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5  6 

表 28 語の基本度と語形・品詞と語種

│ 

│形 ID

~俊助[助 γ

新 出

名 代 ・ 五

1

1

下 一 変 連 形 動 副 感 続 動 詞 頭 尾

記 号

1 1 1 6 .  5   4 1   5 .   1 1 6 1    1 2

1. 

  1 5   1 2   1 2

1. 

  1 5

1. 

  2 1 5   5 .   1 3 1 1  

1 1

  2 71 

1. 

  1 5   5 1 1 . 5 1 1   3 5   1

1

  ~

1 1

    1 1

1 1

  4

1. 

  1 5 1 01 2 71    1 5 1 2     3 1 2 .   1 5   9 1 1 . 5 1  

1. 

  1 5   2 1 3 . 5 1  

1. 

  1 5 4 1 1   1 2 9   1

1

  5 41 

1. 

  1 5 1  2 . 5 1  

1 1   1 1   1 1 3 

1 1

    1 1 2 

1 1

  5 3 .  5   1 1 4 1 3 6 1    7 1 2 . 5 1   1 1 1     1 1 1 51    2 1 4 . 5 1  

1. 

  1 5 6 1 1   1 7 8   1

1

  8 61 

1. 

  1 5 1  3 . 5 1   2

1.

  1

5

1 1 1 3  

, 

1  1  1   1

同じくの符号

1 1

    1 1 4 

1 1

  7 7 1   1 6 1 4 4 1   ‑ ‑ 7 j 1 a   11 8 4. 5 1     1 1 2 11 2   6 1 .   5   2 1 .   5   1

1. 

  1 5 8 1 1   2 3 0  

1 1 1 2 0 .  5   1

1. 

  1 5 1  5 . 5 1   2 71 1

1 1 1 1   1   4 1 

1  1  1 

11 

すもう の黒星

1 1

    1 1 7 

1 1

  9 5 1 1 6 . 5 1   5 6 1 ‑ ‑ f Z S   11 8 7 .

5

1 2   1 2 9 1    3 ! 7 . 5 1   2 . 5 1     1 1 1 0

11

1

1

吋 1 .

  1 5 1    5 . 5   3 1 2 . 5 1 1   2 0 0  

すもう

1 1 1 1   1  1 

の白星

1  1  1   I

間ト 1 I~ 卜 1 1 1 │fibzlJM;iEEl‑1;;│;lI112

I : l

和 利 l 吋

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I

1  刊 3 1 8 1 3 1  6 付 1 6 3 付 1 1  8 1  ~18印8.51

1. 

  1 5 1  I  0    1 5   1 1 1 1  5   .  1 5 1 1 .  1  1    5 . 7   4 1 ω 0 .   1 1 5

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3

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2

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1. 

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  1 5 1  8 .  14 5 7 .    1 1 5

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5 1 2   1   1 6 1 1 1   1 1 1 4 1 1 ‑ 1  j1  1 1  r  ‑ r ‑ r ‑ 1 1 1 1   1 1~I 3  h i l

I5   1   1 3 I 1 1 1 .   4 1 ‑ j   I  3̲1    1 1 1  ‑ 1   1 1 1 1 1 1 1   1 8 

11 5 1 刈叫 5 5 . 5 17 . ; 5

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i  4 0 1   2   9 1   2 . 1 5 8 .  5   j 3~   4 j 5 7 1   4 . 5

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  1 5 3 . 5 1   2 . 5 1   1   1 1 1 1 1   4 2 1   11mp│33│106│991112j│i││2725│I5││i  I  0 5 1   111.  11 3 0   .  1 5 1    5 . o   1   5 1 9

1. 

5~ 3 5 0  

HOOI洋

1 5 4    1 7 1 1   1 1 1 7 1 1 1 1 L   ̲  1  1 1 1 1  ' 1 1 1 1 1 1   7

1 4 5   1 1 1 I   ! 4 1 1   1 3   1 3   1 1 . 1 ̲ ̲ 1   : 1 ̲ ̲ 1   1 ' ‑ ‑ 1   1 I 1   1 9 

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2 . 5 14 . 5 1 い 5

1.

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τ

9

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1

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1

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1.

