• 検索結果がありません。

1.序

ドキュメント内 言語文化研究所年報 1号 (ページ 50-53)

イギ リスは18世紀末に世界の列強に先ん じて産業革命を行い、それまでの 弱小国か ら最 も先進的で強靭な近代国家へ と躍進 した。国内産業の充実化を み、やがて外に 日を転 じ、19世紀 ビク トリア朝後半には遠 くアジアに進 出 し て きた。お りしも我が国は徳川の幕藩体制 がその根底か ら揺 らぎ、雄藩は 競 って外国 との交流を計 り藩命に よって (下級の

)若

い藩士を留学 させるこ ともあった。最初はオランダ語が主であったが、漸次英語が主流を占めるよ うになった。 日本人 と英国人の交流は未だ 百数十年の歴史 しかな く極めて浅 薄で脆弱、希薄である。

明治新政府は学術を奨励 し諸外国 との交流、人材派遣を積極的に行なった。

国内にあっては早 くも明治10年

(1877)に

東京大学を創立 し国事を託す人材 開発に着手 した。英国、米国、仏蘭西か ら有能な学者、知識人を多数、積極 的に招聘 した。

一方英国は 日本を知 り、学ぼ うとい う姿勢・ 意欲を殆 ど持たなか った。あ る程度纏 った検討に値する日本 (語

)研

究の本を上梓 したのは初代駐 日公使 Sir Rutherford Alcock(1809‑97)、  Ernest NàЮ

n Satow (1843‑1929),

WiLiam Aston(1841‑1911)ぐらいである。最大の貢献者は1873年 (明6

)来

日 し後 に 東 京 大学 博 言学 教 授 に な った

Basu Hau Chamberlain (1850‑1935)で

ある。

英国で本格的に 日本 (語

)が

研究 されだ したのは1970年に入ってか らで、

今や っと研究体制が整備 され緒についた ところである。然 し乍 らその短い時 日に しては慮外の充実 さと包括的なカ リキ ュラムと、実践性を重視す る方針 は流石に長 きにわたって培われて きた文化摂取の伝統の深み と重みを感得 さ せる。以下若干の大学をとりあげて 日本 (語

)研

究の現状を解析 し、討究す

る。(但しエセ ックス大学の解説に使用 した資料は1%3年 〔?〕 の邦文で[翻 訳者不明]、 これを筆者が要約・整理 した。他の大学に関するものは

1%9‑

1990年の資料である。)

2.日

本語研究の現状

2.1.ケ

ンブ リッジ大学

日本研究課程は2部から成 ってお り、「第

1部

」は前期2年、「第2部」は 後期2年の4年制である。本課程に入学す る学生は極めて少な く、その うえ 予備的学習を して来る学生は殆 どいない。

日本語は中国語か ら厖大な語彙を借用 しているが続語論的、文法的には両 者には類似性は殆 どない。 日本語の音声学は極めて単純である。 日本語を学 ぶ うえで最大の困難な点は厖大な外来語 と現在世界で最 も複雑な書記法であ

る。

日本語 と並んで 日本文化史が教えられ る。 これは英国文化 と同様に長 く、

多彩である。

[教科課程]

「第

1部

」の2年間の うち

1年

は語学 ドリルと1700年迄の文化史に関す る 一連の講義である。出来るだけ迅速・■つ能率的に現代 日本語の書 き言葉、

話 し言葉の基礎を学ぶ。授業は平均

1週

12時 間の授業 と2時間の個人指導 (su"Ⅳlslo■

)か

らなる。

 2年

はやや高度な語学 ドリルで新聞 と1700年迄の 文化史の半分が講義 され る。更に選択科 日として、古典 日本語、 日本文学、

政治、社会があ り、 この時期に現代か古典の何れを専攻す るかを決める。

第2部に進む学生にとって3年の

1学

期は 日本の公認の学校で過 ごす。帰 国語更に高度の語学研究に進み、第

1部

で使用 したものの他に新たに ビデオ、

その他の機器を使用する。 日本歴史 も学ぶ。

[研究施設]

