は、プラセボ
iv
群と比べて1 mg/kg-iv
群で60%高く、10 mg/kg-iv
群で96%高かった。また、
52
週時にステロイドを増量(7.5 mg/
日超)した被験者の割合(ベースライン7.5 mg/
日以下 の被験者対象)は、プラセボiv
群(36%)より1 mg/kg-iv
群(30%、p=0.5576)及び10 mg/kg-iv
群(20%
、p=0.0196
)の方が低かった。患者報告アウトカムの結果
重要な副次評価項目である
24
週時のSF-36
の身体的健康サマリースコアのベースライン からの改善のプラセボiv
群との比較において、ベリムマブの両群共に統計学的に有意な差 は示されなかった。しかし52
週時には、プラセボiv
群(3.0
点改善)と比べて1 mg/kg-iv
2.7.3. 臨床的有効性
Aug 16 2017 14:14:57
2.7.3 - p. 45
群(
4.2
点改善、p=0.0272
)及び10 mg/kg-iv
群(4.2
点改善、p=0.0247
)で統計学的に有意な 改善が示された。SRI
レスポンダー(主要評価項目)を対象とした解析では、36及び52
週時に10 mg/kg-iv
群は身体的健康サマリースコアの平均変化量でプラセボiv
群と比べて統計学的に有意な改 善を示した。SLE
の疾患活動性が改善(SRI
レスポンスの構成要素であるSELENA SLEDAI
、BILAG
、PGA
で評価)した被験者集団又はSLE flare
が認められなかった被験者集団でも、52週時ま でプラセボiv
群と比べて10 mg/kg-iv
群は良好な身体的健康サマリースコアの改善を示した。FACIT-F
スコアのベースラインからの平均変化量から、10 mg/kg-iv群では8
週時までに 疲労の速やかな改善が示され、試験期間を通して持続した。また、8
、36
、52
週時にはプラ セボiv
群と比べて統計学的に有意な改善が示された。1 mg/kg-iv群でも同様の反応曲線が示されたが
10 mg/kg-iv
群と比べて改善は小さく、プラセボiv
群と比べて統計学的に有意な差が示されたのは
52
週時のみであった。バイオマーカーの結果
ベリムマブの各用量群では、IgG値及び抗
dsDNA
抗体価がプラセボiv
群と比べて速やか に低下して持続したことに加えて、補体(C3及びC4)も上昇した。抗 Sm
抗体及び抗リボ ソームP
抗体の有意な低下も認められた。ベースラインに抗
dsDNA
抗体、ANA
、抗Sm
抗体、抗リボソームP
抗体又はaCL
抗体が 陽性であったが52
週時に陰性に転じた被験者の割合は、ベリムマブの各用量群の方がプラ セボiv
群と比べて高かった。同様に、ベースラインに抗dsDNA
抗体及びANA
陰性であっ たが52
週時に陽性に転じた被験者の割合は、10 mg/kg-iv群の方がプラセボiv
群と比べて低 かった。安全性の結果
SLE
の標準治療にベリムマブの各用量(1及び10 mg/kg)を追加投与した結果、概ね良好
な忍容性を示した。52週時の有害事象、重度又は重篤な有害事象、及び治験薬投与中止に 至った有害事象の発現割合にベリムマブの各用量群とプラセボiv
群の間に統計学的な有意 差は見られず、ベリムマブの明らかな用量依存性は認められなかった。大部分の有害事象は 軽度又は中等度であった。試験期間中の死亡例数は
9
例であり、各群で同程度であった(プラセボiv
群3
例、1 mg/kg-iv
群2
例、10 mg/kg-iv
群4
例)。問題となるシグナルは検出されなかった。重篤又は重度の注入後全身性反応は少なく、過敏症の発現割合も
1%未満と低かった。感
染症の発現割合に明らかな用量依存性は見られず、重篤及び/又は重度の感染症の発現割合 にベリムマブ投与の影響は認められなかった。最も多く発現した重度(