 

 

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臼司

9 1 1 ω

1 5 ‑   1   1 6 1 1 1   1 4 1 ‑ j   / ‑ ; 1   1   1 1  1    1 1 1 1  I    1 1   1 1

11 6 1 吋 刈 7 8 . !1 5 2 .  5   1 1 6 9 1  2 0 j   1 1 2 j   1 1 1   5 1 1     1 2 1 1 1   3 7 1 5 j 吋 4 . 1 1 5 3 1  3 . 5 1   2   . ! 5   1 3 1 1 1 1   5 1 1  

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C:TI 

習 潤 │ い 川 │ 卜

1 2

卜 川 i 礼

4

5 6

7

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和 ' 1 1 司 4 刈刈 8 4 . 5 11 2 . 5 1 刈 2 0 1 刈 1 ヰ 1 5 2 司 1 2 6 6   [ 2 l l [   司 3 [ 5 9 [ れ い 6

1.

  4 i 5   1 .  [ 5 3 1   3   2 .  1 5   5 .   1   1 [ 4 3 1 1 ば

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1 8   1

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‑ 1   12 1 1 8 . 5 1 ‑ ‑ ‑ 1   ¥  ‑Ii  ‑ r 0 . 5 1   1 ¥ 1 1 ¥ I 1   ¥ 2 9  

1 ‑1 5   1   1 9 1 1   1 ~   1 7 1  1~I 1~6111 1 1 111  1 1 1 1    1 1 1

和 ¥ 

2 材 1 0 刈 刈

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4 1 1 1 4 7 1 吋 吋   1 1   1 1 ~卜ト4“17. 51 1   . 1 5 1 1 1 ¥ ‑ ; 5 1

1. 

材 2 1 1 5 中 7 司 1 1  5 1   . 1 5 1  川 1 1 1 叶臼 ω01

̲ 1 ̲ 1  ̲    1 1 9 3 1 

10

1 11 1   3 1 1 2   . 1 5 1 [ ] ‑ I I   ¥  0   . 1 5 1 1 1 1 1 1    i l 3 3 !  

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12 0 1 刈刈 9 5 . 5 い 4 . 1 1 1 5 12

1 2 5 0 1  1 4 2 1  21  1 6 2 1   2 1 2 1  4 8 1 5 1 6 2 .  5   6 1 . 5 1   1 3 1   3 . 5 1   2 . 5 1   4 1 1 3 .   6 1 1 5 2 1  

│漢

14 1 1 吋 刈 刈 1‑ 1   1 1   4 1 1 2 7 1 

5 1 ‑ 1   11~51

1

.

25

1 中 751 1 . 51L̲J111

72. 

  1 1 5 54~I

・ ~20

I

1 1 9 い 1 4

10

1 い 13 1 3 . 5 1 1 11‑1‑11  1  0 . 5 1 1 1 1 1 1 1 1 1

, 

  3 4

1 1 1 5   1 1 1 1   1    1 1 I    1 8 1 1 1 I 7   1 1 1   . . 1  . 1 1 ¥ ̲ ̲   t  ̲  ̲ '  I    1  ̲ ̲ 1 1   1 1   7

(注)

r

現代雑誌九十種の用語用字(1)総記および語嚢表』の「第

2

使用率順語葉表(全体)J

1

2 2 0

語を

1 0 0

語ごとに区分してまとめた。なお 語象表において、「ア、アア」のように 2形 を 表 出 し て い る も の ア マ リJ(名・副)のように2品詞以上にまたがるとlしているものを処理する ために, tj数を用いた。

7  語の構成と造語法

7 ‑ 1  

語 の な り た ち

「ひとさしゅび(人指し指)Jという語が「ひとj と「さし」と「ゆぴ」という 3 つの部分から出来ていることは,日本人なら 6歳の子どもにもわかるぐらい簡単で明 瞭なことである。また

r

くやしさJが「くやししリと「さ」という成分から出来てい ることも, 10歳の児童に十分理解できるであろう。しかし,

r

えせざいわいjや fぼ うどんれんず」のような珍しい語を耳にしたときは,すぐには成分に分けることがむ ずかしいはずである。子どもならずとも見当がつけにくい。「えせざJ

+  r

し、わし、J,

「坊J + 

r

鈍J + 

r

J + 

r

jのような分け方をする人があるかもしれない。前者 は「えせ+幸い(似而非幸い)Jで,後者は「防曇レンズ(曇り止め加工を施したレン ズ)Jであるが,成人であっても「えせ」という語を知らないこともあり,耳で聞く(仮 名書き例を見る)ことがないため,とっさにそれぞれの意味を理解することはむずか

