3-3-2-10ApgC型H1抗体価 3-3-2-10-1A農場における成績
ワクチン注射時はいずれも5倍未満であったが、その後1,3及び6か月は試験群12,
11及び8倍、対照群17,11及び8倍と推移し、いずれの群も十分な発症防御レベル(5 倍)を持続し、両群間に差はなかった。
3-3-2-10-2B農場における成績
ワクチン注射時はいずれの群も5倍未満であったが、その後lか月時に約20倍まで上 昇し、その後は緩やかに低下傾向を示した。各試験群とも対照群との差は認められず、
また、各群とも6か月時でも十分に発症防御レベル(5倍)以上を持続していた(図3-6)。
試作ワクチンのロットNo.3を使用したA農場での試験群の抗体価とB農場での試験群 1の抗体価を比較すると、ほぼ同様に推移し、供試した鶏銘柄間では抗体産生に違いは ないと考えられた。また、B農場での3試験群の抗体価はいずれも高いレベルで推移し、
試作ワクチンのロットによる抗体産生の違いはないと考えられた。
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図3-6.ApgC型に対するH1抗体価の推移(B農場)
図中の記号は図3-2と同じ。
83日齢時に試験群はオイルパツクス7を、対照群はオイルパツクスNB2AC、
オイルバックスMG及びオイルバックスEDS-76を注射した。注射時、注射l、
3及び6か月後のApgC型に対する各群のH1抗体価の幾何平均値を示した (、=20)。
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3-3-2-IINgHI抗体価
3-3-2-11-1A農場における成績
ワクチン注射時は両群とも4倍未満であったが、注射後1か月で30倍以上に上昇し、
その後も6か月まで高い抗体価で推移した。その間両群間に抗体価の差は認められず、
6か月後の抗体価は30倍前後であり、発症防御レベル(8倍)以上の高値を持続してい た。
3-3-2-11-2B農場における成績
ワクチン注射時はいずれも4倍未満であったが、注射後lか月においては試験群1,
2,3及び対照群はそれぞれ22,24,39及び49倍となり、試験群lと2に対して対照 群が高かった。3か月後では試験群3に対して対照群が高かった。しかしながら、6か 月後で試験群は抗体のさらなる上昇があったのに比べ、対照群は漸減傾向であり、試験 群lの方が対照群より有意に高くなった。抗体の持続性および発症防御レベル(8倍)
の維持においていずれの試験群とも6か月時でも十分に高いレベルにあった(図3-7)。
試作ワクチンのロットNo3を使用したA農場での試験群の抗体価とB農場での試験群 1の抗体価を比較すると、ほぼ同様に推移し、供試した鶏銘柄間では抗体産生に違いは ないと考えらオ[た。また、B農場での3試験群の抗体価はいずれも高いレベルで推移し、
試作ワクチンのロットによる抗体産生の違いはないと考えられた。
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図3-7.Mgに対するH1抗体価の推移(B農場)
図中の記号は図3-2と同じ。
83日齢時に試験群はオイルパックス7を、対照群はオイルバックスNB2AC、オ イルバックスMG及びオイルバックスEDS-76を注射した。注射時、注射1,3及 び6か月後のMgに対する各群のH1抗体価の幾何平均値を示した(、=20)。
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3-3-2-I2EDS-76HI抗体イI11i 3-3-2-12-1A農場における成績
ワクチン注射時は試験群、対照群とも4倍未満であったが、lか月後においては双方 とも50倍以上に上昇した。その後3か月では試験群41倍、対照群85倍となり差が認め られたが、6か月後では約30倍で同等であった。発症防御レベルは16倍であるのでい ずれの群も持続性は良好であった。
3-3-2-12-2B農場における成績
ワクチン注射時は試験群、対照聯とも4倍未満であったが、lか月後においては試験 群1,2及び3はそれぞオ155,31及び37倍と上昇し、対照群は25倍であった。このと き試験群lと対照群では差が認められた。その後、試験群は総じて30~40倍のレベルを 持続したが、対照群は3か月後では14倍であり、両群間に有意な差が認められた。しか し、6か月後ではいずれも30倍前後であり差は無くなり、かつ、十分な発症防御レベル
(16倍)を維持していた(図3-8)。
試作ワクチンのロットNo3を使用したA隆場での試験群の抗体価とB農場での試験群 lの抗体価を比較すると、ほぼ同様に推移したことから、供試した鶏銘柄間では抗体産 生に違いはないと考えられた。また、B農場での3試験群の抗体価はいずれも高いレベ ルで推移し、試作ワクチンのロットによる抗体産化の違いはないと考えられた。
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図3-8EDSVに対するH1抗体価の推移(B農場)
図中の記号は図3-2と同じ。
83日齢時に試験群はオイルバツクス7を、対照群はオイルバツクスNB2AC、オイ ルパックスMG及びオイルパックスEDS-76を注射した。注射時、注射1,3及び6 か月後のEDSVに対する各群のH1抗体価の幾何平均値を示した(n=20)。
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3-4考察
