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◆地域協議会は、県内の情報連携の推進と並行して、他の都道府県の地域協議会と将来的に連携する ことを可能にするため、県内の情報連携とは独立した情報連携リポジトリ/レジストリの設置を検討 することが有効である。

◆また、他の地域協議会と連携する情報の優先順位などの検討と合わせて、当該アーキテクチャの活 用を念頭に置くことが必要である。なお、都道府県を超えた連携の際においても重複を起こさない ように付番された上述の患者IDは、当該アーキテクチャの一部となることが考えられる。

独立した都道府県同士の連携ネットワーク

(共通のルールが適用される)

標準I/F 標準インタフェース、標準フォーマット、

標準マスタに対応した、他県との連携の ためのレジストリもしくはリポジトリ

(各県のネットワークにおける共通レジ ストリもしくは共通リポジトリと同一の 場合も存在)

A県の地域協議会の提供するネットワーク

(他県のネットワークとは独立)

B県の地域協議会の 提供するネットワーク

C県の地域協議会の 提供するネットワーク

標準I/F 標準I/F

都道府県を超えた医療情報連携の実現に向けて(3)

 地域協議会は、管内の医療機関間の連携が行われる際に、個人情報の保護のためのセキュリティ対策 に十分な配慮が行われるよう、各医療機関等に対して情報提供等を行うことが必要である。重視すべ き主なセキュリティ対策として、現状では、なりすまし防止のための職員認証、改ざん防止のための電子 署名、盗聴防止のための暗号化、情報流出事故の際のトレーサビリティ確保等のための監査証跡の保 存等が挙げられる。

 ITを活用した地域医療連携の持続的・安定的な運営の観点から、費用対効果の高いセキュリティ対策 をとることが重要である。例えば、高コストな技術的対策のみに拘るのではなく、運用面での対策を組み 合わせることにより、適正な費用の範囲内で万全なセキュリティ対策を講じることを検討することが重要 である。この観点も含め、セキュリティ対策として必要な機能を検討する必要がある(例えば、監査証跡、

利用者認証、電子署名等)。なお、利用者認証や電子署名には、HPKI(保健医療福祉分野公開鍵基 盤)の利用が有効であるとの意見がタスクフォースで示された。将来的には、HPKI等の医療者に対する 個人認証の仕組みが安価に提供される体制が整備されることが望ましい。

地域協議会の目指すセキュリティについて

◆ 地域医療再生計画は、各都道府県が地域の医療課題を抽出し、医療関係者、関 係団体等の意見を踏まえ自由な対策事業を展開するものであり、厚生労働省の 交付条件においても、個々の事業の実施方法等については規定せず、地域の自 主性を尊重しているところ。

◆ 他方、二次医療圏を超えた地域連携ネットワークの拡大の観点から、都道府県 において医療情報連携に係る地域協議会の設置は有意義と考えられる。このた め、平成22年度補正予算による地域医療再生基金の活用に限らず、都道府県が 当該取組を行えるよう所要の予算措置等を検討することが有効である。

地域医療再生計画について(平成 23128 日医政発 01281 号)(抜粋)

「円高・デフレ対応のための緊急経済対策」(平成22年10月8日閣議決定)において、「都道府県に設置されている 地域医療再生基金を拡充し、高度・専門医療や救命救急センターなど都道府県(三次医療圏)の広域的な医療提供体 制を整備拡充」することとした。

国は、この支援策として、平成22年度補正予算において、地域医療再生臨時特例交付金を確保し、都道府県に交 付することとしたものである。都道府県においては、高度・専門医療機関や救命救急センターの整備・拡充やこれらの 医療機関と連携する地域の医療機関の機能強化など都道府県単位(三次医療圏)の医療提供体制の課題を解決する ための施策について定める計画(以下「地域医療再生計画」をいう。)を作成するとともに、地域医療再生臨時特例交 付金により地域医療再生基金を拡充し、これらの施策を実施することが望まれる。

(参考)地域協議会を核とした地域連携ネットワークの実現の方向について

(平成22年度補正予算による地域医療再生基金の概要)

(6)「遠隔医療の推進」に関する進捗状況について

「遠隔医療の推進」に係る平成22年度の関係各省の取組

工程表 平成22年度の関係各省の取組

遠隔医療実証事業の実施および継続・拡 大、エビデンスの収集

○「遠隔医療の推進方策に関する懇談会」(総務・厚生労働両大臣懇談会)の中間とり まとめ(平成20年7月)を踏まえ、

①医師法第20条の解釈・通知の見直し

②インセンティブの在り方

等の検討に資するよう、総務省・厚生労働省で連携して、平成20年度より、遠隔医療 モデル事業を実施し、遠隔医療の有効性・安全性に関するデータ・エビデンスの収集に 取り組んでいるところ。

○厚生労働省においては、「厚生労働科学研究費補助金による遠隔医療に関する研究」

により、医療者・患者のニーズの定量的な把握、後ろ向き研究による遠隔医療の安全性、

前向き研究による遠隔診療の安全性・有効性に関するエビデンスについて収集している ところ。なお、遠隔医療が認められ得るべき要件を明確化すべきとのこれまでの指摘に 対して、厚生労働省は、2011年3月に、「情報通信機器を用いた診療(いわゆる

「遠隔診療」)について」(平成9年12月24日付け健政発第1075号厚生省健康 政策局長通知)を改正し、遠隔診療が認められ得るべき対象は、別表に示されたものに 限定されていないことを明示した。

○総務省においては、今年度中を目途に、関係学会等とも連携して、これまでの遠隔医 療モデル事業等に係る一定の成果(データ・エビデンス)を取りまとめる予定。

懇談会等における遠隔医療推進方策の検 討

○総務大臣主催の「グローバル時代におけるICT政策に関するタスクフォース・遠隔医 療等推進WG」において、遠隔医療などの普及方策について報告を取りまとめた(平成 22年5月)ところ。

処方せんの電磁的な交付の検討 ○現在、健康・医療情報活用基盤の構築に向けた実証事業を3省(総務省、厚生労働省、

経済産業省)連携で実施しており、この中で、現行制度の範囲内で、処方箋の電子化に ついても部分的に実証・検証しているところ。

(7)「死亡時画像診断( Ai )の推進」に関する

進捗状況について

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