Grade 3
又は4
)の臨床検査値異常はリンパ球減少症であり、発 現割合は群間で同程度であった。IgG値がGrade 0
から2
に変化した被験者の割合は各群で 同程度であり、いずれも2%
未満であった。IgG
値がLLN
未満となった被験者のうち、重度 の感染症を発現した被験者は認められなかった。IgG及びIgM
値が、ベースラインに高値/2.7.3. 臨床的有効性
Aug 16 2017 14:14:57
2.7.3 - p. 46
基準値であったが
52
週時までにLLN
未満になった被験者の割合は、プラセボiv
群と比べ てベリムマブの各用量群の方が高かった。その他の臨床検査値異常の発現割合は、ベリムマ ブの各用量群とプラセボiv
群で同程度であった。有害事象、重篤な有害事象、注目すべき有害事象の感染症の
100
人年当たりの発現率及び 有病率は、いずれの群でも前半の6
ヵ月間と比べて後半の6
ヵ月間の方が低かった。特に重要な感染症のうち、重篤、重度又は治験薬の投与中止に至った事象の発現割合に、
ベリムマブ投与の明らかな影響及び用量依存性は認められなかった。日和見感染疑いの被験 者が、ベリムマブの投与を受けた
2
例に認められた。いずれも治験薬との因果関係はないと 判断され、治験薬の投与中止には至らなかった。悪性新生物の発現は認められなかった。
治験薬の投与を
1
回以上受けた被験者で20
例の妊娠が報告された。転帰が報告された妊 娠のうち、自然流産又は死産であった被験者の割合に大きな群間差は認められなかった。試験期間にベリムマブに対する中和抗体陽性を示した被験者は、プラセボ
iv
群6
例及び1 mg/kg-iv
群2
例であった。これらの被験者で重度又は重篤な有害事象は報告されなかった。1 mg/kg-iv
群の2
例は、有効性欠如、アレルギー又は過敏症とは関連のない理由により試験を中止した。
まとめ
ベリムマブの投与により、臨床的に意義があり統計学的にも有意な有効性の結果が複数の 評価項目で示された。また、1 mg/kgと比べて
10 mg/kg
の方が良好な効果を示す傾向(用量 依存性)も示された。ベリムマブはプラセボと比較可能な安全性プロファイルを示し、良好 な忍容性が確認された。2.7.3.2.2.3. BEL113750試験
BEL113750
試験(スクリーニング1116
例、無作為化707
例、治験薬投与705
例)は有効 性の主要な成績が得られた第III
相試験の一つであり、北東アジア(日本、韓国、中国)で 実施した。二重盲検期の結果を以下に要約する。人口統計学的特性及びベースラインの疾患特性
人口統計学的特性は全体的に両群間で均衡していた。被験者のほとんどは女性(92.9%)
であった。平均年齢は
32.1
歳で、1
例(0.1%
)が65
歳以上であった。人種は、東アジア人の割合が
88.3%と高く、日本人が 9.5%、東南アジア人が 1.0%、中央/南アジア人が 0.9%、
アジア人の
Mixed race
が0.3%
であった。ベースラインの疾患活動性は本試験の組入れ基準を表わしており、全体的に両群間で均衡 していた。被験者のベースラインの疾患活動性は参加国間で同様であった。
SELENA
SLEDAI
でベースライン時にみられた臓器系病変は両群間で同様であり、多かったのは免疫系(
90.4%
)、粘膜皮膚症状(81.7%
)であった。BILAG
でベースライン時に中等度~重度(カテゴリーA又は
B)であった臓器系は両群間で同様であり、多かったのは粘膜皮膚系、
筋骨格系及び腎症であった。ACRの
SLE
分類基準でベースラインに50%以上の被験者でみ
2.7.3. 臨床的有効性Aug 16 2017 14:14:57
2.7.3 - p. 47
られたものは、
ANA
