Windows RE をハード ディスク パーティションにインストールする以外に、
CD または DVD から実行することもできます。ここでは、フェーズ 1 で作成した
Windows RE イメージを使用して起動可能なメディアを作成します。
1. テクニシャン コンピュータで、[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプ ログラム] をポイントします。次に、[Windows AIK] または [Windows OPK]
をクリックし、[Windows PE Tools コマンド プロンプト] をクリックします。
2. copype.cmd スクリプトを実行して、Windows PE 作業ディレクトリを作成し
ます。
copype.cmd <arch> c:¥winre_iso
<arch> は、メディアの対象となるシステムのハードウェア アーキテクチャ
です。値 x86、amd64、または ia64 を使用できます。
3. Windows RE イメージを ¥ISO¥sources サブディレクトリにコピーし、名前 を boot.wim に変更します。
copy c:¥winre_x86¥winre.wim c:¥winre_iso¥ISO¥sources¥boot.wim 4. oscdimg を実行して ISO イメージを作成します。
oscdimg ‐n ‐bc:¥winre_iso¥etfsboot.com c:¥winre_x86¥ISO c:¥winre_iso¥winre.iso
5. ISO イメージを CD または DVD に書き込みます。
WDS へのカスタム WinRE イメージの追加
Windows 展開サービス サーバーに WinRE イメージを追加するには、[ブート イ
メージ] ノードを右クリックし、Winre.wim ブート イメージを WDS サーバーに 追加します。
起動エラーからの回復
ここでは、Windows 2008 Server の起動エラーから回復する際に使用できる次の ユーティリティとオプションについて説明します。
■ Windows メモリ診断ツール
■ レジストリ エディタ
■ Bootrec
■ BCDEdit
■ System File Checker (SFC)
■ Complete PC 復元
■ CHKDSK
■ ブート セクタ復元ツール
Windows メモリ診断ツール
Windows メモリ診断ツールは、Microsoft Online Crash Analysis (OCA) と連携して、
障害のあるメモリによって発生した可能性がある問題を検出します。このような 問題が検出されると、イベントが記録され、次にコンピュータを再起動したとき にメモリ テストを行うように起動フラグが設定され、ユーザーにガイド付きのサ ポートが提供されます。
WinRE の [システム回復オプション] メニュー、または Windows Server 2008 メディ アから直接 Memtest.exe を実行することもできます。メディアから Memtest.exe を使用するには、Windows Server 2008 DVD からシステムを再起動し、"Press any key to boot from CD" というメッセージが表示されたら、キーボードのキーを 2 回 押してメディアのルート メニューに移動します。次に、Tab キーを押して [メモリ 診断ツール] オプションにアクセスし、Enter キーを押して Memtest.exe を実行し ます。
図 29 : メディアのルート メニュー
Tab キーと Enter キーを押した後、メモリ診断テストが開始されます。
図 30 : Windows メモリ診断
レジストリ エディタ
レジストリ エディタ (RegEdit.exe) は、WinRE の [コマンド プロンプト] ウィンド ウでコマンド プロンプトから起動できます。
WinRE では回復コンソールの LISTSVC コマンドを使用できないため、レジストリ
エディタでは、WinRE のコマンド プロンプトから起動したときに RegEdit.exe を 使用してローカル レジストリ ハイブを変更できます。これは、最近追加または 変更されたサービスを停止する場合、および起動エラーが発生している場合に特 に便利です。
ヒント
Bootrec
BootRec.exe は、MBR、ブート セクタ、およびブート構成データベース (BCD) ス トアの問題を解決する際に使用できるコマンド ライン ツールです。BootRec.exe ツールは、WinRE 内からのみ使用できます。
サポートされているコマンドは次のとおりです。
■ /FixMBR
このパラメータは、Windows Server 2008 と互換性のあるマスタ ブート レコー ドを使用してシステム パーティションのマスタ ブート レコードを作成します。
この操作では、既存のパーティション テーブルは上書きされません。
■ /Fix Boot
このパラメータは、Windows Server 2008 と互換性のあるブート セクタを使 用して、システム パーティションに新しいブート セクタを書き込みます。
■ /ScanOS
このパラメータは、Windows Server 2008 と互換性のあるインストールについ てすべてのディスクをスキャンし、現在ブート構成ストアに存在しないエン トリを表示します。
■ /RebuildBcd
このパラメータは、Windows Server 2008 と互換性のあるインストールについ てすべてのディスクをスキャンし、ユーザーがブート構成ストアに追加する エントリを選択できるようにします。
BCD を再構築しても起動の問題が解決しない場合は、BCD をエクスポートして削 除した後、このオプションを再び実行します。これにより、BCD が完全に再構築 されます。そのためには、Windows RE のコマンド プロンプトで次のコマンドを 入力します。
bcdedit /export C:¥BCD_Backup c:
cd boot
attrib bcd ‐s ‐h ‐r ren c:¥boot¥bcd bcd.old bootrec /RebuildBcd
次の図は、前に説明した手順を示しています。
図 31 : BCD の削除と再構築
インストールをブート一覧に追加するようにメッセージが表示されたら、
「Y」または「yes」と入力します。
Bcdedit
すべての BCDEdit コマンドの一覧については、付録または Windows Vista トレーニ
ングを参照してください。
System File Checker (SFC)
Windows リソース保護 (WRP) と DMI ドライバ保護により、システムの整合性
