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年   間   研   修   時   1刑 区    分

2−3級

4撒 5級以下

機能職

2008年

2⑪時間以上

30時問以上 50時間以上

2⑪時冊以上

2011年以降 30時間以上 50時間以上 8011寺聞以上 30時問以上 出所:行政自治部編『希望大韓民国一行政自治部政策白書(2003〜2007)」ソウル:行政自治部,2008

1F…, 482頁o

 第二は,地方政府の職員研修に対する計画的投資を確保するということで あった。その具体的な方法は,次の二つであった。一つは,地方政府の長が研 修目標,職員の力量分析、研修需要,研修所の改善・発展,研修への投資計画 などを明示した5年単位の研修基本計画を策定し,その基本計画に基づく年度 別施行計画によって必要な人材を体系的に育成することを義務付けるというこ

と(法案第4条の2第1項)であったe注目すべきは,地方政府の長が研修基 本計画に基づいて年度別施行計画を前年度12月31日まで策定することも義務 付けるということ(令案第4条)であった。いま一つは,行政自治部長官に対 して, 地方政府の研修に必要な経費確保基準を定める権隈を与えるとともに,

地方政府の長はその基準に従って研修経費を確保することが義務付けられると いうこと(法案第13条)であった。ここで言う地方政府の研修に必要な経費 確保基準は,地方政府の人件費に対する研修経費の比率,公務員1人当りり研 修経費状況,研修需要分析等に基づいて作成されるものであり,行政自治部長 官が定めること(令案第10条第1項)になっていた。この二つの方法のうち,

とりわけ後者は,地方政府が研修に載極的に投資をしない状況のなか,義務的 研修履修時間制が導入されるとしても,また地方政府による研修基本計画が策 定されるとしても,その施行が円滑に行われない場合か生じることを防止する ためのものであった。

 第三は,地方政府の職員研修に関する自律性を強化するということであった。

具体的には,これまで行政自治部所属の地方政府職員中央研修所が5級以上の        221

 横浜国際経済法学第17巻第2号(2008年12月)

地方政府職員に対して独占的に実施してきた研修権限を,地方政府に段階的に 移譲することを中心とするものであった。これは,行政自治部所属の地方政府 職員中央研修所が5級以上の地方政府職員に対して実施できる研修を大統領令 に委任すること(法案第5条第3項)と,行政自治部所属の地方政府職員中央 研修所が実施できる研修を,5級昇進侯補者を対象とする基本研修や,6か月 以上の長期研修,行政自治部長官が全国的な統合運営が必要であると認める研 修などに限定すること(令案第6条第3項)などによって,5級以上の地方政 府職員に対する研修権限が地方政府に段階的に移譲する形をとっていた。とは いえ,このことは,行政自治部が,事実上,5級以上の地方政府職員を対象と するほとんどの専門研修実施権限を地方政府に委譲するこを意味していた。こ

こで一つ指摘しておきたいことは,行政自治部の5級以上の地方政府職員に対 する研修権限の地方政府への一部移譲は,地方分権と関連をもっている側面も あったが,昇進制度活用を前提とした義務的研修時間制の導入が地方政府職員 の研修選択権を拡大することを前提としており,不可避であるという側面も あったといえる。

 第四は,行政自治部と地方政府の間の研修体制を整備するということであっ た。このことと閲連しては,行政自治部による地方政府の研修内容,方法評 価結果等の公示を可能にしたこと(第16条第1項),地方政府の長に対して当 該地方政府の研修施策の策定と執行を総括する教育訓練責任官を任命すること を義務付けること(第4条の4)などをあげることができる。行政自治部によ る地方政府研修評価結果公示は,地方政府職員研修機関の機能を直接教育から 研修実施機関及び研修プログラムを選定・管理へと転換し,事後評価を強化す る機能へと転換するためのものであった。そして,教育訓練責任官は,地方政 府の研修体制を強化することを目的とした職位であり,地方政府及びその所属 機関の研修計画の策定,研修経費の確保,その他研修の活性化のための施策の 協議・調整を担当すること(令案第4条の6)となっていた。教育訓練責任官 制度,地方政府研修評価結果公示制度はt行政自治部が,昇進制度と連携した