本研究では、ND、IB、ICMg感染症、EDS-76混合多価オイルアジュバントワクチン
(オイルバックス7)を試作し、室内における安全性試験及び野外応用試験において、
鶏での安全性及び有効性の確認を行った。その結果、実験室内及び野外において、鶏に 対する十分な安全性と有効性を有するワクチンであることが分かった。
実験室内において本ワクチンを鶏に注射し安全性を調査したところ、注射後の臨床状 態の観察、体重測定、器官重量測定及び一般血液検査において異常は認められなかった。
また、注射4週後の剖検では、注射部位に注射物質あるいは注射物質に起因すると考え られる黄色味を帯びた顎粒状物が認められたものの、その他の器官にはワクチン注射に よる影響は認められなかった。注射部位に認められた変化は注射44週以降に観察され なくなった。また、病理組織所見では52週目以降に観察されなくなった。本ワクチン は主に採卵鶏に使用されるが、採卵鶏は採卵用としての用途が終了したところで廃鶏と して出荷される。早ければオイルワクチン注射1年経過したところで廃鶏として出荷さ れる可能性がある。したがって、本ワクチン注射鶏が廃鶏として出荷される時期には、
注射部位における変化は消失していると考えられた。
実験室内における有効性に関しては、ここでは成績を示さなかったが、ワクチン注射 2あるいは3週後に発症防御レベル以上の抗体応答を示し、さらにその値は注射1年間 以上持続する結果となっている。採卵鶏は大規模化による生産性の向上に伴い、多段ケ ージでの飼養が普及してきており、多段ケージに収容された鶏への追加注射は難しい。
その意味でも、本ワクチン注射後の有効抗体応答が1年以上持続することから、農場の 要求を満たすことができるワクチンになり得ると考えられた。
次に、実験室内での鶏に対する十分な安全性と有効性を確認できたことから、野外応 用試験を実施した。3剤を使用する既存の対照ワクチンと比較した野外応用試験の結果、
本ワクチンは同等の安全性及び有効性を有した。また、3回注射が1回で済むことから、
ワクチン注射の労力も減少し、さらに鶏へのストレスも軽減すると考えられた。野外で
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のオイルワクチン注射作業は、連続注射器を用いて、1日数千羽単位での注射を行うこ とになるため重労働である。また、作業環境の悪さからヒトへの誤注射が発生すること もあり、最悪の場合には誤注射物質の切開・除去まで必要となる場合も出てくる。本ワ クチンは注射回数を減らすことができるため、作業軽減につながり、また危険を伴う作 業を減らすことができるため、農場における作業効率の向上に貢献できるものと考えら れた。
従って、本ワクチンは鶏のND、IBIC、Mg感染症及びEDS-76に対する防疫上有用で あり、農場での省力化につながるワクチンであることが示された。
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3-5参考文献
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第4章鵡川サルモネラ2価ワクチンの開発
4-1はじめに
我が国におけるヒトの食中毒の原因としてサルモネラ食中毒は常に」二位に位置してき た')。2003年度に発生した食'|]瀞事例について、原因が明らかにされたもののうち3分 の2以」二が鵡卵あるいは鶏肉を使)I]した食品による事例であり、さらにサルモネラ食中 毒に絞っても、鶏卵や鶏肉を利用した食品による事例が最も高い割合を占めている2)。
血清型別にみると、jW"0"e//aEnleritidis(サルモネラ・エンテリテイデイス、以 下SE)が1989年以降最も分離さオl、第1位を占める状態が続いている。また、5W","e//a Typhimurium(サルモネラ・ティフィムリウム、以下ST)は、1988年までは第1位であ ったが、ここ数年は第2~5位の間で推移している31。
STに関しては、近年欧米諸国においてファージタイプDTlO4及びその関連株が分離 され、それらが多剤耐性を有するため社会的に大きな問題となっている。このことは本 菌がヒトに感染して食中毒を起こした場合、抗生剤による治療では回復せずに、重篤な 疾病になる可能性を示唆している。また、DTIO4は家禽、牛、羊、豚、馬、山羊、猫、
野鳥、キツネ、アナグマ、ウサギ、ネズミなど多祁の動物から分離されることから、そ れらが媒介者となり、養鶏場を汚染させる可能性も考えられるa41。
食鳥処理場における採卵廃餌あるいは採卵養鶏場においては、SEと同様にSTの分離 も報告されている5-91.Williamsらの報告によると、SE及びSTの感染実験で、SEファ ージタイプ4(PT4)についてはO~0.8%の汚染卵、STDTlO4については0.6~7%の 汚染卵が検出され、STはSEと比鮫し高率に卵を汚染しうることが確認されている'0)。
我が国においては、1998年に最初の鶏サルモネラ症不活化ワクチンが承認され、2003 年までに5社6製剤(混合ワクチン1製剤を含む)が承認されているものの、いずれも SEにのみ効果を有する製剤である’1-171.
今回、世界に先駆けてSEのみならずST感染に対しても効果を有するオイルアジュバ
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