20. 金融資産及び金融負債
20.1 金融資産
2015年 2014年 IFRS 7.6 IFRS 7.8
千CU 千CU IAS 39.9
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ
為替予約 640 —
組込デリバティブ 210 —
ヘッジ手段に指定されているデリバティブ
為替予約 252 153
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される売却可能金融資産
非上場株式 1,038 898
上場株式 337 300
上場債券 612 600
公正価値で測定される金融商品合計 3,089 1,951
償却原価で測定する金融資産
営業債権及びその他の債権 (注記22) 25,672 22,290
手形貸付金 3,674 1,685
関連会社への貸付金 200 —
取締役への貸付金 13 8
金融商品合計 32,648 25,934
流動合計 26,223 22,443
非流動合計 6,425 3,491
ヘッジ手段に指定されているデリバティブは、米ドル建による非常に可能性の高い予定販売及び英ポンド建による仕入に 係る発生可能性の非常に高い予定取引をヘッジするため、キャッシュ・フロー・ヘッジに指定された、為替予約の公正価値 のプラスへの変動を反映しています。
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブは、ヘッジ関係に指定されてはいないものの、なお予想される販売及び仕入に 関する為替リスクの水準を軽減することを目的とした為替予約の公正価値のプラスへの変動を反映しています。
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される売却可能金融資産には、非上場株式に対する投資となる売却可能金 融資産の大部分が含まれます。 当グループはそのような会社の非支配持分(2%から9%)を保有しており、 これらの投資 を戦略的なものと位置付け、電力セクター及びエレクトロニクス・セクターにおいて共同研究契約を締結しています。 また 当グループは、上場株式及び上場負債性証券に対する投資も保有しており、 これら上場株式及び上場負債性証券の公 正価値は、活発な市場における公表価格を参照することで算定しています。
当社は売却可能金融資産である上場負債性証券について88千CU、また売却可能金融資産である上場株式については 23千CUの減損を認識し、連結損益計算書上、金融費用に計上しています。
貸付金及び債権は償却原価で計上される非デリバティブ金融資産で当グループに固定又は変動利息収益をもたらしま す。 その帳簿価額は、相手方の信用リスクの変動の影響を受ける場合があります。
IFRS 7.32A
連結財務諸表の注記
20.2 金融負債 - 利付ローン及び借入金
金利 満期 2015年 2014年 IFRS 7.7
% 千CU 千CU
利付ローン及び借入金(流動)
ファイナンス・リース及び割賦購入契約に係る債務
(注記32) 7.8 2016年 83 51
当座借越 EURIBOR+1.0 要求払 966 2,650
銀行借入金1,500千CU EURIBOR+1.0 2016年10月1日 1,411 — 銀行借入金2,200千CU EURIBOR+1.0 2015年3月31日 — 74
利付ローン及び借入金合計(流動) 2,460 2,775
利付ローン及び借入金(非流動) ファイナンス・リース及び割賦購入契約に係る債務
(注記32) 7.8 2017年-2018年 905 943
金利8%の社債 8.2 2017年-2023年 3,374 3,154 金利8.25%の担保付借入金-3,600千米ドル *LIBOR+0.2 2021年5月31日 2,246 — 担保付銀行借入金 LIBOR+2.0 2021年7月31日 3,479 3,489 銀行借入金1,500千CU(2014年:1,400千CU) EURIBOR+0.5 2016年11月1日 — 1,357 銀行借入金2,750千CU(2014年:2,500千CU) EURIBOR+1.1 2018年-2020年 2,486 2,229 銀行借入金2,200千CU EURIBOR+0.5 2019年3月31日 2,078 2,078 銀行借入金5,809千CU 7.5 2020年1月1日 — 5,809 消防機器研究所株式会社における第3者投資家から
の 借入金 11.0 2018年 3,000 —