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      日本と韓国の地方政府職員研修ガバナンス改革 義務的研修履修時間制導入,地方政府による研修基本計画策定,5級以上の職 員に対する研修権限の地方政府への一部移譲など,地方政府の研修に関する権 限が強化されたことによって,中央政府と地方政府の体制整備の一環として採 用されたものであったといえる。

 第五は,地方政府の専門性強化を誘導するということであった。たとえば,

地方政府の職員研修所の長を公募によって任命することを可能にしたこと(法 案第5条の2),地方政府の職員研修所による研修専門家の確保を誘導するた めに,講義担当教授要員以外に,研修課程の開発及び運営,教材編纂,指定課 題の研修など,特殊業務のみを担当する研究担当教授要員をおくことを可能に したこと(法案第6条第2項).地方政府の職員研修所における兼任教授任用 対象を中央・地方政府職員のみならず民間専門家にも拡大することを可能にし たこと(法案第9条)などは,その具体的な例である。これらが,アクション ラーニングなどを活用し、多様な問題解決型研修プログラムを開発・運営する こととも関連を有していたことは言うまでもない。但し,これらの改革内容は,

あくまで地方政府の専門性強化を誘導するためのものであり,地方政府の対応 を義務付けるものではなかった。

 以上のことから,行政自治部が地方政府を学習する組織へと改革すること や,その一環として自己マスタリーに係わる地方政府職員研修改革を行うこと を前提に,とりわけ地方政府職員常時能力開発体制の構築や,地方政府職員の 研修への自律的参加誘導などを,昇進制度活用と関連付けるという戦略をとる

ことによって,他の改革を総合化・体系化する戦略を推進したことが明らかに なる。そして,その結果,行政自治部は,政府革新地方分権委員会による「教育・

訓練による公務員力量強化方案」に沿って,地方政府職員研修改革を進める形 となった。ただ,政府革新地方分権委員会の提言のうち,研修成績等を基準に 上・下位5−10%の管理職地方政府職員に対して入事上のインセンティブ♪ある いは不利益を与えることと,一定比率(約10%)の地方政府職員が職務から離 れて能力開発に取り組むことを義務化することなどは,政府革新地方分権委員        223

横浜国際経済法学第17巻第2号{2008年12 rl)

会によって「教育・訓練による公務員力量強化方案」が提示されてから行政自 治部による関連法令改正計画が作成されるまでの政策調整過程において姿を消 した。その背景には,前者が昇進点数を重視する新たな要因となることを避け ようとしたこと,そして後者が地方政府の職員増加につながるのを回避しよう としたことなどがあったと考えられる。

V.改革戦略の実現過程とその結果

 日本においても韓国においても,地方政府職員研修改革は,中央政府が改革 案をまとめ,最終的には法律,あるいは法令を改正する形で行われたといえる。

しかし,その過程には相違が見られた。ここでは,この点について検討する。

 1.日本

 1)第1期:非権力的関与

 日本において,第1期の戦略,すなわち地方政府職員研修改革を人事制度活 用戦略に基づいて進めるという自治省の戦略は,自治省によって地方政府に通 知された助言ともいえる1997年11月28日付の「地方自治・新時代における 人材育成基本方針策定指針」をもって実施された。つまり,自治省は,地方政 府による研修制度の運営と人事制度の運営における連携強化を図るために,自 己啓発,職場研修,職場外研修によって構成される体系における研修手法を改 革することと,職場のあらゆるステージを活用することを中核とする人材育成 基本方針を策定することをあくまでく分権〉的な中央政府と地方政府の関係に 基づく非権力的関与方式を用いたといえる.その背景には,1995年5月に地 方分権推進法が公布されてから設置された地方分権推進委員会において,申央 政府と地方政府の関係に関する議論が,中央政府による地方政府への関与の類 型化や,中央政府による地方政府への閏与の法定主義へと集約されつつあった こと,そして中央政府が地方政府による研修制度の運営と人事制度の運営につ

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