3-1 環境学習会の開催
職員の環境に対する意識と知識の向上を図るため、環境学習会を開催しています。この環境学習会に は、工事や調査の関係者、地域の方々、利水者にも参加していただき、地域環境の保全に対する意識を共 有するとともに、水資源機構の事業や環境保全の取組を理解していただくよう努めています。
また、環境に関する知識を職員に習得させるため、環境に関するカリキュラムを設けた研修を実施して います。さらに、環境保全に関する職員の意識の向上や姿勢の明確化を図るとともに、組織的、体系的に 環境保全に取り組むために、環境保全に関する指針を策定しています。
環境学習会の開催他
【平成 28 年度計画】 【平成 28 年度実績(概要)】
全事務所において環境学習会を開催するとともに、実施 後に参加者へのアンケート等を行うことにより所期の目的 達成状況等を把握し内容の充実を図る。
現場を活用した現地研修会等の研修を実施し、職員の技 術力向上、人材育成及び技術情報の共有を図る。
●全事務所で環境学習会を開催し、水資源機構職員や工事関係 者、地域住民、利水者等、延べ約 2,900 名が参加した。
●環境保全特別研修を実施した。
●水質担当者会議を実施した。
●水質保全技術向上検討会を実施した。
講演会(長良川河口堰管理所)
野外実習を伴う学習会(岩屋ダム管理所)
※ 5 環境学習会を複数回開催した事務所においては、その1つを掲載しています。
※ 6 「単独」は、水資源機構が環境学習会を単独で開催したもので、「共催」は水資源機構が環境学習会を他機関と共同で開催したものです。
〈各事務所における主な環境学習会の内容及び開催状況〉※5
事務所名 テーマ又は内容 開催形態※6 開催日
本社・総合技術センター 地球温暖化対策について 学習会・講演会 単独 H28.10.18
利根導水総合事業所 「命のバトン」サケ遡上・採卵観察会 野外実習を伴う学習会 単独 H28.11.12
思川開発建設所 生物(種)多様性と環境保全 学習会 単独 H29. 1.19
沼田総合管理所 おさかな勉強会(矢木沢ダムに住む魚の特徴や「外来種の駆除」について) 野外実習を伴う学習会 共催 H28. 7. 1
利根川下流総合管理所 水質実験体験学習会(霞ヶ浦をきれいにする方法) 体験学習会 共催 H28. 7.29
荒川ダム総合管理所 職員による職員のための浦山ダム水質勉強会 学習会 単独 毎月1回
千葉用水総合管理所 どうすればいいの、外来生物? 学習会・講演会 単独 H28. 8. 2
下久保ダム管理所 陸封アユ生態調査・学習会 野外実習を伴う学習会 共催 H28. 7. 7
草木ダム管理所 渡良瀬川流域環境学習会 学習会・講演会 単独 H28.11.22
群馬用水管理所 群馬県の騒音・振動の現状について 学習会・講演会 単独 H28.10. 6
霞ヶ浦用水管理所 カワヒバリガイに関する講演会 学習会・講演会 単独 H29. 3. 3
中部支社 ①清流長良川の鮎の歩み
②長良川河口堰管理所における環境保全の取り組み 学習会・講演会 単独 H28.12.19 豊川用水総合事業部 カワヒバリガイの防汚に関する基礎的な知見について 学習会・講演会 単独 H28. 7. 8
木曽川水系連絡導水路建設所 川と魚に関する学習会(長良川) 野外実習を伴う学習会 単独 H28.10.24
愛知用水総合管理所 愛知用水横断道路工事における環境配慮に関する学習会 野外実習を伴う学習会 単独 H29. 2. 9
木曽川用水総合管理所 長岡小学校でのサツキマス体験学習会 体験学習会 共催 H28. 5.30
岩屋ダム管理所 ダム周辺で見られる生物の紹介及び馬瀬川の水質環境を実験による体験 体験学習会 単独 H28. 5.17
阿木川ダム管理所 特定外来種オオキンケイギク除去作業 野外実習を伴う学習会 単独 H28. 5.24
長良川河口堰管理所 「河川学の数理的理解」 学習会・講演会 単独 H28. 7.11
味噌川ダム管理所 木祖村の自然について理解を深める 学習会・講演会 単独 H29. 3. 3
徳山ダム管理所 環境指標としての森林植生(林床植物から立地条件を探る) 学習会・講演会 単独 H28.12.15
三重用水管理所 宮川調整池の外来魚駆除実習 野外実習を伴う学習会 単独 H28.12.16
関西 ・ 吉野川支社(淀川本部) 琵琶湖・淀川流域における水環境を俯瞰した水質データの利活用 学習会・講演会 単独 H28.12. 2
