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9.統括研究官(地域保健システム研究分野)

ドキュメント内 Ⅳ 活動報告/研究業績目録  (ページ 61-64)

(1)平成2 3年度活動報告

乳幼児(男子)体重発育パーセンタイル曲線(平成22年調査)

ているので十分な検証はできないが,妊娠期間,母親の年 齢,胎児数,母親の喫煙を用いて多変量解析を行った結果,

妊娠期間の短縮により,出生体重減少に関して約半分の説 明がつくことが分かった.

 母子健康手帳に掲載されているグラフに工夫を加えた.

 子どもの発育の目安として,母子健康手等には体重,身 長,頭囲の発育グラフが乗っているが,昭和55年の調査値 をもとにしたグラフは,正常域が10パーセンタイルから90 パーセンタイルまでと,約2割の子どもに発育異常の疑い

のかかる,育児不安を引き起こす可能性の高いものだった.

平成2年調査の調査値によるグラフは,これに3パーセン タイルと97パーセンタイルの線を加えた.平成12年調査に よるものは,3パーセンタイルから97パーセンタイルまで が帯となり,これが国際的に一般的な表し方と言える.こ れについては,正常域の境界線が濃い線となっていること が保護者のストレスの原因となっていることから,平成22 年調査を反映した改定では,境界を特に明瞭な線で表さな い工夫を加えた.

統括研究官(地域保健システム研究分野)

保護者にとってやさしく分かりやすい母子健康手帳発育グラフの表現

1981年版      1992年版      2002年版

2012年版

学術誌に発表した原著/Originals

 Kato N, Takimoto H, Sudo N. The cubic functions for spline smoothed L, S and M values for BMI reference data of Japanese chidren. Clin Pediatr Endocrinol. 2011; 20(2):

47-9.

 Takimoto H, Sugiyama T, Nozue M, Kusama K, Fukuoka H, Kato N, Yosiike N. Maternal antenatal body mass index gains as predictors of large-for-gestational-age infants and

(2)平成2 3年度研究業績目録

cesarean deliveries in Japanese singleton pregnancies.

Journal of Obstetrics and Gynaecology Research. 2011 Japan Society of Obstetrics and Gynecology. 2011; 37(6):

553-62.

 Takimoto H, Mitsuishi C, Kato N. Attitudes toward pregnancy related changes and self-judged dieting behavior. Asia Pacific Journal of Clinical Nutrition. 2011;

20(2): 212-9.

 Takimoto H, Hayashi F, Kusama K, Kato N, Yoshiike N, Toba M, Ishibashi T, Miyasaka N, Kubota T. Elevated maternal serum folate in the third trimester and reduced fetal growth: a longitudinal study. J Nutr Sci Vitaminol.

2011; 57: 130-7.

 Fujiwara T, Kato N, Sanders MR. Effectiveness of Group Positive Parenting Program (Triple P) in changing child behavior, parenting style, and parental adjustment: An intervention study in Japan. J Child Fam Stud. 2011; 20: 804-13.

学術誌に発表した総説/Reviews

 加 藤 則 子.ト リ プ ル P の 取 り 組 み.母 子 保 健 情 報.

2011;63:59-64.

 加 藤 則 子.栄 養 と 発 育.チ ャ イ ル ド ヘ ル ス.2011;14

(8):23-8.

 加藤則子.医学的観点からみた子ども虐待.チャイルド ヘルス.2011;14(9):42-5.

 加藤則子.肥満の評価法―国際的な評価法の観点から―.

チャイルドヘルス.2011;14(12):12-5.

 加 藤 則 子.育 児 支 援 の 現 状 と 課 題.小 児 保 健 研 究.

2011;70(記念号):3-4.

著書/Books

 加藤則子.6.ひとり親家庭(4)さまざまな保護者への対 応.日本小児学会・日本小児保健協会・日本小児科医会・

日本小児科連絡協議会ワーキンググループ,編.子育て支 援ハンドブック.東京:日本小児医事出版;2011.p.191-4.

 加藤則子.8.多胎育児の支援(4)さまざまな保護者への 対応.日本小児学会・日本小児保健協会・日本小児科医 会・日本小児科連絡協議会ワーキンググループ,編.子育 て支援ハンドブック.東京:日本小児医事出版;2011.

p.198-201.

 加藤則子.多胎児.高橋恵子,湯川良三,安藤寿康,秋 山弘子,編.発達科学入門[2]胎児期〜児童期.Ⅰ胎児期・

新生児期.東京;東京大学出版会:2012.p.38-9.

 加藤則子,大庭志野,阪東美智子,水島洋[翻訳].社 会文化的側面(第4章).PAHO/WHO[著].林謙治.[翻 訳]代表.土井由利子.監訳.国立保健医療科学院災害研 究グループ一同.翻訳.災害時の遺体管理.和光:国立保 健 医 療 科 学 院;2011.p.991-16.[原 著 名:Pan American Health Organization. World Health Organization. Dept. of Health Action in Crises. Management of dead bodies in disaster situations. Disaster manuals and guidelines series;

no.5. Washington, DC: Pan American Health Organization, Area on Emergency Preparedness and Disaster Relief:

World Health Organization, Department for Health Action in Crisis; 2004.]

