O-23
〇川口 直樹1、渡邉 まみ江1、原 卓也2、白水 優光1、飯田 千晶1、岡田 清吾1、 杉谷 雄一郎1、宗内 淳1
1)地域医療機能推進機構九州病院 小児科 2)大分県立病院 小児科
【背景】小児のペースメーカー植込みでは心外膜リードが一般的である。患児の成長を考慮 して心嚢内にリードの撓みを設けた場合、遠隔期にリードによる心臓絞扼を生じる可能性が あり、心臓血管外科学会等では注意喚起を行っている。
【症例】8 歳男児。在胎 26 週に胎児房室ブロックと診断され、当院で出生した。母体は抗 SS-A 抗体が陽性であった。出生後完全房室ブロックで HR…50bpm 台の徐脈が持続し、心不 全症状が出現した。日齢 6 にペースメーカー(VVI、心外膜リード)を留置し、定期的に胸 部 X 線正面像で位置の確認を行った。明らかな異常はなく、無症状のまま経過した。動脈管 開存症に対するカテーテル治療目的で、8 歳時に当科再入院となった。胸部 X 線(側面像)
でリードが心臓の背側を旋回し、心臓絞扼を起こしていた。心エコーで左房左室および肺動 脈幹がリードにより圧排されていた。RVG では肺動脈弁上部狭窄(圧較差 10mmHg)の所 見を認めた。CAG では左冠動脈主幹部の圧排を認めたが、運動負荷試験で冠虚血は同定でき なかった。今後リード抜去及び再留置を行う予定である。
【考察】心外膜リードによる心臓絞扼は胸痛や失神等で発症し、心筋梗塞や心不全を合併し、
突然死に至ることがある。早期発見のために胸部 X 線のフォローが重要であるが、正面像の みではリードの心臓背側への旋回を見逃す可能性があり、側面像による確認が重要である。
【参考文献】
Carreras…et…al.…Cardiac…strangulation…following…epicardial…pacemaker…implantation:…A…rare…
pediatric…complication:…J…Thorac…Cardiovasc…Surg…2015;…149:…522-7
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成長期に経静脈ペースメーカーのリード抜去を要した 2 例
O-24
○西村 智美1、豊原 啓子1、谷口 宏太1、竹内 大二1、杉山 央1、庄田 守男2 1)東京女子医大 循環器小児科
2)東京女子医大 循環器内科
小児のペースメーカー植え込み(PMI)では、体格が小さく、静脈閉塞を懸念し外科的に 行うことがほとんどである。
今回、経静脈 PMI を施行後、成長期にリードが伸展し断線を回避するためリード抜去及 び再度 PMI を施行した、心内奇形のない 2 症例を経験したので報告する。
症例 1 は 14 歳男児。小学校 1 年の心電図検診で左脚ブロックを指摘されたが受診せず、
9 歳時に体育の授業中に失神し完全房室ブロック(cAVB)の診断。PMI の適応があり 10 歳 時(身長 145cm)経静脈で PMI(DDD)を施行した。4 年間で身長 173cm、胸部レントゲ ンで心房と心室リードは引き伸ばされており心室閾値の上昇を認めた。症例 2 は 12 歳女児。
cAVB の診断で 1 歳からフォローされ、心拡大を認め始めた 8 歳時(身長…127cm)に経静 脈で PMI(DDD)を施行した。4 年間で身長 151cm、胸部レントゲンにて心室リードが引 き伸ばされており心室閾値の上昇を認めた。
2 症例とも静脈閉塞を認めず、リードはスタイレットルーメンがなく通常のリードより細 い SelectSecure であった。このため通常のリード抜去よりも剥離困難により完全にリードが 抜去できない可能性や穿孔などの合併症のリスクに配慮し、いずれも問題なく終了した。成 長期を迎えていない年長児の PMI においても、経静脈的植え込みは選択肢の一つとなりう ると考えられる。
文献:Zartner…PA,…Wiebe…W,…et…al:…Lead…removal…in…young…patients…in…view…of…lifelong…pacing.…
Europace…2010;…12(5):…714-8
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