モータ定格電流を設定する
モータ定格電流E 2-01
モータ銘板の定格電流値を設定します。
この値が,電子サーマルによるモータ保護,トルク制限 の基準値となります。
下表に各容量ごとの標準設定値を示しています。
適用モータの定格電流値が下表の値と異なる場合は,設 定値を変更してください。
(注) モータの定格電流値がインバータ定格出力電流よりも大きい場合は,
インバータ定格出力電流がモータ定格電流以上となるようにインバ ータを選定しなおしてください。
インバータ形式
CIMR-G7A 2018 2022 2030 2037 2045 2055 2075 2090 2110 最大適用モータ
容量 kW 18.5 22 30 37 45 55 75 90 110 インバータ定格
出力電流 A 80.0 96.0 130.0 160.0 183.0 224.0 300.0 358.0 415.0 モータ電流 A
(工場出荷時設定値)65.8 77.2 105.0 131.0 160.0 190.0 260.0 260.0 260.0 インバータ形式
CIMR-G7A 20P4 20P7 21P5 22P2 23P7 25P5 27P5 2011 2015 最大適用モータ
容量 kW 0.4 0.75 1.5 2.2 3.7 5.5 7.5 11 15 インバータ定格
出力電流 A 3.2 6.0 8.0 12.0 18.0 27.0 34.0 49.0 66.0 モータ電流 A
(工場出荷時設定値) 1.9 3.3 6.2 8.5 14.0 19.6 26.6 39.7 53.0
200 V
級インバータ形式
CIMR-G7A 4037 4045 4055 4075 4090 4110 4132 4160 4185 4220 4300 最大適用モータ
容量 kW 37 45 55 75 90 110 132 160 185 220 300 インバータ定格
出力電流 A 80.0 97.0 128.0 165.0 195.0 240.0 255.0 302.0 370.0 450.0 605.0 モータ電流 A
(工場出荷時設定値)65.6 79.7 95.0 130.0 156.0 190.0 223.0 270.0 310.0 370.0 500.0 インバータ形式
CIMR-G7A 40P4 40P7 41P5 42P2 43P7 45P5 47P5 4011 4015 4018 4022 4030 最大適用モータ
容量 kW 0.4 0.75 1.5 2.2 3.7 5.5 7.5 11 15 18.5 22 30 インバータ定格
出力電流 A 1.8 3.4 4.8 6.2 9.0 15.0 21.0 27.0 34.0 42.0 52.0 65.0 モータ電流 A
(工場出荷時設定値)1.0 1.6 3.1 4.2 7.0 9.8 13.3 19.9 26.5 32.9 38.6 52.3
400 V
級V/f を設定する(固定 V/f パターン)
V/f
パターン選択E 1-03 E1-03
でV/f
パターンを設定します。E1-03
のデータ0
〜E
を設定することにより,下表の固定V/f
パターンを選択できます。E1-03
のデータをF
にすることにより,任意のV/f
パターン に変更できます。※工場出荷時設定:
E1-03
=F
(注)1 V/fパターンの選択条件として,次のような事項も考慮してください。
(1)モータの電圧―周波数特性に合わせる (2)モータの最高回転速度に合わせる
2高始動トルク選択は,次の条件のときのみ行ってください。通常は,全自動トルクブースト機能により始動トルクが確保されるので,この選択は不要です。
固定 V/fパターン(200 V級 2.2〜45 kWのV/fパターン) (400 V級の場合は,電圧が2倍になります。)
用途 仕様 E1-03 V/fパターン(注1) 用途 仕様 E1-03 V/fパターン(注1)
定トルク特性 ︵一般用途︶
50 Hz 0 (注高始動トルク2)
50 Hz
トルク始動
中 8
トルク始動 大
9
60 Hz
60 Hz 飽和 1F
60 Hz
トルク始動
中 A
50 Hz 飽和 2
トルク始動
大 B
72 Hz 3
定出力運転 ︵工作機械︶
90 Hz C
逓減トルク特性︵風水力機械︶
50 Hz
3乗逓減 4
120 Hz D
2乗逓減 5
60 Hz
3乗逓減 6
180 Hz E
2乗逓減 7
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
(Hz)
定数機能説明
1 .運転前に確認する項目 (続き)
加速時間・減速時間を設定する。
加速時間
1
,2
,3
,4
C 1-01
,C 1-03
,C 1-05
,C 1-07
減速時間1
,2
,3
,4
C 1-02
,C 1-04
,C 1-06
,C 1-08
モータが停止状態から最高出力周波数
E1-04
まで加速 するのにかかる時間(加速時間)と,モータが最高出力周 波数から停止するまでにかかる時間(減速時間)を設定し ます。※工場出荷時設定:加速時間
C1-01
=10.0 s
減速時間C1-02
=10.0 s
V/f を設定する(任意 V/f パターン)
特殊モータ(高速モータなど)を利用する場合や,特に 機械のトルク調整が必要な場合に,各設定を行ってくだ さい。
V/f
パターンの電圧を上げるとモータトルクはでますが,上げすぎると下記の不具合が発生します。
・モータ電流が流れすぎて,インバータが故障する ・モータが発熱,振動する
電圧を上げる場合は,モータ電流を確認しながら,徐々 に行ってください。
E1-04
〜11
の設定は,E1-04
≧E1-11
≧E1-06
>E1-07
≧E1-09
となるように設定してください。V/f
特性を直線にする場合は,E1-07
とE1-09
に同じ値を 設定してください。このときE1-08
の設定値は無視され ます。E1-11
〜13
は,定出力領域でのV/f
