講 師: 小林勝義先生(石川中央保健福祉センター 河北地域センター所長)
院内感染防止に関する教育講演会が、平成17 年8 月3 日(水)午後5 時30 分から病院本館C41、C42 講義室に おいて、本学病院の医師、看護師、医療技術者等の職員 および関連病院の医療関係者計308 名の出席のもとに開 催された。この教育講演会は、院内感染防止に関する職 員教育の一環として病院職員等を対象に、院内感染対策 委員会が主催して、毎年定期的に開催されている。
講演会に先立ち、高島茂樹病院長(院内感染対策委 員長)から、「感染対策は医療安全対策と同様に、病院 全体として取り組まなければならない重要な課題であ る。また、毎年一回、厚生労働省および所轄保健所によ り行われる医療法第25 条の規定に基づく立入検査でも、
感染防止に関する基本的な事項が適切に守られているか 関係者に対する聞き取り調査と実地調査が重点的に行わ れ、指導・評価されているので、今回の講演会で得られ
新任教授の挨拶
懇親会
講師の小林勝義先生
引き続き、高橋 孝副委員長(院内感染対策小委員会)
が座長を務め、講師の略歴紹介後、石川中央保健福祉セ ンター河北地域センター所長の小林勝義先生から「院内 における結核患者の発見と対策」と題した講演が行われ た。講演では、全国の結核死亡率、世界の都市の結核罹 患率、院内感染増加の要因、結核感染と発病のポイン ト、結核の感染経路(飛沫核による空気感染)などにつ
菌数の減少、発病の予防、発病の早期発見が非常に重要 であることが強調された。また、医師が結核患者を診断 したときは、2 日以内に最寄りの保健所へ届け出ること が義務付けられているので、医師は厳守していただきた いとの指導もされた。
講演後は、活発な質疑応答があり、講演会は盛会裡に
終了した。 (管理課 米田正明記)
平成17年度
平成17 年8 月30 日(火)、午前10 時から午後4 時にわ たって、通例にしたがって厚生労働省東海北陸厚生局に よる医療法25 条第3 項の規定に基づく立入検査(厚生労 働大臣が特定機能病院に対して行う立入検査)と石川県 健康福祉部医療対策課、石川県石川中央保健福祉センタ ー・河北地域センターによる医療法第25 条第1 項の規定 に基づく医療監視(石川県知事が病院に対して行う立入 検査)が行われた。
東海北陸厚生局による立入検査は、医療監視員2 名に より、事前提出資料に基づき特定機能病院の医療安全管 理体制の確保状況、院内感染対策、管理・運営状況等に
ついて、書類審査および実地検査が行われた。また、医 療監視は、石川県係官・保健所係官計 13 名により、担 当毎に事前提出資料に基づき、管理運営に関する諸記録 および診療録(電子カルテ)、防災・防火対策、医療安 全管理体制、医療従事者の充足状況、院内感染対策、職 員健康管理、食品・栄養・食中毒対策、給食施設、診療 用放射線管理、毒薬・麻薬等の薬剤管理、感染性廃棄物 管理、水質・レジオネラ対策について書類審査および実 地検査が行われた。
午後4 時からは、河北地域センター小林勝義所長、東 海北陸厚生局成田博医療監視専門官および各検査員によ り検査結果の講評が行われた。主な改善事項として、新 館地下栄養部の食品材料搬入口にフード等を設置し、風 雨による原材料の汚染を防止するよう指導がなされた。
(管理課 疋田 勉記)
テーマパス:
平成 17 年 8 月 10 日(水)、第 9 回病院パス大会が「腹 腔鏡下手術のクリニカルパスの現状と今後の課題」をテ ーマとして開催された。発表は生殖周産期医学(産科婦 人科)より外来看護師、病棟看護師、薬剤師、医療事 務、医師の5 つのパートに分かれて行われた。当科では すでに数年前より腹腔鏡下パスが存在していたが手術件 数が少いこともあり、ほとんど使用される機会はなかっ た。近年、手術件数の増加に伴い使用する機会も増えた が、医療の進歩にパスが遅れをとっていた。そこで今回 クリニカルパスの見直しを行った。見直しにあたり標準 的な治療、インシデントの防止、患者様の病気に対する
