• 検索結果がありません。

道路区間の重要性に基づく管理手法の検討

第 4 章 リスク評価に基づく道路施設の修繕箇所選定の実務導入に向けた検討

4.2 道路区間の重要性に基づく管理手法の検討

4.2.1 重点路線の設定

第 3 章に示したリスク評価に基づく修繕箇所選定では,どのような特性を持った区間でも同等に 取扱い,リスク評価のみで修繕箇所が選定される.しかし,防災上,岐阜県の政策上において緊急 輸送道路など,他の路線と比較して重要な路線も存在する.限られた予算でも重要な路線は確実 に安定的に供用されることが求められる.そこで,緊急輸送道路と,県土 1,700km 骨格幹線ネットワ ーク道路は,「重点路線」として設定し,それ以外を「一般路線」とする.

県管理道路のうち,緊急輸送道路(1~3 次)及び,骨格幹線ネットワーク道路の完成分の重複し た延長を除く合計 1,674kmを重点路線と定め,一般の路線と評価や管理の手法等を変えることに より,限られた予算でも重要な路線を確実に維持する.

61

図 4-1 重点路線図

4.2.2 路線区分ごとの管理方針

「重点路線」に指定された路線はすべてリスク評価に基づく維持管理の対象とする.一 方で「一般路線」のうち,リスクが小さい区間はリスク評価に基づいた維持管理の対象外 とする.「一般路線」におけるリスクが小さい区間とは舗装や橋梁の劣化が進行しても,利 用者数が少ない等の理由によりリスクが大きくなりにくい区間である.したがって,その 区間に位置する施設は長期間修繕されないことが予想される.そのため,リスク評価の対 象とせず,施設の健全度が小さい順に修繕順序を決定する.「区間リスクが小さい」の定義 については,計画立案時に管理している施設の劣化状況や管理路線の利用状況等を踏まえ て検討することとした.ここでは暫定的に「区間に存在するすべての舗装をMCI=2.0,橋梁 のすべての部材を健全度=2.0として,リスクを計算し,区間で集計した値が1(億円/年)に満

62 たない区間」と定義する.

また,「一般路線」のリスクが小さい区間のうち,15m以上の橋梁や危険斜面がない区間 については,評価対象となる舗装,15m 未満の橋梁に大きな損傷が発生しても,構造が簡 易で復旧に要する費用が小さい場合が多いため,予防保全的に管理することで費用の増大 が予想される.予防保全的な補修の対象外とする.この区間については対症療法的に管理 し,日常のパトロールによる重点的な観察により損傷を早期に発見し,適切に対処するこ とで利用者の安全を確保する.

上記の区分を設けて,リスク評価に基づく維持管理と,健全度評価に基づく維持管理に 配分する予算をコントロールすることで,県管理道路をすべて健全に保つために十分な予 算がない場合においてもリスク評価に基づく維持管理の対象に予算を充当することで「重 点路線」のリスクが高くなる区間は集中的に修繕ができる.

表 4-1 管理方針表

※改良済:交通量推計ネットワークで車線数が2車線以上の区間 未改良:交通量推計ネットワークで車線数が1車線の区間

舗装 15m以上の橋梁 15m未満の

橋梁 危険斜面

改良済 未改良

斜面および15m以上の 橋梁がない区間

対症療法型

維持管理 - 対症療法型

維持管理

-大 リスク評価に

基づく維持管理

健全度評価に

基づく維持管理

リスク評価に 基づく維持管理

一般路線

改良済

リスク評価に

基づく維持管理

健全度評価に

基づく維持管理

未改良

メンテナンスプラン 区間リスク

重点路線 リスク評価に

基づく維持管理

63