資本価値C=〔蓋+諸学+∴+濃平
−〔c+蓋−トて丁毀
卜十行‰〕
いまこれに関する具体例として次のような数値を有する設備投資案を考えて みよう。
−100,000 −80,000曾、1+200,000ヴ ̄8 十150,000曾 ̄4=0 そうすると内部利益率q=二25%であり,また計算利子率を10%とすれば資本 価値はC=79,710万円となる。この数値例で注意をしなければならないことは 資本価値法にしても内部利益率法にして−も将来の数値を現在に割引いていると いうことである。たとえば上の数値例に.おいて資本価値法化よれほ第1年末の 投資支出80,000万円を10%の割引率で第0年末に割引いている。その現価は 73,000万円である。これは何を意味しているかというと,この会社は第0年末 に最初の投下資本100,000万円の他に73,000万円の設備資金をも調達出来たこ とを意味している。そし■てこの73,000プニ川ヨを10%の利廻率で節1年人までに 80,ODO万円に増植出来ることを意味しているのである。もしそうでなければ実 際に資金を調達出来ないものを調達出来るかのように.第0年末に割引いて考え
ることは経営の現実,すなわち経験的事実に反し,そういう解釈は無意味であ り,有害である。しかし,おそらくこの会社が弗0年未にこの投資案に使用し
香川大学経済学部 研究年報 3 Jジ(;、今
−ぶイ−
得る資金は100,000万円だけであって,その他に78,OqO万円の余裕資金を調達 出来ることほ不可能な場合が多いであろうと考えられる。また各年の営業上の 純収入も各年末でなければ経営は獲得出来ないものであるの紅,10%の割引率 で割引いて第0年末にすべて獲得出来るかのように考えることは経験的事実に 反し,このような解釈は有害である。むしろ第1年末の設備資金支出甜,000万 円ほこれを他の用途に使用したならば獲得出来たであろう利益率を機会損失と 考えて,これを第1年末から第4年末までこの会社の平均利益率による複利で
ころがして行って第4年末の終価において考察するのが正しいやり方だと思
・う。各年の営業上の純収入にしても同様に第4年末の終価紅おいて考えるべき であると思う。いまこの会社の平均利益率を15%として上述の計算例にこの考 え方を適用すると次の第21表の如くなる。
第 21 表
番 号 ≒ % l O l l 【 2 】 3 l
4そうしてこの節0年末の支出100,000万円と純収入の第4年末の終価258,320 万円を比較して,この投資案の経済性を判定するのが経験的事実に合致し,正
しいやり方だと思うのである。
そしてこのことは内部利益率法についても同様に言いうることであると思 う。資本価値法や内部利益率法ほ将来の数値を割引いてすべての数値を現在に.
引き直して,現存するかのように仮定して考賂する点において,すでに経験的事 実に反し,j[しい方法であるとほ讃い難いのである。むしろそれは終仙において 考えるべきである。最払jりレスト・アルバッノ\が.掛備投資計11如こ線型封l山i法を 適用Lて,各年度の調達資金に限度がある場合聴これを・制限条件として,リニア
・−・プログラミングを迫川している。18)そのJ紬斜こ1:】裾淵数の方においてほ係
18)Horst Albach,InveStition und Liquidiiiii,Wiesbaden1962,S262ff
動的設備投資計算法における欠怖の除去についで
叫・∂ぶ−
数として各投資案の資本価値を使用している。ところが資本価値は会社がたと えば引算期間の始めにおいて将来の収入またほ.支出の現在価値に相当する金額 を計算利子率と同一・の利廻りで直ち紅借入れたり貸付けたりすることが出来 ることを仮定している。すなわちこのことは制限条件の方で調達資金の限度に 制限をおいていながら,目標(利益)関数の方でほ計算期間の始めに自由に現 在価値の金額に相当する設備資金を調達出来るという仮定をしていることにな
る。これは矛盾である。この点にホルスト・アルバッノ\の重大な欠陥があると思 うのであるが,このことに関しては別の論攻でくわしく論じたいと思■う。
次に内部利益率法は各年の営業上の純収入がその投資案の内部利益率と同一・
の利率で再投資されると仮定しているのであるが,このことは経営の実際にお いて行われないことが多いから不適当な仮定であると言わなければならないで あろ・う。
最後に資本価値法ほ投資利益率を反映し得ないという欠陥を有している。そ こでこの資本価値法の欠点を修正するために現在価値指数法(IndexofPresent Value Method)という方法が生じてきた。この方法紅よると設備への投資額 を除外して,各年の営業上の純収入の現在価値を設備への投資額で割った指数 すなわち現在価値指数を経済性の判定尺度として用いるのである。すなわちい