しし L

語 の 中 に は て ( 手 )J 

r

きた(北)J 

r

はな(花)J 

r

みる(見る)Jのように,短く,

基本的なものとして,日常よく用いられ,誰にも意味がよくわかっているものもある。 これらは通常,成分も単一で,これよりも小さい部分に分解することはできない。し かし,先にあげた「人指し指」のような例は, 2個以上の成分から出来ていて,意味 の面でも複雑になるものが多い。そして,大体において,多くの成分から出来ている ものほど,辞書に掲出されることも少なくなる。 fι‑1 ことばの海j においても触 れたが,単語の数が,必要に応じていくらでも増えていくのは,単純な構造の基本的 な語をいくつか組み合わせて,多種多様な語の組み合わせができるからである。また,

辞書に頼らないで人聞が多くの語を理解することができるのは,言語の学習過程にお いて,無意識裡に,語の組み合わせのルールに関する知識を獲得していくからである。

本章では,このような語の成り立ちゃっくりについて詳しく見ていくことにしよう。

7‑2  語 構 成 と 造 語 法

すでに造られて使用されている(あるいは,かつて使用された)語がより小さい部 分に分けられる場合に,それらの成分の性質を考え,成分と語全体の関係を考えるこ とができる。このような語とその成分の関係,語のなりたちを,一般に〈語構成〉と いう。「人指し指」に例をとるなら,この語は,名詞成分「人J +動詞成分「指しJ+ 

名詞成分「指Jという 3個の成分から成る複合的な名詞である,というような説明が それである。( ま た , こ の 説 明 に 人 ヲ 指 ス ト キ ニ 使 ウ 指 」 で あ る と い う よ う な , 成 分の意味関係について付け加えられる説明をも,語構成の概念に含むことがある。)こ

96 

れに対して,ある新しい事物にどのような新たな語を当てるかという観点で,語の造 り方を論じる場合があって,これを く造語法〉という。いわば〈語構成〉は静態的解 剖学的なとらえ方であり, <造語法〉は動態的力学的なとらえ方である。英独仏語では,

word‑formation¥ Wortbildung (slehre)¥ formation des mots'などが普通に 使われていて,字義的にはく造語法〉に近いが,多くの語集論の書物で説くところは むしろ (語構成)に近い。日本では,一般には (語構成)が用いられ, <造語法〉とい う術語の使用は多くない。(藤原与一『日本人の造語法 l 岩波講座『日本語 9~ の中 の野村雅昭「造語法jなど)以下,本章では,語の構造の分析を(語構成〉として扱 い,教育面でとりわけ重要だと考えられる語の造り方を〈造語法〉として扱うことに する。

〈造語法〉は, (多くは新規の)ある事物に対する(命名〉 naming'( <名づけ〉

とも)のはたらきと深く関わっているが,本論では(命名)については触れない。(参 照 玉村文郎編 f命名と造語法J~日本語百科大事典~ 1988) 

7‑3 

語 の 構 成 成 分 ( 単 位 )

「人指し指Jが3個 の 成 分 (3単 位 ) か ら 成 る こ と は 明 瞭 で あ る が く や し さjが2 個の成分から成ることが,それと同程度に明瞭であるとは言えない。それは

r

人指し 指j と 違 っ て く や し さJから末尾の「さJを 抽 出 す る に は さ 」 が 自 立 成 分 で な いためにやや抽象的反省的な過程を必要とするからである。ま し て く や し し 、 ( 文 語 形くやし)Jが動詞「くゆ(文語)Jから出来ていると考えるときは

r

くやしさjは「く やJ+ 

r

しJ+ 

r

さJ(または くゆJ+asi+ 

r

さJ) というふうに 3個の成分から 成ると見ることになる。「防曇レンズ」の「防曇Jは 1個 の 成 分 か

2

個 の 成 分 か。漢 語の場合にはまた漢語特有の性質を考慮しなければ,実際的な分析も困難であろう。 和語「きJに対する漢字「木Jが「木質J

r

木 工J

r

木 材J

r

木馬J

r

木 魚J

r

木 炭J

r

木 星J

r

木 曜J

r

木 製J

r

木 造J

r

木 像J

r

木目 J

r

木 偶J

r

木 タ ー ルJ

r

木 皮J

r

草木J

r

樹 木J

r

材木J

r

撞木Jのように,また「木石J

r

木万J

r

大木J

r

香 木J

r

風 倒 木j

r

濯 木j

「木履」のように,モクやボクの音で多くの熟語を構成する成分となっており,漢字

「機」が「機会j

r

機 上J

r

機 械J

r

機 構j

r

機 関j

r

機甲j

r

機 体j

r

機 器J

r

機 材J

r

機業」

「機知J. 

