1-2 違法なビデオ物・ゲーム物の販売禁止
何人も映像物等級委員会の等級分類を受けていないビデオ物やゲーム物又は等級分類を 受けたビデオ物又はゲーム物と異なる内容のものを製作・流通し、又は視聴又は利用に提 供することができず、等級分類を受けたビデオ物又はゲーム物をその等級分類に違反して 視聴又は利用に提供することも禁止される(音ビゲ法第 21 条第 1 項、第 2 項)。
また、等級分類済証を当該ゲーム物に付さない状態で、これを流通又は利用に提供する ことも禁止される(音ビゲ法第 21 条第 4 項)。
2.違反行為に対する制裁
2-1 罰則
次に該当する者は2年以下の懲役又は 2 千万ウォン以下の罰金に処し、両罰規定が適用 される(音ビゲ法第 50 条、第 52 条)。
①等級分類済証を当該ゲーム物に付さない状態で、これを流通又は利用に提供した者
②映像物等級委員会の推薦を受けずに外国のレコードを営利の目的で輸入又は国内製 作し、又は不正な方法で推薦を受けた者
③等級分類を受けずに、又は等級分類を受けたものと異なる内容のビデオ物又はゲーム 物を製作・流通・視聴若しくは利用に提供し、又はその目的で陳列・保管した者
④レコード製作業等の申告をせずに、又は推薦を受けていない者が、営利の目的で製作 し、又は輸入したレコード・ビデオ物・ゲーム物を製作・流通・視聴又は利用に提供 し、又はその目的で陳列・保管した者
⑤搬入が禁止されたレコード・ビデオ物・ゲーム物を製作・流通・視聴又は利用に提供 し、又はその目的で陳列・保管した者
⑥正当な権利を有しない者が営利の目的で複製製作したレコード・ビデオ物・ゲーム物 を製作・流通・視聴又は利用に提供し、又はその目的で陳列・保管した者
2-2 収去及び廃棄
次に該当するレコード・ビデオ物・ゲーム物を発見した場合、関係公務員は文化観光部 長官又は関係機関の命によりこれを収去して廃棄することができる(音ビゲ法第 42 条)。
①等級分類を受けずに、又は等級分類を受けたものと異なる内容のビデオ物又はゲーム 物
②レコード製作業等の申告せずに、又は推薦を受けていない者が営利目的で製作し、又 は輸入したレコード・ビデオ物・ゲーム物
③搬入が禁止されたレコード・ビデオ物・ゲーム物
④正当な権利を有しない者が営利の目的で複製製作したレコード・ビデオ物・ゲーム物
2-3 問い合わせ先
映像物等級委員会 住所 〒100-857 ソウル特別市中区獎忠洞 2 街山 14-67 電話 02-2272-8560
FAX 02-2272-5794 http://www.kmrb.or.kr
第Ⅳ編 他者の出願・権利の監視、対抗手段
第Ⅱ編においては、模倣が発生した場合の行政、民事、刑事など第三者機関での対処を 説明した。本編では、それ以外に私的に行える行為について説明する。
他者の権利動向や、自社製品の模倣品のウォッチングなどであるが、自らが行わない場 合はそれなりの経費が必要となる。言語の問題などもあるので、権利取得などを依頼して いる信頼のおける特許法律事務所に相談することも一つの方法である。
1.他者の出願・権利に関する情報入手
パリ条約によると、特許権等は属地主義にしたがい保護を受けようとする国家において 権利を獲得しなければならない。したがって、韓国において他者に自社の特許権等を主張 するためには韓国において権利を獲得しなければならない。万一、他者が韓国において同 じ技術について特許出願をした場合には、その出願の登録を防がなければならず、他者が 権利を獲得した場合にはこれを消滅させなければならない。そのためには韓国内における 他者の出願・権利に関する情報を入手することが重要である。
特許法をはじめとする産業財産権法では、出願公開又は登録公告制度をおいている。出 願公開制度とは、出願後一定の期間が過ぎれば出願された内容を公報に掲載して公衆に公 表することをいう。出願公開されれば、一定期間の間、出願公開された内容を検討し、以 下で説明する情報提供等を通じて他者の出願の権利化を防ぐことができる。
登録公告制度とは、設定登録された権利を公報に掲載して一般公衆に公表する手続をい う。これは一般公衆に権利の内容を公示し、異議申立制度を通じて審査の完全性及び客観 性を担保とするためである。特許庁は登録公告があれば、その日から一定期間の間、出願 書類及びその付属書類、物件を公衆の閲覧に提供しなければならない。ただし、特許法及 び実用新案法においては、2007 年 7 月施行法から異議申立制度が廃止され、無効審判を通 してのみ登録無効を争うことができる。
特許法等の出願公開又は登録公告制度を整理すれば、次のとおりである。
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出願公開
有無 公開時期
登録公告 異議申立期間
特許 ○
出 願 日 か ら 1 年 6 月 経 過後(申請による早期公 開制度有り)
○
設定登録がある日から登録 公告日後3ヶ月になる日 (2007 年 7 月から廃止、無 効審判請求が可能) 2006.9.
まで × - ○ 登録公告日から3ヶ月以内
実 用 新
案 2006.10.
