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平成2年度の70,300円から平成5年度の88,800円へと、18,500円(26%)の増 大を示しているに過ぎない。これに家屋の負担(一律に29,600円と仮定)を入れ た場合でも、土地の評価上昇率26.3%(普通住宅の平均)を仮定した場合の平成

5年度の負担総額は、118,400円に過ぎない。

ちなみに、区部の住宅地で上昇率が最高の江戸川区西葛西地区では、大規模マ ンションの建設が進んだことなどが原因で、平均的な住宅で同様に試算すると、

新税額は3年度11万4,000円、4年度13万900円、5年度14万1,100円となり、現 在より4万1,200円の上昇となる。上昇率の最低は、古くからの住宅地で変化に 乏しい葛飾区金町地区の10.0%であり、平成5年度までに7,000円の負担増にな

る計算である。

表5-22には、固定資産税の評価替えによる平均上昇率の推計について、示さ れている。商業地区、住宅地区、工業地区に分類されている。商業地区はさらに 高度商業地区と普通商業地区に区分されている。千代田区、中央区、港区などの 中心部の平均上昇率をみると、高度商業(553%)、普通商業(447%)、高級 住宅(408%)、普通住宅(34.5%)の順となっている。やはり今回の評価替えで も、地価高騰の端緒となった商業地区の評価は、継続して上昇している。住宅地 区の上昇率がそれに匹敵する値に近づいてきたことは、今回の特徴であろう。普 通住宅地区の最高値が高級住宅地区を上回っていることは、近年の地価高騰が普 通住宅地区にまで高騰化の波を及ぼしてきたことを反映したものであろう。全用 途地区でみると、中心部の平均上昇率は466%であり、他地域より圧倒的に高く

なっている。これは、地価高騰の端緒となった中心部の地価上昇が継続したこと を反映した数値であろう。なお、中心部の全用途地区を通じての最高値は高度商 業地区の76.6%であり、最低は普通住宅地区の16.7%である。中心部の商業地区 の根強い地価上昇傾向を反映した数値である。

全地域についてみると、平均値では、やはり商業地区の55.3%が最も高い。最 高値をみても、やはり高度商業地区の76.6%が、最も高い。最低値では、工業地 区の9.3%が最も低い値を記録している。ちなみに、全地域の全用途地区を平均 すると、33.5%の上昇率を示している。

以上のように、今回の評価替えでは、公示地価の上昇率135.7%よりも大幅に 圧縮されてはいるが、前回の昭和63年度の評価替えに比べて、全用途平均で二倍

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以上、住宅地区は三倍以上の上昇率となっている。東京都では、「地価高騰によ る税負担の急増は、住民生活に深刻な影響を及ぼす」として、国に対して税負担

の転減を求めてい饗①段階的に税額を増やす期間を3年から6年に延長する。

②小規模住宅用地は評価額の四分の一(現行)から五分の-または6分の一に拡 大するなどの軽減策を国に求める方針を立てていた。

表5-23には、東京都の住宅地の固定資産税負担についての自治省による試算 が、示されている。この資料は、平成2年11月29日の自民党税制調査会に提出さ れたものである。

現行制度では、原則200平方メートルまでの住宅用地の評価額は、本来の評価 額の四分の一に減額されている。自治省試算によれば、これを五分の-にすれば、

平成15年度までの納税額の年平均増加率は7.1%、六分の一にすれば5.5%にと どまると計算されている。

表5-23東京都の住宅地の固定資産税額試算(単位:千円、%)

上段=家屋にかかる税額 中段=土地にかかる税額

下段=家屋、土地にかかる税額の合計

(四捨五入の関係で一致しないケースもある)

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2.「日本経済新聞』1990年11月30日掲載。

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80 279 359

80 316 396

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65 225 290

65 246 312

65 270 335

65 296 361

65 323 389

10.9 7.1

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65 151 216

65 162 228

65 175 240

65 188 253

65 202 267

65 217 282

65 233 298

65 251 316

65 269 335

95

●●85

試算の前提とされた住宅は、土地の広さが165平方メートル(50坪)、平成5 年度の公示地価が1平方メートル当たり’00万円で、固定資産税の評価は同20万 円とされている。家屋の床面積は、132平方メートル(40坪)を仮定している。

自治省によれば、「東京都杉並区の標準的な宅地」カゴ想定されている。23)

