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最近の、CoRoT衛星、Kepler衛星による精密な測光観測により、非常にたくさんの赤色巨星に

太陽型振動が発見されている。それらの振動は、主系列星の太陽型振動と同様外層ではp-mode の性質を持つが、中心部ではg-modeの性質をもつ(mixed modes)。

赤色巨星の中心部は重力収縮 により非常に密度が大きくな って い る の で 、Brunt-V¨ais¨ala frequencyN が中心部で大きく なっている(右図)。そのため、

radial modes 以外、非動径 p 振動は中心部ではg-mode振動 の性質を持っている。また、g-modes は外層ではp-mode振動 の性質を持つ。したがって、あ る振動数の範囲には、p-modes とg-modesの固有振動数が存在 するが、すべての非動径振動は mixed modesとなっている。

前節で言及されているように、high order (n1)のp-modes、g-modes の振動数は νp

( n+ `

2+ )

∆ν−`(`+ 1)D, νg

`(`+ 1) n hNi

のように近似的に表される。ここで、∆νはp-modes のlarge-separation (0.5hcsi/R; sound-travel time の逆数)をあらわし、hNiは中心部でのBrunt-V¨ais¨al¨a frequency の平均値である。

(g-modesの周期は等間隔∆Pg ∝ hNiとなっている。)ある振動数の範囲内にはνpνgとの両 方が存在するが、赤色巨星ではhNiが非常に大きくなっているので、νg の数の方が圧倒的に多 い。それらは全てmixed modesであるが、振動数がνp に近いものは振動エネルギーが主に外 層に閉じ込められ、そうでない振動数のものの振動エネルギーはおもに中心部に閉じ込められ ている(下左図)。

星の内部のどこで主に振動するかは、mode のinertiaI I = 4π

R

0

r2+`(`+ 1)ξh2]ρr2dr

に影響が現れる(σ2I/2が運動エネルギー)。密度の大きい中心部に閉じ込められたνgをもつ振 動は大きなinertiaをもち、νpおよびνg νpをもつ振動モードのinertiaは小さくなっている

(上右図参照)。Stochastic excitation によって励起される振動の表面での振幅はinertia I が小 さい方が大きいことが期待されるので、νpとその周りのνg が最も観測されやすいことが期待 される。

上図は、Kepler衛星によって観測された多くの赤色巨星太陽型振動のうちの2例のpower

spectraを示したものである。理論的に予想されるように、νpとそれらに近いνgが観測されてい

ることがわかる。同じ`に属するνpの間隔からlarge separation ∆ν

M/R3 が得られ、両星 に対して8µHzが得られている。これは、これら2つの星がHR図上同じような位置にあるこ とを示している。さらに、νpの周りに観測されるνgの間隔からg-mode周期間隔∆Pg 1/hNi も得られ、両星に対しそれぞれ53sおよび96sが得られている。これは、この二つの星が異な る中心密度を持ち、異なる進化段階にあることを示している。

左上図はKepler衛星で得られた赤色巨星太陽型振動に対して得られた∆νと∆Pgをプロッ

トしたものである。これらの太陽型振動をする赤色巨星はこの図上で二つの系列に明確に分か れていることがわかる。∆Pgの小さい系列はH-burning shell の働きでHe中心核の質量が大き くなることによってRed giant branchにそって明るくなりつつある進化段階にある星である。

一方∆Pg が比較的大きいグループは、He-flash後core-He 燃焼が安定的に起こっているRed

Clump星で、He-燃焼によるエネルギーの発生により少し膨張して密度が小さくなっているた めに、∆Pgがred giant branch にある星よりも大きくなっている。これらの星は、HR図上(右 上図)で、ほとんど同じ領域に存在し、区別する事は非常に難しいが、左上図のように、振動 の性質から明確に分離される。

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