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(4)教育学部の新展開

ドキュメント内 教育学部教育学部 (ページ 36-39)

大学院教育研究科の創設

教育学部は研究・教育活動の一層の充実を図るべく、大学院教育学研究科の創設を課題 としてきたが、1980年代に入り、ようやく実現をみることとなった。

1982(昭和57)年4月1日付けで施行された政令第76号「国立大学の大学院に置く研 究科の名称及び課程を定める政令の一部を改正する政令」により、金沢大学大学院教育学 研究科(修士課程)が設置された。教育研究科には、学校教育専攻・国語教育専攻・社会 科教育専攻・理科教育専攻・保健体育専攻・英語教育専攻・障害児教育専攻の7専攻が置 かれた。その後、1985年4月1日付けで数学教育専攻、1987年4月1日付けで家政教育 専攻、1988年4月1日付けで技術教育専攻、1990年4月1日付けで美術教育専攻、

1993年4月1日付けで音楽教育専攻が順次設置され、今日の12専攻の体制が整えられた のである。

別表 教育学部教務委員会、学生生活委員会、財務委員会規程

学 科 名 国立学校設置法別表に定める学科目等名

人文科学科 国語学、国文学、漢文学、書道、国語科教育 英語学、英米文学、英語科教育

社会科学科 歴史学、地理学、法律学、社会学、経済学、哲学、

倫理学、社会科教育

代数学、幾何学、解析学、応用数学、数学科教育 物理学、化学、生物学、地学、理科教育

声楽、器楽、作曲、音楽理論、音楽史、音楽科教育 絵画、彫塑、構成、美術理論、美術史、美術科教育 保健体育科 体育学、運動学、学校保健学、保健体育科教育

養護教育

生活科学科 木材加工、金属加工、電気、機械、技術科教育 食物学、被服学、家庭管理、家庭科教育 教育科学科 障害児教育学、障害児心理学、障害児臨床

教育学、教育方法学、学校経営学 教育心理学、発達心理学

教育実践研究指導センター

博士課程については、1987年4月1日付けで金沢大学総合大学院自然科学研究科(博 士課程)、次いで1993年4月1日付けで同社会環境科学研究科(博士課程)が設けられ、

教育学部の教官も一部参加することとなった。

大学院教育学研究科は、1982年4月1日付けで「大学院教育学研究科規則」と「大学 院教育学研究科委員会規則」を定め、その教育活動と組織運営を規律している。その運営 は、教育学部長を充てる研究科長と研究科委員会とが当たる。研究科委員会は、研究科長 と教育学研究科の専任の教官で組織し、以下の諸事項を審議・決定するものとされている。

大学院教育学研究科委員会規則 第3条

(1)規則の制定改廃に関する事項

(2)学位論文の審査及び最終試験に関する事項 (3)教育課程に関する事項

(4)学生の入学、退学、休学、転学、除籍及び懲戒等に関する事項 (5)試験に関する事項

(6)研究及び学生指導に関する事項 (7)授業担当者に関する事項 (8)その他研究科に関する事項

こうした大学院教育学研究科の教育活動と組織運営のシステムは、その後大きな改変を 被ることもなく、今日に至っている。

新課程の設置

教育学部は、1990年代の到来を前にして、学齢児童・生徒の急激な減少が予想される 中、教員養成課程のみであったそれまでの教育活動の在り方を、抜本的に見直す作業にか ねて取り掛かっていた。そして1989年3月31日付けで4年課程の特別教科(保健体育)

教員養成課程を廃止し、翌4月1日付けで4年課程のスポーツ科学課程を設置した。また 同日付けで、小学校教員養成課程の一部を改組し、4年課程の総合科学課程を設置した。

この二つの新課程は、中学校ないし高等学校の教育職員免許状の取得を可能とする教育 課程にはなっているものの、その設置の主たる目的を教員養成にではなく、教育学部が蓄 積している研究と教育の経験を発展的に生かして、より幅広い人材養成の社会的ニーズに こたえようとするところに置いている。

校舎の移転

教育学部における研究・教育活動は、金沢城内の校舎を中心に展開されてきたが、

1970年代中ごろから金沢大学全体のより一層の発展を期することとの関連で「キャンパ ス問題」が浮上してきた。

教育学部の教授会は、1978年7月8日、「引き続き検討を重ねてゆくが、現時点におい て本学部としては、当分、移転する意志はない」ことを確認し、全学機関である「キャン パス問題に関する専門委員会」にその旨を報告した。その後、一部の他学部が単独移転へ と向かって動き出していることを踏まえ、教授会は同年11月16日、「教育学部は総合移転 の用意がある。条件については今後検討する。なお、附属学校については、教育学部と附 属学校とで協議する」との方針に転じ、その旨を前記の委員会に報告した。そして、翌 1979年2月1日、教授会は、単独移転はしないなどの9項目からなる「条件」を決定し た。さらに、同年4月19日には学部キャンパス問題等対策委員会(仮称)の設置も決め、

7月19日、総合移転等対策特別委員会として正式に発足させた。

こうして教育学部は、校舎移転へと向かって動き出していったが、その後も移転先の選 定、教育学部が移転の基本的条件とする「総合移転」と他部局の意向との関係、さらには 角間地区での各部局の配置など、様々な問題が発生し、新校舎建設工事の着工をみるまで には5年近くの歳月を費やしたのである。そして、教育学部の移転にはそれから更に8年 余を要したのである。

教育学部は、1992年10月1日、角間地区に新築された校舎に移転した。かくして、教 育学部の角間時代が幕を開けたのではあるが、教員養成をめぐる社会的環境は教育学部に より一層の改革努力を促す方向で作用しており、角間での新時代の前途は必ずしも平坦な ものではなかった。

教育学部の改組

教育学部は角間新校舎への移転後、そ の教育活動の全面的な改革に着手した。

そして、1996年4月1日付けで、従来の 小学校教員養成課程・中学校教員養成課 程・高等学校教員養成課程を学校教育教 員養成課程に、聾学校教員養成課程・養 護学校教員養成課程・言語障害児教育教 員養成課程を障害児教育教員養成課程に、

総合科学課程を人間環境課程に、それぞ れ改組した。これによって教育学部は、

学校教育と障害児教育の二つの教員養成 課程と、人間環境とスポーツ科学の二つ

写真5ー4 完成間近い教育学部角間キャンパスの 新校舎(平成4年5月)

の新課程で学生を教育していくことになったのである。

この改組は、教育学部が教員養成を軸として50年にわたって蓄積してきた研究と教育の 経験を発展的に生かして、21世紀における我が国の大学教育の課題にこたえていくための、

更なる改革への第一歩を踏み出したものであると言えよう。

ドキュメント内 教育学部教育学部 (ページ 36-39)

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