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重大な副作用 静脈血栓塞栓症

ドキュメント内 ザルトラップ 適正使用ガイド (ページ 38-41)

●血栓塞栓症又はその既往歴のある患者へのザルトラップ投与は、心筋梗塞、脳血管障害、肺塞栓症 等があらわれるおそれがあるため、慎重に投与してください。

●ザルトラップの投与により深部静脈血栓症、肺塞栓症等があらわれることがあります。観察を十分に 行い、異常が認められた場合には、ザルトラップの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

●静脈血栓塞栓症は、生命を脅かす可能性が考えられます。

発 現 状 況

●国内第Ⅱ相臨床試験〔EFC11885試験〕(FOLFIRI併用投与)

静脈血栓塞栓症に関連する有害事象として、静脈血栓症1.6%(1/62例)が認められ、Grade3以上の有害事象は報告 されませんでした。

●海外第Ⅲ相臨床試験〔EFC10262試験〕(FOLFIRI併用投与)

静脈血栓塞栓症に関連する有害事象が、ザルトラップ群で11.8%(72/611例)、プラセボ群で9.6%(58/605例)認 められました。ザルトラップ群で認められた主な有害事象は、肺塞栓症、深部静脈血栓症、医療機器関連の血栓症、狭 心症、大静脈血栓症でした。また、虚血性大腸炎0.2%(1/611例)や腸間膜静脈血栓症0.2%(1/611例)等もザルト ラップ群で認められました。

ザルトラップ群(n=611) プラセボ群(n=605)

全Grade Grade 3以上 全Grade Grade 3以上 肺塞栓症 4.6%(28/611例) 4.6%(28/611例) 3.5%(21/605例) 3.5%(21/605例)

深部静脈血栓症 2.9%(18/611例) 2.1%(13/611例) 2.1%(13/605例) 1.8%(11/605例)

医療機器関連の血栓症 1.3%(8/611例) 0.3%(2/611例) 0.7%(4/605例) 0.2%(1/605例)

狭心症 0.7%(4/611例) 0.2%(1/611例) 1.0%(6/605例) 0.2%(1/605例)

大静脈血栓症 0.7%(4/611例) 0.5%(3/611例) 0.3%(2/605例) 0.3%(2/605例)

肺塞栓症(海外第Ⅲ相臨床試験での報告)

ザルトラップが投与された60代の男性で、サイクル4のDay19に肺塞栓症が発現し、エノキサパリン及

びフロセミドの投与、並びに酸素投与を行ったが、8日後に死亡した。この患者は、本試験に組み入れる1

年前に肺塞栓症のためワルファリンを投与していた。

適正使用に関する事項 はじめに(適正使用のお願い) 患者選択における注意点 付録

Q&

A 投与スケジュール 投与にあたって 投与期間中の留意点 特に注意を要する副作用

《参考》

国内第Ⅱ相臨床試験〔EFC11885試験〕での対処法(ザルトラップの用量変更)

事象名 治療法及びザルトラップの処置

静脈血栓塞栓性事象

(適切な検査により診断)

深部静脈血栓症(DVT)又は心内血栓 で処置を要する場合

(例:抗凝固薬、血栓溶解剤、フィル ター、侵襲的処置)

・1回目:ヘパリンによりDVTを治療し、

治験薬投与を継続する

・適切な抗凝固療法実施にもかかわらず 再発した場合:ザルトラップを中止する。

※ 治験責任医師が血栓症の進展や塞栓のリスクを考慮 し継続の有無を判断する。

肺塞栓症又は生命を脅かす塞栓症 ザルトラップを中止する。

臨床症状 深部静脈血栓症:急激な片側下肢(まれに上肢)の腫脹・疼痛・しびれ、発赤、熱感 肺塞栓症:胸痛、突然の息切れ、呼吸困難、血痰・喀血、ショック、意識消失

【厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル「血栓症」】

発 生 機 序

VEGF阻害作用により、内皮細胞の再生機能が低下することや、腫瘍の傷害によって、血中への凝固促進因子の放出 が増加することにより、血栓症が発現する可能性があります。

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特に注意を要する副作用

適正使用に関する事項 はじめに(適正使用のお願い) 患者選択における注意点 付録 投与スケジュール 投与にあたって 投与期間中の留意点 特に注意を要する副作用

重大な副作用

血栓性微小血管症

●ザルトラップの投与により血栓性微小血管症があらわれることがあります。定期的に検査を行う 等、観察を十分に行い、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、

ザルトラップの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

発 現 状 況

●国内第Ⅱ相臨床試験〔EFC11885試験〕(FOLFIRI併用投与)

有害事象として、血栓性微小血管症が3.2%(2/62例)認められました。

血栓性微小血管症(国内第Ⅱ相臨床試験での報告)

症例①

Grade1の非重篤の血栓性微小血管症がサイクル4で発現し、以降のザルト ラップの投与を中止したが、他の試験薬の投与は継続した。血栓性微小血管症 に対する治療を受けずに回復した。

症例②

Grade1の非重篤の血栓性微小血管症がサイクル10で発現し、Grade3の 非重篤の蛋白尿で休薬中であったザルトラップの投与を、当該事象が発現し たため中止したが、他の試験薬の投与は継続した。血栓性微小血管症や蛋白尿 に対する治療を受けずに回復した。

●海外第Ⅲ相臨床試験〔EFC10262試験〕(FOLFIRI併用投与)

有害事象として、血栓性微小血管症がザルトラップ群で0.2%(1/611例)認められ、プラセボ群では報告されません でした。Grade3以上や死亡例の報告はありませんでした。

対 処 法

定期的に検査を行う等、観察を十分に行い、破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合に は、ザルトラップの投与を中止し、適切な処置を行ってください。

臨床症状 高血圧、浮腫と蛋白尿、赤血球を含む尿沈殿 病理所見 糸球体毛細血管内微小血栓±内皮細胞障害

適正使用に関する事項 はじめに(適正使用のお願い) 患者選択における注意点 付録

Q&

A 投与スケジュール 投与にあたって 投与期間中の留意点 特に注意を要する副作用

その他留意すべき事項

ドキュメント内 ザルトラップ 適正使用ガイド (ページ 38-41)

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