転換条項付優先株式 11.6 2016年-2021年 2,778 2,644
利付ローン及び借入金合計(非流動) 20,346 21,703
利付ローン及び借入金合計 22,806 24,478
*関連する金利スワップによる影響を考慮しています。
注釈
IFRS 7.7では、企業の財政状態及び財務業績に関して、財務諸表利用者が金融商品の重要性を評価できるような情報の開示が求めら れている。 当グループは、連結財政状態計算書における利付ローン及び借入金の金額が著しく重要であるため、財務諸表の利用者に 対して借入金の実効金利及びその満期日に関する詳細な情報を提供している。
当座借越
当座借越は短期性預金の一部によって担保されています。
銀行借入金1,500千CU
当該借入金は無担保であり、2016年11月1日全額返済されます。
金利8%の社債
当該社債は2017年1月1日より毎年350千CUずつ均等に返済されます。
金利8.25%の担保付借入金
当該借入金は、当グループが保有する帳簿価額2,400千CU(2014年:—CU)の土地及び建物を第一抵当とすることによっ て担保されています。
担保付銀行借入金
当該借入金は、6年のマルチ・オプション・ファシリティ(以下、MOF)の下で実行されたものです。 すなわち、当該借入金は 報告日後12カ月以内に返済期日が到来するものの、当グループはMOFにおける権利を行使してこの資金を借り換えるこ とができる裁量を有し、かつ借換えを予定しているため、本借入金を長期に分類しています。 このような即時借換えによる 資金調達は2021年7月31日まで利用可能です。満期日における総返済額は3,500千CUです。このMOFの下での融資枠
IFRS 7.7
IAS 1.73
連結財務諸表の注記
20.2 金融負債 - 利付ローン及び借入金 (続き)
銀行借入金2,750千CU
当グループは、当報告期間中に本借入契約のもと、追加で250千CU借入をしています。当該借入金は、2018年12月31 日を期日とする1,250千CU及び2020年12月31日を期日とする1,500千CUの2回払いによって返済されます。
銀行借入金2,200千CU
当該借入金は無担保であり、2019年3月31日に全額返済されます。2014年12月31日時点では、2015年3月31日まで に74千CUが返済される予定でした。
銀行借入金5,809千CU
本借入金は、分配目的保有負債の正味残高に振り替えられています。
転換条項付優先株式
2015年及び2014年12月31日現在、2,500,000株の転換条項付優先株式が発行されています。 株式の額面は1CUで あり、2018年1月1日に、保有する優先株式3株につき普通株式1株の割合で当グループの親会社の普通株式に転換する ことのできるオプションがその保有者に付与されています。 転換されなかった優先株式はすべて、2020年12月31日に1 株当たり1.20CUで償還されます。 当該優先株式には年7%の配当が、6月30日と12月31日にそれぞれ後払いで支払わ れます。 なお配当は非累積型です。 優先株式は清算時において普通株式に優先します。 当該株式の資本部分の表示 については注記24に記載しています。
IAS 1.79(a)(v)
その他の金融負債
2015年 2014年 千CU 千CU ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ
為替予約 720 ―
組込デリバティブ 782 ―
ヘッジ手段に指定されているデリバティブ
為替予約 170 254
商品先渡契約 980 ―
金利スワップ 35 —
純損益を通じて公正価値で測定される金融負債
条件付対価(注記7) 1,072 ―
公正価値で測定される金融商品合計 3,759 254
償却原価で測定されるその他の金融負債(利付ローン及び借入金を除く)
営業債務及びその他の債務(注記31) 19,444 20,730
金融保証契約 87 49
その他の金融負債合計 23,290 21,033
流動合計 22,484 21,033
非流動合計 806 —
IFRS 7.6 IFRS 7.8
ヘッジ手段に指定されているデリバティブは、発生可能性が非常に高い将来の英ポンド建仕入取引をヘッジするためのキャ ッシュ・フロー・ヘッジに指定された、為替予約の公正価値の変動を反映しています。
