弥 陀
経 ﹀
の成立時期について
││阿弥陀仏の寿命を手掛かりとして││
発表要旨
泰
壬
紀 生
平成24年度龍谷仏教学会学術研究発表会
阿弥陀仏の国土やそこへの往生︑かの仏への諸仏による讃歎などが説示され︑︿・無量寿経﹀
︿阿
弥陀
経﹀
は︑
‑ 123一
と共に︑インドの阿弥陀仏信仰の様相を我々に伝える重要なテキストの一つである︒本経典︑の成立時期に関する
研究成果は数多く公表されているが︑諸学者の見解が分かれ︑いまだ定説化にいたっていないのが現状である︒
それら先行研究の成果を大別すると︑①︿無量寿経﹀よりも遅れて︿阿弥陀経﹀が成立した︑②︿無駄寿経﹀に
先行して︿阿弥陀経﹀が成立した︑③両経典はほぽ同時期に成立した︑との三説となる︒つまり︑本経典の成立
時期を論じる場合︑︿無量寿経﹀諸異本の展開史上︑︿阿弥陀経﹀がどこに位置づけられるかがこの問題の焦点の
一つ
であ
ると
いえ
る︒
阿弥陀仏の特徴の一つである﹁寿命﹂に着目し︑︿阿弥陀経﹀と︿無量寿経﹀所説の﹁阿
弥陀仏の寿命﹂に関する記述︑具体的には︑﹁寿命が限りないことヘ﹁仏と成って十劫が経つことへ﹁阿弥陀仏
の名前の由米﹂という記述の内容および説示される位置を比較することによって︑︿阿弥陀経﹀の成立時期の推 そこで︑発表では︑
定を
試み
た︒
〈阿弥陀経〉の成立時期について
その結果︑以下のことが明らかとなった︒︿無量寿経﹀では︑﹁阿弥陀仏の寿命﹂に関する記述の内容および説
示される位置に︑諸異本・中で異同が見られる︒すなわち︑最古訳の﹃大阿弥陀経﹄(片足
.Z
・0
8 N )
にお
いて
︑
阿弥陀仏の特徴的な性格はもっぱら﹁光明﹂であり︑加えて︑﹁阿弥陀仏の寿命﹂に関する記述は﹁光明﹂に関
する記述との関連性が乏しい︒しかし︑それが︑時代が下るにつれて次第に阿弥陀仏の特徴として﹁光明﹂と対
をなすものへと整理され︑新たな記述が付加されるにいたったと見られる︒一方︑︿阿弥陀経vでは︑諸異本所
説の﹁阿弥陀仏の寿命﹂に関する記述は概ね一致している︒そして︑その内容および説示される位置は︑後期成
立の︿無量寿経﹀諸異本所説のものとの類似点が多い︒以上の点を鑑みると︑︿阿弥陀経﹀は︑︿無量舟経﹀の成
立よりも遅く︑おそらく﹃無量寿経﹄(吋・HN・
z
︒ ・
8 0 )
の原本と同時期に成立したものと推定される︒
(龍谷大学大学院博士後期諜程二回生)
‑ 124‑
平成二十五年度
文学部卒業論文題目一覧
巡礼の研究 非時食戒は守れるか
││パl
リ 律 を 中 心 に
│
│ 阿羅漢の最期 仏教建築の研究
﹃往生要集﹄における源信の思恕
法然の念仏思想の研究
│
│ 特 に
﹃ 選 択 本 願 念 仏 集
﹄ を 中 心 と し て
│
│ 曇鱒の浄土教思想の研究 修験道の研究
│
│ 富 士 山 信 仰 を 中 心 と し て
│
│ 融通念仏宗における思想の変化
│
│ 良 忍 と 法 明 と 大 通 を 通 し て
│
│ 燃燈仏授記と大乗仏教思想
﹁典座教訓﹂の一考察
日本における観音信仰の研究 クマリ信仰について 龍樹の時間論 日本における弥勅信仰
鎌 泉 悶 浩 稲 平 美 亀
山 光 暁
木村あゆみ
小 石 裕 樹 田 上 純 輝 問 武 中1II 佑 証
凸 道 寺川
良信
有 天 丸 松 山 Tfi
村 野 隈 岡 田 川 葉 法 晃 末 真 史 月 人 淳 子 穂 佳
現代仏教における女性仏教徒の可能性 十王図の研究
│
│ 敦 漣 と 日 本 と の 比 較 を 通 し て
│
│ 念仏思想の研究
│
│ 特 に 帯 導
・ 法 然 を 中 心 と し て
│
│
不可触民解放運動とアンベ│ドカル
中観思想とことば 仏教説話の研究 法然上人の研究 ヤマの研究
││ヤマの観念の成立とその変容を追う││
仏教における女性観 現代日本における仏教観とその背崇 仏教における死後の世界観
一遍の念仏思想の研究