ま次のような設備投資案があるとする。そして計算利子率を10%とする。
第0年度末 支 出=1,500万円 第1年皮末 純収入=1,000万円 第2年皮束 純収入ニ1,000万円
これに対して現在価値指数法を適用してみると次の如くなる。
各年の純収入の現在価値=+=1,736万円 現紺膵数(PresentValueIndex)=芸昌昌一ニ=6
この指数ほ1より大であることが必要であり,またこの指数の大なるものよ り順次序列をイ]・せられるのである。しかしこの方法ほ投資棚の大きさを考慮し ていないという欠陥がある。またこの方法においても上に述べた将来の数個を
香川大学経済学部 研究年報 3 Jエ)d、ヲ
占61一一
現在に割引いて現在存在するかの如く考え.る資本価値法の欠陥を包蔵している のである。資本価値怯および内部利益率法は以上述べたような種々なる欠点を 有して−いるから筆者ほこれらの方法は経営に実地に使肝することほ不適当であ
ると考えるのである。
(3)ハイスタ」−の経済原則による経済性計算は補充投資の利廻りについて,
その時の企業の実際の利廻りを予定しているのであるが、このような企業の実 際の利廻りをその場合々々にあたって一・々具体的に予測して引算することは不 可能であり,また慈恵的な利廻りを決定することによって:経済性計算の結果を ゆがめることになる。それ政経営者ほ将来の補充投資に関してどうしても一・定 の平均的なコンスタントな利廻りを予め予測し決定しておかなければならない であろう。
(4)経済原則匿基く経済計算はきわめて多数の独立的投資案の間に順位を付 さなければならないときに,投資利益率を反映し得ないという欠陥を竃してい る。
筆者はノ\イスターの主張にほ以上のような欠点があると思うのである。そこ で多数の独立的投資案を比較して,その中からどれを選択すべきかという問題 が生じた場合に,ノ、イスタ・−の経済原則による経済計算の長所を有しながら,し も投資利益率を反映する適正な方法ほないものであろうか。ここにおいて筆者 は次のような設備投資の経済性計算を主張するのである。すなわち先ず第1 に数年乃至10年間の1計算期間を適正に決定する。そして各投資実についてこ の計算期間の始めと終りにおける支出額と収入額をノ\イスタ−の経済原則によ る経済計算の手法に似たやり方で決定する。その場合に計算利廻りとしてほ企 業の長期の平均利益率を画一・的に採用する。また計算期間の始めの正味の投資 支出額ほ除いて,それ以外の各年末の現金の流れほ正負の如何を問わず,すべて 計餅期間の終りの純イ仙において一考える。そして計卯期間末の収入朝倉計を計算 期間始めの投資支出額で割ることによって指数を求める。
この指数を筆者は「経済指数」と呼び虔いと思う。次紅企業の長期の経営資 稚対必要営業利益率によって切捨率を決定する。そして同一・の計算期間の期首 における10,000円がこの切捨率を利廻りとして複利で増殖して行った場合の封
動的設備投資討静法における火曜の除去について 一身7−…
静期間末の元利合計を求め,これを最初の10,000円で割ることによって「 ̄切拾 率となる標準経済指数」を求める。各投資実の「経済指数」がこの「標準指数
」より大であればその投資案ほ合格圏内に入る。
さらにこの「経済指数」の大小によって各投資案の間に優先順位を付けるの である。次にこの筆者の主張する経済性計算の具体的計算例をあげてみよ■う。
いま次のような2つの競合する投資案2および8があるとする。封算期間は 5年である。
投資案2:
第0年皮末 文 出=100,000方円 第4年皮末 純収入=200,000万円 投資案3:
第0年度末 支 出==80,000万円 第5年度未 純収入=152,800万円
こ.の会社の長期の平均利益率を12%とすれば投資案2の純収入の第5年度末 の終イ酎ま200,000×(1一卜0..12)=224,000万円である。したがって投資案2の指 数は
「経 済 指 数」==224
となる。いま切捨率を10%とすれば
「切拾率となる標準指数」=墜土生壁ここ.161 100
,000
したがってこの投資案2は合格圏内紅入るのである。また投資案3の同一音卜
算期間に潔ける「経済指数」は=191である0それ放校資案8も合欄
内に入るのである。そしてまた投資案2が投資案3よりも優先した順位を付せ られるのである。さらにまたこのような「経済相数」に.基く計算の−一・変型とし て次のよ・うな方法も考えられる。すなわち投賃案2:100,000(1+よ2)5=224,000
∠2≡=て16%
投贅案3: 80,000(ト=…】)5±152,8qO
Z=】言14∈彰