一、 人類の由来
1. まことの神によって創造された
△ 神は第六日目に男と女とに創造された(創1:27、31)。
△ アダムは神から生まれた神の子(ルカ3:38)。
△ 主イエスは神が人をお造りになったことを証明された(マタ19:4、マル 10:6)。
2. 一人の人からあらゆる民族を造った
△ 神はひとりの人からあらゆる民族を造り出した(使徒17:26)。
△ エバはアダムのあばら骨から造られた(創2:21〜23、Iテモ2:13)。
△ 神は敬虔な子孫とするように、ただ一人の人を造った(マラ2:15)。
二、 人類の始めの状態
1. 人は神のかたちをもっていた
△ 神は自分のかたちにかたどって人を造られた(創1:26〜27)。
△ 神の姿とは、真の義と聖とである(伝7:29、エペ4:24)。
△ 人は罪の為に神のかたちを失った。そして、キリストによって新しく人 を造り、神のかたちに回復させる(IIコリ5:17,3:18、コロ3:9〜10)。
2. 人は神の子としての尊厳があった
△ アダムは神の子と呼ばれた(ルカ3:38)。
△ 人は神との交わりの特権を持つ(参考―創2:16,3:8)。
△ 人は万物を治めることを託された(参考―創1:26〜28,2:19)。 3. 人は快適で幸福な生活を送っていた
△ 食べ物や衣服に煩わされなかった(参考―創2:8、16、25,3:7)。
△ アダムとエバは睦まじい生活をしていた(参考―創2:18、22〜24)。
△ 死の恐怖のなかった生活(創2:9,3:22)。
三、 最初の祖先が犯した罪
1. 聖書に書かれている犯罪の事実
△ 神は言われた「彼らはアダムで契約を破り、かしこでわたしにそむいた」
(ホセ6:7)。
△ ヨブは言う「わたしがアダム(あるいは人々)の前に自分のとがをおおい、
悪事を胸の中に隠したことは決してない」(ヨブ31:33)。
△ パウロは言う「ただ、エバが蛇の悪巧みで欺かれたように、あなたがたの 思いが汚されて、キリストに対する真心と純潔とからそれてしまうので はないかと心配している。」(IIコリ11:3、参考―Iテモ2:13〜14、ロマ
5:14、Iコリ15:22)。 2. 犯罪の経過
① サタンの誘惑
△ まず、サタンは人に神の言葉を疑わせた。「神は本当に言ったのですか?」
と女に言った(創3:1、参考―創2:16〜17)。
△ サタンはまた神の言葉を否定して、「あなたは決して死ぬことはないでし ょう」と言った(創3:4、参考―創2:17)。
△ サタンはエバの肉の欲、目の欲、持ち物の誇りで以ってエバを誘惑して その心を動かした(創3:5〜6、Iヨハ2:16)。
② エバがサタンに従った
△ エバは喜んでサタンと話をしたので、誘惑される機会を与えてしまった
(創3:1〜2、参考―ヤコ4:7)。
△ エバは神の言葉を堅く守らず、それを変えてしまった(創3:2〜3、比較
―創2:16〜17)。
△ エバはサタンの試みに陥り、神の命令に背いた。そして、サタンに従っ て果実を食べ、またアダムにも食べさせた(創3:4〜6)。
3. 犯罪の結果 ① 神の呪いを受けた
△ エバは産みの苦しみを大いに増され、苦しんで子を産む(創3:16)。
△ アダムは一生、苦しんで地から食物を取る(創3:17〜19)。
② 楽園から追い出された
△ 神は言われた「彼は命の木からも取って食べ、永久に生きるかも知れな
い」(創3:22)。呪いを受けた人が永遠に生きることは不幸なことである。
△ こうして彼らをエデンの園から追放し、命の木に至る道を守るために、
エデンの園の東にケルビムと回る炎のつるぎとを置かれた(創3:23〜24)。
③ 霊と肉体の死
△ 神はすでに言われた「それを取って食べるときっと死ぬ」(創2:17)。彼 らは罪を犯した時、霊の命が死んだばかりか、神と断絶し、肉体も土に 帰ることとなった(創3章、イザ59:2)。
△ ひとりの人の不従順によってすべての人は罪びととなった(ロマ5:12〜
19)。
四、 人類の終局
1. 人はみな罪を犯している ① 隣人を愛さない罪
△ 神の律法は二つのことに尽きる。即ち(マタ22:36〜40): a「心を尽くし、思いを尽くしてあなたの神である主を愛せよ」
b「隣人を自分のように愛しなさい」
△ 人を愛さない:父母を敬わない。家族を顧みない。隣人を愛さない。こ れらはすべて罪となる(出エジ20:12、Iテモ5:8、ルカ10:28〜37)。
△ 人に害を与える:人の体を傷つける。人の利益を犯す。人の心を傷つけ る。これらはもっと大きな罪である(出エジ20:13〜17、ロマ1:28〜32)。
② まことの神を愛さない罪
△ かりに自分を愛するように隣人を愛することが出来たとしても、私たち の創造主である神を愛さない。また私たちの救い主、イエスを認めない なら、神の御前においてすでに大きな罪を犯していることになる(ロマ 1:19〜20、ヨハ3:16〜18、伝12:1、13〜14)。
△ 偶像を拝みイエスに逆らう者は、さらに大きい罪を犯すのである(出エ ジ20:3〜5、ロマ1:21〜25、イザ2:8〜9)。
③ 先祖が残した罪―原罪(自ら犯した罪はモラル罪という)
△ 聖書には「ひとりの人の不従順によって、多くの人が罪人とされた」(ロ
マ 5:19)とあり、また、「アダムにあって全ての人が死んでいる」(I コ
リ 15:22)とある。これは、アダムの後の世代が事実上彼の罪を受け継
いでいることを示す。
△ 詩篇の作者はこう書いている「見よ、わたしは不義の中に生まれました。
わたしの母は罪のうちにわたしをみごもりました」(詩51:5、参考―58:3、
ヨブ25:4,14:4、ロマ7:17〜18)。
△ アダムが罪を犯した後、死が全人類に入り込んだ。これによって人には 原罪があり、罪によって死ぬのである(ロマ5:12、14、17,6:23)。
△ 以上三点より、人はみな老若問わず罪の中にいることが分かる。「全ての 人は罪を犯した」(ロマ3:23)。
2. 罪びとの結末
① 悪魔に属する(Iヨハ3:8,5:19)
△ 罪の奴隷になる(ヨハ8:34、テト3:3)。
△ 平安がない(イザ48:22、ロマ3:13〜17)。
△ 希望がない(エペ2:12、箴11:7)。
② 神の裁きを受ける
△ 一生の労苦(創3:16〜19、詩90:10)。
△ 肉体が必ず死ぬ(へブ9:27、ロマ6:23)。
△ 永遠の滅び(黙21:8、IIテサ1:8〜9)。