仏教と葬送儀礼
││現代社会における死生観と葬儀を中心に││
小乗浬繋経における迦葉按足について
│
│ 仏 足 信 仰 と の 関 係 性
│
│
泉 生 野 田
紀 照由
恵 子
稲荷
順 教 茨 木 拓 哉
伊吹奈緒美
今 回 雄 哉 舶 凹 賢 治 内 海 麻 紀
‑ 125‑
宇娘同由紀 楳 演 集 虞
梅原佑加子
梅 本 慈 江夏広太郎 大窪かをり
芥川龍之介と仏教
三宝絵における本生欝の研究
地蔵信仰の一考察
││庶民の信仰と地蔵三部経の対比を通して││
世 記 経 の 六 道 輪 廻 説 岡 本 秘 事 法 門 の 研 究 小 湾 原 始 仏 教 に お け る
﹁ 悪
﹂ 香 川
﹃ 孟 蘭 盆 経
﹄ の 研 究 北 村 釈 草 の 誕 生 木 田 半 蜘 思 惟 像 の 研 究 葛 原 不 動 明 王 の 研 究 岡 井 仏 教 に お け る 業 思 想 の 研 究 窪 法 然 の 念 仏 思 想 の 考 察 ' 熊 谷
││﹃黒谷上人語灯録﹄を中心とした考察││
平 安 時 代 叡 山 浄 土 教 に お け る 臨 終 念 仏 の 考 察 隈 元 顕 昭
H
蓮 教 学 の 研 究 久 米 雅 洋
﹃ 往 生 要 集
﹄ の 研 究 倉 田 慧 斗
パガヴァット・ギl
タ ー の 研 究 黒 田 成 一 平 家 物 語 と 仏 教 近 藤 ゆ か り 阿 蘭 若 の 研 究
・ 棲 井 侃 大 乗 仏 教 の 菩 薩 観 佐 々 木 智 佳 子
﹃マ
ハ
l
ヴ ァ ス ト ゥ
﹄ の 研 究 左 藤 仁 宏
││﹁アヴアロlキタ・スl
トラ﹂を中心として││
ジャl
タ カ 図 の 研 究 三 歩 一 浩 章
大河内隆樹
近 江 成 子
大八木恭太
明 雄 稔 裕 圭 優 昇 . 史 俊 彦 大 彦 輝 亮 実 平 郎 樹
薬師如来の研究
中論における二諦説の研究
ダンマパダの研究
地獄の研究
││往生要集を中心に││
﹃廻静論﹄の研究
阿修羅の研究
││経典と図像の比較を通して││
寸徒三十三天降下﹂の説話と図象
源信の念仏思想について
密教における弥勅菩薩の信仰と美術
栄西禅における密教的性格の考察
加来蔵思想における一考察
││﹃不増不滅経﹄'を中心に││
上回秋成の仏教観
栄西の禅思想の研究
││特に﹃興禅譲国論﹄を中心として││
仏教説話の変容
道元禅師における身心一如の思想考察
日蓮教学の展開論
道元禅の研究
阿弥陀仏信仰と仏教美術
││浄土盤茶羅を中心に││
弥勅浄土教の研究
篠 原 涼 太
島因果菜子
島 田 啓 史 清 水 大 輔 清 水 仁
清水正奈美
高 砂 白 白 清 浦 川 木 石 水
悠 享 亮
希 兵 好 恵 平
‑ 126‑
高 高 島 木 浩 春 史 美 田
口
‑ 椋 竹 村 亜 樹
田島加奈子
手 嶋 真 希 出 井 雄 也 藤
A比 占色
尚 紀
伝教大師最澄の研究
│
│ 特 に 一 三 権 実 論 争 を 中 心 と し て
│
│ 仏教における時間論の研究 ト不詳業道の研究
﹃酔 雌. h
教 章
﹄ の 研 究
│
│ 天 台
﹁ 五 時 八 教 判
﹂ と の 比 較 を 通 し て
│
│ 叡山浄土教の展開について
│
│
﹃ 往 生 要 集
﹄ を 中 心 と し て
│
│ 嶋摩羅什の研究 ウパニシャツドの輪廻観
│
│ 五 火 二 道 説 を 中 心 に
│
│ 阿脈の研究
│
│ 特 に 大 迦 葉 と の 関 係 を 中 心 と し て
│
│ 比叡山における天台行法の研究 日本における仏教寺院とその医療活動 行基の慈善活動に見る仏教思想について
││一稲田思想を中心として││
法然の念仏思想の研究 玄咲三臓の研究
││彼を偉業に導いたもの そ の 行 動 に 対 す る 思 考 考 察 を 中 心 に
│
│ 仏教における葬送儀礼の研究 日本における隻茶羅 仏教と異宗教
渡 }II 莱 摘
