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防音壁条件の概要

ドキュメント内 九州大学学術情報リポジトリ (ページ 105-109)

第6章 鉄道高架橋防音壁の吸遮音対策への応用

6.3 解析条件

6.3.1 防音壁条件の概要

解析条件とした嵩上げ対策と吸音対策の概要を示す。

表6-1に,既設防音壁(条件1)に対する各対策(条件2~条件6)の概要を,図6-3,図6-4 にそれぞれ嵩上げ対策(条件2~条件4)および吸音対策(条件5,条件6)の詳細を示す。

条件1は,既設防音壁のみで未対策を想定した条件である。条件2,条件3は条件1に対して 厚さ 8mmのポリカーボネート板を用いて嵩上げ高さをそれぞれ 1m,1.5m とした条件である。

条件4 は,条件2 や条件3 と比較してさらなる嵩上げを可能とした風荷重低減型防音壁[6-1]

を用いて3m嵩上げすることを想定した条件である。風荷重低減型防音壁は,遮音板として厚さ 8mmのポリカーボネート板を用いており,左右に設けた軸受構造によって風荷重1.5kN/m2で遮 音板が風下方向に開くことを特徴としたものである。図 6-5 に,風荷重低減型防音壁の外観を 示す。なお,各嵩上げ対策の条件では,4.6節に示したように上端を反射性とするため,上端か

ら高さ0.01mは剛壁とし周囲を完全反射の境界条件とした。

吸音対策として,条件5 は吸音材として多用される厚さ50mmのグラスウールを用い,低周 波側での性能向上を図るなど実使用状況を考慮して 10mm の背後空気層を設けた条件である。

条件6は,車体下部からの発生音のうち寄与率が高い1000Hz~3150Hz(1/3オクターブバンド 中心周波数)の帯域での吸音率が0.9以上(800Hz~3150Hzで同0.96以上)を有する理想的な 吸音材(以下,理想吸音材)を設置することを仮定した条件である。図6-6に条件2~条件4で 用いた嵩上げ対策材の音響透過損失を,図6-7に条件5および条件6 で用いた吸音対策材の垂 直入射吸音率を示す。

表 6-1 既設防音壁への嵩上げ対策および吸音対策の概要

条件 対策の種類 詳細

条件 1 対策無し 既設防音壁のみ

条件 2

遮音板の設置による 嵩上げ対策

ポリカーボネート板による 1m の嵩上げ

条件 3 ポリカーボネート板による 1.5m の嵩上げ

条件 4 風荷重低減型防音壁[6-1]による 3m の嵩上げ

条件 5

吸音パネルの設置に よる壁面の吸音対策

厚さ 50mm のグラスウールの設置 背後空気層厚さ 10mm

条件 6 厚さ 70mm の吸音率改良品(理想吸音材)

背後空気層無し

105

(a)条件 2 (b)条件 3 (c)条件 4

図 6-3 嵩上げ対策の概要

(a)条件 5 (b)条件 6

図 6-4 吸音対策の概要 2m

1m

2m 1.5m

2m 3m

2m 0.74m

0.74m

0.01m 0.05m

2m 0.74m

0.74m 0.07m

106 (a) 外観

(b) 風荷重(1.5kN/m2以上)の作用による遮音板の動作状況 図 6-5 風荷重低減型防音壁[6-1]の概要

約3m

約1m 風荷重低減型防音壁

風向

107

図 6-6 音響透過損失[6-1,6-2]の比較

(質量則は厚さ 8mm のポリカーボネート板の特性を示す)

図 6-7 吸音材の吸音率の比較(背後空気層無し)

0 10 20 30 40 50 60 70

63 125 250 500 1k 2k 4k 8k

音響透過損失(dB)

周波数(Hz) ポリカーボネート板(厚さ8mm) 質量則(垂直入射)

質量則(ランダム入射) 風荷重低減型防音工

ポリカーボネート板(厚さ8mm)

質量則(垂直入射) 質量則(ランダム入射) 風荷重低減型防音壁

周波数[Hz]

音響透過損失[dB]

0.0 0.1 0.2 0.3 0.4 0.5 0.6 0.7 0.8 0.9 1.0

0 1000 2000 3000 4000 5000

垂直入射吸音率

周波数(Hz)

グラスウール(厚さ50mm) 理想吸音材(厚さ70mm) 理想吸音材(厚さ70mm)

周波数[Hz]

グラスウール(厚さ50mm)

理想吸音材(厚さ70mm)

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