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陰解法の定式化

ドキュメント内 動的陽解法による不連続体解析手法の開発 (ページ 56-59)

第5章 動的問題の時間積分法

5.2 陰解法の定式化

3章で述べた,空間に関して離散化された運動方程式を再掲する.

MU°+K U =P (5.1)

式(5.1)は,剛体変位とひずみに関する変位ベクトル U に関する2階の常微分方程式とみなす ことができ,初期条件を与えることで初期値問題を構成する.このような初期値問題を解くた めに利用されている解析法として,直積積分法やモード解析法,周波数応答解析,応答スペク トル法などがあるが,非線形問題などには直接積分法が適している.

直接積分法は,時間に関する離散化に差分法を適用し,時間ステップごとに求めた解を逐次 更新して計算を進める手法である.Newmark のβ法は直接積分法のひとつである.いま,現

在の時刻tの時間ステップをn

とし,その時刻からÅt時間後の時刻に対応する時間ステップを,

n+ 1と表せば,現在の時刻における変位Un+1と速度U_

n+1

は次のように仮定できる.

Un+1=Un+ ÅtU_n+ Åt2 í1

2 Äå ì

°

Un+ Åt2å°Un+1 (5.2)

_

Un+1=U_n+ Åt(1Äç)U°n+ Åtç°Un+1 (5.3) 1次の変位場を

U =bd;"ct

とした際の変位と速度およびひずみは,それぞれ次式のように表せる.

(変位)

dn+1=dn+ Åtd_n+ Åt2 í1

2Äå ì

°

dn+ Åt2å°dn+1 (5.4)

(速度)

_

dn+1=d_n+ Åt(1Äç)d°n+ Åtç°dn+1 (5.5)

(ひずみ)

"n+1 ="n+ Åt"_n+ Åt2

í1 2Äå

ì

°

"n+ Åt2å"°n+1 (5.6)

- 53 -

ここで,çとåはパラメータである.通常,ç= 1=2としており,式(5.3)は次のような差分式 になる.

_

Un+1=U_n+Åt

2 (U°n+U°n+1) (5.7)

この式は,数値積分における台形公式となっている.一方,åの値には,

0îåî 1

2 (5.8)

なる制約があるが,その選び方には次のような考え方がある.

・ å= 0の場合: 式(5.2)は次のようになる.

Un+1=Un+ ÅtU_n+ Åt2

2 U°n (5.9)

この式は無条件安定とはならず,一般にはあまり使われない.

å= 1=4の場合: 式(5.2)は次のようになる.

Un+1=Un+ ÅtU_n+ Åt2 2

†U°n+U°n+1 2

!

(5.10)

この式を用いる方法は平均加速度法と呼ばれており,加速度はÅt時間の間は一定とみな している.Newmarkのβ法は本来,無条件安定な積分法としてこの方法を提案している.

・ å= 1=6の場合: 式(5.2)は次のようになる.

Un+1=Un+ ÅtU_n+ Åt2

3 U°n+ Åt2

6 U°n+1 (5.11)

Newmark のβ法において,ç= 1=2; å= 1=6は最も一般的な選択であり,この場合は線

形化速度法と呼ばれている.しかし,平均加速度法と異なり,無条件安定とはならない.

- 54 - (1) 加速度を未知数とする場合

式(5.2),(5.3)を式(5.1)に適用すれば,次式を得る.

ÄM+åÅt2KÅU°n+1=Pn+1ÄK ê

(çÄå) Åt2n+ ÅtU_n+Un ë

(5.12)

まず,この代数方程式を解いて時間ステップn+ 1における加速度を求め,式(5.2),(5.3)によ り変位と速度を求める.

(2) 変位を未知数とする場合

変位を求める公式を導くために,式(5.2)(5.3)を次のように変形する.

°

Un+1 = 1 åÅt2

ÄUn+1

ÄUnÅ Ä

1 åÅtU_n

Ä í 1

2åÄ1 ì

°

Un (5.13)

_

Un+1 = ç åÅt

ÄUn+1ÄUnÅ Ä

íç åÄ1

ì _ UnÄ

íç 2åÄ1

ì

ÅtU°n (5.14)

これらを式(5.1)に用いれば,以下のような時間ステップごとの離散化方程式が得られる.こ こで,上付の・は1階微分,すなわち,速度を表している.上付の・・は時間に関する2階の微 分,すなわち加速度を示している.次式を解くことによって,変位を求めることができる.そ

して,式(5.13)(5.14)の関係から,加速度と速度を計算することができる.

í 1

åÅt2M+K ì

Un+1 =Pn+1+M íí 1

2åÄ1 ì

° Un+ 1

åÅtU_n+ 1 åÅt2Un

ì

(5.15)

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