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3.5においてRCはり断面のエネルギー吸収能を、引張鉄筋の降伏開始点から降伏終了 点ないしは破断点までの引張鉄筋の消散エネルギーによって評価することを提案した。現

行のひびわれや最大耐力などの限界状態とともに,今後靭性を対象としたRCはり断面の 設計方法の確立が重要であると考えられる。靭性を考慮した断面設計を行う場合には靭性

パラメーターが必要となるが、本研究により、例えば次のようなパラメーターが考えられ

る。

(i)断面の消散エネルギーWit

Wit=min(Witr,Witf)

(3‑38)

すなわち、引張鉄筋の降伏変形をもとにして、式(3‑32)で与えられる降伏終了点ま での断面の消散エネルギーWitrまたは式(3‑37)で与えられる破断点までの断面の消

散エネルギーWitfのうち、いづれか小さい方であるo

(ii)断面の塑性回転能¢p

¢p=Wit/Mu (3‑39)

すなわち、引張鉄筋の降伏開始点から、降伏終了点または破断点までの間の断面の塑性回 転角であって、断面の消散エネルギーWitを最大曲げモーメントMuで険した値である。

不静定コンクリート構造物の終局限界状態では、メカニズムの終局限界状態を想定して、

必要に応じて塑性ヒンジが十分な回転能を有するかの照査を行い,メカニズムへの移行に

対する安全性の検討が規定されているが、 Qplま塑性ヒンジの回転能の照査の判定に有効で

あると考える。

3.7

まとめ

本研究においては、曲げを受けるRCはりの破壊過程を特徴づける点として、引張鉄筋

の降伏開始点,降伏終了点、破断点を取り上げ、これらの点をもとに、 RCはりの破壊性 状と鉄筋比の関係、ならびにRCはり断面のエネルギー吸収能に及ぼす材料特性と断面特

性の影響について検討するとともに、 RCはり断面の靭性を評価するためのパラメーター を提案した。得られた主な結論は次のとおりである。

(1)曲げを受けるRCはりについて、引張鉄筋の降伏が生じる限界の降伏限界鉄筋比 pyならびに破断が生じる限界の破断限界鉄筋比pfを算定する式を、コンクリートの靭

性すなわち応力ひずみ曲線下の面積を用いた形式で提案した。

(2)降伏終了点までにRCはり断面で消散するエネルギーを算定するための式を導くと ともに、この断面の消散エネルギーに及ぼすコンクリートならびに鉄筋の材料特性および 断面特性の影響について解析的に検討し次のような結果を得た。

RCはり断面の消散エネルギーには、コンクリートの強度は直接は影響せず、コンクリ

ートの靭性が影響する。

RCはり断面の消散エネルギーに対する圧縮鉄筋の寄与としては、圧縮鉄筋自体が降伏 変形することのほかに引張鉄筋の降伏変形を増大させる効果がある。なお,数値計算結果 からは,前者の効果は小さく、後者の効果が大きいことが明かとなった。

pαsyが比較的小さい単鉄筋はりの断面の消散エネルギーは、コンクリートの靭性とば り断面の寸法b dの大きさにほぼ比例し、鉄筋比pや鉄筋の降伏強度の影響をほとんど受 けない。

(3)数値計算の結果ならびに載荷実験の結果より、通常、断面の消散エネルギーの大部

分を引張鉄筋の降伏変形による消散エネルギーが占めることが明かとなった。

(4) RCはり断面の靭性を評価するためのパラメーターとして、引張鉄筋の降伏開始点 から降伏終了点あるいは破断点に至る間の断面の消散エネルギーWit・ならびにWitをも

とに算定される塑性回転能¢p (‑Wit/Mu)を提案したo

表3‑1コンクリートおよび鉄筋の応力ひずみ曲線と

Po, Py, Pf

コンクリート 応力ひずみ曲線

応力ひずみ 曲線下の面積

鉄筋比

つり合い 降伏限界 破断限界① 破断限界(参

の種葬 (kgf/ctn2) po(%) py(%) pf(%) pf(%)

