2 分析結果
①【問 10~12】市の主な取り組みに対するライフステージ別の傾向分析
市政に対する市民の関心や現状の生活に対する満足度・重要度の度合いは、
その市民の置かれているライフステージ(年代、家族形態、同居家族の有無な どによって定義される人生の段階)によって異なります。ライフステージによ って異なる市民の満足度・重要度の傾向を明らかにすることにより、各ライフ ステージの市民を対象とした施策を考える際の参考情報とします。
本分析では、 「年代」 、「家族構成」 、 「子どもの有無」の三つの属性に関する 回答で、市民を次ページの八つのライフステージに分類しました。このうち、
「①10~40 歳代・中学生以下の子どもがいない世帯」 、 「②10~40 歳代・中学 生以下の子どもがいる世帯」 、 「④50 歳代」 、 「⑤60 歳以上・単身世帯」 、 「⑥60 歳以上・夫婦のみ世帯」 、 「⑦60 歳以上・大規模世帯」の六つの分類において、
該当する市民とそれ以外の市民の満足度・重要度の回答傾向の違いを、統計的 検定(t検定)を用いて明らかにしました。なお、 「③10~40 歳代・その他」
及び「⑧60 歳以上・その他」については、該当するサンプルが極めて少ない ことから、統計的検定を行わず、以降のページに結果を記載していません。
ライフステージごとの各施策に対する満足度及び重要度は 112 ページ以降 に示した通りであり、 印をつけた箇所は、他のライフステージに比べて、
統計的に有意 注)に高い又は低い水準となっています。なお、文中の「高い」 、
「低い」という文言は、他のライフステージと比較した際に、相対的に「高い」
又は「低い」ことを表しています。
注)統計的に有意な差異とは、比較対象の二つの値の差異が調査対象となった市民に対して偶然発生し たものではなく、正しく全市民の特徴を捉えたものであることが統計的に示された差異を表します。
偶然か否かを判断する統計的な基準を「有意水準」と呼び、その差異が偶然発生する確率がn%以下 である場合を「有意水準n%」と表します。アンケート調査の場合、一般的に有意水準は5%又は1%
に設定しますが、本分析ではライフステージごとの特徴を捉えるために有意水準を1%として統計的 検定を行っています。
<ライフステージの分類の考え方>
注)60 歳以上は、独居老人や夫婦のみ世帯など、小規模世帯の傾向を把握するため、ライフステージ⑤及び⑥を設置。
<ライフステージの標本規模>
ライフステージ
分 類 標本規模
【問2】
年代
【問6】
家族構成
【問7】
子どもの有 無
人数 割合
①10~40 歳代・中学 生以下の子どもがい ない世帯
10 歳代、20 歳代、
30 歳代、40 歳代
単身世帯、夫婦のみ 世帯、親子2世代、
親・子・孫の3世代
- 162 18.2%
②10~40 歳代・中学 生以下の子どもがい る世帯
10 歳代、20 歳代、
30 歳代、40 歳代
親子2世代、
親・子・孫の3世代、
その他
小 学 校 入 学 前 の 子 ど も がいる、小・
中 学 生 の 子 どもがいる
126 14.2%
③10~40 歳代・その 他
10 歳代、20 歳代、
30 歳代、40 歳代 上記①~②以外 11 1.2%
④50 歳代 50 歳代 (全て対象) 150 16.9%
⑤60 歳以上・単身世帯 60 歳代、70 歳以上 単身世帯 - 77 8.7%
⑥60 歳以上・夫婦のみ
世帯 60 歳代、70 歳以上 夫婦のみ世帯 - 179 20.2%
⑦60 歳以上・大規模世
帯 60 歳代、70 歳以上 親子2世代、
親・子・孫の3世代 - 166 18.7%
⑧60 歳以上・その他 60 歳代、70 歳以上 上記⑤~⑦以外 13 1.5%
無回答
(分析には使用せず) (年代が無回答のため分類不可) 4 0.5%
単身世帯 夫婦のみ世帯 2~3世代 その他
10歳代 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳代 70歳以上 年
代
家族構成
ライフステージ①
(子ども無し)
ライフステージ②
(子ども有り)
ラ イ フ ス テ
ー
ジ③ ライフステージ④
ライフ ステージ⑤
ライフ ステージ⑥
ライフ ステージ⑦
ライフ ステージ⑧
