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ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 32-44)

課藁率蓬 動開開な

物渥滝し

上横な寓同一

ォ雀機

C.I値

独創性 5/31

O O

が高い 4/31

O O O

4/31

O O

4/31

O O

4/31

O O

独創性 4/29

が低い 4/29

軽量感 6/29

O O

が高い 5/29

O O

5/29

O O

5/29

O O

4/29

O O

4/29

O O O

軽量感 6/31

が低い 5/31

4/31

4/31

4/31

4/31

4/31

4/31

洗練性

が高い ルール該当数4以上の決定ルールなし

洗練性 19/55

が低い 16/55

14/55

13/55

1O/55

8/55

8/55

7/55

7/55

6/55

5/55

5/55

5/55

4/55

4/55

4/55

4/55

4.3一考察

4.3.1.重回帰分析

 研究2で使用した60の実験刺激で, 独創性 , 軽量感 , 洗練性 のどの印象が評価 項目「10.かっこいい一がっこわるい」,「工1.かわいい一がわいくない」,「12.好き一嫌い」

に効果を与えるのか,重回帰分析を行った。結果,3つの評価項目すべてで, 軽量感 の 平均得点が高いほど,評価が高くなることがわかった。また,「10.かっこいい一がっこわ るい」の評価に, 洗練性 一が負の効果を与えていた。以上のことから,本実験で使用した 60の実験刺激において,良い評価が得られるためには 軽量感 が高いことが重要である

だろう。

 また,研究1のキャラクター分析では, 独創性 軽量感 洗練性 すべてが評価に 対してポジティブな効果を与えていたが,本実験では同様の結果は得られなかった。この 理由として,伊藤(2012)で使用されたご当地キャラクターは,彩色がされており,かっデ ザインが複雑であったことが挙げられる。ご当地キャラクターには,キャラクターの造形 に地域の特産物の特徴など,その地域を連想させるような形が組み合わされている場合が 多い。対して,本研究で使用した刺激は,比較的単純な形を組み合わせただけのキャラク ターであった。そのため,実験刺激を特徴付けるような形がなく,ご当地キャラクターと 比較すると 独創性 が低くなってしまい,評価に対して有意な効果を得られなかったの ではないかと考えられる。同時に,比較的単純な形のみをもつキャラクターには, 軽量感 の印象がよい評価に重要であることが示唆された。したがって,比較的単純な形で構成す ることが前提のキャラクターを作成する降には, 軽量感 が高くなるようなキャラクター を作ることで,よい評価を得られると考えられる。

4.3.2. ラフ集合の分析

 重回帰分析の結果から,特に 軽量感 が評価に効果を及ぼす重要な印象であると考え,

どのような形がどのように組み合わされたときに 軽量感 に高い得点が得られるのかに 注目した。決定ルールをみると, 軽量感 が高くなる形は,目が白目と黒目のあるデザイ

ン,口がなく,耳が横向きといった形が複数の決定ルール条件部に含まれており,これら め形が 軽量感 を高くすることに有効なデザインであると考えられる。これは, 軽量感 が低くなる決定ルール条件部に,目が白目と黒目のあるデザイン,口がなく,耳が横向き デザインが含まれていないことからも,有効なデザイン案であると思われる。また, 軽量 感 が低くなる形には,顔と体が分かれていない,目が丸い,鼻が線,口が動物,耳が上 向きや耳がないといった形が複数の決定ルール条件部に含まれているため,これらのデザ インは新規のキャラクタμ作成に使用しない方がよいだろう。もし,これらの形を含むキ ャラクター,例えば鼻が線のキャラクターを作成する場合,顔と体が分かれていないデザ インを避けて{胴体のある縦長の顔のデザインを採用することで, 軽量感 を高くするこ