の問題、特に無効または不足している静的システム ファイルの問題が発生するリ スクが大幅に軽減されます。悪意のないアプリケーションまたは管理者の誤りに より、静的オペレーティング システム ファイルに整合性の問題が発生した以前
オペレーティング システムの静的ファイルを変更または削除する Windows 2003 の 場合ほど簡単ではありませんが、システム ファイルが破損する可能性はあります。
Windows Server 2008 の実装により、管理者は Takeown.exe を使用して保護された 静的ファイルの所有権を取得し、セキュリティのアクセス許可、または Windows セキュリティをバイパスするためにバックアップ/回復権限を使用して実行され るコードを変更できます。
したがって、System File Checker (SFC) コマンド ライン ユーティリティは引き続き 必要です。SFC は Windows Server 2008 に組み込まれています。以前のオペレー ティング システムとは異なり、Windows Server 2008 ではファイルを実行または 置換するために SFC のメディアを使用する必要はありません。
ファイルの置換
ファイルを置換する必要がある場合、SFC は次の場所からファイルを取得します。
■ Windows¥Winsxs¥Backup
ブートに不可欠な Windows リソース保護 (WRP) 保護ファイルはこのディレ クトリにあります。
■ Windows¥Winsxs
ブートに不可欠ではない WRP 保護ファイルはこのディレクトリにあります。
サポートされていないレガシ パラメータ
次のレガシ パラメータはサポートされなくなったため、Windows Server 2008 で 使用することはできません。
■ /scanonce
■ /scanboot
■ /revert
■ /purgecache
■ /cachesize=x
サポートされているパラメータ
Windows Server 2008 の SFC には次のパラメータがあります。
■ /SCANNOW
すべての保護されたシステム ファイルの整合性をスキャンし、可能な場合に は問題のあるファイルを修復します。
■ /VERIFYONLY
すべての保護されたシステム ファイルの整合性をスキャンします。修復操作 は実行されません。
■ /SCANFILE
参照されたファイルの整合性をスキャンし、問題が識別された場合はファイ ルを修復します。ファイルへの完全パスを指定します。
■ /VERIFYFILE
指定された完全パス <ファイル> を持つファイルの整合性を検証します。修復 操作は実行されません。
■ /OFFBOOTDIR
オフライン修復の場合は、オフライン起動ディレクトリの場所を指定します。
オフライン修復の場合 (別のパーティションから起動した場合、または WinRE で起動した場合) のみ適用できます。有効な起動ドライブと Windows ディレ クトリを指定する必要があります。
■ /OFFWINDIR
オフライン修復の場合は、オフライン Windows ディレクトリの場所を指定し ます。
重要
WinRE 環境では、/OFFBOOTDIR パラメータおよび /OFFWINDIR パラメータは、実行す る操作を指定するパラメータと共に指定する必要があります。
ブートに不可欠なシステム ファイルの置換
ブートに不可欠なシステム ファイルの例を次に示します。次のファイルのいず れかが不足または破損している場合、Windows Server 2008 の起動に失敗します。
■ BOOTMGR
■ NTOSKRNL.EXE
■ NTKRPAMP.EXE
■ HALACPI.DLL
■ SMS.EXE
■ WININIT.EXE
■ WINLOGON.EXE
■ LSASS.EXE
■ WINLOAD.EXE
■ NTKRNLMP.EXE
■ HAL.DLL
■ HALMACPI.DLL
■ CSRSS.EXE
■ SERVICES.EXE
■ SVCHOST.EXE
■ RPCSS.DLL
前のファイルのいずれかに問題があると想定される場合は、まず SFC/Scannow /OFFBootdir=c:¥ /Offwindir=C:¥Windows などを実行して、ファイルを修復ま たは置換します。
SFC が完了しても、起動できない場合は、WinRE に戻り、CBS.log ファイルを開き ます。CBS.log ファイルは ¥Windows¥Logs¥CBS ディレクトリにあります。
修復できないと記載されているファイルを書き留めます。
ヒント
SFC の完了後、"cannot repair" という句を検索して、修正できないファイルを確認す ると便利です。
置換または修復できないファイルが見つかった場合は、別の Windows Server 2008 コンピュータのファイル、または Windows Server 2008 DVD に収録されている
install.wim ファイルからファイルを置換することもできます。
TAKEOWN.EXE
ファイルの置換について説明する場合、Windows Server 2008 に組み込まれている
Takeown.exe コマンド ライン ユーティリティについても説明する必要があります。
Takeown.exe ユーティリティを使用すると、管理者は、ファイルの所有権の再割
り当てにより、拒否されたファイルの所有権を取得したり、ファイルへのアクセ ス権を回復できます。これは、信頼できるインストーラのみが、置換が必要なファ イルへのアクセス権を持っている場合に重要です。
ファイルの所有権を取得するための構文は簡単です。たとえば、ntdll.dll という名 前のファイルの所有権を取得するには、次のコマンドを実行します。
Takeown /f c:¥windows¥system32¥ntdll.dll
これにより、ntdll.dll ファイルの所有権が自分のユーザー アカウントに割り当て られます。WinRE では、これは MINWINPC$ アカウントです。所有権が割り当て られた後、次のように通知するメッセージが表示されます。
SUCCESS:The file (or folder):“C:¥Windows¥System32¥ntdll.dll” now owned by user “¥MINWINPC$”
Complete PC 復元
Windows Server 2008 では、特定の時点でシステム イメージと呼ばれるシステム
ファイルの完全なイメージを作成できます。ハードウェア障害、ウイルス感染、
または機器の盗難が発生した場合、Windows 回復環境 (WinRE) を使用してシス テム イメージを回復できます。
システム イメージは .vhd (仮想ハード ディスク) 形式で保存され、DVD や CD な どのメディアまたはネットワークの場所に .xml マニフェストで戻されます。