 よ
。
此
の
無 明 は、
つ い
実
に
体 あ る に
非 ず
。
夢 中
の
人
の、 夢
の
時
に は
無
に
非
ざ れ ど も、
醒 む る に
至
る に
及
ん で
は、 了
に 所 得 無
き が
如
く、 衆
の
空 花
の
虚 空
に
滅
し て
説
い
て
定 滅
の
処 あ
り と
言 う
べ
か ら ざ る が
如
し
。
何 を 以 て の
故
に
。
生 ず る
処
な き が 故
に
。
一 切 衆 生 は、 無
生 の
中
に お い
て
妄 り
に 生
滅 を 見 る
。
是
の
故
に
説
い
て 生 死
に
輪 転 す
と
名 つ く
」
(
大 正一 七
−
九一 三
bc
)
と か
、
有 名 な 箇 所 と し て、
「
始
め て
知 る、 衆 生 は
本
来
成 仏
し、 生 死 と 涅 槃
は 猶
お
昨 夢
の
如 き な
る を
。
善 男
子 よ
。
昨 夢
の
如 き が 故
に
、
当
に
知 る
べ
し
、
生 死 と 及 び 涅 槃 と は、 起 無 く 滅 無 く、 来 無
く 去 無 く
、
其
の
所 証 の
者 も、 得 無 く 失 無 く、
取 無 く 捨 無
く
、
其
の
能 証
の
者 も、
作 無 く 止 無 く
、
任 無
く 滅 無
き を
。
此 の
証
の
中
に お い
て、 能 無 く 所 無 く、 畢 意
じ て
証 無 く 亦 た
証 者
も
無
し
。
→ 切
の
法 性
は
平 等
に し て 不 壊
な り
。
善 男 子 よ
。
彼
の
諸
の
菩 薩
は、 是
の
如 く 修 行
し、 是
の
如 く 漸 次 し、
是
の
如 く 思 惟 し、
是
の
如 く 住 持 し、 是 の 如 く 方 便 し
、
是
の
如 く 開 悟 し
、
是
の
如
き 法
を 求
め
ぼ、 亦 た 迷 悶
せ
ず
」
( 同
ー
九】 五 aV
と あ る
。
(
8
)
一 切
の
衆 生
…
… 11
『
円 覚 経
』
の
冒 頭
に
「
是
の
如 く 我 れ 聞 け り
。
一 時 婆 伽 婆、
神 通 大 光 明 蔵
三 昧
に
入 り て
正 受 し
、
一 切 如 来
と
光 厳 住 持
し た も う
。
是
れ
諸
の
衆 生
の
清 浄 覚 の 地 な り
」
(
大 正一 七
−
一九
三
)a と あ る 文
の
末
尾 を
『
大 疏
』
巻
上
二
〔 同 一
ー
二 四 左 下
】〜
二 五
み う し な
右 上
)
に
次
の よ う に
釈
す
。
「
解 し て 曰 く
、
真 を 迷
い
て
妄 を 起
こ
す
。
妄 な れ ば 衆 生 を 見
る も
、
妄
の
体
は 元 よ り 空
に し て
、
全
て
是 れ 本 覚 心
の
地 な り 竄
(
起 信) 論
』
に 云 く
、
一 切
衆
生 は
本 来 常 住
し て
涅 槃
に
入 れ り
〉
。
妄 は 染 す る こ と
能
わ ざ る が 故
に
清 浄 と 云 う
〈
『
勝 鬘 経
』
に
さ と
云 く
、
染
に し て 而 も 染
に
あ ら ず
〉
。
然
れ ば 聖 は 此 の
境
を 証 り て
直
に
住 持 と 日
い
、
凡 は
同
じ き
を 知
ら
ず
し て、 但 だ
覚 地 を
指
す の み
」
。
更
に
末 尾
の
文
を
『
大 疏 鈔
』
巻 四 下( 同
−
二
九 五 右 下
)
に
次
の よ う に
釈 す
。
「
疏
に
妄
は
染 す る こ と
能 わ ざ る と は
、
曰 く
、
此
の
覚 地 は
、
即 ち
こ の か
心 真 如
な る が
故
に、 妄
の
染 す る 所
に あ ら ざ る な り
。
『( 起 信)
論』
に 云 く
、
本
よ り 巳
来
た、 一 切 の
染 法
と
相 応
せ
ざ る が 故 な り、 と
。
疏
に
凡 は
同
じ き を
知
ら ざ る と は
、
数 十 人
の
一同 華 堂
に
睡 夢
し て
遊 行
す る が
如
し
。
山 険
し く 虫 獣
あ り
、
驚 恐
し て
奔 走
す
。
或
は
枷 鑠
も て
種
め ざ
種
の
諸 苦
の
類 を 見
る
。
} 半
は
先
に
覚
む
。
未 だ 覚 め ざ
る
者
を 見
る に、 一同 華 堂
の
安 隠
の
処 よ り 曽 て 出 遊 せ ず
.