理解度の向上、在院日数の短縮、研修医の教育を柱とす る一定の医療レベルを維持し、患者様主体の効率のよい パスを作っていこうということになった。職員用パスで はアウトカムを詳細にすることで、使いやすく患者様の 変化(異常)がわかりやすいパスができたと思う。患者 様用のパスでは入院から退院までの詳細な予定を提示す ることで、不安のない生活が送れるように配慮した。本 来であればパスを使用しその中から問題点を見つけ、ア ウトカムの検討、バリアンス要因の検討などを行うのだ が、既存のパスでは足りない部分も多く、まず改訂を行 うこととした。一定の医療レベルを維持し、患者様主体 の効率のよいパスをつくるということを目標に、パスの 改訂を行い今後まず使ってみる。また、使ってもらうと いうことよりはじめ、より良いパスにしていきたいと考 えている。今後、外来→病棟→麻酔→手術→退院後をカ バーするパスへと発展させ、患者様に満足のいく医療を 提供できればと思う。 (生殖周産期医学 富澤英樹記)
テーマ:
(Nutrition Support Team:
第 394 回私立医科大学栄養研究会が、平成 17 年 10 月 20(木)・ 21 日(金)、本学病院を当番校として、本学 病院および金沢全日空ホテルにおいて開催された。
最初に今年度のメインテーマである「医療制度とNST
(栄養サポートチーム)の推進」について、病院長室浅 野進一郎室長から医療制度改革における栄養評価の重要 性についての説明があり、本題に入った。
まず、本学の循環制御学の梶波康二教授、内分泌代謝 制御学の木越俊和教授にお願いして、それぞれ「循環器 疾患における栄養管理」、「大学病院のNST 委員会の設置 と運営について」の講演をいただいた。そして、現在の 治療に対する臨床栄養学の役割、大学病院の NST は診 療科の専門性を活かした栄養評価の重要性について活発 な討論がなされた。
特別講演には、稲置学園理事・金沢星稜高校野球部 総監督の山下智茂先生をお招きして、「社会に役立つ人 間育成 徳・知・体 −食と栄養の観点について−」と題 する講演をいただいた。司会は、金沢星稜高校野球部 OB の診療支援課上端雅則課長代理により行われた。
山下先生は、食事と栄養の大切さを持論とされ、時に は生徒の弁当を味見して、バランス等が悪い場合には家 庭に連絡して改善させてこられた。また月に1 回スポー ツ栄養の取り組みとして管理栄養士による栄養管理セミ ナーを実施していることを話された。メジャーリーグで 活躍している松井選手、イチロー選手が使っているバッ トを持参し、プロの野球への取組みも紹介された。人と して、心を以って接することの大切さは、医療の現場に おいても直接的に役立つ内容であった。
本研究会開催にあたりご支援いただいた本学および関 係各位に、厚くお礼を申し上げます。
(栄養部 中川明彦記)
特別講演の山下智茂先生
病院本館と新館をつなぐ連絡廊下が完成し、11 月4 日
(金)から供用を開始した。
連絡廊下の完成により、本館の1 階正面玄関ロビ−か ら新館1 階ホ−ルを見通すことができ、初めて来院され た患者さまにも新館への導線がはっきりと分かるように なった。また、利用の多い新館の外来・病棟から本館の 中央放射線部や中央臨床検査部への導線も連絡廊下を利 用することにより短
縮され、わかりやすく なった。連絡廊下は 地下 1 階、地上 1 階お よび2 階のそれぞれの 階をつないでいる。ま た、連絡廊下の片側 には地階から2 階天井 までの吹き抜けホ−
ルが併設されて、天 井と側面から自然光 を採り入れている。
ることができ、新館地下の売店へつながる。