を微調整する場合の み設定してください。通常は設定する必要はありません。最高出力周波数
E 1-04
最大電圧E 1-05
最大電圧出力周波数E 1-06
中間出力周波数E 1-07
中間出力周波数電圧E 1-08
最低出力周波数E 1-09
最低出力周波数電圧E 1-10
中間出力周波数
2 E 1-11
中間出力周波数電圧2 E 1-12
ベース電圧E 1-13
続き
E1-05 E1-12 E1-13
E1-08
E1-10
E1-09 E1-07 E1-06 E1-11 E1-04
(注 3)
(注 3)
(注 4) 出力電圧(V)
周波数(Hz)
周波数
加速時間 時間 C1-01
減速時間 C1-02 周波数
最高出力
運転指令
ON
定数No. 名 称 単位 設定範囲 工場出荷時 設 定 E1-04 最高出力周波数 0.1 Hz 40.0-400.0 Hz 60.0 Hz E1-05 最大電圧 0.1 V 0.0-255.0 V(注1) 200.0 V(注1) E1-06(基底周波数)最大電圧出力周波数 0.1 Hz 0.0-400.0 Hz 60.0 Hz E1-07 中間出力周波数 0.1 Hz 0.0-400.0 Hz 3.0 Hz(注2) E1-08 中間出力周波数電圧 0.1 V 0.0-255.0 V(注1) 15.0 V(注1)(注2) E1-09 最低出力周波数 0.1 Hz 0.0-400.0 Hz 1.5 Hz(注2) E1-10 最低出力周波数電圧 0.1 V 0.0-255.0 V(注1) 9.0 V(注1)(注2) E1-11 中間出力周波数2(注3) 0.1 Hz 0.0-400.0 Hz 0.0 Hz(注3) E1-12 中間出力周波数電圧2(注3)0.1 V 0.0-255.0 V(注1) 0.0 V(注3) E1-13 ベース電圧(注4) 0.1 V 0.0-255.0 V(注1) 0.0 V(注4)
(注)1400 V級は,2倍になります。
2制御モードを変更すると,出荷時設定が入れ替わります。
本表はPG無しV/f制御の出荷時設定を示しています。
3“0.0” 設定でE1-11,E1-12の設定は無視されます。
4“0.0” 設定でE1-13=E1-05となります。
ディジタルオペレータで運転するか,制御回路端子で運 転するか,通信で運転するかを周波数指令
b1-01
と運転 指令b1-02
で選択します。工場出荷時設定は
b1-01
=1
,b1-02
=1
です。(
1
)b1-01
に0
を設定すると,ディジタルオペレータから周 波数指令を入力することができます。(
2
)b1-01
に1
を設定すると,制御回路端子A1
(電圧入力)あるいは制御回路端子
A2
(電圧/電流入力)から周波 数指令を入力することができます。(注) 端子A2に電流信号(4〜20 mA)を入力する場合は,ディップ スイッチS1の2をONしてください(工場出荷時設定:ON)。
さらにH3-08を2に設定してください(工場出荷時設定:2)。
端子A2に電圧信号(0〜10 V)を入力する場合は,ディップ スイッチS1の2をOFFしてください。さらにH3-08を0ま たは1に設定してください。
(
3
)b1-01
に2
を設定すると,MEMOBUS
伝送で上位コン トローラから周波数指令を入力することができます。(
4
)b1-01
に4
を設定すると,制御回路端子RP
に入力さ れるパルス列入力が周波数指令となります。運転方法を選択する
周波数指令の選択b 1-01
運転指令の選択b 1-02
オペレータのキー (
,)
の機能を変える
LOCAL/REMOTE
キーの選択o 2-01 STOP
キーの機能選択o 2-02 o2-01
=0
:リモート/ローカル切り替え無効1
:リモート/ローカル切り替え有効o2-02
=0
:制御回路端子運転(b1-02
=1
)時オペレータ
STOP
キー無効1
:制御回路端子運転(b1-02
=1
)時運転中は常にオペレータ
STOP
キー有効周波数指令/モニタの設定単位を任意に設定する
周波数指令設定/表示の単位o 1-03
周波数設定を回転速度や流量,ライン速度など実際の機 械に合わせた単位で設定できます。
設定値 周波数指令 b1-01 0 ディジタルオペレータ
1 制御回路端子(アナログ入力)
2 MEMOBUS伝送
3 オプションカード 4 パルス列入力
設定値 運転指令 b1-02 0 ディジタルオペレータ
1 制御回路端子(シーケンス入力)
2 MEMOBUS伝送
3 オプションカード
o1-03 周波数モニタモード
d1-□□,U1-□□ 電源投入時の表示モード 0 d1-01〜17:0.01 Hz単位で表示
1 d1-01〜17:0.01%単位で表示 2〜39
min−1単位で設定
min−1=120×周波数指令(Hz)/o1-03 (o1-03はモータ極数を設定)
40〜39999
o1-03の設定値で決まった数値,精度で表示
(例)1 o1-03=12000と設定したとき 100%速度は200.0と表示,60%速度は 120.0と表示
o1-03 周波数設定モード
d1-□□ 電源投入時の表示モード 0 d1-01〜17:0.01 Hz単位で設定
1 d1-01〜17:0.01%単位で設定(最高出力周波数が100%) 2〜39
min−1単位で設定
min−1=120×周波数指令(Hz)/o1-03 (o1-03はモータ極数を設定)
40〜39999
o1-03の第5桁目の値で小数点以下の表示桁数を設定 第5桁目の値=0:××××と表示
第5桁目の値=1:×××.×と表示 第5桁目の値=2:××.××と表示 第5桁目の値=3:×.×××と表示
o1-03の第4桁〜第1桁で100%周波数の設定値を 決めます。
(例)1 100%速度の設定値を200.0とするとき o1-03=12000と設定
2 100%速度の設定値を65.00とするとき o1-03=26500と設定
オペレータ表示モード
定数機能説明