ライフステージ① 10~40 歳代・中学生以下の子どもがいない世帯
― 生活環境や防災・防犯の満足度が低く、
学校教育や青少年育成、道路等の整備などの重要度が低い ―
<満足度>
<重要度>
▲ 0.20
▲ 0.15
▲ 0.10
▲ 0.05 0.00 0.05 0.10 0.15 0.20 0.25
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 総合評価 協働のまちづくり 行財政改革
10~40歳代・小規模世帯 それ以外
0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 協働のまちづくり 行財政改革
10~40歳代・小規模世帯 それ以外
<他のライフステージと比較して差異が認められる取り組み>
評価 記号 市の取り組み(施策)
満足度 低い
3-21 ごみの減量化・資源化の推進
3-22 ごみの適正処理やごみ処理施設の整備 3-23 防災・防犯体制の整備
4-36 届出・申請などの行政サービスの電子化
重要度 低い
2-12 小・中学校の教育内容の充実
2-13 健全な青少年を育成するための環境づくり 3-20 温室効果ガスの抑制など地球環境保全の取り組み 4-28 下水道の整備・雨水対策
4-29 幹線道路の整備 4-30 生活道路の整備 協働のまちづくり
行財政改革
注)記号は4ページの表に掲げている基本目標の番号と施策№の組み合わせです。(以下、同様)
・他のライフステージと比較して、生活環境や防災・防犯、行政サービスの電子化に関 する施策の満足度が低くなっています。
・他のライフステージと比較して重要度が低い施策としては、学校教育や青少年育成、
環境保全、下水道や道路などがあげられます。
ライフステージ② 10~40 歳代・中学生以下の子どもがいる世帯
― 保育や医療、道路・交通に関する満足度が低く、
子育て・教育関連のニーズが高い ―
<満足度>
<重要度>
▲ 0.40
▲ 0.30
▲ 0.20
▲ 0.10 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 総合評価 協働のまちづくり 行財政改革
10~40歳代・子どもあり世帯 それ以外
0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 協働のまちづくり 行財政改革
10~40歳代・子どもあり世帯 それ以外
<他のライフステージと比較して差異が認められる取り組み>
評価 記号 市の取り組み(施策)
満足度 低い
1-2 多様なニーズに応じた保育サービス 1-7 医療サービスや救急医療体制
3-19 だれもが気軽に利用できる公園の整備 4-26 にぎわいと利便性向上のための駅周辺の整備 4-29 幹線道路の整備
4-30 生活道路の整備
4-31 利用しやすく安全な交通環境の整備 総合評価
重要度
高い
1-1 家庭や地域における子育て支援 1-2 多様なニーズに応じた保育サービス 2-11 小・中学校の教育施設の整備 2-12 小・中学校の教育内容の充実
低い
1-3 国民健康保険・後期高齢者医療制度・国民年金・介護保険等の社会保険制度の 運営
1-4 健康や介護に関する相談体制
1-5 高齢者・障害者等の自立と社会参加への支援 1-6 市民の健康づくりの推進
1-8 多文化共生・男女共同参画の推進 1-9 人権・平和意識の醸成
1-10 自治会等の地域コミュニティの醸成 2-16 歴史・伝統文化の保護・振興 3-18 緑の保全と緑化の推進 3-21 ごみの減量化・資源化の推進
3-22 ごみの適正処理やごみ処理施設の整備 4-28 下水道の整備・雨水対策
4-35 市政に関する情報提供 行財政改革
・他のライフステージと比較して、保育や医療サービス、公園や道路、交通に関する施 策の満足度が低くなっています。
・子育て支援や小・中学校教育に関する重要度が高く、健康・福祉、多文化共生などの
互いに認め合える社会の形成、歴史・文化、環境、下水道、市政に関する情報提供な
ど重要度が低くなっています。
ライフステージ④ 50 歳代
― 他のライフステージに比べて全般的に満足度が低い ―
<満足度>
<重要度>
▲ 0.30
▲ 0.20
▲ 0.10 0.00 0.10 0.20 0.30