図3‑5(a) 1.2 3.15 3.49 0.18 0.19

図3‑5(b) 1.8 3.41 4.39 0.27 0.28

図3‑5(c) 2.4 3.41 5.00 0.35 0.36

院3‑5(d) 2.4 6.31 6..97 0.36 0.38

表3‑2(a)降伏終了点における各消散エネルギー (数値計算)

Case 計算条件

pp'p'/pN'

降伏終了点における 降伏終了点までの消散エネルギー

中立軸コンクリ‑卜引張鉄筋圧縮鉄筋 応力ひずみひずみひずみ

ⅩrocrEcrEsr8si

全体引張鉄筋圧縮鉄筋コンクリート WitrWistrWiscrWicr

%%tonf C kgf.tn/mkgf.tn/mkgf.tn/Ⅶkgf.tn/tn

1 0.4000 1.3814.40.01340.1321 29728116

0.5000 I.7218.00.01330.1030 29327320

1.0000 3.2736.00.01260.0451 27123437

1.5000 4.6854.00.01180.0260 24519649

2.0000 6.0172.00.01110.0166 22016060

2.5000 7.2690.00.01040.0111 19212567

3.0000 8.41108.00.00970.0076 1679572

4.0000 10.51144.00.00820.0035 1103674

4.7000 12.00169.00.00720.0018 70070

ii 0.4000 1.8018.90.01320.0973 26023921

0.5000 2.1222.60.01310.0794 26023624

1.0000 3.6340.40.01240.0388 25221240

1.5000 4.9957.90.01170.0235 23318251

2.0000 6.2475.30.01100.0154 21015060

2.5000 7.4292.60.01030.0105 18911970

3.0000 8.53110.00.00960.0073 1619071

4.0000 10.61144.90.00820.0034 1073572

4.7000 12.02169.30.00720.0018 70070

表3‑2(b)降伏終了点における各消散エネルギー (数値計算)

Case 計算条件

pp'p'/pN'

降伏終了点における 降伏終了点までの消散エネルギー

中立軸コンクリート引張鉄筋圧縮鉄筋 応力ひずみひずみひずみ

I

XrOcrecresresr

全体引張鉄筋圧縮鉄筋コンクリート WitrWistrWiscrWicr

%%tonf C皿 kgf.也/nkgf.tn/皿kgf.tn/mkgf.也/也

lⅡ】

2.00.40.20 4.9757.60.01170.02360.0070 2992351152

2.00.80.40 3.8443.20.01220.03550.0059 4233641842

2.01.20.60 2.6628.80.01.280.05950.0032 662623930

2.01.60.80 2.1814.40.02120.12460.0018 13591326033

iV 2.0002 6.9785.60.01060.0122 17811266

2.0004 7.819g.20.01000.0092 1498070

2.0006 8.69112.80.00950.0069 1285573

2.01.00.52 4.364g.60.01200.02930.0065 3692g72547

2.01.00.54 5.3963.20.01150.02050.0072 2872022955

2.01.00.56 6.3476.80.01090.01490.0075 2341423162

2.02.01.02 2.1813.60.02210.13010.0018 14191386034

2.02.01.04 2.5327.20.01290.06370.0027 7076691029

2.02.01.06 3.7040.80.01240.03830.0056 4763944140

表3‑3 実験条件 (Aシリーズ)

供試体名 断面寸法

コンクリート

引張鉄肪 圧縮鉄筋

bdd'

種類αcu 鉄筋比降伏強度

鉄筋比降伏強度

C山 kgf/cm2 %kgf/cm2 %kgf/cm2

N‑0

EE]

15.4

普通370

1.643602 0

N‑10 10 15.4 2.5

普通370

1.643602 0.933592 N‑13

EE]

15.4 2.7

普通370 I.643602

1.643592

F‑0 1() 15.4

射殺鯉補強458

I.643602 0

F‑10 10 15.4 2.5

親搬推補強458

1.643602 0.933592 F‑13 10 15.4 2.7

耕姓推補強458

1.843602 1.643592

表3‑4 実験条件 (Bシリーズ)

供試体名 軸応力

kgf/cd)2

軸方向鉄筋

コンクリート 強度

S‑0 0 D10

qsy=3890 kgf/cd)2

474kgf/cm2

S‑40 40 442kgf′cm〜

S‑80 80 477kgf/cm2