また、ヘッジ手段に指定されているデリバティブには、銅の予定仕入取引に係る銅価格の変動リスクをヘッジするために 2015年中に締結された銅の先渡契約の公正価値の変動も含まれています。 当該先渡契約は銅の現物引渡を伴わず、予 定仕入に係る銅の価格変動の影響を相殺すべくキャッシュ・フロー・ヘッジに指定されています。 当グループは、翌報告期 間中に予想される銅の仕入取引のうちおおよそ45%をヘッジしています。 したがって、残りの銅の仕入取引は価格変動リス クにさらされていることになります。
IFRS 7.32A
連結財務諸表の注記
20.2 金融負債 - 利付ローン及び借入金 (続き)
条件付対価
取得契約の一部として、消火器株式会社の前所有者との間で条件付対価に関する合意がなされています。 この対価は消 火器株式会社における12カ月間の税引前利益によって金額が増減します。 当該条件付対価の公正価値は取得日時点で 714千CUでしたが、対予算比で著しく業績が良好であったことから、2014年12月31日時点で1,072千CUに上昇していま す。 予算を業績が著しく上回ったことにより、2015年12月31日現在の公正価値は1,072千CUに増加しました。 当該対 価は近日中に確定し、2016年9月30日に前株主へ支払われる予定です。
IFRS 3.B64(g)
注釈
IFRS第7号では、金融商品を相殺する権利と関連する取決め(例:担保契約)についての情報を開示することが要求されて おり、企業は相殺の取決めが企業の財政状態に与える影響を利用者が評価するうえで有用となる情報を提供しなければ ならない。
当グループは、IAS第32号に従って金融商品を相殺しておらず、関連する相殺の取決めを有していない。しかし、企業が IAS第32号に従って相殺される金融商品を認識している場合、あるいは金融商品がIAS第32号に従って相殺されていない 場合であっても、強制可能なマスター・ネッティング契約又は類似の契約の対象となる金融商品を認識している場合、IFRS 7. 13A-13Eの開示を行わなければならない。
20.3. ヘッジ活動及びデリバティブ
ヘッジ手段に指定されていないデリバティブ
当グループは、外貨建借入金及び為替予約により、取引から生じるエクスポージャーの一部を管理しています。 これらの 為替予約はキャッシュ・フロー・ヘッジに指定されていないものの、対象となる取引の為替に対するエクスポージャーと整合 するように、通常、その期間は1カ月から24カ月となっています。
キャッシュ・フロー・ヘッジ 為替リスク
その他の包括利益を通じて公正価値で測定される為替予約は、米ドル建の予定売上取引及び英ポンド建の予定仕入取 引のキャッシュ・フローをヘッジするためのヘッジ手段に指定されています。 これらの予定取引は実行可能性が非常に高 く、当グループの米ドル建の予定売上合計額の約25%及び英ポンド建の予定仕入合計額の約65%を占めています。
また当グループは、予定売上取引及び予定仕入取引の為替リスクを軽減する目的で、その他の為替予約を締結していま すが、これらの契約はヘッジ手段として指定せず、純損益を通じて公正価値で測定しています。
為替予約の残高は、予定売上取引や予定仕入取引の水準及び為替予約レートの変動に応じて変更しています。
IFRS 7.22
IFRS 7.23(a)
2015年 2014年
資産 負債 資産 負債
千CU 千CU 千CU 千CU ヘッジ手段に指定されている
為替予約契約
公正価値 252 (170) 153 (254)
為替予約の条件は、実行可能性が非常に高い予定取引と一致しているため、 損益計算書で認識されるヘッジの非有効 部分は生じません。 想定元本については、注記20.5に記載しています。
2016年1月に予想される予定売上取引に係るキャッシュ・フロー・ヘッジの有効性は非常に高く、ヘッジ手段に関する正味 未実現利得252千CU(及び関連する繰延税金負債76千CU)が、その他の包括利益に計上されています。 2015年第1 四半期に予想される予定売上取引に係るキャッシュ・フロー・ヘッジの有効性は全体として非常に高く、その未実現利得 153千CU(及び関連する繰延税金負債46千CU)が、その他の包括利益に計上されています。
IFRS 7.24(b)
IFRS 7.23(c)
2016年2月及び3月に予想される予定仕入取引に係るキャッシュ・フロー・ヘッジの有効性は非常に高く、2015年12月 31日現在で正味未実現損失170千CU(及び関連する繰延税金資産51千CU)が、その他の包括利益に計上されていま す。 2015年第1四半期に予想される予定仕入取引に係るキャッシュ・フロー・ヘッジもまた、その有効性が全体として非 常に高く、未実現損失254千CU(及び関連する繰延税金資産76千CU)が、その他の包括利益に計上されています。
IFRS 7.23(c)