この例では、平成5年度の固定資産税納税額は、評価額が本来の評価額(3,300 万円)の四分の一に減額されるので、825万円に税率1.4%をかけた11万6,000円 になる。そこで、住宅用地の減額を現行通り四分の一のまま、平成6年度から評 価額を公示地価の7割に引き上げれば、納税額は40万4,000円に増えることにな る。この水準まで,o年かけて段階的に引き上げるとしても、家屋分を含めた納税

額全体は年平均95%増えて行くことになる。

しかし、家屋の評価基準を見直し、家屋にかかる税額を6万5,000円に軽減し、

さらに住宅用地の減額を五分の-又は六分の一に手厚くすれば、納税額の急増は 抑えられると試算されている。五分の一の場合、平成'5年度の土地にかかる納税 額は32万3,000円、六分の一だと26万9,000円に抑えられると推計されている。家 屋に対する軽減と合わせ、納税額全体の年平均増加率は、それぞれ7.1%、5.5%

になると言十算されている。鋼)

この試算は、平成6年から15年までの地価の上昇がゼロという特異な仮定の下 になされている。実際には、地価が上昇すれば、平成6年度以降の評価替えによ

る上昇分も含めなければならなくなるであろう。

Ⅳ小括

上述のように、平成3年度の評価替えは、平成元年7月1日を基準日として、

同日以前3年間(昭和61年7月1日~平成元年7月1日)の地価の上昇を反映し たものである。従がって、1年半前までの3年間の地価の動向が、反映されるこ とになり、必ずしも現在の動向がそのまま反映されるわけではない。

昭和61年7月1日~平成元年7月1日までの3年間は、東京圏の商業地・住宅 地と続く地価高騰のピークの時期にあたる。また、その後に続く大阪圏・名古屋 圏の地価高騰のピークにあたる部分の大半を含んでいる。それ以外の地方につい ても、この時期の後半から上昇が始まっている。従がって、平成3年度の評価替

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えは、東京をはじめとした三大都市圏での地価上昇を中心として、その他の政令 指定都市などの地方都市の今日までの地価上昇のかなりの部分を反映することに なろう。

上述の自治省資料を要約すれば、平成3年度の評価替えの特徴は、以下の三点 にまとめられる。(1)「三大都市圏の指定市及び政令指定都市」の前回(昭和63年度)

上昇率の平均1.288倍を超えて、今回は1581倍となっている。「それ以外の都市」で も、前回の1110倍を超えて、今回は1.172倍となっている。従がって今回は、

三大都市圏の指定市と政令指定都市中心の上昇を示している。(2)各指定都市別にみ れば、上昇率が135倍を上回った団体は、京都市(1.851倍)を筆頭として、札幌

市(1.669倍)を含む15団体にのぼっている。前回評価替えでの東京特別区(1.5倍)、

大阪市(1.371倍)の2団体に比べると、大幅に増加している。(3)全国47基準宅 地の平均上昇率でみても、1285倍と、前回評価替え(1.160倍)より大幅に上昇

している。昭和51年度以降の評価替えで、最も高い上昇率を示している。

自治大臣が各指定市の長に対し指示する単位面積当たりの平均価額である指示 平均評額の今回の特徴を、もう一度まとめておきたい。(1)指示平均価額が最も高 いのは、東京特別区(179,646円/㎡)であり、以下大阪市(148,078円/㎡)、横 浜市(81,111円/㎡)の順であり、基準宅地の価格順位と同様となっている。(2) 全国47指定市の平均上昇率は1277倍であり、前回評価替え(1126倍)より大 幅に上昇しており、基準地価格の上昇率と同様に昭和51年度以降の評価替えでは 最も高い上昇率を示している。(3)各指定市別にみると、上昇率が130倍を上回っ た団体は、前回のゼロに対して、今回は、千葉市(1465倍)、仙台市(1437倍)、

長野市(1.352倍)など9団体が該当している。

負担調整措置などを経なければ実際の負担額について語ることはできないが、

前回の評価替えより大幅に上昇していることは、確実であろう。東京特別区・大 阪市・横浜市などの大都市だけでなく、全国47指定市の平均上昇率が前回を大幅 に上回っているのが、今回の特徴である。

東京都主税局資料による東京都の評価替えにおける宅地平均上昇率(推計値)に ついても、要約しておきたい。東京都の基準宅地の路線価は、1平方メートル当 り768万円、上昇率1.354倍と決定されている。それを受けて全街路に路線価 を付設して進められた評価替えのⅧ中間報告,’について、再度要点をまとめてお

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