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5-1 過去の卒論や似た研究との比較

2015年 鷲田さん卒論との比較

過去の卒業生である鷲田さんの太陽と電離層についての卒論では、過去11年間 の黒点の様子と電離層との関係性を調べており、実際に黒点のサイクルである 11年の活動周期で電離層にも変化や周期の乱れについて議論がされていた。

このことから本研究について言えることは、比較するデータ量の少なさが一番 の課題であることが窺える。

鷲田さんの卒論から分かっているように、太陽活動周期と電離層には相関の関 係があることが分かるので、長期間の観測によるデータを用いることで実際の 観測からも同じようなことが言えるのかを考えてみたいと感じた。

5-2 本研究の意味

本研究の意義は、太陽活動が地球に及ぼしている影響を探るために、本来流星 を観測するために行われる流星電波観測と電離層・太陽観測を比較して研究を したことだと考える。比較した図は、ノイズの多さを見る Filesize と電子密度 を見るものであり、一見 2 つには関係が無いように思えるが、どちらも電離層 の状態を観測することによって変化が分かるものになっている。

このことから、本研究で用いた電離層・太陽観測データであるNICTやNOAA のGOES衛星など、大規模なシステムや観測機器を使用することなく、誰もが 身近に行うことができる観測機材を使って太陽活動について研究が可能である かを考えられたことに意味があったと思う。

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5-3 本研究の問題点とその解決法

ここでは本研究の精度や質を向上させるために、観測の条件やデータの出力方 法、図の作成方法などで、改善すべき点をいくつか挙げていきたい。

・明星天文台流星電波観測Filesizeデータの誤差原因

流星電波観測から出力したデータは、流星や太陽活動が原因と思われるノイズ が多く入っているが、アンテナや受信機は周囲の様々なノイズも混合して観測 してしまうことが考えられる。そのようなノイズは、天気や福井高専から明星 大学天文台のアンテナ間を飛行する航空機、周辺地域での工事、電子機器の作 動など多種多様な原因によっても発生してしまうと考えられる。また流星電波 観測本来の目的である流星群など通常よりも多くのノイズが発生してしまう期 間もあると考えられる。そのため Filesize データによって、純粋な太陽活動の 様子の観測に影響が出てしまう問題があると考えられる。

この問題を解決するためには、それぞれの不要なノイズをキャンセルしてあげ ることが必要になると考えられる。上記したいくつかのノイズ原因を分析し、

それぞれのノイズパターンを把握することで、この Filesize データをより純粋 なデータにしていくことが可能であると考える。

・5-1でも挙げたように圧倒的に比較するためのデータ量が足りていないことが 分かる。太陽周期である11年や24年単位での活動周期との比較をすることで、

太陽活動と電離層との関係性が明瞭になるだろうと考える。

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第 6 章 まとめ

6-1 電波流星観測データは太陽観測データとして引用可能か

様々なノイズを拾ってしまうので、精度の良いものは得られにくいと考えられ る。しかし2017/09のFilesizeデータグラフと太陽X線強度グラフからも見ら れるように、太陽活動による影響も確実に含まれているので、ノイズの見極め やキャンセリングを行うことができれば、精度の高いより純粋な太陽活動のデ ータが得られるのではないかと考えた。

本研究の結果からすると、電波流星観測データをそのままの状態で、太陽観測 データとして引用可能することは難しいと考えられる。ただし太陽フレアのよ うな大規模な太陽活動が見られるイベント時には、その影響を観測することが 可能であると考えられる。

6-2 全体のまとめ、より良い研究にするために

まず太陽の活動周期と合わせてデータを積み重ねる必要があることを強く感じ た。しかし本研究のような短い期間の観測であっても、大規模な太陽フレアに よる観測結果の一致も見ることができた。このことは確実に太陽活動の影響を 電離層を通してであっても観測することが可能である証明になると考える。

また電波のような短波だけでなく、中波、長波での観測も行ってみたいと考え た。電離層では波長ごとに反射される高度が異なるため、発信する波長を変え ることで、高度別の電離層それぞれの波長の段階に応じた変化を見られること ができると考える。

本研究では、流星電波観測を用いても太陽の影響を考えることが可能であると いうことを確かめることができたと思う。今後このような研究を長期間に渡っ て継続していくことで、太陽と電離層の関係性をさらに深く考えていくことが できると感じた。

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