ヨーロッパで最 も充実 した 日本語研究の大学図書館があ り、約5万8000冊 の本があ り、ほかに、アス トン文庫 (古い時代の 日本に関す る文献

)が

ある。

文献蒐集はこれ までの歴史、文学か ら経済学、近代史、社会、政治に及んで きでいる。他に 日本に関する英語の書籍は約∞∞冊 と辞書、基本的参考書、

イギ リス高等教育機関におけ る日本研究

日本語に関す る英語の定期刊行物がある。 フ ィッウイ リアム館には 日本美術 に関す るコ レクシ ョンがある。Michaelmas Term(秋季学 期)には毎年他大 学 か ら講師 を招聘 して 日本に関す る連続 セ ミナーを開催 してい る。

[教 授陣

](8名

)

Rchard Bowr:ng 教授

   

近 代 日本研究 主任

Carmen Blacker  博士

   

日本宗教学講師

Peter KOFmCki  博士

   

日本史講師

Stephen Largc  博 」二

   

日本史講師

Mark Moms   

博 士

   

日本文学講師

Hugh Whttaker 

博 士

   

日本社会議師

Haruko Laurle       

日本語講師

Tomomi Okaね轟

      

日本語講師

Cina Barncs   

博 士

   

聖 ジ ョンズ・ カ レジ東洋考 古学 部上級研 究員 [研究業績](刊行本 を中心 に記す)

Professor Richard Bowring,MA,PhD(Cantab),Dowmng College

l"9 

̀″

:Ogαα,″

̀ル ″″ ″

":″′

=ο ο∫′●

,a″

Sa C″′″

『 森

 

鴎外 と 日本文 化 の近代イロ

1982 ″ ″●sa″ S層ルめ :″″DЙ7,a,:′ P(翅

r″

″s

『 紫式部:その 日記 と詩的覚え書 き』

1988 ″ /asα″S層″♭ frル raル げ

G"ガ

『 紫 式部 :源氏物語』

研究分野

:  

古典・現代 日本文学 執筆中の著作

 

『 伊勢物 語 の評論』

Dr.Carmen Blacker,FBA,MA(Oxon),PhD(London),Clare Hal

著 書

1964rル

′α″sa E2″gたク

"′″

̀:ス S′ でわ げ ′ルV″:′

:agSげ

Fza:〃

̀γ j

『 日本 人 の悟 り:福沢 論 吉 の著作 研 究』

1975 r′

Ca′

α ι

pa l%″ :4 St●2,οr S滋:"●

:S'3C P″

● κ″

S iπ

a,α7:

『 キササ ゲ的挨拶 :日 本 に おけ る呪術 的慣行 の研究』

研 究分野

:  

日本の宗教

執筆 中の著作

 

『 日本 人の行脚:平家村』

Dr.Peter Kornicki,MA,MSc,DPh」 (Oxon),Robinl渕 ,n Colegc 著書

1982rル

R′()″″ げ F,ε,lο

""″

″′:′α

『 明治時代 の 日本小 説 の改革』

1

7ル

″"

『 日本』

研究分野

:  

日本の印刷 と出版の歴史

執筆中の著作

 

『 ケ ンプ リッジの初期 日本書物 の カタ ログ :日 本書物史』

Dr.Stephen I´age,MA,PhD(Mchigan),Wolf )n COllege 著書

1972 rん

R:s′ ο′ι

̀炭)

7j"′

apa2,rん夕γattaち9′

2‑79r9

『 日本 の労働 興隆:友愛 会 、1912‑1919』

1(■,l C)rganized l″Orkers and SociaiSt P01itiCS in lntenWar Japan

『 両大戦 間 におけ る組織 労働者 と社 会主義者 の政 治』

研 究分野

:  

日本労働運動

執筆 中の著作

 

『 裕仁 の伝記:仏教 と政治的意 見の対立』

Dr.IMark Morns,BA(COlumbla),PhD(Harvard)

主た る論文

ドキュメント内 言語文化研究所年報 1号 (ページ 50-53)

関連したドキュメント