抄録のある学会報告/Proceedings with abstracts

 吉野博,長谷川兼一,安藤直也,阿部恵子,池田耕一,

加藤則子,熊谷一清,三田村輝章,柳宇,浜田健佑.居住 環境における健康維持増進に関する研究その37居住環境と 児童の健康障害との関連性に関する調査研究(11)アレル ギー性疾患と居住環境との関連についてのアンケート調査

(Phase2)によるダンブネスと健康影響の分析.2011年度

日本建築学会大会(関東)学術講演会建築デザイン発表 会;2011.8.23-25;東 京.同 学 術 講 演 梗 概 集D-1環 境 工 学 1.2011.p.1167-8.

 浜田健佑,吉野博,長谷川兼一,阿部恵子,池田耕一,

加藤則子,熊谷一清,三田村輝章,柳宇,安藤直也.居住 環境における健康維持増進に関する研究その38居住環境と 児童の健康障害との関連性に関する調査研究(12)住宅の室 内環境に起因する健康影響に関する実測調査(Phase3) の温湿度と微生物濃度の分析結果.2011年度日本建築学会 大会(関東)学術講演会建築デザイン発表会;2011.8.23 -25;東 京.同 学 術 講 演 梗 概 集D-1環 境 工 学1.2011.

p.1169-70.

 角川篤史,長谷川兼一,吉野博,阿部恵子,池田耕一,

加藤則子,熊谷一清,三田村輝章,柳宇,安藤直也,浜田 健佑.居住環境における健康維持増進に関する研究その39  居住環境と児童の健康障害との関連性に関する調査研究

(13)住宅の室内環境に起因する健康影響に関する実測調査

(Phase3)の結果を用いた共分構造分析の試み.2011年度

日本建築学会大会(関東)学術講演会建築デザイン発表 会;2011.8.23-25.同学術講演梗概集D-1環境工学1.2011.

p.1171-2.

 加藤則子,瀧本秀美.人口動態調査票による出生体重減 少要因の検討.第70回日本公衆衛生学会総会;2011.10.19 -21;秋田.日本公衆衛生雑誌.2011;58(10特別附録):258.

統括研究官(地域保健システム研究分野)

 保健指導は,「個人の健康および生活上の問題認識.行 動を手掛かりに,個人の問題を総合的にとらえ,生活背景 や意向を尊重し,共感.支持を通して知識.技術を提供し,

態度.行動の変容に向けて働きかけること(日本看護学 会:看護行為用語定義)」とされている.この分野の統括 研究官として,「地域で生活する 個々人に関わるケアを 基盤 にしながら,地域ケアシステムの構築や健康な地域 づくりをめざす」為の技術や評価方法の研究.開発を職種 にかかわらず行うことを目的としている.

 主な研究テーマは,①地域医療連携システムの構築にお ける専門職の連携機能の明確化,②特定健診.特定保健指 導における保健指導技術の向上に関する研究,③地域組織 活動を活用したコミュニティエンパワメント,④保健指導 の熟練技術(暗黙知)の明確化と形式知への転換に関する こと,⑤地域看護学や保健師活動に関わる理論の構築及び 適応等である.

 平成23年度の活動報告を以下に述べる.

 ①④⑤に関する研究では,文部科学省科学研究費補助金 研究事業「地域医療システム構築における保健所保健師の 連携機能に関する研究として実施した.保健所が主体と なって行っている地域医療連携の調整役割を保健師が6割 を担っているという状況を踏まえ,保健師のコーディネー ト機能の特徴を昨年度に引き続き文部科学研究を活用して 探求した.その結果,関係者の中で立場の弱い職種(訪問 看護師,ヘルパー,住民)などが,①他職種での話し合い で十分役割が果たせるように「情報を理解しやすい形に加

工して発信」「わかりやすく情報発信できるよう支援」を する機能を発揮していた.② 保健師自身も事業の役割や 位置づけを確認し,連携作りにおける役割を認識するだけ でなく,保健師の機能を確認し自信をもって活動が展開で きるように変化していた.これらは,システム作りに関わ る複数の職種のそれそれがエンパワメントしていく課程で あると考えられた.

 ②④⑤に関しては,「特定保健指導対象者の行動変容を 支援する保健指導のあり方に関する検討.厚生労働科学研 究費補助金循環器疾患.糖尿病等生活習慣病対策総合研究 事業「特定健診保健指導における地域診断及び保健指導実 施効果の包括的な評価と今後の適切な制度運営に向けた課 題克服に関する研究」の一環として取り組みをした.特定 保健指導事業を担当した18名の振り返り内容を修正版グラ ウンデッド・セオリー・アプローチを用い分析し,21概念,

5サブカテゴリー,3カテゴリーが生成された(図1). 担当者は≪初回面接時での動機付けの基盤固め≫や≪培っ た技を基盤とした保健指導≫といった<培った技を駆使し て挑む>態度で臨んでいたが,≪行動変容を促す環境の不 足≫と≪解き明かせない変化≫という<多角的アプローチ の不足>があり,要指導者の行動変容に関しては<つかみ 始めた手応え>を得るに止まっていた.

 また,③④⑤に関しては,看護基礎教育に関するテキス トの中で,「看護の対象としての集団及び地域」「健康の保 持増進(ヘルスプロモーション)」として整理及び解説を 行い知識の普及に努めた.

統括研究官(保健指導研究分野)

図1 効果的な特定保健指導概の構造(簡易)

ドキュメント内 Ⅳ 活動報告/研究業績目録  (ページ 61-64)