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静的審査を振り返って

8.1 コスト審査担当

上本 竜也(自然科学研究科 材料生産システム専攻(修士)2 年)

車両はボルト1本からエンジン本体にいたるまで、あらゆる部品から 構成されています.コスト審査はこれらの部品1つひとつの価格、

そして加工組み立てに伴うコストを計算したコストレポートに基づいて

行われます.このコストレポートでは去年の反省を生かし、少し早すぎるのではないかと思うくらい早め のスケジュールを設定しました.しかし、車両の製造もあり、スケジュール通りに進行できませんでした.

さらに、確認作業、仕上げなどレポート 1 枚 1 枚全てを見直し、不備をなくそうと努めたため、予想以上 に時間が掛かり、ラストスパートでは家に帰ることさえできませんでした.しかし、メンバー全員の協力 により、締め切り前日の夜中、無事完成させることができ、期限内に提出することができました.

大会では実際の車両とレポートを照らし合わせる審査、そしてリアルケースシナリオといい、ある部品 に対し現状より 15%コストを削減させるためにはどうすればよいかを問う審査があります.これも去年の 反省を生かし早めに準備し、いざ審査に臨みました.コストレポートに関しては、指摘を何点か受け、さ らに細かい部分までレポートを煮詰めなければならないと感じました.また、レポート全てを見直したに もかかわらず、不備も発見され、さらに丁寧に見直しをする必要性を感じました.しかし、審査員の方に

「なかなか良くできている」とのお褒めの言葉もいただくことができ、非常に嬉しく思いました.また、

リアルケースシナリオに関しては、事前の準備ができておらず、口頭での説明することしかできず、さら に、コストを何%削減できるかなど数値的な証明を行っていなかったため、説明不足は否めませんでした.

他大学を見るとそのためのパネルを用意しているところも多く、来年はリアルケースシナリオを軽く見る ことなく、事前の準備を怠らないよう努めなければいけないと感じました.

コスト審査の成績と致しまして、昨年度の 38 位から今年度は 22 位と大幅に上げることができました.

これはメンバー全員が一丸となって勝ち取ることができた成績だと思います.来年度では今年の成績に満 足することなく、今年の経験、反省を生かして来年度はさらなる高得点を目指します.

完成したコストレポート

8.2 プレゼンテーション審査担当

森山 佑蔵(自然科学研究科 材料生産システム専攻(修士)1 年)

プレゼンテーション審査では審査員に対して、自分達の製作した車両 の商品性,販売戦略をアピールします.審査員も「自動車メーカーの幹 部」という視点に立ち、工学的な観点からはもちろんのこと、経営・マ

ーケティング・製造・など様々な観点からの採点を行います.一言でこの審査を表現すれば「如何に自分 たちの商品を売り込むか?」に尽きます.持ち時間は発表 10 分、質疑応答 5 分の計 15 分間で超過は一切 認められません.

昨年度初参加である中で 27 位という好成績を収めたこの審査で,今年度私に課せられた目標は 20 位以 内です.まずセールスポイントの軸に据えたのは昨年好評を得た独自の環境活動です.(P.32 参照)今年度 は新たな試みができればと考えていましたが,車両製作に大幅な時間を割かれてしまったために,これを 断念せざるを得ませんでした.

このままでは昨年の結果を上回ることは叶わないと踏んだ私は,今年度は新たなセールスポイントとし て独自の販売戦略を導入することを決定しました.その際,私が着目したことは何かを始めようとした時 の未経験者の心理です.近年,何かを始めようとする時,「始めたいが一人では分厚い専門誌で勉強できな い」,「経験者に基礎の基礎を学ぶことが恥ずかしい」といった心理が働き,やりたいことができないとい った場面が多々見受けられるように思われます.このように物事を始める“きっかけ”が掴めないという 状況が大きな障害になっていると考えました.そこで私は“きっかけ”が掴めない方向けに,(株)デアゴ スティーニで採用されている知識をより理解しやすく細分化しリーズナブルな価格で提供する“パートワ ーク方式”をモータスポーツに適用することにしました.具体的な販売方法として,私達が提供する本誌 を購読していただくことで,モータースポーツ未経験者が一から順を追って知識を習得していきます.同 時に本誌に掲載した車両の一部品を読者に進呈し,読者は集めた部品を自身の手で 1 台の車両へと組み上 げていきます.この方法により車両の組立てコストを削減すると共に,読者自身が車両を組み立てること で“ものづくり”の楽しさを体感してもらうことを狙いました.

本番では,先輩から受け継いだ審査官を巻き込む発表を目指しましたが,練習不足がたたり満足のいく 発表にすることができませんでした.プレゼン内容にも鋭いご指摘を受けました.価格設定はもちろんの こと今回提案した販売戦略で企業の方々といかに連携していくかが考慮されていないことが大きな問題と なりました.様々なご指摘を受けましたが,結果はこの販売戦略と環境活動が評価され,19 位と目標とし た 20 位以内を達成することができました.課題は多く残りましたが,この経験を生かしていけば 10 位以 内も夢じゃありません.来年のさらなる飛躍を目指してまた精進していきたいと思います.

8.3 デザイン審査担当

目黒 裕太(自然科学研究科 材料生産システム専攻(修士)1 年)

今回の大会は,参加校数が多いとはいえ,昨年よりも順位を落として しまうという残念な結果となってしまいました.その責任の一端はデザ インレポートを担当した私の責任でもあります.チームの皆様,学校関

係者の皆様,スポンサーの皆様,大変申し訳ありませんでした.この場を借りて深くお詫び申し上げます.

このような結果となってしまった最大の原因は,レポートとして提出する内容について直前まで悩んで しまった事です.そのため完成が直前となってしまい,文字化けしているのに気づかないまま提出すると いう致命的なミスを犯してしまいました.ルールには「デザインレポートが提出されないチームは本戦に 出場できない」という趣旨の記載がありましたので,「提出は確認できたため本戦出場は可能,しかし内容 が確認できないため,デザインレポートの得点は無し」という判断が下ったものと考えられます.来年度 は設計段階からデザインレポートを十分に視野に入れていくことが重要になると思います.

さて今年の車両は,昨年の車両で問題となった整備性の悪さ,スペースが小さいことによる干渉といっ た点を改良し,いわば正常進化といったテーマのもと設計を行いました.その結果各部の完成度は増し,

全体的にまとまった車両とすることに成功しました.設計に関しては昨年の反省をいかすことができ,本 当に良かったと思います.しかしながら,車両の販売を視野に入れた大会であるということを考慮すると,

我々の車両には自信の持てるセールスポイントが無かったということもまた事実です.また,デザインレ ポート提出段階で車両のシェイクダウンができていなかったこともあり,コンセプトに沿って設計した箇 所の正当性を裏付けることが出来ず,理論的な根拠のみで判断せざるをえなかった点は大きな問題点だっ たと言えます.また来年の車両では,解析をする,あるいは数種類の試作パーツを用いて実験するといっ た裏付ける根拠をしっかりと用意する必要があるでしょう.このような課題・問題を確実にクリアしてい き次のステップに進んできたいと思います.

最後になりますが,今年度も私達にご協力して下さった皆様方におきましては,これからも変わらぬご 支援の程,何卒よろしくお願い申し上げます.

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