r

機 能J

r

機 微J

r

織 機J

r

飛 行 機J

r

ジェット機J

r

橿 機J

r

発 電 機Jなどの熟語 の 成 分 と な る ほ か 機 を 見 る に 敏 で あ っ たJ

r

機が熟した」のように,個々の漢字の 多くは,単独で文中に用いられることもあって,単なる表記上の成分というよりは,

自立性を半ば具有した語構成成分と見た方が実態に即している。近年編集刊行された 辞書の中には,このよ うな漢字の語構成上の特質を考えて,基本漢字の個々を (造 語 成分〉として見出し語と同列に配列したものがあるが,それは妥当な処置と考えられ

97 

るのである。

さ て , 和 語 に つ い て も , 何 を 語 と 認 定 す る か に は , 第 5章 で 触 れ た よ う な 問 題 が あ る。形容動詞連体形の「にこやかなjは「にこやか+なjと 分 解 さ れ る が に こ よ かJ

「にこりj

r

にっこりj

r

につことj

r

にこや(にこやかなこと 古事記上巻)J 

r

にこよ (宮廷の節折りの儀のときに天子の身長を測る竹)J 

r

に こ ぽ んJ

r

にこにこJ

r

にこぐ

さJ

r

に こ げ 」 な ど の 語 群 の 中 に 置 い て 分 析 す る と き は

r

にこ+や+か」のように,

語 幹 部 分 を さ ら に 3個 の 成 分 に 分 解 す る こ と が で き

r

に こ や か 」 自 身 が , す で に 単 一 の 成 分 か ら 成 る も の で な い こ と が 明 ら か に な る の で あ る 。 こ の よ う に , 過 去 の 語 に さ か の ぼ っ て 語 の 構 成 を 考 え る と , 一 見 単 一 体 と 思 わ れ た 語 が 複 数 成 分 よ り 成 る 複 合 体 で あ る と わ か る こ と が 多 い 。 し か し , 日 本 語 の 単 語 を そ の 生 成 の 始 源 に ま で さ か の ぼることは困難で,このような(語源〉 etymology'に 関 す る 事 項 は 慎 重 に 扱 わ れ な ければならない。

日本語の単語の構成に際して,成分となる単位としては,次のものがある。

A 語 ( 例 . や ま , さ く ら , あ る く , す る , た か い , よ ち よ ち ) → や ま ざくら,や ま あ る き , よ ち よ ち あ る き , 物 見 高 い , 研 究 す る , カ ー ブ す る

B 語幹(形容調・形容動詞) (例.たか,あたらし,すこやか,きれい)→高望み,

た か だ か , あ た ら し が る , す こ や か さ , き れ い ご と

C  活 用 語 尾 もくろ・む(目論む),そうぞ・く(装束く),サボ・る,アジーる,なっ かーしい,元気・だ,蓮っ葉・だ

D 接辞 ax'

dl接頭辞 prefix'(例.さ・,おぶんー,うち・,反・)→さ・おとめ,お・返し,

ぶん・なぐる, うち・見る,反・主流

d 2

接尾辞 suffix'( 例 さ み ば む め く , ・ 化 的 ) → 美 し ‑ さ , 深 ‑ み , 汗・ばむ, 春ーめく,機械・化,民主ー的)

(注1) 活用語尾と活用のある接尾辞とは,類似のものであるが,ここでは,和語化 した特殊な動詞の語尾,形容詞・形容動調の語尾に限り,他のものはすべて接 尾辞として一括した。複合サ変動調(研究・するなど)の語尾トするjは語と 考えられるし,

r ‑

ばむj

r ‑

めく」じまる」などは上接語に大きな制約があるた めである。

(注2) 接辞の中には, <接中辞〉 infix'が含まれる。インドネシア語の gigi'(歯) に接中辞 ‑er‑を挿入すると g‑er‑igi' (歯車)が出来る。モン語の put'

(彫る)に ‑n‑'を挿入して pu‑n‑t' (のみ)が得られ,満洲語 alhombi' (小心)に ‑80・'を挿入して alho・80・mbi'(謹慎)が得られる。これらが 接中辞の例である。しかし,日本語においては接中辞の確例がないので,項目

98 

にあげなかった。

E 語根 root¥ VVurzel','racine' 

単語の一部分で,歴史的にさかのぼって意味上・構造上それよりも小さい単位 に分解できない非自立的なものをいう。(例.にこ,しず,ほの)→にこにこ,

にこやか(な),しずしず, しずか.(な),ほのぼの,ほのか(な),ほのぐらい なお,森岡健二氏には和語の造語成分をさらに細かく分類し,自立単位(自立形式

eeform')  4種と非自立単位(結合形式または拘束形式 boundform')6種,計 10 種としている。(W国語学大辞典』の「和語」の項)