其
の
夢
み る 者 は
、
元 よ り
同
じ き を 知
ら
ず、 自
ら 種 種
の
驚 怖
と
憂 苦
の
相 を 認
む
。
華・
堂 は 大 光 明 蔵
に
喩 う
。
先
に
覚
む
る 者 は
、
〕 切
の
如 来
に
喩 う
。
但 だ 夢 境
の
中
に
見 在 す
る
者
は
、
衆 生
に
喩 う る な り
」
。
(
9
) 未 だ
善 友
の
開 示
…
h
…『
円 覚 経』
に
「
若
し 諸
の
衆 生
、
善 友 を 求
む と 雖
も、 邪 見 の 者
に
遇
い
て
未 だ 正 悟
を
得 ず ん ば、 是
れ を 則
ち
名
づ
け
て
外 道 種 性
と 為
す
。
邪 師 の 過 謬
に し て
、
衆 生
の
咎
に
非 ず
」
(
大 正 七
−
一九 六
)C と あ
り、
こ れ
『を 大 疏
』
巻 中
四
( 同 一
−
六 八 右 下
〜 左 上)
で
次
の よ
う
に
言 う
。
「
解 し
て 日
う、
中
に
就
い
て
曲 げ て 分 ち て 二
と
為 す
。
初
め は
、
正 し く 邪
種
を 明
か
す
。
然
し て
内
心 は 勝
る と
つ と
錐
も、 宿
に
邪 宗
に
遇 う
。
既
に
其
の 心 に
薫
じ て
、
積
習 し て
種
を
成 ず
る が
故
に
、
聖 道
に お い て
信 心 を
起
こ し 難 し
。
後
に は
師
の
過 を
明
か
す
。
意
は 此
の
性
の
定
ん で
是
れ
新 薫
に し て
自 ず
か ら 本 有
に あ ら ざ る を 顕 わ す、
故
に
衆 生 の 咎
に
非 ず と 云
う
。
前
の
諸
々 の
種 性
も 亦
た 此
に
例 し
『
禅 源 諸 詮 集 都 序
』
の
訳 注 研 究
( 八)
( 石 井・ 小 川)
五一
『
禅 源
諸
詮 集 都 序
』
の 訳 注 研 究
( 八
)
( 石 井・ 小 川
)
五
二
て
知 る
べ
し
。
但
だ 文 は 略 す る の み
。
則
ち
知
り ぬ、 衆 生 は
本
よ り
覚 性
を 同 じ く す
。
但 だ 教
に
遇
い
て
差
を
成 し
、
便
ち 大 小 有
り、 邪 有 り 正
な
有
る こ と を
。
故
に
知 り ぬ、 発
心 の
者
は、 切
に
須 ら く
善
く
宗 途
を 弁 ず
べ
し と
。
然
れ ば 余
の
経 論 に
第
五
性
を 目 づ け
て
無 性
と 云
う は、 但
だ
本 来 不 覚
に
し て
、
染 心 相 続 し、 未
だ 邪 正 師 教
の
所 薫 有 ら ず、
三
乗 の 種 無 き が
故
に
聞
も
亦
た
信
ぜ ざ る を 明 か す
の み
。
此 に
由
り て 本 有 を
み
濫だ
す
。
今
ま
外 道 性
と 云
う は、 決 了 新 薫
の
義 彰
わ る
」
(
)
10
『
論
』
に
…
11
…『
起 信 論
』
( 岩 波 文
庫 本
二
九 頁)
に よ る
。
そ の
宗 密
の
釈
は
、
五
〇 段
の
注
(
12
)
参 照
。
不 覚
に つ い て は、 更
に 五
〇 段
の
注
(
)
13
も 参 照
。
(
)
11
不 覚の
故
に
…
…
“
『
起 信 論
』
( 同
ー 三 五 頁)
に よ る
。
以 下、
割 注
に よ れ ば
、
三
、
四、
五 は
無 明 業 相
と
能 見 相
と 境 界 相
の 三
相
の
説 明
に
相 当 す
る
。
三
相
と は、
『
起 信 論
』
( 岩 波 文 庫 本
三 七 頁)
に
言 う
。
「
復 た 次 に
、
不 覚
に
依
る が 故
に
、
三
種
の
相 を 生
じ、
(
し か
〉も
彼
の
不 覚
と 相 応
し て
離
れ
ず
。
云 何 が 三 と
為
す
。
一
に は
無 明 業 相
な り、 不 覚
に
依 る を 以 て の
故
