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d. ビタミン K 2 製剤

4. 骨粗鬆症の薬物治療開始は上記の骨折危険因子を 考慮して決定する。

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2006年版

脆弱性骨折(大腿骨近位部骨折または椎体骨折)#1

薬物療法開始

原発性骨粗鬆症の薬物治療開始基準

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン作成委員会:骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版)

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2011年版

ある ない

脆弱性骨折(大腿骨近位部骨折または椎体骨折以外)

ある

BMDがYAMの80%未満 BMDがYAMの70%未満#3

ない

大腿骨近位部骨折 の家族歴

FRAX R の10年間の骨折確率 (主要骨折) 15%以上#4,5 BMDがYAM70%以上80%未満#3

FRAXWHO骨折リスク評価ツール)

FRAX :

WHO

骨折リスク評価ツール

・過度のアルコール摂取

・現在の喫煙

・大腿骨頸部骨折の家族歴

上記のいずれか1つを有する場合

あり

YAMの70%未満 または

骨粗鬆化あり

YAMの80%以上 かつ

骨粗鬆化なし

脆弱性骨折予防のための薬物治療開始基準

脆弱性骨折 脆弱性骨折

YAM: 若年成人(20~44歳)

の骨密度の平均値

あり

男女とも50 歳以上

なし

閉経後女性

50歳以上の男性

なし

YAMの70%以上80%未満 または

骨粗鬆化の疑いあり

骨粗鬆症 薬物治療開始! 骨量減少 正常

骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2006年版

* YAM (young adult mean):20-44歳の若年成人平均値

** 骨密度は原則として腰椎骨密度とする。高齢者において脊椎変 形などで測定が困難では大腻骨頚部あるいは他の部位の骨密度 を用いる。

*** 骨密度の値は測定部位、測定方法、測定機器別で異なります。

基準値も異なります。

I.脆弱性骨折あり II.脆弱性骨折なし

i.骨粗鬆症:骨密度値がYAMの70%未満、脊椎X線での骨粗鬆症化あり

ii.骨量減尐:骨密度値がYAMの70%-80%、脊椎X線での骨粗鬆症化疑いあり iii.正常:骨密度値がYAMの80%以上、脊椎X線での骨粗鬆症化なし

破骨細胞の骨吸収

破骨細胞は、明帯(CZ)で基質骨に接着し、その内側に波状縁(RB)を形成する。細胞内で炭酸脱 水素酵素Ⅱ型(CAⅡ)により産生されたプロトン(H+)や塩素イオン(Cl-)は、波状縁の細胞膜に存 在するプロトンATPase、CIC-7により吸収窩内に輸送され、この酸性環境内でハイドロキシアパタ イトは溶解される。一方、Ⅰ型コラーゲンなどの有機成分は、カテプシンK(CpK)やMMP-9により 分解される。(松本歯科大学大学院硬組織研究グループ:硬組織研究ハンドブック . 松本歯科大学 出版会、塩尻、2005、p.38)

新 骨の科学 (医歯薬出版、編集:須田立雄ほか)

HMG-CoA

破骨細胞におけるビスフォスネート製剤の作用機序

メバロン酸

ファルネシルピロリン酸合成

ゲラニルゲラニルピロリン酸合成

低分子量

GTP

結合タンパク質のプレニル化

スクアレン

コレステロール

波状縁の発現 骨吸収

タンパク質の機能発現が阻害され、破骨細 胞内小胞輸送の阻害や細胞骨格の破壊に よる波状縁の形成阻害、アポトーシスの誘 導が引き起こされると考えられています。

ファルネシルピロリン酸(FPP)合成酵素

プレニル化:

脂 質 修 飾 。 こ れ に よ り 生理活性を発揮します。

ビスフォスネート製剤

ビスフォスネート製剤の作用機序

ビスフォスネート製剤が、骨吸収の 過程で破骨細胞に取り込まれ た後、破骨細胞内でファルネ シルピロリン酸合成酵素を阻 害して、破骨細胞機能を抑制 し、骨密度を増加させる。

① ビスフォスネート製剤が骨表面 に沈着

波状縁 骨吸収窩

pH↓

ビスフォスネート

こつきゅうしゅうか

はじょうえん

② ビスフォスネート製剤が破骨細胞に 取り込まれる

③ ビスフォスネート製剤が破骨細胞の波状縁 を消失させ、

不活性化させる ビスフォスネート ビスフォスネート

田中 真ほか:日薬理誌 134:149-157, 2009 (一部改変)

ビスフォスネート

ビスフォスネート

① リカルボンが骨表面に沈着 ② リカルボンが破骨細胞に取り 込まれる

③ リカルボンが破骨細胞の波状縁 を消失させ、不活性化させる

③ 破骨細胞のアポトーシスを誘導する

ビスフォスネートの破骨細胞に対する作用

ビスフォスネートは破骨細胞に取り込まれると、波状縁を消失させ、骨吸収機能を不活性 化させる。破骨細胞の波状縁直下の酸性条件下では、極性型(水溶性)ビスホスホ ネートから非極性型(脂溶性)ビスホスホネートに変換され、破骨細胞に取り込まれや すくなる。