自 a形 式 ( 春 ・ 上 等 ) 体 言 b形式(し、や・わずか等)

c形 式 ( 書 き ・ 為 等 ) 用 言

単独(十格助詞)で文節になる。

単独(十格助詞に/助動調だ)で文節にな る。

単独(+接続助詞など)で文節になる。

Id

形式(すぐ・いいえ 等)副用言 単独で文節になる。

e形式(高・美し 等)形容詞語幹 い・まる・さ 等を付けて,用言・体言・

準体言になる。

非 If形式(しず・ひそ 等)語根

自, g形式(ひと・ここの 等)数詞 h形 式 ( こ ・ わ 等 ) 指 示 調 i形式(いか・かく 等) 立

j形 式 ( ど ん ・ さ っ 等 )

か・まる 等を付けたり,畳語化したりし て,準体言・用言・副用言などになる。

つ・り・か 等を付けて体言になる。

れ・の を付けて体言・副用言になる。

助詞を伴ったり,他の成分と融合したりし て副用言になる。

擬音・擬態語の核になる。

この森岡氏の 10形式は〈語基〉であって,接辞や活用語尾を含まない。さて,先に あげたA""‑'Eの単位のうち,機能的な意味しかもたないのが,

c

であって,残りのも のは,自立・半自立・非自立の形式的な違いはあるものの,そろって語葉的な意味(後 述)をもつものである。この4者のうち, AとBが語構成成分としてもっともよく用 いられるものである。別言すれば,それらは名詞・形容調語幹・形容動詞語幹・動詞 連用形の4類である。代名詞も名調と同じように,成分Aとして用いられるが,絶対 数が少ない。また,副詞も使われるが,上記4類と比べると,かなり例は少なくなる。

名詞・形容詞・形容動詞・動詞の 4類が,どうして成分としてよく用いられるのだろ うか。その理由は,語の新造が求められるのが,大体において語数の多い名詞・形容 詞・形容動調・動詞であることに関係している。

99 

表 29などを参考にすると,副詞も数が多い品詞であるが,これは日本語の場合は 音象徴語の副詞が多いことによると考えられる。そして音象徴語の副詞は比較的に語 構成上問題になることは少なく,むしろ語形(接音・促音・引き音節の挿入,揃音化,

濁音化,畳語化など)と語感の問題として考察すべき事項が多い。このように見てく ると,名詞・形容詞・形容動調・動詞の 4品詞は,全品詞中に占める比率の高い品詞 群であり,またそれらの品詞群の個々の語の成分としてもよく用いられているという

ことになる。

なお,形容調・形容動詞にも語幹以外の用法があり(例.物見直と,小主主上こ主), 

動詞にも連用形以外の用法がある(例.走り主主.2.,ぶん主三.2.)が,それらはあま り多くない。動詞連用形は「まわり J

r

御用聞きJ

r

買い物jのように,名調として,

または名詞の成分として使われることがたいへん多い。このような名詞成分として働 く動調連用形をとくに(居体言(きょたいげん))と呼んでいる。新造語の成分として 頻用される 4類は名調の成分として用いられることが多い。この事実は,語の世界の 大半を占める品詞が,どんな言語においても名詞であるという事実と深く関わってい

る。

ここで日本語において特徴的に観察される,語と文字の関係に触れなければならな い。(詳しくは,第 9 章において論じる)現代日本語の表記の大勢が漢字平仮名まじ り文であるために,平仮名は主として助詞・助動詞・用言の活用語尾に当てられる。

したがって,平仮名は (複 合 法〉構成(後述)において用いられることがあま り多く なく, (派生法〉構成(後述)における語尾・接辞に用いられることが多い。これを裏 返して見ると,複合法においては漢字が,略語法においては漢字・片仮名・ローマ宇 が,主として使われることになる。

α  複 合 法 : 山 道 北 風 甘 酒 旅 行 会 社 国 会 議 員 化 学 反 応

略語法:東横線(東京急行電鉄東京横浜線) 消団連(全国消費者団体連絡会) 円高 (日本の円の相場が外国の通貨に比べて高いこと) 排ガス(自動車の排 気ガス) 京阪神地方(京都・大阪・神戸地方) 女体短大(女子体育短期犬 学) イ・イ戦争(イラン・イラク戦争) ジェトロ (JapanExternal Trade  Organization)  SL (蒸気機関車steamlocomotive)  NHK (日本放送協会)

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