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3 . 8 サーボ制御における効果検証 3 . 8 . 1 送り精度の滑らかさ
ここまで述べてきたような「高応答電流制御」「位置制御、速度制御の処理周期アップ」
「トルクリップル補正」や「検出器分解能と精度の向上」による効果を本節で示す。
図3.27 では一定速で工作機械の X 軸と Y 軸を送り速度F2,000mm/min で送った時 の位置偏差(ドループ)変動を示す。従来システム(3rd Step)では、1.6〜1.7μmの変 動があったものが、0.4μmと約1/4に削減しており、大幅な改善効果が得られている。
これにより、切削加工、特に仕上げ加工などを実施した場合の加工精度の大幅な向上が 期待でき、金型加工などにおいて必要となる研磨工程の削減、もしくは、時間短縮が見 込め、生産性の向上に大きく貢献できることがわかる。
同じく図3.28に半径R100mm, 送り速度F8,000mm/minでの円弧補間における真円
精度の比較を実施した。ここでも、従来システム(3rd Step)では、真円精度が約4μm であったものが、2.5μmと約1.5倍の精度向上が確認できた。
図3.27 提案システムの効果〔一定速送り時の精度〕
従来制御 提案システム
X
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最後に機械の位置決め時間の短縮効果を検証した。
図3.29にその検証モデルを示す。検証モデルは、図のような横型マシニングセンタで あり、実際に測定したx軸の周波数特性を使用した。ここで、周波数特性を示す赤線は 閉ループ特性であり、青線は開ループ特性である。
なお、ここで用いたサーボアンプは、4th Stepのアンプであり、電流制御専用ハード ウェアコアを搭載したシステムである。この測定データに基づき、機械の制御対象モデ ルを作り、3rd Stepから 4th Step、さらには、将来的に位置制御や速度制御も高速演算 コアを開発し、処理周期や無駄時間を短縮した場合のシミュレーションを実施した。
その結果を図3.30に示す。3rd Stepのシステムでは、位相余裕の観点から、安定して 位 置ル ープ ゲイ ン を 上 げ ら れ る限界 は 28rad/sec で あ る の に 対 し 、4th Step で は
33rad/sec と向上しており、位置決めが整定するまでの時間も 80msec から 70msed と
約15%向上している。更に、現在LSIのプロセス改善に伴い、位置制御や速度制御まで
を専用演算コアで実現した場合、更に処理周期で1/4のサイクル時間までの短縮が見込 めていることから、このシステムで構築した場合、位置ループゲインは 4th Step の 33rad/secから60rad/secに向上できており、位置決め整定時間は4th Stepの70msecか
ら40msecと約80%の短縮が可能なことが検証できた。これは、工作機械の生産性向上
図3.28 提案システムの効果〔円弧補間時の精度:真円度〕
1.5倍 精度良
従来制御
精度=4.0μm
提案システム 真円精度比較
<条件> R:100mm, F:8,000mm/min
精度=2.5μm
45 において大きく貢献できることを示している。
X軸
-11dB X軸 実測結果
位置ループゲイン限界:33
図3.29 サーボ高応答化の検証モデル〔実測データ〕
-50 0 50
Magnitude (dB)
100 101 102 103
-270 -180 -90 0 90
Phase (deg)
Bode Diagram
Frequency (Hz)
3
rdStepシステム 4
thStepシステム
次世代サーボ-13dB
15%up 80%up
-40 -20 0 20 40 60
Magnitude (dB)
100 101 102 103
-270 -180 -90 0 90
Phase (deg)
Bode Diagram
Frequency (Hz)
-40 -20 0 20 40 60
Magnitude (dB)
100 101 102 103
-180 -90 0 90 180
Phase (deg)
Bode Diagram
Frequency (Hz)
位置ゲイン限界:
28
位置ゲイン限界:33 位置ゲイン限界: 60
-11dB -6dB
0.7 0.75 0.8 0.85 -10
-5 0 5 10
Time s
Position µ m
80ms
0.7 0.75 0.8 0.85 -10
-5 0 5 10
Time s
Position µ m
70ms
0.7 0.75 0.8 0.85 -10
-5 0 5 10
Time s
Position µ m
40ms
図3.30 工作機械におけるサーボ高応答化の効果〔シミュレーション〕
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