ビスフォスネート

ビスフォスネート

骨吸収のメカニズム

破骨細胞へ分化

骨吸収のメカニズム

破骨細胞が骨表面に吸着

骨 破骨細胞の活性化

酸やカテプシン K を分泌

酸やカテプシン

K

カテプシン

K

: 酸性条件下で骨基質(主としてⅠ型コラーゲン)を分解する プロテアーゼです。

酸 : ハイドロキシアパタイトを溶解させます。

骨吸収のメカニズム

骨 骨の吸収

骨吸収のメカニズム

骨吸収のメカニズム

ビスホスホネートの作用機序

ビスホスホネート

ビスホスホネートは骨のハイドロキシアパタイトに強い親和性を有 し、生体内で吸収されたビスホスホネートの 2080% は骨表面に 吸着する。

破骨細胞

ビスホスホネートの作用機序

破骨細胞

ビスホスホネートの作用機序

破骨細胞の活性化

ビスホスホネートの作用機序

ビスホスホネートを吸収

ビスホスホネートの作用機序

骨 不活性化

波状縁の消失

ビスホスホネートの作用機序

ビスホスホネートの作用機序

アポトーシス

破骨細胞数の減尐

【ビスフォスネート製剤の作用機序】

ビスホスホネート系薬剤は骨に集積し、骨吸収の過程で酸により遊離し、破骨細胞に取り 込まれることで骨吸収抑制作用を示すと考えられる。

①ビスホスホネート系薬剤が骨表面に沈着

→②破骨細胞が骨表面に接着し骨吸収が始まる

→③骨吸収窩のpHの低下に伴い、ビスホスホネート系薬剤が遊離し始める

→④ビスホスホネート系薬剤が破骨細胞に取り込まれる

→⑤ビスホスホネート系薬剤は破骨細胞の波状縁を消失させ、破骨細胞を不活化する

→⑥破骨細胞のアポトーシスを誘導し骨吸収機能を抑制する

ビスホスホネート系薬剤は破骨細胞内でファルネシルピロリン酸(FPP)合成酵素を阻害し、

破骨細胞の骨吸収機能を抑制することにより骨代謝回転を低下させると考えられる。

ビスホスホネート製剤

メリット

・ 強力な骨吸収抑制作用(高い有効性)

・ 血中での半減期は短いが、骨への親和性が高いため、速やか に骨へ吸着し作用が長期間持続する。

間歇投与製剤の開発が可能

デメリット

・ 副作用

胃腸障害(胃痛、胃部不快感、胃炎、食道潰瘍 等)

顎骨壊死

・ 服薬方法の制限

水の量( 180mL )、服薬後の姿勢

(服薬後 30 分は横にならない)

食事までの時間(服薬後 30 分は水以外は飲食できない)

・ビタミンDを多く含む食品

サケ、ウナギ、サンマ、メカジキ、イサキ、カレ イ、シイタケ、キクラゲなど

*骨粗しょう症や骨折予防のためのカルシウ ムの摂取目標量は、1日800mg以上です。

症状チェックからカルシウム自己チェックへ!

食事

骨密度を低下させない食事療法

カルシウム、ビタミンD、ビタミンKなど、骨密度を増加させる栄養素を積極的 に摂り、骨を丈夫にするのが骨粗しょう症の食事療法です。カルシウムとビタミ ンDを同時に摂ることで、腸管でのカルシウム吸収率がよくなります。また、タ ンパク質の摂取量が少ないと骨密度の低下を助長しますので、食事量が少なくな りがちな高齢者の方は注意しましょう。

栄養やカロリーのバランスがよい食事を規則的に摂るのが、食事療法の基本とな ります。

・カルシウムを多く含む食品

牛乳、乳製品、小魚、干しエビ、小松菜、チンゲン菜、大豆製品など

薬物療法と併用する日常生活の改善!

・骨を強くする体操

片足立ち(フラミンゴ体操)

フラミンゴのように片足で立ちます。壁やテーブルにつか まりながら行ってもOK。体重を片足に乗せ、負荷を与え ることにより骨を強くする効果があります。

運動

骨密度を低下させない運動療法

運動不足は骨密度を低下させる要因です。骨にカルシ ウムを蓄えるためには、「体重をかける」ことが大事。日 常生活のなかで階段の上り下りや散歩などを取り入れ、

運動量を増やすだけでも効果があります。

骨密度の低下防止にとくに有効な運動は、ウォーキング、

ジョギング、エアロビクスなどです。

・ビタミンKを多く含む食品

納豆、ホウレン草、小松菜、ニラ、ブロッコリー、

サニーレタス、キャベツなど

・転倒を防ぐ運動(2)

足の付け根の筋肉ストレッチ

かけっこのスタートのときの姿勢からさらに片足を後ろに 伸ばし、膝を床につけるような気持ちでゆっくり腰を低くし ます。

(片足30~40秒ずつ左右行います)

・転倒を防ぐ運動(1)

ふくらはぎとアキレス腱のストレッチ

(1)前に出した方の足の膝を曲げて体重をかけてい き、後ろの方の足のふくらはぎを伸ばします。

(2)続いて後ろの方の足の膝を曲げ、アキレス腱を 伸ばします。

(片足30~40秒ずつ左右行います)

・背筋を伸ばす運動(2)

頭のうしろで手を組み、両肘をできるだけうしろのほ うに引き、胸を開きます。

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