から ○
出 願 日 か ら 1 年 6 月 経 過後(申請による早期公 開制度有り)
○ なし
(無効審判請求が可能) 審査 ○
デザイン
△ (出願人の申請
により可能)
出願後、常時
無審査 ○ 設定登録がある日から登録 公告日後3ヶ月になる日
商標 ○
(出願公告)
審 査 過 程 で 拒 絶 理 由 が
発見されないとき ×4 出願公告日から 30 日以内
4 商標法では登録公告制度は設けられておらず、その代わりに審査官が審査過程で拒絶理 由を発見できない場合には、出願公告をするようになっているため、この意味では商標の 出願公告制度は特許法上の登録公告制度と類似する点があると言える。
2.対抗手段
2-1 法的手段
他者の出願及び権利が自社の権利に抵触する場合には、出願段階では情報提供をするこ とができ、登録後の場合には異議申立又は権利範囲確認審判や無効審判で対処することが できる。異議申立、権利範囲確認審判及び無効審判に関することは第Ⅰ編権利の取得及び 第Ⅱ編第1章1.特許審判制度の説明部分を参照のこと。以下では特許法を中心に情報提供 について説明する。
(1)情報提供制度の意義
情報提供制度とは、出願公開された発明に対し、誰でも、拒絶理由に該当して特許がな され得ない旨の情報を証拠と共に特許庁長に提出できる制度をいう。ただし、改正法によ ると、2006 年 10 月 1 日以降は、公開前も情報提供をすることができる。
(2)情報提供手続
①申請できる者
公衆による審査協力制度であるので、誰でも申請できる。
②対象
公開されたすべての出願に対して審査参考資料を提供することができる。
③時期
出願公開後、審査が継続中である限り、いつでも可能である。
④情報提供事由
拒絶理由のうち実体的な事項に限り、形式的な要件の違反は情報提供事由ではない。
⑤申請方法
情報提供事由に該当し特許が受けられないという趣旨の情報を情報提出書に記載 し、その事実を証明する証拠と共に提出する。
(3)情報提供に対する審査
情報提供は、審査と別途に行なわれる手続きではなく、審査官が当該出願を審査するに 当たり参考資料として活用するに過ぎない。したがって、情報提供者は審査結果について 通知を受ける権利はないが、審査指針書では審査が終結するときにその結果及び提出され た情報の活用の如何を情報提供者に通報するものと規定している。
(4)他法の規定
現行の実用新案法では、出願公開制度を置かずにいるので、情報提供は登録公告があっ た後に可能である。ただし、2006 年 10 月から施行される改正実用新案法により、実用新
案登録出願に対しても特許と同様に出願公開制度が設けられる。意匠法では、意匠登録出 願された意匠についていつでも情報を提供することができると規定しており、商標法でも 商標登録出願された商標に対していつでも情報を提供することができると規定している。
(5)まとめ
前述したとおり、情報提供制度は単に審査過程中に審査の参考資料を提出するに過ぎな いため、情報提供者に異議申立人、無効審判請求人のような手続保障の機会は付与されな いという短所はあるが、出願公開により他者の出願の存在を確認した場合、異議申立又は 無効審判の以前の段階として考慮してみることができる方案である。
2-2 日本の登録商標が韓国で不正に登録された場合の対処方案
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日本の登録商標が韓国で他人に模倣出願され、商標権まで取得されてしまった場合、韓 国内でその登録商標を使用することは、模倣商標権が無効・取消とならない限り商標権侵 害となるため使用を控えざるを得ない。このような場合、状況によって様々な対処方案を 取ることができる。
(1) 模倣商標権者が、例えば韓国内の輸入者であるといった代理人関係にあれば、商標登 録日から5年以内に取消審判を請求することができる。
(2) 日本の登録商標が、模倣商標が出願・登録される以前から既に韓国内で周知となって いる場合は、需要者に誤認混同を引起したり、あるいは未登録の周知著名商標と類似 するという理由で無効審判を請求することができる。
(3) 日本の登録商標が、日本国内でのみ周知で韓国ではそれ程有名でない場合は、模倣商 標権者が商標権を奇貨として金銭的要求や独占代理店契約締結の要求をしてきたとか、
あるいは非常に独創的で著作物的要素をそのまま模倣しているなど、模倣商標権者が 不正な目的を持っていたことを理由として無効審判を請求することができる。
(4) 日本や韓国内での周知著名性や模倣商標権者の不正目的の立証が容易でない場合は、
模倣商標の登録日から3年が経過した時点以降に不使用を理由とする取消審判を考慮 することができる。使用事実の立証責任は模倣商標権者側にあるが、審判請求人側で 実際の市場調査を行って使用実績の有無を確認したり、模倣商標権者が法人である場 合は、その法人が有効に存続している会社であるかどうか登記簿を調べたり、その模 倣商標の指定商品を使った事業を継続的に行っているかどうか税務申告状況を調べる など、予めその模倣商標の使用状況を把握しておくことも大切である(ただし、商標 権者に対するこのような情報収集行為がともすればプライバシー侵害の素地となり得 るので十分な注意が必要である)。なお、取消審判で登録商標が取消しになった場合は、
審判請求人に3ヶ月間の優先出願権が与えられる。