陽性(99.9%
)、免疫系障害(94.2%
)、抗DNA
抗体(86.7%
)、頬部 紅斑(69.9%
)、関節炎(66.9%
)、腎障害(57.2%
)及び持続性蛋白尿(55.8%
)であった。有効性の結果
本試験の有効性の結果は、65ヵ国以上でのベリムマブ
10 mg/kg
静脈内投与の承認(2016 年時点)の根拠となった第III
相試験2
試験の結果と一致していた。本試験の有効性の主要評価項目は達成された。52週時の
SRI
レスポンダー率はプラセボiv
群(40.1%
)と比べて10 mg/kg-iv
群(53.8%
)で高く、10 mg/kg-iv
群のオッズはプラセボiv
群と比べて統計学的に有意に高かった(オッズ比1.99、95%信頼区間:1.40~2.82、
p=0.0001
)。52
週時にSELENA SLEDAI
スコアがベースラインから4
点以上改善した被験 者の割合において、10 mg/kg-iv群のオッズはプラセボiv
群と比べて統計学的に有意に高か った(オッズ比2.00
、95%
信頼区間:1.41
~2.83
、p=0.0001
)。52
週時のSRI7
レスポンダー 率において、10 mg/kg-iv群のオッズはプラセボiv
群と比べて統計学的に有意に高かった(オッズ比
1.76
、95%
信頼区間:1.13
~2.74
、p=0.0116
)。ベースラインにステロイド投与 量が7.5 mg/
日を超えていた被験者(合計536
例、MITT
集団の79%
)のうち、ステロイド7.5 mg/日以下、及び/又はベースラインから投与量 50%以下に減量した日数の範囲は各群で
同様であった。しかし、プラセボ
iv
群より10 mg/kg-iv
群の方が減量した日数の長い被験者 が多かった[減量した日数の中央値(25%点、75%点):プラセボiv
群0.0
日(0.0日、172.0
日)、10 mg/kg-iv
群0.0
日(0.0
日、213.5
日)](p=0.0288
)。最初に重度のSFI flare
が発現するまでの時間の評価においても良好な結果が示された。10 mg/kg-iv群の重度SFI
flare
の発現リスクは、プラセボiv
群と比べて統計学的に有意な50%
の低下を示した(52
週時のハザード比
0.50、95%信頼区間:0.34~0.73、p=0.0004)。
バイオマーカーの結果
52
週時のIgG
値、IgA
値及びIgM
値はプラセボiv
群と比べて10 mg/kg-iv
群では減少を示 した。ベースラインに抗dsDNA
抗体又はANA
が陽性であった被験者のうち52
週時に陰性 に転化していた被験者は、プラセボiv
群と比べて10 mg/kg-iv
群の方が多かった。10mg/kg-iv
群では補体値(C3
及びC4
)は上昇した。安全性の結果
本試験の安全性の結果は、これまでに得られている
10 mg/kg
静脈内投与の安全性プロフ ァイルと明らかな相違は認められなかった。死亡例がプラセボiv
群で1
例報告され、10 mg/kg-iv
群での死亡例はなかった。プラセボiv
群の1
例の死亡は、原疾患に関連した呼吸不全によるものであった。重篤な有害事象はプラセボ
iv
群18.3%
、10 mg/kg-iv
群12.3%
に 報告された。重篤な有害事象のうち比較的よくみられたSOC
別有害事象は、「感染症およ び寄生虫症」(プラセボiv
群5.5%
、10 mg/kg-iv
群5.3%
、以下同順)であった。いずれかの群で
1%超に報告された重篤な有害事象(基本語)は、ループス腎炎(2.1%、1.1%)、発熱
(
1.7%
、0.4%
)及び帯状疱疹(0.9%
、1.3%
)であった。両群でよくみられた有害事象は、2.7.3. 臨床的有効性
Aug 16 2017 14:14:57