とができるだろう。

 ラフ集合の分析によって,キャラクターをより好ましい評価にするための,具体的な形 の組み合わせを提案することができた。特に,本研究で用いたような,比較的単純な形を

もつキャラクターの評価の向上には 軽量感 が重要であり, 軽量感 を高くする形は,

目が白目と黒目がつ耳が横向き,目が丸く口がない,白目と黒目があり笑顔で口が開いて いる,鼻が丸く耳が横向き,顔が縦長で鼻が線で描かれている,顔が大きく口がなしで耳 が横向き,以上6つの形の組み合わせが有効であるだろう。同様に, 独創性 や 洗練性 に効果を与える形の決定ルールも抽出した。これらの決定ルールは, 独創性 や 洗練性 が高い(低い)キャラクターを作成する際に有効なデザインとなる。ただし,今回 洗練性 が高い実験刺激の数が5つと少なく, 洗練性 を高くするだろう形の組み合わせを示すこ

とができなかった。また,今回の実験刺激の属性値は,60の刺激に含まれる属性値の個数 が均一的であったため,決定ル」ル条件部がひとつの属性値であるときに該当する最大刺 激数が33/60(If[顔全体が大きい:a4]),つまりC.I.値が最大0.55までしかとらない。決定ル ール条件部が複数の属性値の組み合わせであれば,ルール該当刺激数やC.I.値は下がってき てしまい,実際に新奇なキャラクターのデザインに適用する際にあまり有効なデザインで あるとは言いがたい。本研究で得られた決定ルールのC.I.値が低かった理由は,実験刺激に 含まれる属性値の数が均一的であったことが関係しているだろう。

5.総合考察と今後の課題

 本研究では,研究1,研究2を通して,キャラクターの評価を向上させるための具体的な デザイン方法の提案を行った。そのために,まずキャラクターの評価に影響」キるキャラク ターの印象を抽出し,どのような印象がキャラクターの評価の向上に重要であるのか,重 回帰分析を用いて示した。キャラクターの印象には,伊藤(2012),伊藤・山下(2012a;2012b)

で抽出された  独創性 軽量感 洗練性 の印象の次元をもちいた。そして,各印象 が高い(低い)キャラクターの形の組み合わせを,ラブ集合の分析を用いて明らかにした。

重回帰分析とラフ集合の分析により,作成するキャラクターがどのような印象を与え,ど のような評価を得るのかを推測するために有効な具体的なデザイン案を提案することがで

きた。

 どのようにして求める評価を得ることができるキャラクターを作成するのか,研究1で 既存のキャラクターで,研究2では新規なキャラクターで,具体的なキャラクターデザイ ン方法を提案した。研究1では,人気のある12のご当地キャラクターを用いて分析を行い,

独創性 , 軽量感 , 洗練性 の印象が評価に対して影響を与えていた。つまり, 独創 性 , 軽量感 , 洗練性 の印象が高いほど,選好,かわいさの評価が向上することが示 された。そして,「目に白目と黒目があるデザイン,または口が閉じて笑っていると 独創 性 が高い」,「動物の口の形,または目が閉眼で笑っていると 軽量感 が高い」,「鼻が 丸い形だと 洗練性 が高い」ことが明らかにな?た。対して,研究2では, 軽量感 の 印象が選好,かわいさ,かっこよさの評価に重要であった。 軽量感 が高いキャラクター には,r目に白目と黒目があるデザイン,耳が横向きについている,目に小さい白抜きがあ

り口がない,目に白目と黒目があり口が開いている,鼻が丸く耳が横向きについている,

顔が縦長で鼻が線で描かれている,顔が大きく口がなく耳が横向きについている,のいず れかで 軽量感 が高い」 ことかわかった。研究1と研究2の結果から, 軽量感 はキャ ラクターの印象にとって特に重要であると考えられる。そのため, 軽量感 が高くなるよ

うな形を組み合わせたキャラクター・を作成することで,高い評価が得られるキャラクター を生み出すことができ るだろう。また,研究1の分析では 独創性 や 洗練性 が高い と評価が向上すると推測されることから, 軽量感 が低い決定ルールを避けつつ,同時に