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 総合評価 協働のまちづくり 行財政改革
50歳代 それ以外
0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 協働のまちづくり 行財政改革
50歳代 それ以外
<他のライフステージと比較して差異が認められる取り組み>
評価 記号 市の取り組み(施策)
満足度 低い
1-7 医療サービスや救急医療体制 1-8 多文化共生・男女共同参画の推進 1-9 人権・平和意識の醸成
2-11 小・中学校の教育施設の整備 2-12 小・中学校の教育内容の充実
2-13 健全な青少年を育成するための環境づくり 3-18 緑の保全と緑化の推進
3-20 温室効果ガスの抑制など地球環境保全の取り組み 3-21 ごみの減量化・資源化の推進
3-22 ごみの適正処理やごみ処理施設の整備 3-23 防災・防犯体制の整備
4-28 下水道の整備・雨水対策 4-29 幹線道路の整備
4-32 都市農業の振興 4-35 市政に関する情報提供 協働のまちづくり
行財政改革
重要度 低い
2-11 小・中学校の教育施設の整備 2-12 小・中学校の教育内容の充実
2-13 健全な青少年を育成するための環境づくり 2-14 市民や地域主体の生涯学習活動への支援 2-15 スポーツ活動の振興
3-19 だれもが気軽に利用できる公園の整備 4-27 東村山らしい景観づくり
4-34 地域資源を活かした観光の振興
・他のライフステージと比較して、医療、多文化共生などの互いに認め合える社会の形 成、教育、環境保全や生活環境、防災・防犯、下水道や道路などの都市基盤、都市農 業、市政に関する情報提供など、幅広い分野で満足度が低くなっています。
・他のライフステージと比較して重要度が低い施策としては、子どもの教育や生涯学習、
スポーツ、公園や景観、観光があげられます。
ライフステージ⑤ 60 歳以上・単身世帯
― 全体的に他のライフステージより満足度が高い ―
<満足度>
<重要度>
▲ 0.20
▲ 0.10 0.00 0.10 0.20 0.30 0.40 0.50
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 総合評価 協働のまちづくり 行財政改革
60歳以上・単身世帯 それ以外
0.20 0.30 0.40 0.50 0.60 0.70 0.80 0.90
1-1 1-2 1-3 1-4 1-5 1-6 1-7 1-8 1-9 1-10 2-11 2-12 2-13 2-14 2-15 2-16 3-17 3-18 3-19 3-20 3-21 3-22 3-23 3-24 4-25 4-26 4-27 4-28 4-29 4-30 4-31 4-32 4-33 4-34 4-35 4-36 協働のまちづくり 行財政改革
60歳以上・単身世帯 それ以外
<他のライフステージと比較して差異が認められる取り組み>
評価 記号 市の取り組み(施策)
満足度 高い
1-3 国民健康保険・後期高齢者医療制度・国民年金・介護保険等の社会保険制度の 運営
1-4 健康や介護に関する相談体制 1-7 医療サービスや救急医療体制 1-8 多文化共生・男女共同参画の推進 1-9 人権・平和意識の醸成
2-11 小・中学校の教育施設の整備 3-18 緑の保全と緑化の推進
3-19 だれもが気軽に利用できる公園の整備 3-21 ごみの減量化・資源化の推進
3-22 ごみの適正処理やごみ処理施設の整備 3-23 防災・防犯体制の整備
3-24 消費生活のトラブルから市民を守る取り組み 4-25 適切な土地利用と良好な住宅地の整備 4-26 にぎわいと利便性向上のための駅周辺の整備 4-27 東村山らしい景観づくり
4-28 下水道の整備・雨水対策 4-29 幹線道路の整備
4-30 生活道路の整備
4-31 利用しやすく安全な交通環境の整備 4-35 市政に関する情報提供
4-36 届出・申請などの行政サービスの電子化 総合評価
協働のまちづくり 行財政改革
重要度 高い
4-27 東村山らしい景観づくり 4-28 下水道の整備・雨水対策 4-34 地域資源を活かした観光の振興 協働のまちづくり