2 階の連絡廊下は、本館と新館の階高が違うため1/18 の傾斜があり、付き添いなしでの車イス利用者はエレ ベ−タ−を利用していただくことになっている。
(施設整備推進室 佐々木幸雄記)
1 階に新設された幅 6m の連絡通路 地下1階から地上2階までの吹き抜けホール
平成17 年8 月8 日(月)から14 日(日)までの7 日間、
金沢 21 世紀美術館・市民ギャラリーにおいて「金沢医 科大学病院・先端医療なるほど図鑑」出展事業が行われ た。参加したのは本学病院の 23 診療科と看護部、ソー シャルワーカー、それに本学医学生と石川県臓器移植財 団からの特別参加があった。
初日には開会式が行われ、高島茂樹病院長と北国新聞 社若林雄彦事業部長から挨拶があり、その中で高島病院 長は、「この企画は、〜見て、触れて、わかる、最先端 の医療技術〜・「金沢医科大学病院・先端医療なるほど 図鑑」の副題のように、パネルや映像、医療機器の展示 や疑似体験を通して一般市民の皆さんや 21 世紀の担い 手である子どもたちに、大学病院の医療現場の実際と最 先端の医療技術を見て、触れて、理解を深めてもらおう という趣旨で開いたものです。入場無料で、日替わりの 体感コーナーや健康相談コーナーを設けました。できる だけ多くの人たちに見ていただきたい」との挨拶があっ た。続いて小田島粛夫理事長、高島病院長、松井忍本企 画実行委員長(副院長)ならびに若林事業部長によるテ ープカットで開幕となった。
夏休みのちょうど半ばとあって、会場には連日、子供 たちや若者同士、親子連れなど幅広い年齢の人々が大勢 訪れ、開催中の「人体の不思議展」の人気と相まって大 変な盛況となった。ピーク時には1 時間に1,000 人を超え る入場者があり、7 日間の入場者数は延べ3 万3 千人に上 り、用意した各診療科のリーフレット1 万 9 千部が品切 れとなるほどだった。
730 ㎡ある広い会場には40 の展示ブースが設置され、
これらを7 つのコーナーに分け、さらに左右 2 つのエリ アに仕切った。右エリアの入口から入って最初に本学の
紹介と学生展示のコーナー、続いて最先端医療である低 侵襲手術のコーナー、次に在宅医療・介護・福祉および 遺伝子診断のコーナーがあり、そこで左に折れて左エリ アへ、最初にアンチ・エイジングのコーナー、次に移 植・再建医療のコーナー、ミニシアター、体感コーナー と続き、最後に医療相談コーナーがあって、出口に至る ようにした。
最も人気があったのは、入口すぐの本学医学生(美術 部・代表上田隆太・3 年)のコーナーで、ペットボトル や給油ポンプなど身近な材料で、体や臓器の形状や機能 を造形し、赤く着色された水や何色もの電球を使い、
心・肺や消化管の働きをとてもわかりやすく表現してい た。来場者は実際にそれらを手で動かし、まるでおもち ゃで遊ぶような感覚で心・肺や胃腸の働きがよくわかる というもので、子供から大人まで楽しめるとてもすばら しい企画だった。
低侵襲手術のコーナーでは、身体への負担を軽くする 腹腔鏡や内視鏡を使った、がん摘出術、ステント挿入術 など最先端の機器と技術を駆使した治療法が映像やパネ ルで表現されていた。手術用キットや新式器具の展示も あり、それぞれの診療科ではドクターが術用器具を手に 持って手術や治療法を来場者に説明し、来場者はドクタ ーの説明に熱心に耳を傾け、また、手術映像にじっと見 入っていた。このコーナーには整形外科、呼吸器外科、
胸部心臓血管外科、循環器内科、脳神経外科、耳鼻咽喉 科、消化器内科、一般・消化器外科および総合診療科の 先生方が参加された。
在宅医療・介護・福祉および遺伝子診断のコーナーで は看護部、ソーシャルワーカー、呼吸器内科および病院 病理部から、アンチ・エージングコーナーには高齢医学
医師が直接説明にあたって賑わった各コーナー