ql Ij~徳
谷 l嶋 力
! 日 崇 義 二 人 隆 長
1 11有 康 平 橋 西 木 村 祥 一 吾 道 林
美希
東 日 品
川 笠 場 優 匡 充 也 規 子
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川 末 広 大
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平 田 知 洗 平 野 琢 真 康川桐栄子
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・ コ イ ン を 千 掛 か り と し て
│
│ 日本における観音信仰と巡礼 毘 沙 門 天 の 研 究 日本における仏教建築の研究 仏教と怪談 阿弥陀浄土教の研究
│
│ 唯 除 五 逆 誹 誘 正 法 に つ い て
│
│ 日本における四天王信仰の研究 仏教の説く輪廻とその目的 不浄観の研究 東寺講堂の立体昆茶羅に関する考察
│
│ 空 海 の 忠 怨 を 通 し て
│
│ 持 導 浄 土 教 の 研 究
﹃正法眼蔵﹄﹁呪成公案﹂巻の検討
│
│
﹃ 正 法 眼 蔵 抄
﹄ を 中 心 に し て
│
│ 道元における時間論の研究 アシ ョ
l
カ王の研究 仏教守雄榊の研究
│
│ 八 部 衆 を 中 心 と し て
│
│ 初期仏教における縁起説の研究
│
│ 十 二 縁 起 説 を 中 心 に
│
│ 法然浄土教の研究
│
│ 高 弁 の 思 想 と 比 較 し て
│
│ 禅思想の研究
増 古 古 藤 福
111野 田 原 岡
健 瑞 照 太
克 .W)j郎 茜
村 宮 水 松 削 崎 池 田 捺 聖 勇 昂 美 奈 太 己
可t
森 森 田 崇1‑1 弘 南 山 安日 田
車 真 亮 博 司 平 山田山
間 佑 希 吉村
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恭 若 林 謙 太 郎
│
│ 盤 珪 禅 師 を 中 心 に
│
│ 仏教から学ぶ死 神仏習舎の研究 空海と華厳教学について プッダの無記説とその展開
ll
龍 樹 の 思 想 を 中 心 と し て
│
│ 栄商禅師の研究 琵琶法師の仏教
一遍教学の特色について
││念仏観と神祇観を通して││
和久津倭紀子 度 曾 紀 彦 和 田 優 紀 大仁孝太郎 木 村 光 事 小崎友未奈 佐々木一光
優秀卒業論文題目(五十音順)
平成二十五年度
﹃マ
ハ
l
ヴァストゥ﹄の研究
││寸アヴアロlキタ・スl
ト ラ
﹂ を 中 心 と し て
│
│ 左藤 清水
﹃廻評論﹄の研究
仁,宏仁
現代における看取りと仏教 仏と蓮華座
ーl
仏教に於ける蓮華表現が意味するもの││
臨 済 禅 の 研 究 中 安 近 代 日 本 仏 教 に お け る 肉 食 妻 帯 論 の 再 考 西 村 東 大 寺 修 二 会 の 研 究 福 岡 パlリ文献﹁仏ディlバンカラ品﹂
( u e
召
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・回 忌内 出回
2ω告白)における波羅蜜相・
パ ン タ オ チ ャ イ プ ラ マ ハ パ ン ジ ェ ッ ト
徳 坪 岡 内 珠 祐 門 未 育 誠 黄
弘 哉 瑛
00 9白
平成二十五年度
大学院修士論文題目一覧
ミャンマー仏伝図の研究
││﹁出家﹂の場面を中心として││
緋際経変相図の研究
││隊列表現を中心として││
ガンダl
ラ仏教図像にみられる儀礼表現の研究
ティ ン . マ
ウ 平
法 子 i脚 本 彩 I悶
中国唯識における如来蔵思想の研究
││﹃梅伽経﹄の受容を中心として││
スリランカ仏教における出家者と在家者の関係
││
内宮
町自
己匂
凶 ω巴(法の学校)を通して・l│
卒 械 庖 子他I~J
糾
‑ 129 ‑