に、 心
の
動 ず
る を
説
い て
名
づ け て
業
と
為
す
。
覚 す る と き は
則
ち 動 ぜ ざ れ
ば な り
。
動 ず る と き は 則 ち 苦 あ り、 果
は
因 を 離 れ ざ る が 故 な り
。
二 は
能 見 相 な
り、 動 ず る に
依
る を 以
て の
故
に
能 見 あ り、 動
ぜ ざ る と
き は 則 ち
見 無
け れ
ば な り
。
三 に は 境 界 相
な り
、
能 見
に
依
る を 以 て の
故
に
、
境 界
は
妄
に
現 ず
、
見
を
離
る る と き
は 則 ち
境 界 無 け れ
ば な り
」
。
『
大 疏 鈔
』
巻
三 上
(
同
ー
二
六 六
右 上)
に
無 明 業 相 を 次
の よ う に
釈 す
。
「
復 た 次 に
、
不 覚
に
依 る
が
故
に
、
三
種 相
を 生 じ、 彼
の 不
覚
と
相 応
し て
離 れ ず
〈
相
は
体 を 離
れ
ざ
る が 故
に、 末
は
本 を 離
れ ざ る が
故
に、 無 明
に
依 り て 妄 心 を
起
こ し
、
妄 心 に
依
り て
無 明 を 起
こ す が
故
に
〉
。
云 何
が 三 と 為 す
。
一
に は
無 明 業 相 な り、 不 覚
に
依
る を 以
て の
故
に
〈
標 中
の
無 明 を
釈
す る な り
。
即
ち
根 本 無
こ こ
明 な り
〉、 心
の
動 ず
る
を 説
い て
名
づ け て
業
と
為
す
〈
標 中
の
業 を 釈 す る な り
。
此 中
の
業
に 二
義 有
り
。
→、 動 作 是
れ
業
の
義 な り
。
即
ち
此
の
い ま
三 心
の
動 ず る
是
れ な り
〉
。
覚 す る と き は
則
ち 動 ぜ ざ
る
な り
〈
反 挙 し
て
釈 成 る
。
既
に
始 覚
を
得
し
時
は、 則
ち 動 念 無
し
。
是 れ 如 今
の
動
は
、
唯
だ 不 覚
に
由
る
V
。
動 ず る と き は 則 ら
苦 あ
Aり
二
、
因 を 為 す 是
れ
業
の
義
な り
。
此
に
既
に
苦
を
招 く と き、 即
ち
因 を 為
丁
な り
。
姉 し 寂 静 無 念
を 得 る の
時、
即 ち 是 れ 涅 槃
の
妙 果
な り
。
故
に
如 今
の
動 は、 則
ち 生 死 苦 患 有 り
〉 、 果 は
因
を 離 れ ざ る が 故 な り
く
動
ぜ ざ れ ば 既 に
楽 な り
、
即 ち 知 り
ぬ、 動
ず れ ば 必 ず 苦 有
り
。
動 は
因、
苦 は 果 な り
。
既
に
別 時 無 し
。
故
に
離 れ ざ る と 云
う な り
。
此
に
動 ず る
念 を 離
る れ ば、
極 微 細
な り
。
縁 起 一の
相
に し て
、
能 所
を 分 た ず
。
即 ち 梨 耶 の
自 体
分
に
当 た る な り
。
『
無 相 論
』
に 云 う が
如
し
。
問 う
、
此
の
識
は
何
の
相
に し て
、
何
の
境 界
ぞ
。
答 う、 相 及 び
境 界 は、 分 別
す
べ か ら ず、
一 体
に て
異 な
る こ と
無 し、
と
。
当
に 知 る
べ
し、 此
は
頼 耶
の
業 相 義
に
約 し て
説
く な
り。 下
の 二
は
、
本 識
の
見 相
二
分
に
約 し て
二 と
為 す な
Vり
」
。
こ の
釈
は、 元 来、
法 蔵
の
『
起 信 論 義 記
』
巻 中 末( 大 正 四 四
−
二
六
二
bc
)
に
基 づ く
。
ま た、 業
の 二
義
に
つ い て
は、
『
大 疏
』
巻
二
( 同
1
】
六 三
右 上
〜
〉
及 び そ
の
注 釈
の
『
大 疏 鈔
』
巻 九 下
(
同
ー
四】 三 左 下
)
に
も 詳
し
い
。
〔
12
)
能 見 相