独創性 や 洗練性 を高めるような形を選択して使用することで, 軽量感 のみを高 める形を用いたときよりもよい効果が得られると期待される。

 本研究では,どのような形を用いることで,求める評価を得られるキャラクターを作成 できるのか,具体的なデザインを提案することができた。しかしながら,本研究では,未 だ解決できていない問題点がいくつかある。1点目は,使用した既存のキャラクターの数が 少なく,現在ある多様なキャラクターの形が網羅的に含まれていないことである。伊藤

(2012)で使用されたご当地キャラクターの他に,様々な造形をもち,作成背景や利用される 場所が異なるキャラクターが数多くある。ご当地キャラクターは,その特徴として,地域

の特色をキャラクターの造形の中に取り込んでおり,他の商業キャラクターにはない特徴 を持っていると捉えることもできる。今後の研究では,企業のロゴ,パッケージや絵本と いった,キャラクターが用いられる背景に偏りがないようにキャラクター刺激を選んで再 検討する必要があるだろう。ただし,有名なキャラクターほど単純接触効果が大きく影響 すると懸念されるため,実験参加者が見たことのないキャラクターを選ぶことが大切であ る。2点目は,キャラクターの分類方法が極めて単純で,複雑なキャラクターの造形を表す のに充分でなかった可能一性がある。今回,キャラクターの形の分類に,比較的多くのキャ ラクターに共通する形として,目・鼻・口に4種類,耳に3種類の形を基準に分類を行っ た。しかし,研究1の重回帰分析で考察したように,ご当地キャラクターには 独創性 に寄与する特徴的な形が使用されていただろう。例えば,兜を被っている,カラフルな彩 色,特徴的な角をもつなど,今回分類の基準に含まれなかった形が印象に影響しているた めに,研究2の重回帰分析の結果と一致しないものになったと考えられる。そのため,今 後キャラクターの特徴をよく表している部分を明らかにし,新たに分類の基準として加え

るといった,分類の工夫が求められる。問題の3点目に,重回帰分析の分散説明率とラフ 集合のC.I.値の向上が上げられる。研究1,研究2とも分散説明率R2は低く,有意な変数は あったが,現実的に有益な効果を与えるのか疑問である。今後は評価に影響するだろうパ ーソナリティ特性や性別,年齢などを含めて調査をすることで,分散説明率を向上させる ことができるかもしれない。また,ラフ集合のC.I.値の指標には,有効な決定ルールとして 使用できるのはどの値までなのか,Cutof値に客観的な基準がなく,実験者の判断に委ねら れている。本研究では,研究1ではO.3≦g.I.値,研究2では,4以上の該当刺激をもつ決定 ルールを提案した。今後は,提案された決定ルールを含んだデザインをもつキャラクター を作成し,実際に推測される効果(印象が高い,評価がよいなど)が得られるのかどうか検証 することで,C.I.値の。utof値をより適切に設定できるようになるだろう。

 本研究では,キャラクターの造形と印象,及び評価の関係を明らかにし,新しいキャラ クターデザインに有効なデザイン方法を提案することができた。しかしながら,研究で用 いたキャラクター以外に含まれる形や,形の位置関係の影響はまだ明らかになっていない。

キャラクターの形,特に顔のパーツの位置が評価に及ぼす効果に関して,人の顔で行われ ている研究が参考になるだろう。なぜなら,キャラクターの認知の際に使用される脳の処 理部位が,人の顔の認知の際に活性化する部倖と一致していることが示されており(橋本・

南・長谷川「中内,2011),キャラクターの顔の認知に,人の顔研究の方法や結果が利用で きると考えられる。そして,どのようなキャラクターが,どのような印象を私達に与え,

私達の評価や行動に影響するのか明らかにすることで,キャラクターを作成する人や使用 する企業に有益な情報をもたらすことができるだろう。

ドキュメント内 修士学位論文 (ページ 32-44)

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