川上ダム建設所 川上ダム建設事業における環境保全への取組 野外実習を伴う学習会 単独 H28. 6.15
丹生ダム建設所 植物重要種の移植体験 体験学習会 単独 H28.10. 6
琵琶湖開発総合管理所 特定外来生物に指定されているオオバナミズキンバイの駆除作業 野外実習を伴う学習会 単独 H29. 3. 3
木津川ダム総合管理所 ダム貯水池における水質保全に関する講演会 学習会・講演会 共催 H28. 8.31
一庫ダム管理所 下流河川の河川環境復元に向けた取組に係る意見交換会 学習会・講演会 単独 H28.10.19
日吉ダム管理所 日吉ダムに係る環境調査(鳥類調査)について 学習会・講演会 単独 H29. 2. 3
関西・吉野川支社(吉野川本部) 森の健康診断 体験学習会 共催 H28.10. 2
池田総合管理所 カワウに対する防除と駆除 学習会・講演会 単独 H28.11.17
旧吉野川河口堰管理所 今切川及び旧吉野川の水質について 学習会・講演会 単独 H28. 7.12
香川用水管理所 香川用水調整池水質問題について 学習会・講演会 単独 H29. 3.14
筑後川局 ノリの話 学習会・講演会 単独 H28. 9.16
朝倉総合事業所 猛禽類の生態と正しい保全対策 学習会・講演会 単独 H28. 8. 4
両筑平野用水総合事業所 環境に配慮した施設整備等に関する意識・知識の向上 学習会・講演会 単独 H29. 1.31
〈環境学習会の開催と参加状況〉
環境学習会の形態 水資源機構単独開催 他機関と共催
開催回数※3 参加者数※4 開催回数 参加者数※4
学習会・講演会※1 37 (23) 1,061 (356) 3 312 (19)
野外実習を伴う学習会※1 4 (4) 113 (83) 0 0 (0)
体験学習会※2 3 (3) 1,084 (1,016) 4 220 (19)
出前講座※2 2 (2) 126 (122) 1 60 (4)
合計 46 (32) 2,384 (1,577) 8 592 (42)
事業の概要
Ⅰ
環境保全の方針
Ⅱ
環境保全の取組の体制等
Ⅲ
環境保全の取組
Ⅳ
より良い環境報告書を目指して
Ⅴ
環境保全特別研修(室内実習状況)
環境保全特別研修(群馬県での野外実習)
■環境に関する研修
水資源機構では、専門的知識の習得を目的とした「専 門研修」及び「特別研修」、基礎的知識等の習得を目 的とした「一般研修」を実施しています。環境に関す る特別研修として「環境保全特別研修」があり、また、
一般研修においても環境に関する講義を設けていま す。
環境保全特別研修では、環境保全に精通した人材を 育成し、水資源機構事業における環境保全の取組に活 かすことを目的として、7月 25 日から7月 29 日に、
環境保全の考え方、保全対策事例等に関する講義及び 野外実習を実施しました。野外実習では、群馬県片品 村において学識経験者等を講師に招き、地元の群馬県 立尾瀬高等学校の自然環境科の生徒の皆さんとともに 植物や哺乳類等に関する実践的な調査実習と調査結果 の評価演習を実施しました。
また、水質担当者の水質管理に係る知識及び技術の 向上を図り、各施設における適切な水質管理及び良質 な用水の供給に資することを目的として、全事務所の 水質担当者を対象に「水質担当者会議」を実施しまし た。会議は本社において2回開催し、水質管理計画、
水質異常報告、水質データ処理などのより実務に沿っ た内容を議題に取り上げました。
■環境学習会アンケート結果
環境学習会実施後にはアンケートを行い、環境学習 会の内容の理解度などについて確認するとともに、環 境学習会への要望や意見などの集約を行いました(延 べ回答者数約 600 名)。
環境学習会でのアンケート結果からは、いずれの学 習会においても概ね好評であったことがうかがえ、約 8割の回答者が「よく理解できた」、「環境保全の意識 が向上した」と回答しています。
今後も、環境に関する必要な知識を修得することに よって、職員の環境保全意識の向上に努めていきます。
〈環境学習会アンケート結果〉
良く理解できた あまり理解できなかった
内側:職員のみ 外側:職員以外 23%
77%
96%
4%
職員 職員以外
環境保全の意識に変化はなかった 環境保全の意識が向上した 0%
20%
40%
60%
80%
100%
■環境保全に関する指針の策定
職員の環境保全に対する意識の向上や姿勢の明確化 を図るとともに、組織的・体系的な環境保全に取り組 むために、環境保全に関する行動指針を順次策定して います。